変な人気になる馬さえいなかったが、別定に変わった初年度で、
2007年以来となるサンデー×
トニービンの直接合体の型を持つウイナーが誕生すれば、
ドゥラメンテ産駒のもうひと絞りや今後に期待のドウデュースの産
駒など、これに関わる血の活力が証明されることにもなり、
ウインドインハーヘアを経ていないサンデー系の中では、最も、
大物を多く出している
血統であることからも、
いいメンバーの集まったレースでこそ、
底力全開の魅力をここでも披露できるとプラスは大きい。
新潟記念2025 予想 - レース展開と最終予想
前走の有馬記念は、勝ち馬である好位抜け出し大成功のレガレイラと同じ上がり3Fの記録でありながら、尤もらしい後方一気のこちらは、全く用なしの9着に終わった。
様々な策を全て失ったとするよりは、ドウデュースもイクイノックスもいない今でも、モタモタした内容に終始するこの馬に、適鞍となる条件はいかに少ないのかを思い知らされた一戦ともなった。
見た目の
血統の印象通り、
芝2400以上の競馬は全てG1なのだが、
これら全てが4馬身以上の差がついた完敗のレースばかり。
唯一、3馬身と差がつかなかったダービーは、当該距離における自己最高時計を残したレース。
ジャパンCは開催されるごとに走ったが、三度の挑戦で、その持ちタイムを1秒以上の差がついたまま、詰め切れずにいる。
皐月賞は非高速戦ではあったが、秋にもう古馬に挑んだ天皇賞は2分ちょうどの持ち時計を2秒以上更新する1:57.7で駆け、ほとんど自力での記録ではないが、翌年はこれをまた2秒近く更新。
彼のスーパースター・イクイノックス師匠と同じ分だけ記録を伸ばしながら、距離が延びると、時計を作れない死角が、イクイノックスはおろか、一度は大きく後れを取りながら、盛り返してきた決め手のあるドウデュースにも最後は水をあけられてしまったのである。
明確な適性は、走っていないというか、勝ち切っていないから何とも言えないが、共同通信杯の後に唯一連対を果たしたのが、ドバイターフであったという点でも、有馬記念参戦の狙いは正しい<=上がり勝負になれば、距離適性がごまかせるレースで秋の中では最も見せ場を作っていた>としても、ジャパンCはただ、東京でやるというだけの理由にも思えてしまう。
昨年、出走の条件は厳しかったとはいえ、有馬に直行の秋2戦ローテだったなら、ダノンデサイルも今では食わせ物扱いとなっている、その他メンバーのグランプリで、一発あったのかもしれない。
思案する堀調教師の苦悩は、慮るまでもなく、色々な意味で長期戦となった勝機濃厚の舞台での惜敗の積み重ねにより、一旦、様々な縛りからの解放を目論んだここで、57という、古牡馬の一線級でG3参戦の身では、まず想定以上のプラス要素を、狙いの根拠、ここからの再始動で相応しいパフォーマンスを求めるということでも、チーム一体となった挑戦の流れがはっきりと出来ているようにも感じる。
大躍進の初期から起用を続ける佐々木大輔騎手にオファーをかけたことで、緊急参戦となったヴェローチェエラ<中1週でも他のG3勝ちの組よりは上という目算はあったのだろう>は丸山元気騎手での参戦、モレイラ再来日でスケジュールを整理する中で、厩舎全体でいい流れをずっと作り出せている状況で、このダノンベルーガも乗っておきたいところだ。
この馬の主戦は、間違いなくマジックマン。
代打松山弘平<キーンランドCで見事に全10場重賞制覇>は悪くはないものの、川田でもクリスチャン<型にはめるのはよくないタイプ>でもパッとしないこの馬を輝かせる騎手が、勢いに乗る重賞ハンター、サマーシリーズをほぼ完全ジャックにも思える佐々木大輔騎手の起用は、様々な幸運のスパイラルの中で、最もフレッシュで確実な面を秘める。
これ以上の人材は、今のところは見当たらない。
さて、ダノンベルーガ自身の苦悩についてだが…。
共同通信杯は稍重だったが、洋芝の渋馬場ではほぼノー感じの惨敗である4着。
コースに注文がつくから、平坦はいいが、洋芝で今年の札幌記念のような感じでは、あの時のトラウマが…。
これはモレイラが乗ったから、確実なデータ。
新潟ならば、ここでは荒れ馬場は必至としても、上がりが速くなる競馬は一定しているから、計画は立てやすい。
ソロっと乗った時の方が味が出るタイプ。
スローが見え見えでも、直線勝負の方がいい。
一昨年のジャパンCでイクイノックス独走の際に、力及ばずの6着以外、ドバイターフまでを含めても、全て5着以内だったダノンベルーガ。
ほぼほぼ、中距離カテゴリーの展開ではない超スロー3連発の秋3連戦をノーカウントにすれば、57が浮き上がって見えてくるではないか。
簡単に終わるハーツクライの仔ではない。
同期のドウデュースも終わりかけたところから持ち直した。
ハーツクライ自身、生涯でわずか5勝に止まる一方で、ディープ斬りの有馬記念と覚醒のドバイシーマクラシック独走の2勝という記録が、ジャスタウェイにも継承された。
いずれも、4歳秋にG1を初勝利し、返す刀でドバイの好カードもワンマンショーに持ち込んでいる。
まだまだ、その域に及ばないが、この系統は、ハマる条件で本格化を示すまでは、惜敗を重ねる傾向にある。
まるまる、ほぼ1年の走った記録を消せはしないが、久々の左回りの平坦コース。
強い相手も斤量利で、一気に負かせるはずだが、ダノンベルーガという銘柄への信用ならない空気感が、馬単勝負を手控えさせ…。
単勝は買いたいが、相手に選ぶのは強い馬で、堅めの中で中穴を狙いたい。