レパードステークス2025 予想 - 出走予定馬の血統/成績/タイム
ユウガよ、泥沼から抜け出させてくれよ、と情けなく喘ぐ筆者を救いたまえ
ロードラビリンスの血統
驚くことに、ディープインパクト産駒にしては、
異色の短距離志向が後継にも伝わっている種牡馬ミッキーアイルは
、
メイケイエールとナムラクレアがオラオラ系マッチョマンをどんど
ん短距離重賞で倒してきたから忘れていたのだが、まだ、
牡馬が芝の重賞を勝ったことがないのだ。
京都開催の旧東海S<今年、プロキオンSの名で役割が継承された>を制し、エルムSに登録のあるウィリアムバローズのみ、JRA重賞制覇。
彼は交流重賞の日本テレビ盃でウシュバテソーロを筆頭とするゴツいメンバーを、作戦的に優位に立てる立場を活かし、逃げ切りで制してもいるから、ただのG2馬ではない。
一方、G1はいずれも足りていない。
物足りないのは、完全に芝向きの性質をサンデーサイレンスから濃厚な質のものとして、ディープインパクトが受け継いだから。
他の種牡馬は、少しばかりは芝の中長距離以外にもフィールドを持つが、サンデーサイレンス以上に芝に特化し、クラシックで圧倒的な結果を残す種牡馬成績が玉に瑕だったか、最終後継に等しかったシャフリヤールが繁殖能力喪失による早期退職を余儀なくされたことにより、ようやく産駒がまともに走り出したコントレイル<本当にいい産駒はほとんど出てきてない割には、開催替わりで一気に走り出した印象>の前には、奇しくも同じノースヒルズ産のキズナだけという印象で、他は似たり寄ったりで…。
ある意味、ミッキーアイルにはその可能性はあるのだが、如何せん、勝ち味に遅い。
鋭い表情を見せる牝馬のエース級とて、大事な場面では、頼りない女の子になってしまった。
超の付く大型ではないが、ロードカナロア肌でバラード牝系の出身であるロードラビリンスは、芝デビューも着順より内容が芳しくなく、秋口からダートを使われ3勝のキャラ付け成功は、ある意味、日本で芝向きのようでいて、内実、ダートに適した、サンデーサイレンスが本来備えたスピード適性の面で、単純化されたものであればあるほど、キレイな直線スパート型の芝向きとはならない印象がある。
ディープインパクトが後継を多く出した割に、産駒成績がパッとしないのは、コントレイル産駒が最初動きが悪かったように、芝向きだと速さを伝えないからだろう。
現に、ディープは重い芝に適した欧州型の牝系出身ではある。
同じ重厚な血を重ねられながら、指向が前向きさ全開の短距離に適したというミッキーアイルは、今からでも、ダートの速い馬を出して、フォーエバーヤングを出して評価一変のリアルスティールのような変わり身を見せるのであろう。
この馬がその担い手になってくれれば、言うことなしだろう。
レパードステークス2025 予想 - レース展開と最終予想
川田将雅という騎手が、時間をかけて築き上げてきた知見やそれを元にした分析の手法が、今まさに、ロードラビリンスという珍妙なキャラクターの才能発揮に役立っている。
ここまで8戦をして【3・2・0・3】という波の大きい戦績。
一見すると、大きな敗戦に死角があるとする向きもあるが、展開不利の先行粘り込みを型とした時期の不毛な消耗を強いられた仕方のないものであるから、未完成のロードラビリンスからすれば、仕方のないところなのだが、この坊や、なかなかにややこしい。
敗れし者となった、初勝利の騎乗者・西塚洸二、次戦好走の好アシスト者・ミルコ・デムーロ、乱戦を捌いて好走させた西村淳也、不利を受けた際の松山弘平騎手は奇しくも激しいリーディング争いを演じる一人だが、これらに代わった元騎手大賞受賞者・川田将雅では、2戦負けなしでありながら、またしても悪癖が全開だから、案外、質が悪い。
平たく言えば、ソラを遣うタイプではあるのだが、それにもいろいろあって、この馬の場合は、勝負所で叱咤をすると、急にバランスを崩して、追いづらい状況に陥ってしまうのだ。
とはいえ、前の馬は追いかける性質で、勝負根性も一定以上を備えている、闘争心を持った一流の素質を隠し持った逸材ではある。
だからこそ、ややこしいのである。
前に行けば、高い能力値からもいずれは単騎先頭に立つことになって、デムーロ騎手の時がまさにそれで、前にいて、厳しく競りかけられた場面で、フォームを崩したのか一番大切なところで動かせていない。
結果、接戦を落としたのだが、UAEダービー3着と奮闘することになるドンインザムーンは抑え込んでいる。
他にも、ユニコーンSで3着になったメイショウズイウン・武豊のお手馬 が人気になった、地味ながら、名手が至高の頭脳戦を繰り広げつつ、馬が期待に応えないという怪しいレースを展開したのだが、これも川田将雅、最後はタイミングを合わせるだけで、メイショウズイウンを交わすことは最後は出来たものの、馬自身の意志という風に見てとれた。
つまり、この馬は追わないことで止まるわけではないから、前に馬を置けばいいという解釈。
2勝目は内から伏兵の追撃に遭ったところで、激しいアクションでのアシストではないが、交わされるどころか差し返している。
ここまで4人の騎手が跨って、手を焼いてきたのだが、さすがの一言。
癖馬を手の内に入れ、ライバルとして対戦するうち、いずれその時はやってくるのだろうと、まるで、引き合う運命であったかのようなマッチングが、見事にハマっている。
とはいえ、今度は重賞。
ただ、他にも怪物とされたナルカミのリズムを崩す先行<これで関東に転厩となったあの1.1倍惨敗の一因をこの馬が作った>や、クァンタムウェーブに接戦の末に敗れたもちの木賞は知られるように出世レースであり、直後のブルーバードC2着であった。
まともに力を発揮していないのに、本能で走るようなところのあるロードラビリンスは、ナチュラルライズが牽引するこの世代の急進勢力に相応しい個性を備える。
皐月賞トライアル好走のヴィンセンシオや本格派北米
血統でオープ
ンをも制したポールセンなど、
ロードラビリンス的立場の類似タレントは結構多いが、
北米遠征組も本質的なダート適性でも日本の砂適性でも幅せまの印
象で、それはナチュラルライズと同じ感じではあるが、それなら、
ロードラビリンスなどのような個性派には、
いくらでも出番がありそう。
最近も、ケンシンコウやメイショウムラクモなど、何とも形容しがたい癖馬が勝ち馬に名乗りを上げ、その典型と言えるのは、多様なまでの特異点を持つ白毛のハヤヤッコだった。
この出世レースを勝てそうで勝てないでいる、待望の初勝利期待組の一人である川田騎手は、絶妙に合っているのかどうかわからないパートナーを手にし、昨年のミッキーファイトのように、本番の対抗馬に、今こそ名乗りを上げようと、好機をモノにしようとしている。
走りたくても走れない馬が多い中で、この馬は、走る気だけは間違いなくある。
前半からその行きたい気持ちを少しだけコントロールすることに成功した
今、いつ止まるのかというか、いつ当たるのかの興味が膨らむやんちゃな二冠馬の好敵手になれるかもしれない。
北米遠征組よりは、白い砂の大井への適性はあるだろう。
結果を出したい。