神戸新聞杯2025 予想 - 出走予定馬の血統/成績/タイム
父が不安を全て払しょくした舞台で、やる気の一端をちょい出ししたいジョバンニ
ジョバンニの血統
半姉のセキトバイーストが走っていることで、クローズアップもされる夏となったが、ダンチヒ直系とロベルト系では、あまりにも本質がかけ離れている。
母父のフットステップスインザサンドは、エイダンの管理するジャイアンツコーズウェイの初年度産駒で、ニューマーケットの2000ギニーを制し、父が敗れた際に勝ち馬のキングズベストに乗っていたファロンが駆り、見事な父超えを果たした。
配合的には、
昨年のダービー馬であるダノンデサイルと似た感じにも思えるジョ
バンニだが、明快にも程がある、
ノーザンダンサー系が居並ぶ
血統表になっている母系のジョバンニ
は、
配合的な癖を適性面でフォローする環境の助けが必要なイメージで
、父が不遇をかこった春のうやむやを一気に晴らしたように、
相手がかなり楽になったというか、
目の上のたんこぶが同格くらいに収まりつつあるエリキングやもう
急進勢力ではないショウヘイなど、
あまりキレキレではない馬であるから、
急に余裕が出てくるような状況。
気性面の怪しさは姉同様に、ストームキャット系の血を持つ馬特有のものであるとしつつ、激烈な決め手比べを得意にしそうな馬はいない組み合わせで、上がり重点の後傾ラップでこそ本来は輝くダノンデサイルと同じストームキャット持ちが、わずかな適性のズレで、有利に立てる要素にもなりそう。
この距離でこそのエピファネイアであるとも感じ、ここでシーザリオ感をサートゥルナーリアよりも強く出していきたい。
どっちつかずになりつつあるエリキングこそが、本番向きにように思う。
ダービーで先着を許した3着・ショウヘイ、5着・エリキングとの対戦。
いずれに対しても、一度も先着をしたことはないのだから、評価は上位入線だった2頭から離される可能性もある。
ただ、ショウヘイはエリキングとの契約に近い川田騎手の先約に関係して、同一路線でありながら、毎度川田騎手を確保できずに、また鞍上が替わる。
だからこそ、このジョバンニ、エリキングが、一度も変更がないのが、ある意味では今風ではないとも思える。
少し前までは武豊に絡んで、近年なら、当然これがクリストフに当てはまる。
トップジョッキーの確保は難しい。
ほれ込んでいる場合もあれば、様々な兼ね合いで、結果的に主戦として大舞台を連戦することになっていく。
多くのファンが期待するそれを、チーム・デアリングタクトの主戦と調教師が再現をする構図だ。
神戸新聞杯2025 予想 - レース展開と最終予想
エピファネイアの産駒は概ね気難しく、男馬でも繊細なところがあって、実は、デアリングタクトやエフフォーリア以外は、いい線まで行って、その後、成長が止まったような振る舞いが続く。
斯く言う、三冠牝馬も無双の3歳シーズンとした皐月賞馬も、コントレイルに絡んで、極上のマッチアップをセッティングされては、結果を出したが、最後に甦ったように東京の直線を突き抜けた三冠馬のような姿を、このエピファネイア産駒が示すことはできなかった。
ただ、サンデーの血が強く絡んでは来ない、他の血の圧も強く関わり、変に成長曲線を歪められず、競走馬らしい出来栄えになると成長力に伴い、結果を残せるようになると示したのが、小柄なブローンザホーンやテンハッピーローズであり、今の王道路線を牽引するダノンデサイルやビザンチンドリームである。
思ったより、早く仕上がっていたが、ダノンデサイルが好例で、多少の波をうまくコントロールしつつ、勝ち気を失わせないように育てることで、勝手に成長をしていくこともあるのだと、わかりやすい形で結果で示したことの価値は、実に晴れやかだったダービードラマの裏で、陣営と騎手の確かな技術が試される種牡馬でもあると証明されたわけだ。
デアリングタクトで夢見るだけで終わったストーリーを、ダノンデサイルと同じようにまだ幼い、この馬の場合は、少しソラを遣う悪癖があるのか、仕掛けが難しい部分もありながら、相手なりに走るジョバンニは、今からでもベリベリホースチャレンジを再開できる。
如何せん、ここまで480~84kgの間で、今の3歳馬には多めの全7戦を消化しているあたり、どうも全力で駆けている印象はない。
ダービーもその前の皐月賞も、モタモタしたことも敗因であったが、皐月賞の場合は、勝負どころの不利もあり、ダービーはやや馬場の悪い内を抜け出すことに躊躇もあったのか、うまく進路を確保できずに、上がっていけなかったのが着順を落とした主要因。
はっきりと失敗と言えるのはダービーだが、器用に序盤は運べるのに、そこからスパートするまでの間に、鈍さというよりは、若さが影響するギアチェンジのロスが、肝心の場面で影響した感じもある。
まるで、デアリングタクトの時にうまくいかない、初敗戦となっていて不思議なかったそれが、5年して、ダービーで出てしまった感じ。
明らかに不完全燃焼だった。
不利のあった皐月賞は、中間地点の小規模接触事象が同時多発的に発生した影響もあった位置下げもあるが、うまく外に持ち出した過程で、ミュージアルマイルのモレイラが、ここぞの場面と直線入り口で一気に外まで持ち出したところで、その煽りで、一頭半分外へ振られたことが、着順を下げた最大の理由。
もたつき方はその前のホープフルSなどと同じであり、この皐月賞も、初の連外しと言っても、クロワデュノールと差のない4着。
サトノシャイニングがここでは好走していて、ダービーも健闘していたが、菊花賞戦線はおろか、ここにも参戦してこなかった。
セントライト記念では、目ぼしい上がり馬らしき馬は数頭存在したが、天皇賞に向かう皐月賞圧勝のミュージアルマイルに完敗。
4着のビッグデムッシュ仲間外れの形もあり得るが、時計の速かったセントライト記念組はいつだって怖いもの。
正当な評価を加えれば、ジョバンニはダービー上位入線組とも差はないどころか、総合的なスピード能力を見比べて、2戦目の中京の野路菊Sから皐月賞の快レコードのレースまで、1戦ごとにタイムを縮め、何と5秒半も持ち時計を更新してきたポテンシャルと成長力といい、体重の増減に見る体調面の不安の少なさからも、ジョバンニが再び注目を集めるきっかけになる菊花賞トライアルになりそうだ。
どう見ても、力を出し切った春の一連のレース、若葉Sなどは明らかに馬が手を抜いていた感じもあったので、進化を滞らせるほどのダメージはなく、期待は集まる。
父同様、春は3戦全敗。
福永不在でミソをつけた弥生賞から、バランスの悪いリズムをつかめぬまま終わった二冠連続の2着を経て、名門の意地にかけて、角居調教師と牧場サイドが丁寧に作り上げて、福永祐一に縁のないレースだった菊花賞制覇に繋げた神戸新聞杯は、文字通りに、役者が違うということを示す結果となっている。
むしろ、春に無理をするくらいなら、それは叶わなかったほうがいいくらいで…。
デアリングタクトで3歳戦以外のタイトルを得られなかった陣営が、同じ日高の馬で、それもエピファネイアの今度は牡馬で、1つ上のエース級との激烈なパワー勝負を期待する意味でも、ここは負けてもらいたくはない。