血統予想・コラム

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ダービー 罪

読了までの目安時間:約 3分

 

2015年・第82回

記憶に新しい、ニューダービーレコードが出現した一戦。

ただ、連対馬2頭に二度と春が訪れなかったのに対し、

③サトノクラウン 香港ヴァーズ、宝塚記念

④リアルスティール ドバイターフ

⑭キタサンブラック GⅠ7勝

という面々が人気には応えられなかったものの、後に大仕事をした、否、上位2頭の穴埋めをしっかり果たすのであった。

時は経て、キタサンブラックは最も遅いデビューから、3、4着馬より先に引退できるだけの結果を残して、大半がターフを去った。

意外性の男は、3歳当時の評価を再び勝ち取ろうとしているが、昔の方が強かったというのが本筋か。

ノンコノユメ、サトノクラウンの話。

さて何故に、タブタイトルが罪となるのか。その根拠を示さねばならない。

横山騎手のミュゼエイリアンが先行して、流れはタイトになった。5F通過58.8秒は、ドスローも増えた最近のダービーの中では、完全にハイペースの括り。

みんな追い込むだろうと思っていたミルコのドゥラメンテは、中団の外で、至極当然のダービーポジションからの抜け出しを図ろうした。

マークする方法に切り替えた対抗馬のリアルスティールは、皐月賞の決め手の違いを考えたら、もう見せ場作りを勝負の決まった後にするしかない状況。

差せる馬がいるわけないし、前が残れる保証もほとんどない。

想像以上というか、単勝1.9倍らしい走りで異次元の反応を見せたドゥラメンテは、今度こそ真っ直ぐに走って、楽々レコード勝ち。

コースロスなく追い詰めたサトノラーゼンは、勝ちたい男・岩田を満足させる2着快走に納得のコメントを残した。

伏兵に甘んじた組の着順は前記の通り。

が、ドゥラメンテは直後に故障発症。

翌春のドバイで、凱歌が上がったのはドゥラメンテではなく、リアルスティールの方だった。

これがいいのか、悪いのか。

続編がなくなるのは、クラシック戦の常でがあっても、特別感があっさり失われてしまうのでは、虚しささえ感じしてしまう。

人の罪か才能の罪か。

ひと先ず、産駒の競走に能力を見定めてから、その答えを出すべきなのかもしれない。

 

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弔意 オペラオーの急死に際し

読了までの目安時間:約 2分

 

今週はダービーのことだけを考えていればいいと思ったのだが、オークスデーに急な訃報が競馬界にもたらさせた。

「今年も予定していた5頭のうち2頭に種付けが終わったばかりでしたから…」

とは、繋養先の白馬牧場からの悲報を受けた竹園オーナー。

17日午後、放牧中に倒れたテイエムオペラオーは、そのまま息を引き取ったという。

「初めてのGⅠをプレゼントしてくれた皐月賞が今でも一番の思い出に残っています。」

こちらは、騎手時代にバンブーアトラスでダービーを、調教師としてはオペラオーで4連勝で皐月賞を制した岩元元調教師。

師の勝ち運は、意地でも若き和田騎手の乗り替わり案を呑まなかったことで、4歳シーズンにおける強烈なワンマンショーに繋げた結果からも垣間見えた。

「まだまだ元気でいて欲しかった」

今やベテラン騎手として仕事人ぶりを発揮する和田騎手は、ひと際、寂しさを隠せずにしんみりとした表情でそう語る。

唯一無二のパートナーへの感謝を直接伝えに、花を手向けに行くとも話した。

通算26戦14勝で、重賞は繰り上げ優勝の01京都大賞典も含めて12勝。

無事是名馬を体現したテイエムオペラオーは、18億円余りの賞金を稼ぎ出し、半ば反則的な1勝10億円程度のレースも登場した最近は、日米で記録更新を成し遂げた名馬が登場しているものの、3年丸々一線級として戦った芝のトップホースという点で、世界の競馬史上に残る名馬であることに、一点の疑う余地もない。

尚、白馬牧場の長浜氏はその功績を称え、記念の石碑を立てる予定であることを、JRAを通して発表している。

また、献花台は既に設けられているとのこと。

 

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優駿牝馬(オークス)-回顧-

読了までの目安時間:約 6分

 

掛かりそうで掛からなかったアーモンドアイは、位置をとる気はなかったけど、取れてしまったから、最大の敵になりえたラッキーライラックを終始内に押し込む形。

リリーノーブルはラッキーライラックとまた同じような競馬で負けてしまうことを嫌って、見事なスタートをフルに活用して、盤石の好位抜け出し。

ラッキーライラックにとって、このレースの死角は、彼女たちよりアドヴァンテージがあるはずだったこの舞台で、敵が見事に能力の底上げを果たし、また競馬ぶりも自分と同じくらい上手になり、同じ位置からの競馬をせざるを得なかったことか。

パドックではよく見えたラッキーライラックは、本馬場に入って、すんなり返し馬に映った後ろ姿が、これはもしかしてマイラーなのでは…、と思わせるところがあった。

アーモンドアイもリリーノーブルもしっかりと陣営は作りこんで、ほぼオークスレコードと言えるタイムで伸びきった。

2歳女王に輝いた瞬間に、追われる身になったラッキーライラックは、今は何をしたらいいのかわからないその時の1番人気馬・ロックディスタウンのようにはならなかったが、自慢にしていた息の長い決め手が、アーモンドアイでも使えることが桜花賞で判然とした時から、もう、自分の形を崩さないといけなくなった。

アーモンドアイは結構崩れていたはずだが、ほとんど能力の違いだけで瞬発力を繰り出す競馬に徹して、力の差を大舞台で再び示した。

ライバル対決は終焉を迎え、今後は何を目標とすべきか返って迷いそうなところのあるアーモンドアイが、どんな成長を見せるのか、いつ負けるのか、そればかりが気になる今年のオークスのレース後。

目標は高く掲げるに越したことはないが、

「案外、掛かるぞ」

という死角は、昨年奇策を施しダービーを制したルメールのレイデオロと似た雰囲気がある。

関東の名門…、それはどうでもいい共通項として、終始この馬に感じたのが、2400Mは基本的には長いのではという懸念。

筆者はその適性でラッキーライラックは逆転可能の論理を貫き、正攻法のアーモンドアイに返り討ちに遭うという憤死ぶりが情けない限りなのだが、スピード血統のようで、実は欧州由来のミドルディスタンス血統の集合体であると同時に、結局は、条件が合わないところがないとはいえ、鋭さを捨てても勝てたオークスは評価できても、ジャパンCでこれが通用するような雰囲気まではなかった。

きっと、とんでもなく速い馬だから、行かせてしまってはもう止まらない。

オークスというか、2度と出られないクラシック戦だからこそ、正しい競馬に徹したのだろう。

しかしそれは、過激な内容で皐月賞を制したドゥラメンテにも通ずるところがある。

血統背景が酷似し、また、一族の出世頭の牝馬から登場したベストトゥベストホースが、あっさりの二冠、ギニー競走の評価まで似たようなところがある両者に、比較する違いのようなものは見当たらない。

この女ドゥラメンテは、過激なまでの決め手を通常のレースでも使えるから、展開は問題にならず、それでも遺憾なく己の高い競走能力を示すことで、時計がついてくる。

ドゥラメンテはダービーの方が歴代タイムより速かったが、牝馬であるアーモンドアイは、桜花賞の方が速かった。

日本で長く培われてきたクラシック仕様の血統馬の傑作同士が彼らであり、ベースはきっと、似たようなものでも、最初のレースの内容の方がより強烈だったから、ドゥラメンテも本当は、両方ともレコードウインだったのかもしれない。

まっすぐ走れる点はディープやブエナビスタとも似ていなくはないが、早い段階で時計を出す力は両者とも脚質的にマイナス面があったが、アーモンドアイはそうではない。

完成もきっとドゥラメンテ同様、デビュー時点でほぼ仕上がっていたようなところがある。

新馬負けも未勝利ぶっちぎりも同じ。

そうなると、もっとラッキーライラックのような自在性が身に着けられたら、十分に真の世界レベルのタイトルは奪い取れるのだろう。

まずはしっかり脚を休めたい。

牝馬が3歳時点でここまで走ったというのは、過去にはジェンティルドンナとソウルスターリングがいるだけ。

暮れに重賞を使われた出したジェンティルドンナと同じシンザン記念の勝者であるアーモンドアイは、伸びしろだけでここまで勝ち上がってきた。

ディープもドゥラメンテも同じ。

もう、彼らにしかできない領域の競馬を、しっかりと踏襲した中で、あとは勝つということにしか、我々も陣営も真の興味はないという段階に、アーモンドアイは入ってしまった。

こんな牝馬を、きっと誰も見たことはないはずである。

 

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