2017年新馬戦レース回顧

JUST競馬予想ブログ – 血統予想・コラム

新馬回顧<11/18・19>

読了までの目安時間:約 3分

 

曇天時々小雨という土曜の昼下がりは、牝馬が活躍すると盛り上がるという構図の展開に。
最も注目すべきは、東京マイルの牝馬限定戦で一騎打ちを演じたレッドベルローズ<ディープ>とエルディアマンテ<Dマドレ全妹>だろう。
個人的にも、POGで指定した期待馬同士で、想像以上に身体能力の高さが目立った。
牝馬は特に、最近はデビュー早ですぐに完成される馬の活躍が目立つが、正統派のこういう血統馬もやはり侮れない。
勝ったレッドは、中団から豪快に伸びて本命馬差し切りだから、いきなりGⅠでも通用して不思議ない。

残りの芝中距離新馬も、京1800(重)がサトノワルキューレ<ディープ>、福2000ロザクラウカ<祖母ローズバド>ら、人気の牝馬が制したが、少し相手が軽かった印象も否めない。
一応、正攻法で勝ち切ったバラ一族の後者の方が、将来性を買えるという評価にしておこう。人間世界では甥にあたる2着馬を完封している。

東ダ1400ゴール前差し切り勝ちのイダペガサス<ゴールドアリュール>と京1200(重)逃げ切りのグロリアフライト<祖母ノースフライト>は、血統のイメージ通りならば、活躍期はずっと先。
決して、軽い血統ではないから、成長の過程を長い目で見つめていきたいタイプだ。

日曜京都は人気馬が順当に勝ち上がった。
芝2000(稍)快勝のフランツは、バレークイーン一族のクラシック配合。2着馬も同じディープ×BTのパワー配合で、本当は前に行きたい馬だろうけど、この日は差し切り勝ち。
ダ1200(重)で好時計勝ちのヌーディーカラーも、フサイチリシャールの近親という、何となく似た者同士のキャラで、正直掴み切れない部分もある。

東京芝2戦は、人気馬が伏兵に屈した。
1800戦は末脚に勝ったハービンジャー産駒のブラストワンピース、1400でもVピサ牝駒のロードライトが人気馬を競り落とした。
オッズが間違っていたのか、単なる人気馬の凡走なのか見えないが、勝ち馬のレース内容は鮮やかだったし、こちらも評価に迷う。

 

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東京スポーツ杯2歳S -回顧-

読了までの目安時間:約 3分

 

前走のいちょうSで好走した2頭は、近年稀に見る不良馬場になる前日の富士S直前の施行だったが、そこで一生懸命に走ったのに、1:51.4でしか乗り切れなかったようなタフな馬場だった。

それと似ないにしても、もう少し湿るかと思ってみていたら、遥かに京都の方が渋っていた。
でも、前走と似たようなファイトをコスモイグナーツが見せたから、想像もしていないようなハイペースで展開。
京王杯やアルテミスSにおすそ分けしてあげたいくらいの流れだったから、予想通り立ち遅れ気味のルーカスでも最後は出番が回ってきた。

予想の組み立てとして、ワグネリアンの後ろという手は有り得ないと思っていたのだが、キャリアが違うからなあ…、という完敗の2着。
一時は、カフジバンガードやいちょうS2着のシャルルマーニュに足を掬われそうになったくらい。

一方、クラシックほぼ当確という内容で、負けるはずのないレースを楽勝のワグネリアンは、ここまでのタフな展開とは全く別次元の、言ったらジャスタウェイクラスの脚で皆を圧倒した印象だ。
変な話、着差以上に圧勝である。
経験値もこの中では豊富で、尚且つ、無理をさせていないから、左回りもちょっと遠征も中京の新馬戦で経験しているから、もう何せずともゴーサインを出してあげるだけで、今回は良かった。

ストライドがぶれるような押圧される競馬は、登録頭数の少なさが際立っていた<自分という存在の影響力を象徴する出来事>ので、これは次以降に課題となった。
機動力もあるし、本当は中団から揉まれながら最後外に出して根性を発揮するような泥臭さも秘めているだろうワグネリアンは、本当の意味で、大勝負の前残りの展開にどう対応するかだけが、今のところの不安材料だ。
末がキレる馬は、往々にして気難しい。
鞍上のリスクの取り方が、世界レベルかローカルスターかの違いを生むことだろう。

 

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マイルチャンピオンシップ -回顧-

読了までの目安時間:約 4分

 

結局、ムーアとミルコの競馬になったわけだが、最後はどう転んでもエアスピネルはGⅠで敗れ、ミルコは確実にチャンスをモノにするというところで落ち着いた。
ムーアの案外な騎乗が続いていることは、一昨年休み明けのモーリスを駆った時にそれまでの流れを変えてしまったように、この大一番ではあまり関係ない。

時計さえ掛かってくれれば。
ムーア騎手がどれほど、日本の高速決着に対する体感のスピードを自分のモノにしているかは、まだ判然としない面もあるが<決まって、ムーアがGⅠを勝つ時はタフなコンディションか時計が平凡なことが多い>、1:33.8のタイムが象徴するように、軽い競馬にはならず、時計勝負にもなりづらい先行馬のキャラクターに対し、唯一の重賞タイトルがマイルでのもので、それがぶっちぎりだった好調のハービンジャー産駒のペルシアンナイトにとって、相手が絵に描いたように最後脚が上がるエアスピネルだったことは、もはや、神懸かっているだけでは済まないミルコ・デムーロ騎手にとっては、残り100Mで勝負ありだったようにも感じてしまう。

決していいポジションではなかったものの、外に膨れる差し、追い込み勢を尻目に、上手に乗ることに長けたムーアの後を追いかけるように、積極性を殺した時ほど恐ろしく強かなミルコが、スムーズに5分どころからわずかに内の狭いところから見事に最後は前を捉えきるところまで持ち込んだ。
セオリーに忠実に、乱戦、混戦だからこそ、そういうものを大切にした馬だけが、上位に入線。
気づけば、先行粘りの4着レーヌミノル、それを最後に捉えたサングレーザーと、少ないも実力十分の3歳勢は3頭も掲示板に載っていた。
多くの人が今年の3歳は…、とも思っていると、何度も道悪を経験しているうちに、古馬の方が消耗し、3歳馬の最大のアドヴァンテージたる斤量のマイナス分を極限にまで活かしきったここ1か月の躍進は、自力でも互角という内容の濃い競馬の連続で、既にファンも承知するところとなっている。

同時に、古馬の方に勢いがなくなっているのかもしれない…、いや、そもそも層が厚かった部門ではないところで、自然と若手が台頭した結果なのだろう。
3歳トップホースたる藤沢厩舎の刺客は、未知数のまま来週のJCを迎え、ここまでうまいこと運べないでいる女王の方はかなり気楽な立場でそれを迎え撃つが、ともに主役というほど抜けた評価を受けることはないはずだ。
何しろ、一番強いのはまだ5歳馬である。

その5歳馬。
最先着が怒涛の掲示板ラストワン争いにハナ差及ばなかったブラックムーン。
それが6着で、さすがに体重増でムチムチ過ぎたことがキレ味に多少影響し、正攻法でなかったことや少し悔やまれるクルーガーがそれと僅差の7着。
特別高い評価を受けていたわけでもなく、目立つ競馬で仕事をすることなく、46.7-47.1というごくごく平凡にして、上がりの数字に見られるタフさの根拠により、脚質はっきりの面々には、結果として厳しいレースを強いられることになった。

レコード決着の皐月賞好走馬に、近年の3歳馬にはない勢いを感じさせる競馬を続けてきたサングレーザーらによる決着。
もっと大きな波乱も期待させる条件ではあったが、これで負けて言い訳しているようでは、単なる負け犬の遠吠えでしかない。
もう一段成長してもらいたい。

 

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新馬回顧<11/11・12>

読了までの目安時間:約 3分

 

土曜日は京都だけ芝・ダとも稍重。
問題は芝とダートの結果に差があったことの方だ。

芝は3戦ともパッとしない印象。
人気馬があっさり差し切りの東2000Mは、スズカマンボ×クロフネのクレディブル。
3頭大接戦の京1400も、クロフネ産駒でほぼポンデローザの離れた3番人気馬・エールショーが勝った。
11月の新馬戦である。地味すぎる。
福島1200快勝の伏兵・サブリナはダノンシャンティ牝駒らしくキレた。
ハイレベルは有り得ないローカル1200新馬だが、これだけは磨けば光る原石だろう。

ダートはよかった。
京1800は直線弾けたテーオーエナジー。カネヒキリの母父と彼の母母父が共通のデピュティミニスターという変わったクロスを秘め、意外な底力を秘める。
人気(外)の一騎打ちになった東1600も、タピット産駒のスウィングビートが楽に勝ち上がった印象。
昔より期待馬のデビューが早まったせいか、もうダート戦が賑わい出してきた。

一転、日曜日が何といっても、ディープ×Sキャットの人気馬・ダノンフォーチュンが京都1800戦を挙げねばならぬ事態に。
かなり後手を踏んでしまったスタートの失敗から、スローペース、普段より上がりが掛かる馬場になっているとはいえ、勝負所ではもう前を射程圏に捉え、直線はディープらしい決め手を発揮。
概ね、この配合の中距離型は時計勝負を苦手とするから、死角はないわけではないが、注目しなければならない大物誕生となった。
マイルの牝馬戦でも、ステファノスの全妹・フィニフティが人気に応えて勝ち上がったのだが、こちらは大分線が細く、完成まで少し時間を要するだろう。

東京はやや平凡な2戦。
1600のエトナ、1400はプロディジーと伏兵が台頭。
それも人気馬の自滅もあったりして評価が難しい。
前者はもう信頼を勝ちとった印象の武藤騎手が騎乗、後者は速い上がりを使えるヴィクトワールピサということで推せる材料はあるのだが、それはクラシックとは関係ない要素だ。
普段なら、もう春のクラシックホースは勝ち上がっている。

 

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エリザベス女王杯 -回顧-

読了までの目安時間:約 4分

 

スローの前残り。
クイーンズミラーグロが逃げたところで、上がりもかかる馬場状態。
内枠からスムーズに立ち回ったモズカッチャンとクロコスミアの競馬になってしまった。
1000M通過62秒台は、日本の全カテゴリーのGⅠレースにおいても、当然のスローという扱いになる。

エリザベス女王杯とすれば、それは平均より遅いくらいの許容範囲内の競馬ではあったが、いくら荒れ馬場になってきたといえ、良馬場であればロスなく回ってきた馬が有利である。
筆者推奨の超穴馬<いくらなんでも119倍は馬鹿にしすぎ>マキシマムドパリなど、枠が桃色と接する15番枠ながら、好発から万全の手応えで抜け出しを図るも、コース選択の自由がない分、鋭く反応できるタイプでもないので、惜しくも上位争いから最後は脱落。
言ったら、もう勝負を賭けて好位付けを選んだヴィブロスのルメールの気持ちを察するに、もっと内枠が欲しかった…、の言い訳は今回ハイレベルな争いだっただけに、ファンも納得であろう。
前を壁にできないGⅠ戦は、今回が初めてだった。掛かるのは仕方ない。

勝ったのは、前走が道悪×落鉄の死亡遊戯で3着までは粘った3歳のトップホース・モズカッチャン。
もうすっかり馬の特徴を手の内に入れたミルコ・デムーロ騎手の完璧なエスコートは、スタートが今年は良かった分、昨年以上のベストアンサーに繋がった。
本来もっと楽に逃げたかったはずのクロコスミアにしても、自身初の年間100勝を射程圏に捉えた、もう名手と言っていい和田竜二騎手のテン乗りとは思えない、オーソドックスながら強かな正攻法の抜け出しで、大いに見せ場を作る2着。

内を通ってきたとはいえ、あとは実力上位<改めて言うが、今年重賞2勝のマキシマムドパリは4着>の枠関係なしの入線という結果であって、最後は競馬が上手な馬が上位を占めるのであった。
ハービンジャーがこの3歳世代からやたらと大物が登場するいい流れになっていたが、今度はサンデーの血が一切入っていない上位人気の馬が、以後ドドドと連なるその血を持った馬を負かしたという意味でも、勝ちは大きい。
ミルコも良かったが、生産者にとってこれほど誇れる結果もない。

母父キングカメハメハは、現在の日本競馬で唯一、アウトサンデー血統を形成できるクラシック血統であり、そういう者同士の組み合わせでのGⅠ制覇には、ダート以外にもいくらでも可能性を見出せることによる勇気というものが湧いてくる。
サンデー系統の相性も悪くない2者だけに、実質外国産のキングカメハメハともども、日本導入の意味合いは大いにあったと、今回は結論付けられるだろう。

さて、宝塚記念以来で連続3着のミッキークイーン。
思えば、昨年も3着。
今年は春に一つ勝ち星を挙げているから、調子自体は昨年より良かったはずだ。
ファンも結構支持していた。
ただし、秋華賞でクイーンズリングやマキシマムドパリらをねじ伏せた頃と、多少はパワーアップしているところはあっても、一度はマイル仕様の体にしたものを絞ったところで、本質はキレ馬ではないから、いくら別次元の脚を使っても、本当のゴール寸前でいい勝負になっただけであり、惜しい3着ではなかった。
5歳秋の2冠牝馬<正確な表現ではないが>だから、上がり目はないにしても、ない体がもっと消えてしまうようなクイーンC参戦時の悲惨な馬体減の中、一時は桜花賞も参戦できそうな状況にしてしまったあの好走は、この日の僅差の敗戦に、色濃く反映されている気がする。

個人的には、昨年いっぱいの引退でも彼女の功績は全く色褪せなかったと思えるのだが、皆さんはどうだろうか。
なまじ力あるせいで、貧乏くじを引いてしまう馬は、GⅠ未勝利馬には多いのだが…。

 

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武蔵野S -回顧-

読了までの目安時間:約 3分

 

モーニンは外から行けず、代わって、ベストウォーリアなどが先行する想定し難い展開に、追い込み勢には厳しい直線勝負となってしまった。

一時期の不振から大分復調したベテランのインカンテーションが、恐らく、ベストに近い条件である東京マイルのスローを楽過ぎる好位抜け出しで、交流重賞も含め、今期重賞3勝目を挙げた。
大怪我からの復帰後、いきなり勝ち星を挙げた三浦騎手が、しばらくして実戦のリハビリもほぼ済ませたこの日、午前中のレースで2勝と流れを掴みつつあった中、色々な要素がかみ合ったような快勝で、ベテラン健在、天才と呼ばれた男の復活を世に知らしめる結果となった。

しかし、直線の上がりの時計はそっくりそのままインカンテーションの駆けたタイムと同一というのも、重要前哨戦として機能していた昨今の武蔵野Sとすると、大分物足りない部分でもあった。
ザ安定勢力と化した3歳のサンライズソアが、唯一といっていいほど、いい反応で前を捉えにかかってきたくらいで、大半のファンが期待を寄せたGⅠ好走・人気という実績上位馬に全く出番がなかった点で、ベテランが楽勝では、その馬も今後を展望するのは難しくなってしまった。

敢えて挙げるのなら、ノンコノユメがほぼ同位置にいたカフジテイクにキレ負けすることなく、久しくなかった切れ味を見せつけたことに、今後の展望が見込めるという程度。
これとて、フェブラリーSではモーニンに手も足も出ないかんぱいだったくらいで、では、サウンドトゥルーのように7歳になってもGⅠで通用するかといわれると、地方ダートに向くというほどのタフさはない。

結局は、5着のカフジテイクが最有望株。
スローの決め手比べは苦手ではないが、もう5歳の秋で、多少は器用さも身に着けてきた。
もうハイペースで途中で脚を使ってしまい…、の切ない負け方はないはずだ。
2月の大一番に向けて、体調をよりアップさせたい。

 

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経験とあと一つ<JBC回顧>

読了までの目安時間:約 3分

 

金曜日の大井は、前夜の雨の影響で重馬場発表も、回復にはうってつけの陽気で、時計は稍重と同等くらいの馬場状態になった。

クイーンマンボの回避により、ホワイトフーガに3連覇の期待が集まることになったレディスクラシック。
が、いつも以上に勝負所からの反応が悪く、見せ場なく11着惨敗に終わった。
一方、終始前につけていた大井のララベルと機を見るに敏でテン乗りの武豊騎手が駆るプリンシアコメータが、大分、色々な意味でがっつりサイドバイサイドの鍔迫り合いをした伏兵陣が目立つ結果に。
昨年除外の憂き目に遭った真島騎手とのコンビで、再び今度は勝って知ったる大井での大一番を制したララベルは、この日554kgでの出走。
血統は中央レベルで、唯一交流重賞で相手になるレベルであったこの馬なら…。これでこそJBCだ。

一転、スプリントは人気馬同士の熾烈な叩き合いとなった。
内枠なのに、あまり泥を被っていなかったニシケンモノノフは、横山騎手の経験値の多さもあったか、残り100Mの進路変更が吉と出た。
パーフェクトではなかったが、重責を担ったコパノリッキーの森騎手も、出負けくらいは覚悟していたはずで、こちらは外枠だったから、リカバリーの仕方とするとほぼ完璧。
あの差だからね、という悔しさを、次のチャンスで力に変えたい。
勝てたことより負ける悔しさの数の多さが重要だった勝負というのは、先日の天皇賞と似たところがある。

ややリーグ戦化しつつあるクラシックの面々だったが、この日は大野&サウンドトゥルーの黄金コンビに女神が微笑んだ。
最近ちょっと前目につけることが増えていたが、今回は堂々、有力勢の中で最後方の追走。
アウォーディーが内枠に、アポロケンタッキーは順調すぎたことが死角となり、ならばと、ケイティブレイブ、今度は正攻法のミツバを自慢の決め手でねじ伏せた。
7歳馬だけにキレなくなったが、勝負強さが増した印象。この先どこまでいけるだろうか。
うまくいなかったことが多かったとしても、ここ一番の勝負手がいかに重要か。
GⅠの重みがこの3戦には多分に含まれていた。

 

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新馬回顧<11/3~5>

読了までの目安時間:約 3分

 

金曜日は京都でのみ3戦。
久々の秋晴れの下、上手に競馬した3頭が勝ち上がった。
1400の牝馬限定戦は、小柄なロードカナロアの仔・カーティバルが内からの追撃を凌ぎ切り勝利。ブラックホークの近親で、2代のみ愛国血統を配された珍しい芝血統。底力型。

ダートの1400は3kgもらいを有効に使い、理想的な抜け出しを図った富田騎手のタマモカトレアが着差以上の完勝。
人気のヘニーヒューズが1、3着で、順当な結果。

内回りマイルの一戦は、ドリームジャーニー産駒のトゥラヴェスーラが逃げ切って、後続に何もさせなかった。
続いた人気2頭より、アストンマーチャンの甥という武器が結果にはっきり表れた。

土曜はダートが2場で開催。人気馬が共に制するも、対照的な展開に。
雨の福島1700戦は、同系3×3クロス同士の対決をハナ差競り勝ったレナータ。ミスプロ系のブレイクランアウト×シーキングザゴールドがサンデー3×3に迫られたレース。ただ、やや低調だった。
東1300は外国産馬が有力も、ミスターメロディ<スキャットダディ産駒>がぶっちぎりレコードで圧勝。
スケール感も晩成ということはなくてもまだ伸びしろを感じさせる内容。楽しみは尽きない。

東京芝1600戦は、返す刀で新馬連勝の戸崎騎手跨るジーナスイートが後続を完封した。
SG×ディアジーナ<メジロマックイーン>の黄金配合で、フォルカー系は渋くもあり、派手さを秘めるものの、母同様この辺の距離が合うか。他馬の方が距離はもちそう。

日曜は何とも言えない決着の連続。
東1400 8人ハトホル
京1400 3人サウンドキアラ
らが、人気馬を完封。
東ダ1600は人気馬同士の叩き合いを1人のエピックアンが制した。これは時計が平凡。

中距離戦もどっこいどっこい。
京2000逃げ切りのスラッシュメタルは、ワークフォースでロジユニヴァースの甥としたら低評価だったが、明らかに荒れ馬場になったことが勝因。
東1800で高馬・ステラーインパクトが飛んで、楽に押し切ったシナモンフレイバーは、ディープブリランテ×タイキシャトルという配合。
あまり信用できそうな馬はこの日は出てこなかった。

 

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アルゼンチン共和国杯 -回顧-

読了までの目安時間:約 4分

 

平均より厳しいくらいの流れをマイネルサージュが作ったことで、好発でロスなく内を立ち回ったスワーヴリチャードが、2:30.0の好タイムで最後は独走した。
坂越え2度のタフな2500戦は、4歳馬の充実度を反映するに相応しい壁になり、かつては何度となく、東京巧者のステイヤーが穴をあけてきた舞台だが、馬場造園課の努力の賜物か、高速過ぎないいい馬場状態にまで立て直して見せた成果が、平均勝ちタイムを大きく上回る決着を実現し、力通りの結果を引きだす例年と同じような傾向は今年も示された。

故に、素晴らしい手応えで内から突き抜けてしまったスワーヴリチャードは、ダービーの時より更に研ぎ澄まされた+10kgの馬体を、やや軽い相手だったとはいえ、ミルコのスマートなエスコートも認めつつ、見事なまでに踊るような弾け方で、勇ましさだけ見せつけるように府中の直線で再び誇ったのである。
同時に、この先がある馬は自分だけということも同時に示すことになった。

これで良馬場でゼダーン系含めトニービンの入った有力馬が9回連続で馬券に絡んだことになるが、今年は時計が速く、少しタフな展開ということもあって、福島で好時計決着になった際に重賞で好走していたソールインパクト<父ディープインパクト>、セダブリランテス<父ディープブリランテ>など、ややギアが重くなった古豪や不調馬の多い組み合わせで、かなりスピード優先の結果がもたらされた。
自分で時計を作りに行ったのは、勝ち馬とGⅠ実績断トツで番手抜け出しを図ったカレンミロティック。
然るべき実績を味方に、自分の競馬に徹することで、格上評価も斤量と距離適性で人気で劣ったアルバートもきっちり上位入線である。

だからこそ、総合力勝負で圧倒的なパフォーマンスを見せつけたスワーヴリチャードは、ここでは格が全く違ったという結論になるのだ。
ダービーは自分より後ろにいた馬に道中で前に行かれ、それを見ながら万全の仕掛けで追い上げるも差し返される結果になったのは、明らかに適性で劣っていたと筆者は感じていたのだが、なんのなんの、菊花賞だって当然好勝負だったとここで示すことで、神戸新聞杯組もダービー上位入線組も皆、古馬GⅠで通用することがこれにより証明されたのだ。

加えて、四位騎手が丹念に少しでも上手に競馬を運べるようにあまりゆったり追走にさせない競馬を教え込んできたことが、クラシック向き種牡馬の中ではかなり完成まで時間が良くも悪くも必要となるハーツクライの仔らしく、この3歳秋になってより活かさせることが判然とした今回、同期のレイデオロだけではなく、古馬の意地を見せつけた天皇賞組や海外勢にも大いに脅威になる能力が、陣営の前向きなJC参戦に繋がることだろう。
もちろん、間に合わなければ有馬になる。
が、あの窮屈な場所から抜け出したあとの大きなストライドを、中山の厳しいコース形態で最大に広げるのは難しい。
中長距離戦の平均ペースに耐えられたスワーヴリチャードが、次はどんな戦法に出るのか。
鞍上のスイッチ等も含め、気になる要素が増えた。

 

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京王杯2歳S -回顧-

読了までの目安時間:約 3分

 

前半のかなり緩い流れと手頃な頭数の競馬。
ヨーロッパの競馬を熟知するクリストフ・ルメールにとって、1枠1番から無難に出たあとのレースイメージは、あまりにも簡単だった印象を持つ。
決して早熟ではない欧州型のチャンピオン血統に、本質ではアメリカのクラシックディスタンスを制するに相応しい配合を施されたゴーンウエスト系のレイヴンスパスという組み合わせから生まれた「ダーレー」のタワーオブロンドンは、恐らく抜群の適性を誇るだろうこの1400戦で、前走以上の末脚を炸裂された。
カシアス推しの筆者とて、その圧倒的なスケール感にうっとりであった。

かつて、夕日に向かって疾駆する米産の至宝・グラスワンダーが圧勝した舞台。
そんな引き合いを出すに相応しい走りは、間違いなく、藤沢調教師の手腕だけでより輝いたという面もあるのだろうが、単純に、タワーオブロンドンは素晴らしいサラブレッドなのである。

近親にはブライアンズタイムを加えることでより持続力を加えられたディーマジェスティという才能がいて、軽いイメージはないが、今のところ、朝日杯制覇はほぼ内定の状態。
すでに関西遠征をしており、これが初めての東京での競馬。
前走計算内ながら減らした体は、この日は4kg増で、更にたくましさを増した印象もあった。
広い阪神外回りでまた踊るように突き抜けるシーンを、我々は目撃することになりそうだ。

カシアスはアサクサゲンキの内を通るか外を通すか迷っていた部分もあったが、鞍上の浜中騎手も認めるように、決してこの辺りの短距離カテゴリーがベストの馬ではないということを、最後の伸びで示した。
この流れで、最後は前を進んだ2頭を力でねじ伏せている。
血統背景に共通点の多い勝ち馬には完敗でも、こちらにはいつ再成長のスイッチが入るかわからないキンシャサノキセキを味方につけられる。
1年後には逆転していても、何ら不思議ではない。

 

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