血統予想・コラム

JUST競馬予想ブログ

新馬回顧<10/13・14>

読了までの目安時間:約 3分

 


秋晴れの京都と曇天の東京。

土曜競馬は東西で対照的な空模様の中、レースが行われた。

午前中はダート戦2鞍。

最近、何故か多いのが、位置取り関係なく、ゴール前突き抜ける展開。

両方とも短距離戦で、京都はザイツィンガー、東京ではスマートグランダムがそれぞれ快勝した。

ドリームジャーニーの外差しとテイルオブザキャット産駒の牝馬による正攻法の抜け出し。いかにもらしい競馬であった。

芝はマイル戦2鞍。

西のウルクラフトはハイペースからの外々抜け出し。

ディープ牝駒でもモンズーンの肌で、軽い流れには向かないのかもしれない。

東の勝ち馬・パッシングスルーも外から来た馬。ルーラーシップの牝馬。

こちらではキレ味勝負の展開から人気のディープがキレ負けした。ディープも色々である。

日曜の注目は、京都2000Mのワグネリアン全弟対カナロア×ブロードストリートの一騎打ち。

前者内枠のカントルはスロー逃げから上がり勝負に持ち込むも、4角でようやく取り付いてきた後者サトノウィザードが鉈のキレ味で撫で切った。

カントルはミルコがこの血の狂気の部分を引き出してしまったか、直線フラフラ。下げても内にササっただろうし、課題が多い。

東京は芝のみ2戦。

渋馬場になったが上がり勝負に。ただ、外差しが決まり、1600牝馬戦はカナロア産駒のフォークテイル、1800もゴール前ようやく上位争いに加わったオルフェの仔・ラストヌードルがそれぞれ勝ち上がった。

まずまず強いのだろうが、正直、高い評価までは与えづらい。

ひとまず、クラシックの構図はこの世代も、名競走馬の大種牡馬数頭の争いになるとみる。

京都ダ1800は立ち遅れ気味ながら、直線だけで大差勝ちのヴァイトブリックの独壇場。シンクリ×Aベガの破壊力を凝縮したようなレースで、関東馬のワンツーのおまけつき。

新1400では、ハービンジャー産駒のハバナウインドが快勝。平坦が得意な産駒が多い父だ。

また勝ち馬の母系が、8代以上違う系統の種牡馬を配されているのは、現代の混血時代におけるいいアクセントになるかもしれない。

 

レース回顧

秋華賞 -回顧-

読了までの目安時間:約 5分

 


ハイペース予測はほぼスローになり、差し馬には勝負できない流れになった。

当然、破竹の3連勝中のミッキーチャームに不利な要素などなかった。

そのこと自体は、大方の予想に反した結果に繋がるものではない。

筆者は、休み明けでナーバスになる可能性と同時に、直前の坂路の異常な時計に、より懐疑的なトリプルティアラに対する死角のようなものを見出していたのだが、ある意味、ミッキーチャームにとって楽な流れは、追走に窮するのはどうしても避けたいアーモンドアイとルメール騎手にとって、大健闘のようで当然の結果を残したミッキーチャーム以上に、楽に戦える要素になったのだ。

ある意味で、桜花賞よりオークスより、遥かに競馬の内容とすると楽。

この末脚は衝撃の道悪ゴール前襲撃のシンザン記念以上のものがあった。

弾けるという次元より、音速の末脚の類である。

坂路の伏線は、480kgというのがグラマーではなく、つくべきところに全ての筋肉がつききり、春はそういう感じだったラッキーライラックが、今度は全体的に背が伸びたのだろうか、500kgを超えたのに胴長に映した馬体と対照的。

さすがロードカナロアの産駒であり、超大型馬・ブラックホークの父であるヌレイエフの血が入った馬の体つきだったアーモンドアイ。

ただ、チャカチャカしたスタートまでの不安な姿の中で、一切、パワフルな前輪駆動の馬の前向きすぎて、どんどん前に進んでいってしまう感じもなかった。

だから、いつも以上に、本当は違うのだが、瞬発力勝負での絶対的な強さを示せたのだろう。

2000Mがベスト。

そういうタイプの馬に、これで定着していくのかもしれない。

パワーはついたけど、相変わらず差せる馬のままであるアーモンドアイの課題は、ミッキーチャーム型が2400M戦で登場した時の対応力。

正攻法でねじ込んだオークスのようなレースは、それよりもっと積極的であるべき勝負掛かりの今回、それをできなかった、しようと思っても危ない雰囲気はあったのでやりようはなかったから、基本的に、リズムを取れる中団ポジションより前に行くことは、余程の少頭数で枠が内とか、条件が整わない限りできない。

そもそも、スタートがいい馬ではない上に、末脚勝負に向くタイプに育ったアーモンドアイである。

ブエナビスタがこの秋華賞とその前の渡仏壮行レースに選んだ札幌記念で不発に終わり、有馬記念ではハイペースに呑まれ、間の女王杯で一番のその武器を使えずに完敗を喫したように、追い込み型の牝馬には常々、ストレスとの戦いという課題が付きまとうのだ。

それを脱却するための戦いにわざわざ挑戦するのであれば、ヨーロッパの10F路線にとっとと完全装備をして、長期遠征すればいいのだ。

日本では常に、距離の幅への対応力を評価する風潮が残っているので、これは彼女の武器とは相反する才能が求められる傾向と思う。

でもそうしないのであれば、凱旋門賞を除き、国内の格が見合ったレースを転戦することになる。

味は出せないまでも、ブエナビスタよりスピードも決め手もあるわけだから、勝率はもっと上がるだろう。

休み明けの死角は、即ち、爪を含めた消耗度合いの多い競馬が多すぎる欠点とイコール。

これだけは、ディープもブエナもシービーも、得意な条件で速く走らないことで、余力を残す以外の手段がない。

日本は多頭数の競馬が多い。

展望をどこに置くのか、名門厩舎ならキャンバスに下絵を描くことなどお手のものだろう。

同時に、誰もできないような三冠を達成したこの馬を、どう納得させて連続して走らせる手段を講じるかは、非常に難しい。

筆者はオークスの直線で疲れを見たので、故障の危険性を予見したが、爪以外の課題が今後生じる可能性は大いにある。

休んでも取れない疲れをどう癒していくか。

反則的な決め手が生み出す副産物は、現状、国内の競馬に消化する要素はないように思う。

どうせ使うなら、世界の芝のレースで。

調整するためのトレーニングルームの本拠を、国内に置くことが、少なくとも来年いっぱいまで走り切るための必要絶対条件のように思える。

この展開で、あの決め手。

速い流れを決して好むタイプではないのは、きっと間違いない。

 

レース回顧

府中牝馬S -回顧-

読了までの目安時間:約 3分

 


パワー勝負の結末は、1:44.7での決着。

昨年とは一変。ぶっちぎりのレースレコードで、秋華賞馬がきっちりここも勝ち切り、重賞連勝を決めた。

カワキタエンカの本気逃げは、やはり素晴らしい。

ディアドラはちょっと置かれるタイプ。

一方、出負けさえしなければ、真っ直ぐ上がって行くときの脚は現役の牝馬の中でも屈指のリスグラシュー。

オッズは拮抗し、尚且つ、今日はモレイラがいない分、そして、彼がしばらくは強敵にはならないことを確信したのか、ルメールとデムーロのマッチアップだらけの一日になった。

総合力勝負は歓迎のはずのリスグラシューは、得意のワンターンの競馬で、しかし、休み明けはあまり得意でもない点で、ディアドラに勝つには瞬発力勝負に持ち込めればよかったのだが、この日は普通に流れに乗れたのに、ペースが中団位置でも平均よりちょっと流れたくらいで、安田記念で経験した厳しい流れより、休み明けの分、鋭さをやや殺がれた面もあるだろう。

路線のキーマンであるフロンテアクイーンとの叩き合いには競り勝ったが、流れてくれるに越したことはない、再度使い始めのレースとなったディアドラには、何とも易しい競馬になった。

勝ったディアドラは、前走クイーンSの勝ちっぷりと上がりの決め脚が際立っていた。

その時が33.7秒であり、33秒台後半の上がりは何度か使っているものの、その前に勝ったのは京都の条件戦で同等の数字を叩き出した時だけ。

2戦とも1800M。今回は32.3秒という凄まじい決め手を繰り出したが、いっぱいいっぱいの印象はなかった。

こんな展開なのに、ジュールポレールはキレ負けし、若干の適性の問題もあって4着。

ディープがキレ負けするのだから、先行馬には苦しかった。

エリザベス女王杯制覇にリーチの掛かったディアドラの敵は、思われているよりその距離適性が短い可能性があるという死角なのかもしれない。

 

レース回顧

新馬回顧<10/6~8>

読了までの目安時間:約 3分

 


台風の進路から外れた10月最初の週末。

雨上がりの土曜は、開催替わりながら、東西とも常識の範囲内のタイムで決着した。

京都は2鞍。

スローの瞬発力勝負となったマイルの牝馬戦は、ギアが最後に上がった印象の伸びで、ディープ×ブルーミングアレーのランブリングアレーが勝ち上がり。

その他キレや底力で上回る馬はいたかもしれないが、中団の絶好位につけられたことが全て。

ダートの1400は最後は一騎打ちで、イン突きのスマートモリガンが勝ち切った。サウスVの牝馬。これも差し脚があるタイプ。

東京は芝の1400戦。菜七子騎手のナイスファイト虚しく、総合力でモレイラ&ブーザーが東京で初勝利を挙げた。

日曜は東京で2鞍。

頼れるパートナーと共に、期待の才能が登場した。

ダート戦では、直線半ばで圧倒的な抜け出し方をしたメイクハッピーが違うものを見せつけた。

1頭だけ1分37秒台で駆けたミスプロ直系・スクエアエディ産駒。驚くべきことに、牝馬である。

芝2000では、スタートの甘さをモレイラが気合いをつけリカバリー。直線は踊るように駆け抜けたディープ産駒のダノンラスターがよかった。

グランアレグリアと似た配合で、目方もほぼ同じ。牡馬でどうかだけ。

京都の2000Mは、オルフェ祭りを人気のエングレーバーが制した。

僅差の勝利も勝負強さを感じさせ、スタートの失敗もありながらの勝ち上がりはインパクト大。

月曜の芝戦は東西で3戦。

京1800はゴール前強襲のスクリーンヒーロー産駒・クリノガウディー、東1600はディープーディープの決着を先に抜け出したダノンキングリーが制し、断然人気馬に代わって、しっかりと勝ち上がったのだが、そこまでは強くない感じもあり…。

それなら京1400好走の牝馬2頭が魅力的か。

勝ち切ったディープの方がレッドベルーザ。小柄でも力強いフットワーク。

2着のアマルフィコーストの全妹はコルデトゥリーニ。好位付けもキレ負けは仕方なし。次戦で人気を集めそう。

東ダ1300では、鮮やかにナランフレグが勝ち上がった。

穴男・インプレスウィナーの弟で乱戦向きも、こちらはゴールドアリュールの仔。

 

レース回顧

京都大賞典 -回顧-

読了までの目安時間:約 3分

 


勝ったのは急がず騒がずの本来のゆったりスパートで、しっかりと力を出し切ったサトノダイヤモンド。

しかし、これはあの頃のダイヤモンドだったのか…、と言われるとちょっと困る。

いいことはただ一つ。

5歳秋に、不振のクラシックホースが復活したこと。

阪神大賞典など勝って当たり前の立場だったから、その前、まともに勝ち切ったとなると、大接戦の有馬記念よりもっと前の菊花賞やきさらぎ賞など、得意だろうことが最初から分かっていた京都の外回りの競馬である。

2年以上、そのスケール感に見合った競馬ができていなかった。

フォア賞も凱旋門賞も、サトノダイヤモンドにすればやりきった敗戦ではない。

サトノダイヤモンドの不振のきっかけは、菊花賞以後の厳しいマッチアップ。

キタサンブラックを力でねじ伏せ、阪神大賞典を素晴らしいタイムで勝ち切り、歴史的好カードの春の天皇賞で、外枠以前に、本質的な適性と持ちうる勝負根性を使い果たしたかのようなレース内容で、完全に優等生の道は閉ざされてしまった。

言うなれば、有馬記念もらしくないし、阪神大賞典も走り過ぎである。

もうお釣りもなかったし、死闘を自ら演出したキタサンブラックと武豊騎手の気持ちの入った強力タッグが、自分を見失う直接的な要因に繋がった。

サトノダイヤモンドは2000Mくらいで底力勝負に持ち込むのがスタイルとすれば最も合う。

しかし、京都のように、じっくり加速するための助走路がある時とない時では、パフォーマンスに差が出る。

他の馬にそこまでの癖はない。

サトノダイヤモンドが京都で復活しただけでは、何も変化していない可能性も考えられなくはない。

ジャパンCでどんな走りをするのか。

俯瞰の目で、傍観者に徹することとする。

若い頃のように、魅せる鮮やかなレースはもうできない気もする。

 

レース回顧

何のための戦いだったのか 凱旋門賞回顧

読了までの目安時間:約 3分

 


クリンチャーはやはり沈んだ。

しかし、楽に抜け出し、最後は順調ではない状況と斤量大幅アップの影響もありながら、世界中の注目に対し、結果でその存在感を示したエネイブルとフランキーが素晴らしい連覇で締めくくられた凱旋門賞の、うるさい存在になれた価値は感じられた。

ほぼ同じ脚質で、尚且つパワフルさで勝負する道悪巧者という点も同じ。

決定的に違うのは性別ではない。

単純に、競走馬として速いのがエネイブルなのだ。

最後は3歳牝馬なら彼女だろうと、唯一差し込んだ注目馬として、いずれエネイブル級に育つかもしれないシーオブクラスが大いにレースを盛り上げた。

トレヴの連覇はオルフェの不在とここだけを目指したというスペシャルなステップで、ギリギリながら、格の違いを見せつける結果を我々は口惜しく思ったものだが、もっときついスケジュールでも、より競馬が巧みなエネイブルに、事前の雨や、もしかするともっと適性があるのではと感じさせるパリという名がわざわざ頭につけられたリニューアルロンシャンの舞台設定は、ファンならずとも、外国人では最もこのレースを愛するデットーリ騎手にとっても、全く死角ではなかった。

完勝である。

となると、また意味のない戦になった…、という結論に繋がるのかもしれないが、道悪ではないと好勝負できない歴史に、終止符を打てそうな雰囲気は出てきた。

決して速くはないクリンチャーは、鞍上のテクニックも込みで、最高の内々追走であった。

エルコンドルパサーの時の泥田のような競馬の方が彼には合ったのかもしれない、という見立てはオッズの推移でも分かる。

その代わり、馬場悪化分のタイムロスは数字に表れたが、牝馬が上位争い。

ソウルスターリングのような配合で、アーモンドアイのように弾けて…。

いつの時代も、牝馬を含めた女性の活躍が、歴史を開いてきた。

斤量利だけではない適性は、牝馬の方に可能性を求めるべきだろう。

トレヴに敗れたのはハープスター。

日本馬が勝つ時、それは、良馬場でオルフェーヴルのようなキレを魅せた牝馬である可能性を、この敗戦に感じるのであった。

 

レース回顧

毎日王冠 -回顧-

読了までの目安時間:約 5分

 


結局、2頭しか毎日王冠に適応できていなかった印象のレース。

相手のリズムを利用して、直線は自分から動いて行って力で押し切る形を取りたいアエロリットと、ワンターンで自分のリズムで追い込んでいきたいステルヴィオ。

彼女たちには素晴らしいパートナーでいて、見事なエスコートがあったのは間違いない。

ただし、平均的な流れで位置取りなど関係ないとされる毎日王冠において、4角回って手応え十分なのは、勝ち馬と2着馬だけだった。

本質的にはこの舞台が合うとされたキセキは、アエロリットに並びかけるような場面まではなく、キレのある若馬に1頭交わされただけという内容は、ここ数戦と比べると明らかに良化しているのだが、ピッチがより上がってタフな展開になった時に、では、下げて一気の脚を使っていた一年前の自分に戻れるかというと、そういう感じでもない。

海千山千の左回り巧者・ステファノスと僅差のゴール。

やはり、注文の付く中距離型というところからは、今回の3着では脱せなかった。

GⅠ馬である。勝たないと意味がない。

その辛さも、あの2着争いから3着を目指す死闘に加わることしかできなかった結果で、よくわかる。

ステルヴィオは休み明けであり、古馬戦ももちろん初めて。

相手が快速のチャンピオン級マイラーなのだから、正攻法でうまくいく保証がない状況で、グラスワンダーやエルコンドルパサーがサイレンススズカを狙い撃ちしたような競馬まではできなかった。

悲しいかな、GⅠでは善戦止まりというか、底力の差を見せつけられてきた戦績がある。

そのほとんど全てにルメール騎手が騎乗していたのだから、策は自然と限られる。

惜しむらくは、ステファノスだなんだ、好位につけた組にしっかりとはりつくか、その位置をとれていたら、もっと肉薄するような脚を使えたのかもしれないが、いつもの感じの差し脚。

ただ、サウジアラビアロイヤルCの末脚を毎日王冠で使えたと考えたら、次もいい勝負。

2、3着からの本戦戴冠は、早々連勝はできないレースレベルの高さからすると、当然射程圏と言えなくはないが、正直、相手関係があまりにもタフである。

2、3着を次も獲れたのなら、また先が展望できる立場だ。

最初は行こうとは思ったのだろうモレイラ騎手は、さすがである。

アエロリットはまた1年以上勝てなかったように、必ず何かに差される馬なのだ。

競馬は上手でも、底力のある馬の強烈な決め手を引き出してしまう。

彼女が前に行って健闘したGⅠでは、ディアドラの秋華賞は例外としても、ヴィクトリアマイルのジュールポレールや安田記念のモズアスコットなど、一度評価の落ちた面々の復元に、見事に手を貸してしまっていた。

今回もそれのような気がしていたのだが、前二者がGⅠ未連対馬だったのに対し、今回は古馬タイトルで激戦を戦った馬が多かった。

その大半が、やや勢いに陰りが見えていた中でのレース。

筆者は最初から、決定した登録馬の現状を見極めた後、前に馬を置けばいくらでも直線では上がって行けるアエロリットを負かせるのは、もはや、未対戦の3歳馬だけだと思っていた。

古馬の2頭は置いて行かれたが、掲示板に上がった差すタイプの2頭は、共に3歳馬。

アエロリットが33秒台の上がりでまとめるレースで、差し馬に出番はない。

競馬の上手な馬が、流れを作って押し切った。

いとも簡単にそれができるアエロリットは素晴らしいが、今回に関しては、3歳の末脚に未来を懸ける選択肢が残されたことに、大いに満足であった。

ケイアイノーテックは凡走の類でも、古牡馬と同斤を経験した強みが、今後活きることだろう。

 

レース回顧

新馬回顧<9/29・30・10/2>

読了までの目安時間:約 3分

 


開催最終週に来て、南方からの大物出現で、大いに開催消化に影響の出た週末。

前線が刺激され、阪神は完全な雨馬場競馬の土曜。

2鞍が無事に行われたが、雨の影響は大きかった。

芝1800はディープ×サドラー×ネヴァーベンドの中型牡馬2頭で決着。

サラフィナの仔・ゴータイミングがタッチングスピーチの全弟より反応が良かった分、先に抜け出した。

重の競馬でも、ここではディープが強い。

その後のダートの1800は、スムーズに立ち回った伏兵のキンゲンが楽々の抜け出し。

アルマームード系の血が多数取り込まれた配合で、ゴールドアリュール産駒ながら、エルコンドルパサーと似た雰囲気を持っている。

中山は良馬場でも、さすがに今週は渋いという気配。

人気勢が吹っ飛んだものの、マイル戦らしく、モーリスの姪が逃げ切り、それにカタマチボタンの姪とスマイルトゥモローの半妹が追いすがる結果。

勝ったオトナノジジョウは、チチカステナンゴが入ったせいで、より渋とい先行型にシフトしそう。

中山は夜半からの大雨で馬場は重くなったが、特別戦前までは降られることなく、日曜日も順調に行われた。

ただ、微妙な雰囲気の馬場状態を暗示するかのように、スクリーンヒーロー牝駒のフィルムフェストが直線で突き抜けたのが印象的。

1200戦で1分10秒台は中央場所では遅い方だが、勝ち馬の上がりが34.8秒。

続く1800M戦は、人気のディープがスタートで見事に失敗し、4着まで。

対照的に、中団からの渋い伸び脚含め、ハービンジャーの持ち味を出し切ったエアジーンの迫力が際立った。

これも牝馬で、タイムは1:49.4。

良馬場のスローよりずっと速い。色々な面で勝ち馬は優秀だ。

日曜日は街の機能が失われた西日本地域。

当然の月曜振替も延期となった阪神競馬は、良回復の火曜、芝の1200で秋競馬の新馬締め。

ワークフォースの小柄な牝馬が溜め逃げで、人気に応える圧勝。そのメイショウケイメイ、ベガ一族で底力型だと思う。

 

レース回顧

スプリンターズS -回顧-

読了までの目安時間:約 4分

 


直前の雨の影響はそれなりにあったはずだ。

前半が33秒フラットで、後半はそれに2秒以上足したタイムでトータルは1:08.3。

直前の勝浦特別が33.8-34.8で1:08.6だったから、雨が多く降った分だけ、よりタフになったようだ。

にしても、セントウルS組が上位独占など、ロードカナロア連覇達成で、セントウルSでは先着したハクサンムーンが押し切るかという展開で2着の時くらいしか、全く見当たらない。

レースはワンスインナムーンがこの夏あたりから行けるようになったという感じの軽快な先行で、他の馬はとりあえず追いかけろという展開。

馬場さえ、もう少し乾いたままだったら…。

人馬とも、フレッシュな立場でスタートも文句なしの差し馬・アレスバローズは、直線で外に持ち出した後からは、もう全くエンジン掛からずの不発。

川田騎手とすれば、あの位置にいればもっと…、という結果。

結果論など糞食らえは、ワンダフルに夏の躍進を結果に繋げたラブカンプー。

3歳牝馬のメリットは斤量だが、勝てないというだけの理由で、重賞を連続好走しつづけるのは至難の業。

最初からミルコが乗ることはなかったが、前日から引き続き、3歳馬を快走させた和田騎手の勢いは、春の比ではないようだ。

これが、スピード血統の強みを限界まで引き出して、懸命に1:08.3で駆けた結果。

しかし、全くもって意に介さなかったファインニードルの強さは、まるで別次元。

昨年のセントウルSも強かったが、本番では見事にコケて、使い詰めの懸念が結果として出てしまった。

が、いい位置をとったわけでもなく、体調も完ぺきというところまでは上がっていなかったはずの王者は、春より10kg減ったのに、変にガレている印象はおろか、むしろ、シェイプアップしたことで、より彼らしい決め手を川田騎手が引き出した春の大一番から、それに見合った身体に作り変えたような雰囲気さえあった。

最も成長し、大きく変化をしていこうとしていたのはファインニードル。

昨年快勝のレッドファルクスが、去年の自分より強かったように、本物のスプリンターはこういう形で真価を発揮し続けるのである。

さて、全く番狂わせも起きず、二番手以上の支持を受けた面々が不発という、その原因なのだが。

ペースも馬場もある。牝馬が人気になったこともある。

セイウンコウセイはやや、王者の競馬をし過ぎたせいもあるだろう。

最大のポイントは、モレイラでダメだったナックビーナス。

春は根性娘に変身し、函館戦を経て、札幌で見違えるような逃げ脚を披露したが、スプリントGⅠで極端な型のないこの馬が、無難に乗って走れないのでは、能力値も含めて、まだファインニードルと比較する段階になったのかもしれない。

その最大根拠として、いくら頑張っても1分7秒後半でしか走れない馬が、北海道の稍重で快勝後の中央場所。

中山では何度も1分8秒台で好走していたが、ファインニードルのベストタイムは1:07.1だ。

最近そういう舞台に出くわしていないから、彼は快時計では走れていないだけで、重賞を勝つ前にそういう実績があったのと比べると、キャリアそのものでは互角のナックビーナスが、大舞台で勝負を懸けて不発でも、何ら不思議はないのである。

残念ながら、現状の立ち位置なども考えると、ライバルも目された組には、万能性が備わっていなかったのだ。

 

レース回顧

シリウスS -回顧-

読了までの目安時間:約 2分

 


あまり速いとは思わなかった展開も、1分くらいの流れの中に注目馬のサンライズソアがいて、当然のタフな競馬になった。

しかし、馬場もあったにせよ、2分1秒台の決着で直線鋭く反応して伸びてきたオメガパヒュームとほぼオルフェーヴルのような作戦で後方一気を決めるところまで迫ったウェスタールンドらは、ほぼ、展開上の不利はなかったとはいえ、圧倒的なパフォーマンスであった。

いかにもキレるタイプに見えたオメガパヒュームは、芦毛のせいでより頼りなく映す馬体が、休み明けで更に微減と、メンバーの圧を考えると不安さは激走してしまったが、あまりスタートが決まらなかった割に、気力溢れる今の和田騎手だから、急がず騒がずの追走から、勝負所のグレイトパールのあまりに手応えのない動きを見て、即座にターゲットを前に切り替えた。

そこからはもう、斤量の利も決め手も格が違うという感じで上がって行って、坂上では安全圏。

よくわからない感じがネオ産駒らしいウェスタールンドがもっとまともに走れていたらわからなかったが、終始、人気馬として正しい競馬をやりきったオメガパヒュームは、キャリアを考えると、何度もこのレースを制してきた3歳馬の中でも、秀逸のものがありそうだ。

同時に、地方のダートにどこまでフィットするかは、2000Mを連続してこなしたからと言って、過信は禁物。

同型モデルのアドマイヤドンのように、スマートに軽やかなダート王者を目指すことが先決。

目指すはとりあえず、フェブラリーSである。

レース展開としては、3、4着が前に入った馬。

ただ、時計を縮められなかったというより、グレイトパールら大敗のメンバーは、重厚なダート馬という感じで、動けなかったという方が正しいのだろう。

 

レース回顧

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