血統予想・コラム

JUST競馬予想ブログ

新馬回顧<2/16・17>

読了までの目安時間:約 3分

 


実質、春のクラシックに間に合わせるには、この開催で勝ち上がっておかないと、まず出走権争いにすら加われない。そして、ついに最終週を迎えた。

未勝利戦に出向かないといけないほどに、新馬戦は除外ラッシュの状態。

まさに、生存競争が最も苛烈な季節なのである。

そんな時に限って、新馬戦が荒れる。

人気馬が消えたのではなく、特に、土曜のダート新馬戦で目立ったのは、まるで人気という名のフィルターで拾えなかった伏兵たちの快哉であった。

驚くことに、東西の新馬戦を制したのは、二桁人気ということだけではなく、多頭数だからという理由だけでは好走理由が見つけづらい、単勝万馬券の馬たちであった。

京都1800戦は、そこに直線独走で10馬身差の大楽勝というフレーズも、図らずとも加わることになった。

勝ったのはテーオーキャンディ。

強そうな弱そうな…、そんな掴みどころのない名前をつけられた女の子は、他者が走破時計の限界に挑める状況でないことを知ってか知らずか、やや遅めの流れから、上がり最速の脚で逃げ切り。

エイシンフラッシュ×スペシャルウィーク。ロイヤルレジナ系のおまけつきながら、420kg台ではさすがに押さえまでだったか。

東京の1400は、ゴール前差し切りの格好でチバタリアンが派手に勝ち上がった。

キャプテントゥーレ×タイキシャトル。これも小柄な牝馬で、時計平凡は仕方ないとして、2~4着は上位人気の3頭だったのが、何とも印象深い。

日曜は芝2戦。

小2000は、ジャスタウェイが仕掛けた後を、ディープが追いかけて、抜いたところがゴール。そこにハーツクライが突っ込んでくるという展開。

勝ったのはミッキーチャームの全弟・ダノンバリアント。潜伏期間が短いほど、より出世できるか。

東1800好位抜け出しのハービンジャー牝駒・アイリスフィールは、母父ディープで器用さを見せた面もあるが、完成度が違ったとも言える。

3月4月の中山でより成長した姿を見せたい。

地味に味わい深い血統の持ち主が、4レースを制した。

この時期に軽い血統の馬が勝つよりは、見どころが多くていい。

 

レース回顧

フェブラリーS -回顧-

読了までの目安時間:約 5分

 


サクセスエナジーがパッとしないスタート。

インティはちゃんと出たスタート。

サンライズソアなどが攻めてくるというほどの先行力は、インティに対してはそれほどないわけで…。

ユラノトの動きばかり見ていた筆者だが、これは和田&モーニンが邪魔になるなと思ったのだが、彼が本来の力をまだ出せるような状況であったから、ユラノトも何とかスペースを作って内から伸びてきた。

うまく外へ…。それは福永騎手も考えていただろうが、初のGⅠだから、着差はともかく、この結果でも納得であろう。

それにしても、パドックの気配からして、インティの存在感は抜けていた。

筋肉がとても詰まった迫力の丸太ボディを、どういう風に鞍上が活かし切るか。

ところが、これはちょっと・・・。

異変は本馬場に入ってから、外ラチに向かって突進するようなお披露目になったところで、皆に察知される。

きっと武豊騎手は、15:43頃のインティの晴れ姿のために、その時から懸命の施しを始めたのだろう。

スピードがあり、尚且つ、末も伸びる。

サイレンススズカもスマートファルコンも、しっかりと先行することが重要なスピード型の本物の姿を理解する武豊騎手だからこそ、捨て身にならない程度の積極的な先行ポジションこそが、この状況のインティには合っているのではないのか。

やれることは全てできた。

上手に走れることが、今まで通りの余裕のローテで、返って、不発続きになっているゴールドドリームが、この日もルメール騎手と共に、ここ1年取り組んできた普通のダートチャンピオンの走り方を体現した。

しかし…。

天才・インティにとって、そういう馬の追撃こそが、自身の力をより際立たせる最後の隠し味になるのだろう。

60秒そこそこの5F通過は、展開に様々な想定がされた中で、インティの危険な面が出そうな中での単騎先行としては、ベストに近い流れ。

鞍上の知っているインティ、インティ自身が知るインティ。

軽いレースに向くだけではない彼が、時計の証明と名手のお墨付きにより、本物と認められた今なら、きっと、この高いGⅠの壁も簡単に乗り越えてくれるのではないのか。

直線はきっと、最悪の条件が馬自身に重なった中では、ベストを尽くせたという自負が人馬にあったからこその抜け出しだったのだろう。

ゴールドドリームが近づくにつれ、自身にも接近されたが、その後ろの組はもっと突き放された。

イレ込みとも言えるくらいの状況で、国内2番手の東京マイル後者の追撃を凌ぎ切ったのだから、もはや、ルヴァンスレーヴの代理が務まるのは、インティしかいないと、これで証明されたことになる。

インティの血統背景に関しては、東海Sの展望の際に迫ったのだが、ミスプロの直系同士で掛かった3×4という特異にして、極めて有用なるインブリードがあるだけではなく、その背景に祖父にあたるネイティヴダンサーの血がこれでもかと、5代表外に組み込まれている点が、彼の血であり肉。

そして、そのスピードと底力が求められた時にこそ発揮される爆発的な才能は、初めてのビッグタイトル参戦での優勝により、マイル-2000における黄金ステージでの活躍が、これで確約されたと言える。

ケイムホームや母父のノーザンアフリートに目が行くと理解できない、距離の離れたところにあるミスタープロスペクター、セクレタリアト、ニアークティック、ストームキャットなどなどの根幹種牡馬の血が、彼の可能性を無限に広げていることへの認知。

底力の血を邪魔しないケイムホームの良さがはっきりしたことで、その名がより広まるだけではなく、ミスプロ系・ネイティヴD系の隆盛が、このインティという存在のような気がしてならない。

半端ない男とは、まさにインティのことである。

5着健闘のコパノキッキングも素晴らしいが、彼のベストパートナーが藤田菜七子騎手である可能性が見出せただけでも、それは収穫。

ただ、どんなにいいマシーンでも、細かなポイントを押さえてくれる信頼のパートナーがいたかどうかで、こういう差が出てくるのは仕方がない。

 

レース回顧

京都牝馬S -回顧-

読了までの目安時間:約 3分

 


オッズは割れていたとはいえ、外の馬があまり伸びてこないという、重賞になるとトラックバイアスが影響しないような展開で、三分どころより内を通った2頭の、最後までレースを牛耳った。

実質的にはフルゲートの冬の牝馬限定戦。

愛知杯もそうであったように、軽い競馬ではないとわかっていて、それでも今回は沢山の馬が登場したとなると、こんな展開も十分にあり得たということか。

今年は決して、渋った馬場ではなかったというのも、内を走った馬に走りやすくなった要因になったのだろう。

勝ったのは牝馬のことは、今一番詳しいかもしれない男・池添謙一のデアレガーロ。

昨夏以来のコンビであり、昨年2着に追い込んできた時の鞍上。

が、休み明けとはいえ、関東馬で+32kgである。

ステークスウイナーである以上、5歳牝馬で前走完敗では、30倍台中盤の支持も納得。

が、北海道で池添騎手が仕込んだ中団辺りからでも差せる決め手を、この怪しいメンバーの揃った一戦で、意表を突く普通のコース取りで繰り出したのだから、陣営としては痛快である。

マンハッタンカフェの産駒は、自身がそうであったように、ストレスをかけすぎるとすぐにガレてしまう。

大竹調教師がこの使い込めない良血馬を丁寧に仕上げたことが、この快走に繋がったと言える。

計時されたタイムにびっくり。

ここ数年で最も重いと思われた馬場状態という先入観に反し、1:21.0で決着。

1400や1200に適性のある面々が、総合力勝負で挑んだ人気馬を封じたわけだが、リナーテを除けば、明らかに時計勝負に敗れたという馬が多かった。

ダイヤモンドSは、これまで以上に末が伸びたユーキャンスマイルが完勝。

勝手に追い込まれているように映ったのは、岩田騎手が馬に先入観がなく、手応えに信頼感があったから。

軽い流れで31秒台のタイムなら、本番でも主役候補だ。

 

レース回顧

クイーンC -回顧-

読了までの目安時間:約 3分

 


勝負をするには逃げるしかなかったアークヴィグラスが、最後に入ろうというマジックリアリズムのゲートインを待てずに、大きく立ち上がるアクシデント。

いい迷惑だったのは隣のビーチサンバ。

あんた、何なのよ…。

彼女だけが結局、スタートのタイミング合わずに置かれてしまった。

この時点で、スタートもまとも、強烈に差しこむ武器が最大の持ち味であるクロノジェネシスが、奇跡の先行力を見せる馬の出現でもない限り、負ける公算はまずなくなった。

よって、直線も大事に追い出しを我慢したジェネシスと、何が何でも賞金加算が必要な立場で、リスキーな手は打てないビーチとが、直線で叩き合いを演じる結果になり、楽逃げで可能性を見出そうとしたジョディーにも、抵抗する術はなくなってしまった。

好事魔多しなのか、新境地開拓なのか。

好仕上がりのビーチサンバと陣営とすれば、一応は、クラシック全戦参戦可能の賞金は得たので、その中で決め手比べにおける自分の立ち位置が、それほど後ろではないということは、それなりの収穫だったろう。

同時に、バゴか否かしか血統的違いがない親戚同士の人気両頭だから、クロノジェネシスが再びビーチサンバに先着したということで、総合力での優位性は、意外と距離延長での可能性を引き出されやすい桜花賞でも、十分に結果の通りのランクであると、今のところは断言できる。

阪神JFの好走馬がしっかりと結果を残した。

ある意味、この結末が平凡であったからこそ、本番は盛り上がるのだと、これまた断言できよう。

ただ、主要レースにおける実に分かりやすい結果というのは、思われているよりも、勝者の死角を映しているケースはまま見られる。

いきなりのちゃぶ台返しだが、ワンターンの得意そうなジェネシスが、内枠でどうなるか。

オークスで外枠ではどうなるか。

穴党の解法も見えてきた。

 

レース回顧

新馬回顧<2/9~11>

読了までの目安時間:約 3分

 


土曜東京は、降雪の影響を考慮して、早朝の中止決定。

月曜振替が同時に決まったわけだが、その他、西日本地域の2場のレースも、大いに怪しい決着が多かった。

ディープの直系と母父ディープが快走?の京都ダ1400戦は、渋馬場の乱戦を、伏兵のペガサスが制した。

父キモンノカシワは前述のディープ直系にしてその直仔。未出走で種牡馬入りした背景は、大枠で見て、一族にゼンノロブロイがいるという以外、客観的に推し量る要素が見当たらないものの、お馴染みの小林オーナーが庭先取引で手に入れたということが、こういう展開を呼び込んだと考えた方が理に適っている気もしないではない。

母父アジュディケーティングで、ペガサスはダート馬としてこの世に生まれてきたのも、必然のことである。

日曜は準備に手間取った東京も含め、しっかりと3場で3つの新馬戦が行われた。

小倉1200は、世代最後の短距離の新馬戦。

ロードカナロア×カレンチャンのカレンモエが、勝ってくださいという条件の初陣をしっかり勝ち上がった。

京都2000の伏兵・メイショウハナグシも、ブラックタイド×キングヘイロー×グラスワンダー×メイショウアヤメで、メイショウマンボの姪。荒れ馬場での正攻法抜け出しなど、待ってましたの舞台設定である。

その分、東ダ1600快勝のミッキーセオリーは、ダノンシャンティ×ロージズインメイで、人気になったルメールのエポスワールシチーに、力の差を見せつけるような競り落とし方だったことに、やや驚いた。

月曜延期になった東京芝の1600戦のテイクザヘルムも、ノヴェリスト×クロフネで母母父サンデーとはいえ、素晴らしい決め手を発揮。

やや短距離志向の馬が人気になっていたから、この中では異質の存在と言える。

これまた牝馬である。

その他に目立ったところでは、人気のボマイェもそれなりに見せ場を作ったけれども、苦しいところが伸びてきた僅差3着のロードカナロア・レッドサイオンが気になる存在だろう。

 

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レース回顧

共同通信杯 -回顧-

読了までの目安時間:約 4分

 


マイル無敗の2頭の競馬。

やはりそこは、超絶の上がり勝負になったとはいえ、東京の1800M。

距離延長に目途を立てると同時に、それぞれの希望が叶いそうな直線の争いになった。

大幅なプラス体重のクラージュゲルリエは、幼馴染みでもある武豊騎手と池江調教師との関係もあって、某かのテーマを持って、このレースに挑んできた可能性を感じていた。

行くならはっきりと前に行って平均ペースを作り、後方待機なら、より鋭さを求める戦略を立てて、極めて爆発的なものを求めるような追い込み策をとるだろうと思われた。

しかし、パドックから休み明けというわけでもない、2歳王者のアドマイヤマーズの気配がやけにうるさい。

戦略を立てると策士が策に溺れる、一番だらしない結果に終わる可能性を、一瞬でも頭に浮かべた瞬間に、フォッサマグナの大物感と、かなりやる気を高めてきたルメール騎手の勝負気配に、隙を見せることもあり得ないわけではないと思うだろう。

外枠でも桃色帽の馬がいない組み合わせ。

究極の上がり勝負になる理由はただ一つ。

逃げることが九分九厘見えていたアドマイヤマーズを、抜群の手応えで追いかけていく人馬がいれば、それが不利になる唯一の可能性であった。

ナイママがいい感じで上がって行った。

向こう流しの後半部分。3角までで好位にまで押し上げたが、一応、クラシック出走の賞金は十分ではないにしても、競争相手が少なければ何も起きないし、多くても不利なことはない順番だから、余計なことをするガヤとはならなかった。

フォッサマグナはアドマイヤ潰しに挑む。

ただ、体形は明らかに1400仕様。

スピード型がスムーズに先行して1800くらいを勝てることはあっても、1600のGⅠ馬相手でキャリアの差もあった。

スローの時点で目はなかった。

クラージュゲリエは小回りの一瞬の決め手で分があった面は、総合力のスピード傾倒の瞬発力勝負の1800では、明らかに死角となって表れた。

フォッサマグナは交わせたが、キレという概念は必ずしも、スピードの凝縮とは言えない。

その逆だったのが、内から素晴らしい反応で坂を駆け上がり、200Mを残した段階で勝負を決めたダノンキングリーだった。

戦前はサトノアラジンタイプになるような気がするとほざいた筆者だが、決して大きくないのに、のびやかなストライドでスムーズなレースが可能な彼なら、きれいな競馬が得意な戸崎騎手が、この先乗り続けても、2000Mくらいまでを主戦場とする中距離型としての未来像が、もう皐月賞でも完成形を示せる可能性を、共同通信杯という縁起のいい舞台で示せた意味は大きい。

レースの展開上、アドマイヤマーズが切れ味勝負でディープの人気馬を封じることは、ほぼ不可能。

その時に、勝者は斤量差1kgのアドヴァンテージ分ほどはリードをし、2歳王者も負けないぞという底力をしっかりとゴール前では示した。

乱戦ではクラージュゲリエにもまだまだ可能性を残した一戦と見ることができる一方、実質、この世代の牡馬路線は完全に一強であるという前提で見た場合、スピードの2歳王者と決め手のダノンキングリー<共同通信杯覇者>2頭が、最大の伏兵であり、ライバルになるだろうと考えられる、穴党最後の砦なのだと、このレースではっきりしたような気がする。

ダノンにはスピードの凝縮を溜めての爆発力で勝負できる強みがある。

持続力勝負で一日の長があるアドマイヤマーズは、日々、スピードアップの成長と遂げるために、もう少しだけでもパワーの補充が必要だろう。

 

レース回顧

新馬回顧<2/2・3>

読了までの目安時間:約 3分

 


よく晴れているのに、雨やら雪やらの影響で、久しくなかった渋残りの競馬となった土曜日。

何の因果か、そういう時に重賞も芝の新馬戦も組まれていないのは、必然のことなのだろうか。

東京も京都も稍重の競馬。

東京1400は、人気のヘニーヒューズ・タマモジャイブの番手抜け出しからの圧勝。

伊藤圭三厩舎の大型牝馬。進むべき道ははっきりしている。

一方、京都1800は⑪-⑥-⑮が馬番ならともかく、その人気順で決まる大波乱。

前に行ったきりで押し切りのポディウムは、ドバウィ直仔のモンテロッソ産駒で、ネイティヴダンサー系を3代続けてつけられているのに、5代以内にレイズアネイティヴクロスさえない変わった配合だったので、個人的にそれがちょっと気になったくらい。

とりたてて、これがいいということはなく、人気馬が情けなさ過ぎた。

日曜日も京都の人気馬は怪しいという展開に。

その芝1600戦で、まさかのトーセンラーがオルフェを差し切るというデジャヴが発生。人気薄のアイラブテーラーが、外が伸びる展開からゴール前強襲。

彼の日のきさらぎ賞とは違う展開も、結果は同じだった。

東京の1800は、出負けで危ういところを見せた断然人気のキスラーが、武豊騎手のファンサービスとばかりに直線一気を決め、事なきを得た。母は3歳夏にドカンと2発の花火を上げた米GⅠ馬。普通のディープとは違う。

あとは東京と中京のダート戦。

雨が降ってしばらく経っているから、土曜とは違い、良の馬場に水をまいた程度の稍重馬場であった。

見どころのがあったのは、人気馬同士の決着になった東1600戦。

ブラックタイドがヘニーヒューズのに1番人気を抑える結果になるも、勝ったフィードバックの方が馬格があった。2着もアクトレスの直系だから、期待できる血統馬。

一方、ロードカナロアをトゥザグローリーが追いかける展開を、ハナ差前者が制した中京1400は、ファインモーションの一族でもあるボランテレオが勝利。

当然、芝向き配合ばかりで、兄弟もダートでは奮わないが、今後はどうなるだろうか。

 

レース回顧

東京新聞杯 -回顧-

読了までの目安時間:約 2分

 


行くなら結構思い切っていくと思った横山騎手のロジクライだから、ショウナンアンセムで意地でも見せ場を作ろうとするだろうミナリク騎手とは、ちょっとバッティングする面はあったのだろう。

それを見越してロジは控えて、テトラドラクマには有利な流れになると読んだわけだが…。

34.2-45.7-57.2→1:31.9

出負けがかえって、自分の決め手をより引き出したようなところのあったインディチャンプが、勢い勝る4歳の上がり馬、否、毎日杯とアーリントンCでチグハグになった分、成長の時間を有意義に活用し、年跨ぎでの東京出征作戦をきっちり、初陣を飾る形で人気にも応えて見せた。

パドックで感じた、細マッチョのスピード体型がここを勝ってしまえば…、の優位性は、前段のお膳立てだけではなく、3歳春時点では到底敵わなかった、内からの抜け出しとハイラップへの対応力から、前走の阪神での弾け方が今までの彼らしくなかったことを、東京の重賞で示した意義という面と合わせて、昨年のリスグラシューとは全く違う才能の誕生と、ここは認識すべきだろうと思う。

古馬初戦の1000万条件では、すぐ後に関屋記念で好走するエイシンティンクルに力負けの印象を残したが、差し脚鮮やかのキャラは変えずに、ステイゴールド×キングカメハメハの血統構成に加え、一族の長・リアルインパクトに代表される持続力と成長力を兼ね備えた晩成型の血の組み合わせをしっかりと体現するように、その敗戦から馬が生まれ変わったように強さを身につけて行った。

休んだからよりよくなるのが奥手の配合というもの。

1:32.0で惜敗の3歳夏を経て、1:31.9で初重賞制覇。

もう、インディチャンプには結果を求めるしかないのである。

 

レース回顧

きさらぎ賞 -回顧-

読了までの目安時間:約 4分

 


決め打ちのタガノディアマンテも興味をそそられたが、しっかりと正しい好位ポジションからの抜け出しで、新馬戦を落としたという屈辱をしっかりと返して見せたダノンチェイサー・川田騎手のコンビが、出世レースを制した。

池江調教師はこのレースを殊更好み、あるべき姿をもっと示すことのできるステップレースと、毎年のように厩舎のトップホースを送り込んできたが、またしても勝った。

肝心のダービーは、ここでトーセンラーらに後れと取ったオルフェーヴルしか勝っていないが、当時の彼も、ここを皐月賞除外の立場の身で使ってきて、結果賞金加算はできなかったものの、縁あって阪神でスプリングSが開催されたことを味方につけ、以降の大活躍へと繋げた経緯がある。

トーセンスターダムになれるか、それとももっと大きなタイトルを勝ち取ったサトノダイヤモンドのような才能にまで昇華するのだろうか。

ここに挙げた面々に加え、ワールドエースも素晴らしい決め手を発揮して、きさらぎ賞の格をしっかりと継承したわけだが、その誰よりも上手に競馬をして、オルフェーヴルのように、途中でマイルなり、少々路線外のレースを使った後、しっかりと持ち直して連勝なのだから、ディープインパクトの産駒ということ以外にも、クラシックで狙える要素は多いのかもしれない。

母はアイリッシュ1000ギニーの勝者であり、その父は超名馬・ロックオブジブラルタル。

彼の父デインヒルやその父であるダンチヒの血は、世界中のチャンピオンディスタンスの勝者に加わってくる主幹血統になった。

ブラストワンピースやモズカッチャン、マイルから中距離で活躍するペルシアンナイトなどを送り出したハービンジャーを父に持つ馬の躍進は、よく知られるところ。

チーフベアハートの父よしても知られるチーフズクラウンを経た中距離型の芝血統として、ヨーロッパに根付くところを、そんな血はもういらないというデインヒル飽和状態の欧州路線において、アスコットの高速決着に対応した成長力とスピード能力を買われ、しっかりと他地域へのキャンペーンを成功に収めたことが、今のこういう状況を作っているのかもしれない。

デインヒル直仔のロックオブジブラルタルの産駒。

母サミターには、母系にダンチヒ直仔のグリーンデザートも入っていて、その3×4を持って生まれてきた宿命もあるから、ハービンジャーのような血統背景を持つ馬が重宝される日本で、いくらでも可能性の詮索は可能だ。

一時期から、デインヒルやサドラーズウェルズだらけの欧州の生産者は、日本にディープインパクトがいることを思い出したように、反サンデーの独自路線で日本で頑張ろうとするゴドルフィンに対し、クールモアは素直に、当地の血統馬である繁殖牝馬をいちいち日本に連れてくるようになった。

直前の雨に感じたそれは、メイショウテンゲン降臨のプロローグなどではなく、そうしたグラスレースの正しい在り方を再認識させるための舞台演出だったのではないか。

欧州遠征が身になって帰ってきた川田騎手と共に、こうした芝血統のダノンチェイサーが活躍することは、本当にいいことなのかもしれない。

同父も母父がサドラー系のヴァンドギャルドがコケたレースで、こんなことを言うのは何だが、きっと距離適性の幅でも勝ち馬の方が上なのだと思う。

 

レース回顧

新馬回顧<1/26・27>

読了までの目安時間:約 3分

 


雪予報による前日・夜間発売の中止が、いよいよ3歳戦の勝負所が迫っていることを示すように映った東京開催初週。

ダートの番組だけでなく、貴重な芝の未勝利クラスはどこも除外ラッシュで、厳しい生存競争の一端が見て取れた。

中京のマイル戦も16頭立て。

裏開催ながら、重賞の行われる土曜競馬ではあったが、ローカルが主戦場という騎手が、貴重な1勝目を懸け、せっせと仕事をした。

外枠からスムーズに運び、ゴール前では伸び方が明らかに違ったのが、父ジャングルポケットでホーエルキャプチャの近親でもあるピースワンパラディ。

気鋭の大竹調教師、丸山騎手とのコンビで、桶狭間より怪気炎が上がったと見る。

明らかにマイルは短い印象があった。

中央場所では、ダートの短距離戦が行われた。

東京1400快勝は、ローレルゲレイロの近親でもあるダンホーキラー。小さな牡馬らしく、勝負根性を武器に戦うタイプに思える。

京都では1200戦。福永騎手らしく、スマートに立ち回って、キンシャサの人気馬・シュガーサンダーが勝ち上がった。ソヴィエトスターの一族だからというのもあるが、捉えどころがなさそう。

日曜日は人気の外国産馬が奮闘。

東ダ1600独走の断然人気馬・カフェクラウンは、カジノドライヴと同じマインシャフトの仔。

一応ブライアンズタイムの一族に括られるが、恐らくは、快速アメリカンであろう。

京芝1800では、ホッコーブレーヴの下に一撃を食わされそうになってからの粘りが際立った、ノーネイネヴァー産駒のユニコーンライオンが、差し返しての勝利。

米産・英デビュー・仏GⅠ勝ち、米移籍という、せわしない若駒時代を過ごしたスキャットダディ産駒の父だけに、重厚なイメージの愛産馬のイメージとは違うキャラだろう。

さて、東1800で弾けたジャスタウェイ牝駒・アイワナビリーヴなのだが、時計も上々、2着以下が距離不適と血統に起因するスパート力の差が、ヘイロークロスの保持で決定的な結果として現れたようで、見た目通りに、父の足跡を辿っていきそうな才能という印象で間違いなさそう。

父母共に南半球血統だから、ミニジャスタウェイ筆頭株に決定。

 

レース回顧

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