血統予想・コラム

JUST競馬予想ブログ

新馬回顧<3/16>

読了までの目安時間:約 3分

 


<牡馬クラシック裏展望>

この世代最後の新馬戦も、また対照的な展開に。

力勝負で小柄な2頭が叩き合った阪神1800戦は、わずかに外から来たキャノンバローズが先着。

2着のダイワメジャーの女の子がどうこうということはないが、勝ち馬に関しては、エンパイアメーカー×ディープで、伯父がオリエンタルロックという背景も含めて、ダート馬と決めつける段階ではないだろう。

一方、中山では今週も圧勝馬が登場も、伏兵のルーラーシップ・ブラックヘイローの快勝で、断然人気馬が馬券外。

芝デビューからオープン連続好走後、ダートに転じて、道営札幌時代の北海道スプリントCを制したハリーズコメットの近親だから、こちらは専門家に育つだろう。

 

さて、2月辺りとは一変、コース特性もあってか、牡馬の注目馬が急増の3歳路線。

ただ、伏兵候補が多すぎて、昔取った杵柄で偉そうにしている輩が、本番でひどい目に遭いそうな展開は織り込み済みという状況に、まだ変化はなし。

 

早い段階での期待よりは、ブラストワンピースタイプの選別が、この時期に目立つ馬では吉と出るはずだ。

まずは、中山で2勝目を挙げたフォッサマグナ。

掛け値なしでも期待の大きかった共同通信杯組ではあるが、それを差し引いても、ポテンシャル同格のタニノミッションに自由をさせなかった勝ち方は、評価できる。

バランスラップで適当に時計がいいというのも、血統背景からすると、むしろ条件問わずの箔がついた。

 

アルメリア賞勝ちのランスオブプラーナは、きさらぎ賞の3着馬でもある。

1800で連続好走。ケープブランコで渋いエスサーディ系では人気馬にはならないが、平坦巧者に転ずるのが遅れただけでも、価値ある勝利だ。負かした相手も、今後伸びてきそうな血統馬だった。

また、ホエールキャプチャの近親で中京マイル連勝のピースワンパラディも面白い。

 

あとは、トーセンラー産駒の2勝馬ザダルと、2戦目で楽勝のトーセンスカイは魅力がある。

前者はワグネリアンに似た配合、後者もステイインシアトルの下と、追いかける価値が出そう。

トライアル組では、猛ペースでの激走追い込みはありそうな若葉Sのワールドプレミアを挙げる。

 

レース回顧

スプリングS -回顧-

読了までの目安時間:約 4分

 


パドック気配から、ファンタジストの武豊騎手が前に行かせる策は見えなかった。

そして、筆者が期待したような競馬にはならなかっただけではなく、逃げ馬がそれなりにいた中でのクリノガウディーの逃げが、誰にも読めなかった。

ペースは作ったが、筆者の考えた通りに道中の抑え込み方が重要で、溜めを利かせた逃げという策は、今の彼にはまだ合わなかった。

 

だから、ペース云々ではなく、ミナリクがペースというところに主眼を置かず、やや作りすぎた感も否めないヒシイグアスに対するアプローチが優しすぎたから、これも直線では見せ場を作るところまでいかず。

結果的に、どの馬が差してくるかという大方の見立てが正しかったという展開になり、溜めて距離適性の幅を何とか広げたいという展望のあったファンタジストは、さすがの武豊という追い込みで連絡みまで持ち込むも、もう一頭踏ん張った馬がいて…。

 

何となく、最近は芦毛の馬が強いという印象が強いこのレースを、伏兵のクロフネ産駒・エメラルファイトが、うまく溜めを利かせた末脚で勝ち切った。

前日のフラワーCが派手だったので、タイムも内容も牡馬としては大分見劣るものの、若い関東馬にしては積極的な連続関西輸送を課された後の、中山での勝利。

クリノガウディーの2戦目東京遠征のような策と同じように、早めに将来性を見極めた輸送慣れの自助努力は、ガウディーが既に実績馬になり、試走の雰囲気漂う作りだった時点で、チャンス拡大の潮目があったということだろう。

 

自厩舎の馬で、それもクラシックトライアルを制す。

石川騎手はずっとこのエメラルファイトに乗っているようだ。

それも毎日だという。思いも一入、とはまさにこのこと。

 

最初から混戦模様の最終トライアルだっただけに、前述の遠征の際には、石川騎手が乗っていないということで、その勝負に対する意欲も負けていなかった。

勝ち切れなかった、石川騎手と挑んでオープン2戦で好走止まりだった中で、前走の2勝目をしっかりと景気づけとして、確実なトライアル出走のお膳立てで、しっかりと持ち味の渋とい末脚を引き出したのだから、文句なしである。

 

それぞれに陣営には、クラシック出走に懸ける思いがあっただろうが、ヒシイグアスのようにうまくいかないこともあれば、同じ関東馬でも他との違いを見出すことで、結果に繋げることもできたりするのだ。

国枝厩舎のディキシーナイトもその一頭か。

中山の2000Mで初勝利後、マイルに止まらず、前走は1400のクロッカスSで人気に応えた後の、あわやの3着。

伏兵として大いに価値ある3着だった父ダイワメジャーの出た04年もそうだった。

みんなが弥生賞だとか、そのほかのレースに目がいっているところで、地味でも何かいい結果を残すことで、本番で爪痕を残せるようなチャンスを得るということ。

 

血統以上の魅力を感じさせた急進勢力のニシノカツナリ以外、大体人気の通りの結果だったから、僅かな間隙をついた面々の頭と首の差の勝負に、勝ち組の争いという副題を与えることはしてもいいのかもしれない。

ただし、ヒシイグアスがうまくいかなかったように、好走馬に本番での可能性の詮索は、ここ以上に難しいことが明らかになった。

あれとここでいい勝負で、ここでは格上…。そういう論理は、本番前までの屁理屈にしかならない。

 

やけに大物感を見せながら、人気の通りにしか走らなかったリバーシブルレーンの将来性に期待しつつ、プラス10kgに、実はNHKマイルCへの展望を覗かせたファンタジストの、テレグノシス的快走も望める感じはしないではない。

いずれにせよ、皐月賞云々というメンバーではないだろう。

 

レース回顧

フラワーC -回顧-

読了までの目安時間:約 3分

 


<土曜メイン回顧>

スタートが全てという競馬。おかげで60秒台の5F通過。

勝負はあっさり決してしまった。

これもルメールさんの功績である。

 

勝ったコントラチェックは、姉のバウンスシャッセというよりは、ルメール騎手が乗って重賞を制した兄のムーンクエイクに、気性的にはよく似ている面があるだろう。

しかし、それはあくまでサイドの話。

コントラチェックの才覚を2戦目で見抜き、3戦目の中山マイルで、負けながらも特性を全て把握したルメール騎手が、前回作った厳しいラップでの押し切りから、同じような冬から春への休み明けで参戦となったエールヴォアと、スタートの安定感からして、違うスタイルを生み出した。

 

乗っているだけでよかった丸山騎手も、この日ようやく春の訪れを実感しただろうミルコ騎手も、今回が初騎乗。

しかし、作り上げるタイプの馬か、できるだけ才能で勝負すべき馬かの差で、丸山騎手の無駄のない合理的積極策により、その他12頭は何もさせてもらえなかったのだ。

元来、常識にかかってくるというフレーズが飛び出すまで時間を要することの多いサッカーボーイ一族のエールヴォアは、今回はのんびりしすぎていた。

彼女は相手に関係なく走るから、連対できた価値を今後は噛み締めるクラシック戦としたい。

それに対し、ランブリングアレーは完璧だったのに…。3歳春はこの繰り返しである。

 

ファルコンSに関しては、ハッピーアワーがタガノグランパのような、キャリアで他を制した姿が印象的。

期待のダノンジャスティスには、時計的限界を問われる展開への対応力がまだなかったか。

若葉Sのヴェロックスは、ある意味、もっとストレスの掛かる競馬をしたかったはずだが、自分の不器用さがまるで気にならない総合力の違いを見せつけた。

彼はきっと、3角からうまくエンジンをかけていく、ハロン棒を基準にどこでも同じ競馬をしたい馬になるのだと思う。

 

レース回顧

新馬回顧<3/9>

読了までの目安時間:約 3分

 


土曜にダートの新馬戦が2鞍。

1800戦のみで、いよいよ未勝利戦の方に未出走馬が続々登場するようになった。

そんな感じだから、阪神で人気のカナロア×キャトルフィーユはあっさり飛び、藤井勘一郎騎手に初勝利をプレゼントしたシュッドヴァデルは、単勝76倍の馬だった。

最後に印象的な抜け出しをしたこのトーセンホマレボシ産駒は、由緒正しきアメリカの名牝系であるミスカーミー系であり、評価が低すぎたきらいがある。

一方、同じ伏兵でも中山のアルカイクスマイルは、クロフネの女馬で完成度もなかなか。

こちらも日本に数多く輸入されているアメリカ牝系であり、先行しての新馬勝ちは印象通り。

<牝馬路線裏展望>

さて、今週は牝馬戦線について、裏ルートの検証をちょっとしてみようと思う。

まず、スプリントオープン3連勝中のディアンドルから。

ルーラーシップにスペシャルウィーク、その次がエリシオという順に重厚さを増す配合ながら、祖母は2歳小倉で2勝しただけのシェーンクライト。

案外癖が強い配合ともいえ、得意ゾーンに好走例が集中するところがある。

配合的にも脚質を見ても、マイルの方が良さそうなのだが、鞍上はそれに首肯しない。

初週名物の中山1800の牝馬戦は、こちらもルメールのウィクトーリア。

新馬の内容を絶賛し、札幌2歳Sで筆者も馬もプライドズタズタの結果に終わったが、改めて、逃げることで自分を取り戻した。

2着以下も才能豊かな印象で、例年以上にレベルが高い。

トライアルの負け組からは、フィリーズレビュー3着のジュランビルに魅力を感じる。

派手な仕事をすることの多いディナーパートナー系も、ダンシングキーを経ていない組にはニジンスキーが入っていないので、スタミナ型には出ない。明らかに乱戦向きである。

フラワーCでは、エールヴォア、コントラチェックの肉弾戦を希望。

配合は違うが、雰囲気がよく似ている。

ウィクトーリアとどこかで当たれば、勢力図に変化が出るかもしれない。

あと、父似の群れることを嫌う走りで驀進スタートとなったブッチーニにも期待。

 

レース回顧

フィリーズレビュー -回顧-

読了までの目安時間:約 4分

 


時系列順にこちらから。

金鯱賞は稍重の馬場状態で何とか止まったので、力のある馬同士の結果に。

ちゃんと褒めるべきは、復活なったダノンプレミアムだろうが、ダービーより苦しい競馬をしたわけではない。

それよりは、ドイツで一つ抜きん出た騎手になったシュタルケ騎手の巧みなエスコートに応えた、強いリスグラシューであろう。

中途半端な馬場でも、得意の左回り。

しかし、正直言って生涯最高レベルのライバルに対し、強いダノンプレミアムに唯一迫り、強くなって注目されたエアウィンザーを抑え込んだのだ。

誰が乗っても強い馬になったことを、上位3頭は示し、ペルシアンナイトも休み明けにしては上々の結果。

きついローテを好む2、4着馬に対し、大事に使いたい1、3着のそれぞれの次走が気になる。

中京よりはまだ軽い馬場だったフィリーズレビューは、坂井瑠星騎手がいい馬に乗り続けているうちに、ついに獲ったかというゴール前の接戦に持ち込んだ。外に上手に持ち出して力を出し切ったプールヴィルとの争いは、内々強襲のノーワンとの際どい争いになり、同着の結果に。

賞金加算が何より重要な3歳戦において、この結果は大きい。

しかし、レースの本質はアウィルアウェイの引っ掛かり問題と、キュールエサクラの連続体重減の末の-8kgであろう。

両者とも力を出し切れず、結果的に、例年のレベルの乱戦を演出してしまった。

内からうまく抜け出してきたプールヴィルやノーワンに対し、スピード能力の引き出し方にやや不安な面も残る人気2頭は、父がフランスダービー<2100>のジョッケクルブ賞を勝ったルアーヴルとハーツクライというルメールコネクションの前に、見せ場を作れなかった。

ジャスタウェイとマンハッタンカフェの産駒。両方とも、この時期は自分のことで精一杯という感じだった。

鞍上の味もそっくりそのまま結果に表れたが、実は、ジュランビルやイベリスといった阪神実績馬と、1400オープン勝ちのメイショウケイメイが掲示板に載ってきたから、東のアイワナビリーヴ以外はみんな来た、という展開同様、それほど波乱の結果とは言えないのかもしれない。

プールヴィルとメイショウケイメイは、紅梅Sの人気順通りの着順になり、新馬でタニノミッションに敗れて以降はコツコツ使われて経験値を積むことになったノーワンが、ここでは比較的豊富な稍重馬場への対応力を見せたということで、本番へそもそもあまり繋がらない東西のトライアル。

その通りの結果になったと考えたら、賞金の少ない彼女たちの桜花賞以降の活躍に、今は期待だろう。

アウィルアウェイはもう一度下げて、父のように体がどんどん減ってしまったキュールエサクラは体調を回復させ、本来のポテンシャルを取り戻してもらいたい。

やはり、本来はこの2頭が強かったはずのレースである。

2勝の勝者に対し、今回の彼女たちは、何も味方につけられなかっただけだ。

 

レース回顧

中山牝馬S -回顧-

読了までの目安時間:約 3分

 


色々複雑な要素が絡み合って、人気馬も力を出し切れずの展開。

愛知杯、京都牝馬Sに引き続き、明けの古馬牝馬重賞は全て波乱の決着となった。

ミッキーチャームはペースが大したことなかったが、川田騎手が1角の入り方で、やや不穏の動きを見せたパートナーを信用しきれず、結果的に、ワンブレスアウェイらの鞍上の積極性を引き出してしまった。

中型馬が休み明けのマイナス体重で、強気に動けないの仕方ないところか。

ちょっと残念。

先行勢があまり強気に行こうとなかった分、ワンブレスアウェイの後にフローレスマジックが攻めていって、ミッキーチャームと直線序盤は叩き合う形になったが、それを振り切った後は、中山内回り名物の中団以下からスムーズに立ち回った馬の出番。

あのフロンテアクイーンが、若いウラヌスチャームと叩き合っているではないか。

それもリードを守り通そうと奮闘している。

ずっと負け続けていた馬が、この辺りで復活する。

春は別れの季節ではあるが、彼女の場合はどうなのか。

首の上げ下げで延々負け続けてきたフロンテアクイーンが、4歳春以来となる3勝目を挙げた。

蛯名騎手でも結果的に乗ることが最初からできなかった北村騎手でもなく、テン乗りの三浦皇成騎手。

面白い。さすが、中山牝馬Sである。

マーフィーでやや勝ち気にグイグイ行き過ぎた後だから、久々もあってさぞ乗りにくいだろうと思ったが、そこは名伯楽・国枝栄である。

ルールを守って安全運転をする手法を前回でやめ、2度目の積極的交代で結果を出した。

メジャーエンブレムに圧倒されたクイーンCに始まり、一昨年の福島牝馬S2着から重賞制覇の夢を追いかけ、惜敗を繰り返してきた末の勝利。

何かに恵まれたわけではない一方で、何かを味方につけられた時に輝けるのだとしたら、苦しい場面でのファイトがこのメンバーの中では、一番の武器であったからこその勝利、とも思える。

経験に勝る武器はない。

 

レース回顧

チューリップ賞 -回顧-

読了までの目安時間:約 3分

 


無理に外に出すようにして競馬せざるを得なかったのは、結果的に、速い馬が登場しなかったことにより、最初の方で掛かり気味になったからであろう。

まずは形作り。

勝ち方というより、人気に応える正しい結果を求めた川田騎手の判断は、坂上からの伸びの違いで皆を納得させることになった。

2歳女王は、今年も安泰であった。

ダノンファンタジーに器用さを最初から求めず、力強く走ることを求めるように、新馬戦以外は、最後は外からの形に拘っているようなところもある陣営だが、勝ち星が続くことが何よりも重要であるという、一貫した思惑もあるのではないだろうか。

何しろ、新馬戦からグランアレグリアという破壊力抜群の強敵と当たったのだ。

次に戦う日までは、負けてはならない。

内で詰まって負けるというのは、大一番では仕方のない面も多分にあるが、GⅠ以外ここまでは自身に高い能力があるが故、多頭数の競馬にはならず。

自然な形ではない内からの抜け出しは、新馬戦の時とは違う形であり、実は、ライバルに先んじてこういう成功例を作ったという意味でも、アドヴァンテージを生むような勝ち方であると言える。

勝負強さが輪をかけて増した2歳女王に対し、スムーズさが肝心の直線で欠いてしまったシェーングランツは切ない。

エンジンの掛かりが遅いというよりも、マイルでは闘争心に火がつくのに時間がかかりすぎる。

オークストライアルに向かう可能性もある。

新馬戦ではキュールエサクラという来週の期待馬にこそ先着を許すも、未勝利勝ちから休養十分で好走したシゲルピンクダイヤは、近年のチューリップ賞のトレンドだから、勝ち切れたら面白かったが、長い目で見たい良血馬だ。

東の上位2頭。速いけど、底力はまだナックの方が上かもしれない。

その上、春の中京で快速決着は考えづらい。

 

レース回顧

弥生賞 -回顧-

読了までの目安時間:約 5分

 


雨の降り方は急ではなかったが、きっと、乗り替わりが決まったラストドラフトの田辺騎手とすると、行ってしまうという手段は予定されていた範疇の作戦だったはず。

62秒前後の中盤の流れ。

有力馬が皆、ロスなく回ってきたのに対し、明らかにフォームがこうした馬場に合わないという捉え方で、最後は外に出したラストドラフトだけでなく、ニシノデイジーもカントルもギブアップ状態だから、厳しかったのは間違いない。

ただし、トータルの時計は2分3秒台である。

良馬場でスローの上がり勝負になっても、昨年ほどのレベルになかったとはいえ、カデナの時の良馬場が似たようなタイムだ。

スムーズにエンジンをかけられなかったとはいえ、メイショウテンゲンが真っ直ぐ走っただけで完敗という内容では、大いに立場後退。

ねじ伏せるようなタフさが、本番ではより求められるから、良馬場なら速い時計の出る皐月賞で出番があるのは、イメージには合わない競馬をさせられてしまったラストドラフトだけのような気がする。

まずは好走馬の扱いから。

芦毛の天才児・メイショウテンゲンは、池添騎手では勝ったことはないが、池添騎手が勝手なことをさせないように競馬を教え込んだからこそ、この日の激走があり、もっと言えば、縁なく乗ることの出来なかった未勝利戦で松山騎手が乗っても、最後の200Mでまるで競馬をしていないのに勝ち切れてしまったのである。

筆者は前走の時に狙っていたから、色々思案していたのだが、あの日も雨が降っていた。

デビュー2戦目も稍重馬場で、本格的な雨馬場は当然初めてになるわけだが、ある意味、昨年の例に倣うと、馬場適性がどうこうではないクラシックやそのトライアルにおいて、もしもアドヴァンテージが生まれるとしたら、昨年の1、2着馬は渋った馬場での圧勝劇が印象に残り、弥生賞でも人気になった経緯を思い起こすと、行けずに回ってきただけになってしまったナイママ、どうにも体重を絞ることはこの季節はできないような雰囲気のブレイキングドーンなどの道悪好走歴のある面々に対し、路面の変化に対する馬自身の理解度で、実は、メイショウテンゲンが一番経験値が豊富だったのだと、変な形ながら、十分にあの斜め走りの激走を本来の能力値を評価するための、好走要因を結論付けることができたわけだ。

前が少し消耗し、ややズブいメイショウテンゲンには、外枠からの発走も展開も全てが味方した。

能力は穴党に既に評価されていたので、条件が合うかだけだったが、それは東京でも走ったニシノデイジーではなく、彼の方に当てはまったのである。

ゆっくり仕掛けで、最後はしっかりとレースに参加した1戦馬・シュヴァルツリーゼも、穴なら、ヒモ荒れなら彼だろうという感じで、狙い目があると感じていた通りの走りをしてくれた。

惜しむらくは、キャリアの上積みであり休み明けであり、また初コースといった面の死角はあったと言えなくはない状況で、人気馬に対してのパフォーマンスでは、明らかにこちらの方にスケール感の大きさを感じた。

父ハーツクライのように、雌伏の時を経て、大物に育つのかもしれない。

ブレイキングドーンは前述のことと、モタモタしすぎの序盤がいただけなかった。

あれだけ人気馬がメタメタにされていたのに、これでは上がり目も厳しい。

もしかすると、ダートが合うタイプなのかもしれないと、筆者は思い始めている。

カントルは皐月賞に出るのは大変。

藤原厩舎である。次は東京に照準を絞っているだろう。

が、さすがにクラシックを展望するには、馬体も内面に関しても、幼すぎる。

メイショウとの差は、序盤にそれが出るから、終いにエネルギーがなくなってしまうという差に、今回も出てしまった。

ニシノデイジーはニシノフラワーに似て、走るごとに距離適性が短い方向に収束していきそうな懸念がある。

だから、いい馬場の皐月賞で走れるのは、ラストドラフトだけのように思う。

馬体はよかったが、今回は一度に多くの課題をこなさなければいけなくなったのも、急成長の候補には辛かった。

 

レース回顧

新馬回顧<2/23・24>

読了までの目安時間:約 3分

 


もはや、この開催の雰囲気は、阪神大賞典やスプリングSの行われる週の気候になっているせいか、春めいてきたという感じでもなくなっている。

同時に、そういう季節は寒暖の差が日々激しくなるから、天気の読みも難しくなる。

トライアルの時季は、どこかしらで雨に祟られるものだが、初週のその予測は大きく外れ、土曜中山は朝から芝・ダートとも良であった。

そして、東西とも風がやけに強かった。

その中山の2000M戦が土曜の芝の新馬戦。

ここ数年、かつての勢いを取り戻したシルクレーシングの人気馬・パラダイスリーフが、恐らくは、あまり追い詰めず仕上げたことによる余裕残しが影響した面が多分にある、道中の石橋騎手の叱咤にめげず、後続の追い上げでこそ底力を発揮するようにして、最後は楽に抜け出し、人気に応えた。

全兄にゼーヴィントがいる、例の最強兄弟の一族。

あの時代から四半世紀を経て、いまだ健在とは恐れ入る。

武豊のスロー逃げがまたしても決まるかと思われた刹那、外から一気に捉え切ったケプラー登場の阪神ダ1200戦は稍重。

池添騎手のゴーサインに素直に反応したこのロードカナロア産駒は、渋いダイナフラッグ系統で、これからの成長を期待できる。

幾らか穏やかになった日曜日は、阪神で芝の2000M戦。

人気のディープ産駒・アモレッタが、ロスの大きかった道中の諸問題を正攻法の抜け出しで封じ、しっかりと勝ち上がった。

母の一つ上の姉の娘が、パイロ産駒でダート2勝のオルトグラフという血縁もあり、これからが気になる系統なのかもしれない。

中山ダート1200も、人気の牝馬・アッシャムスの好位抜け出し。

エンパイアメーカー産駒はダートの安定株だが、100年以上前に輸入されたシルバーバットンの末裔でもあり、時折大一番で一発花火を打ち上げる底力を秘める。

母はウオッカと同期で長く活躍したアドマイヤプルート。先は長い。

近年のトレントから見ても、この辺りからデビューする第三グループの新馬戦の注目馬は、かなりの大物もいるから注視していきたい。

 

レース回顧

阪急杯 -回顧-

読了までの目安時間:約 3分

 


何かが外から差してくるだろうというメンバー構成だったが、期待のエイトシャイデンはうまく馬込みを抜け出してこようとした分、見事にトラフィックに捕まってしまい、その時点でアウト。

その分、かつてダービー候補と言われて復活の場面もなかなか作れずにいたスマートオーディンが、よく考えてみればこの辺りの距離が…、という穴党の微かな望みに応えるように、陣営の思い入れを佑介騎手が全て力に変えて、皆が忘れかけていたあの素晴らしい決め手で、レースを制した。

1分20秒台で走れる能力は、若い頃に武豊騎手や戸崎騎手が丁寧に競馬を教え込むことで体得した決め手に表れていた。

それが時を経て、走れない時期の長さに反抗するように育んだ諦めないという心の強さを、舞台を変え、本来輝ける場所を探し当てた陣営の執念として、この結果で示すことに成功したスマートオーディンは、あの頃の輝きをようやく取り戻した。

ちょっと前にはアドマイヤコジーンが完全復活を遂げた舞台。

絶妙な距離である1400Mに、阪神C誕生と同時に距離を延ばしてからというもの、この阪急杯は強い馬ならば、マイルもスプリントも関係なく勝ち切れる舞台として、その立ち位置をこれまた絶妙なところに収めることに成功した。

マイルのGⅠ馬と早い時期から速い時計のマイルに対応したロジクライの好走。

ベテランが来たからと言って、重みが特別加わるとは限らない一方で、勝ち馬以外は高松宮記念へのコネを築けなかった印象を残す。

ただ距離巧者は、やや器用さが裏目に出るような結果に終わったから、それは救済の余地があるか。

好位付けならインから。

豪快に差すなら、むしろ外枠を利して。

裏、裏となった今回のミスターメロディは、陣営の切り替え如何で、本番の穴候補になれるが、果たして。

 

レース回顧

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