血統予想・コラム

JUST競馬予想ブログ

新馬回顧<10/13・14>

読了までの目安時間:約 3分

 


秋晴れの京都と曇天の東京。

土曜競馬は東西で対照的な空模様の中、レースが行われた。

午前中はダート戦2鞍。

最近、何故か多いのが、位置取り関係なく、ゴール前突き抜ける展開。

両方とも短距離戦で、京都はザイツィンガー、東京ではスマートグランダムがそれぞれ快勝した。

ドリームジャーニーの外差しとテイルオブザキャット産駒の牝馬による正攻法の抜け出し。いかにもらしい競馬であった。

芝はマイル戦2鞍。

西のウルクラフトはハイペースからの外々抜け出し。

ディープ牝駒でもモンズーンの肌で、軽い流れには向かないのかもしれない。

東の勝ち馬・パッシングスルーも外から来た馬。ルーラーシップの牝馬。

こちらではキレ味勝負の展開から人気のディープがキレ負けした。ディープも色々である。

日曜の注目は、京都2000Mのワグネリアン全弟対カナロア×ブロードストリートの一騎打ち。

前者内枠のカントルはスロー逃げから上がり勝負に持ち込むも、4角でようやく取り付いてきた後者サトノウィザードが鉈のキレ味で撫で切った。

カントルはミルコがこの血の狂気の部分を引き出してしまったか、直線フラフラ。下げても内にササっただろうし、課題が多い。

東京は芝のみ2戦。

渋馬場になったが上がり勝負に。ただ、外差しが決まり、1600牝馬戦はカナロア産駒のフォークテイル、1800もゴール前ようやく上位争いに加わったオルフェの仔・ラストヌードルがそれぞれ勝ち上がった。

まずまず強いのだろうが、正直、高い評価までは与えづらい。

ひとまず、クラシックの構図はこの世代も、名競走馬の大種牡馬数頭の争いになるとみる。

京都ダ1800は立ち遅れ気味ながら、直線だけで大差勝ちのヴァイトブリックの独壇場。シンクリ×Aベガの破壊力を凝縮したようなレースで、関東馬のワンツーのおまけつき。

新1400では、ハービンジャー産駒のハバナウインドが快勝。平坦が得意な産駒が多い父だ。

また勝ち馬の母系が、8代以上違う系統の種牡馬を配されているのは、現代の混血時代におけるいいアクセントになるかもしれない。

 

レース回顧

秋華賞 -回顧-

読了までの目安時間:約 5分

 


ハイペース予測はほぼスローになり、差し馬には勝負できない流れになった。

当然、破竹の3連勝中のミッキーチャームに不利な要素などなかった。

そのこと自体は、大方の予想に反した結果に繋がるものではない。

筆者は、休み明けでナーバスになる可能性と同時に、直前の坂路の異常な時計に、より懐疑的なトリプルティアラに対する死角のようなものを見出していたのだが、ある意味、ミッキーチャームにとって楽な流れは、追走に窮するのはどうしても避けたいアーモンドアイとルメール騎手にとって、大健闘のようで当然の結果を残したミッキーチャーム以上に、楽に戦える要素になったのだ。

ある意味で、桜花賞よりオークスより、遥かに競馬の内容とすると楽。

この末脚は衝撃の道悪ゴール前襲撃のシンザン記念以上のものがあった。

弾けるという次元より、音速の末脚の類である。

坂路の伏線は、480kgというのがグラマーではなく、つくべきところに全ての筋肉がつききり、春はそういう感じだったラッキーライラックが、今度は全体的に背が伸びたのだろうか、500kgを超えたのに胴長に映した馬体と対照的。

さすがロードカナロアの産駒であり、超大型馬・ブラックホークの父であるヌレイエフの血が入った馬の体つきだったアーモンドアイ。

ただ、チャカチャカしたスタートまでの不安な姿の中で、一切、パワフルな前輪駆動の馬の前向きすぎて、どんどん前に進んでいってしまう感じもなかった。

だから、いつも以上に、本当は違うのだが、瞬発力勝負での絶対的な強さを示せたのだろう。

2000Mがベスト。

そういうタイプの馬に、これで定着していくのかもしれない。

パワーはついたけど、相変わらず差せる馬のままであるアーモンドアイの課題は、ミッキーチャーム型が2400M戦で登場した時の対応力。

正攻法でねじ込んだオークスのようなレースは、それよりもっと積極的であるべき勝負掛かりの今回、それをできなかった、しようと思っても危ない雰囲気はあったのでやりようはなかったから、基本的に、リズムを取れる中団ポジションより前に行くことは、余程の少頭数で枠が内とか、条件が整わない限りできない。

そもそも、スタートがいい馬ではない上に、末脚勝負に向くタイプに育ったアーモンドアイである。

ブエナビスタがこの秋華賞とその前の渡仏壮行レースに選んだ札幌記念で不発に終わり、有馬記念ではハイペースに呑まれ、間の女王杯で一番のその武器を使えずに完敗を喫したように、追い込み型の牝馬には常々、ストレスとの戦いという課題が付きまとうのだ。

それを脱却するための戦いにわざわざ挑戦するのであれば、ヨーロッパの10F路線にとっとと完全装備をして、長期遠征すればいいのだ。

日本では常に、距離の幅への対応力を評価する風潮が残っているので、これは彼女の武器とは相反する才能が求められる傾向と思う。

でもそうしないのであれば、凱旋門賞を除き、国内の格が見合ったレースを転戦することになる。

味は出せないまでも、ブエナビスタよりスピードも決め手もあるわけだから、勝率はもっと上がるだろう。

休み明けの死角は、即ち、爪を含めた消耗度合いの多い競馬が多すぎる欠点とイコール。

これだけは、ディープもブエナもシービーも、得意な条件で速く走らないことで、余力を残す以外の手段がない。

日本は多頭数の競馬が多い。

展望をどこに置くのか、名門厩舎ならキャンバスに下絵を描くことなどお手のものだろう。

同時に、誰もできないような三冠を達成したこの馬を、どう納得させて連続して走らせる手段を講じるかは、非常に難しい。

筆者はオークスの直線で疲れを見たので、故障の危険性を予見したが、爪以外の課題が今後生じる可能性は大いにある。

休んでも取れない疲れをどう癒していくか。

反則的な決め手が生み出す副産物は、現状、国内の競馬に消化する要素はないように思う。

どうせ使うなら、世界の芝のレースで。

調整するためのトレーニングルームの本拠を、国内に置くことが、少なくとも来年いっぱいまで走り切るための必要絶対条件のように思える。

この展開で、あの決め手。

速い流れを決して好むタイプではないのは、きっと間違いない。

 

レース回顧

府中牝馬S -回顧-

読了までの目安時間:約 3分

 


パワー勝負の結末は、1:44.7での決着。

昨年とは一変。ぶっちぎりのレースレコードで、秋華賞馬がきっちりここも勝ち切り、重賞連勝を決めた。

カワキタエンカの本気逃げは、やはり素晴らしい。

ディアドラはちょっと置かれるタイプ。

一方、出負けさえしなければ、真っ直ぐ上がって行くときの脚は現役の牝馬の中でも屈指のリスグラシュー。

オッズは拮抗し、尚且つ、今日はモレイラがいない分、そして、彼がしばらくは強敵にはならないことを確信したのか、ルメールとデムーロのマッチアップだらけの一日になった。

総合力勝負は歓迎のはずのリスグラシューは、得意のワンターンの競馬で、しかし、休み明けはあまり得意でもない点で、ディアドラに勝つには瞬発力勝負に持ち込めればよかったのだが、この日は普通に流れに乗れたのに、ペースが中団位置でも平均よりちょっと流れたくらいで、安田記念で経験した厳しい流れより、休み明けの分、鋭さをやや殺がれた面もあるだろう。

路線のキーマンであるフロンテアクイーンとの叩き合いには競り勝ったが、流れてくれるに越したことはない、再度使い始めのレースとなったディアドラには、何とも易しい競馬になった。

勝ったディアドラは、前走クイーンSの勝ちっぷりと上がりの決め脚が際立っていた。

その時が33.7秒であり、33秒台後半の上がりは何度か使っているものの、その前に勝ったのは京都の条件戦で同等の数字を叩き出した時だけ。

2戦とも1800M。今回は32.3秒という凄まじい決め手を繰り出したが、いっぱいいっぱいの印象はなかった。

こんな展開なのに、ジュールポレールはキレ負けし、若干の適性の問題もあって4着。

ディープがキレ負けするのだから、先行馬には苦しかった。

エリザベス女王杯制覇にリーチの掛かったディアドラの敵は、思われているよりその距離適性が短い可能性があるという死角なのかもしれない。

 

レース回顧