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ローズS 回顧 ダノンファンタジーがレコ勝ち

読了までの目安時間:約 4分

 

序盤が遅すぎたので、アルティマリガーレのスタートは完全にアウト。

そもそも、誰も行きたくはないという状況で、人気のダノンファンタジーがよりによって逃げられるようなスタートになったものの、流れがほとんど破綻するような何度も先頭が入れ替わる展開となり、結果、正攻法の抜け出しは早め進出のビーチサンバで、その後ろにつけた捲り進出のウィクトーリアが叩き合いに持ち込むも、共に競り勝つのが苦手なタイプだったからか、今一つの弾け方で、結局、2歳女王のダノンファンタジーが差し切るという形で終結した。

シャドウディーヴァ辺りにも期待したが、正攻法が合わないというより、まだ若いトニービンの入った馬には、入れ代わり立ち代わりの展開を牽引するのは良くない。

母も早仕掛けを失敗した母スイープトウショウのセレリタスは、どういうわけだか、いや、正しいペース判断で早めの先頭。

しかし、アルティマリガーレとかが積極的に動いてきた時に、2、3着の経験豊富なオークス組が一緒についてきたから、これはもうアウト。

父ハーツクライはそんなに器用ではないから、神戸新聞杯ではむしろ、キングカメハメハに力の差をよりつけられるようにして負けた、という経緯もある。

ダノンファンタジーが差してきた。

いや、一度としてブレなかったはずの馬が、休んで気持ちも充実していたライバル・グランアレグリアとの再戦で、自らを見失うような不甲斐ない内容で、桜舞台を正攻法で戦えず終わっていた。

筆者はオークスなら、それは解消されるはずと思ったが、速い流れはみんなの読み通りでも、如何せん、馬場が速すぎた。

オークスもダービーのようなタフさは求められるから、毎度差し馬は来るが、重賞すら使っていない2頭や次もライバルとして登場するクロノジェネシスらにも見劣った。

ここは普通のレースになるのではないか。

結果は、否だった。

しかし、2戦目からしっかりと川田騎手が仕込んだ差し脚で、ペースが大分おかしな感じになっていたものの、それこそ、1年前のファインニードルのような落ち着いた騎乗で、勝利に導いた。

ダノンファンタジー自身は、タフさを身につけたというより、この夏の間に、冬をうまく乗り超えたグランアレグリアのような迫力の競馬を取り戻したという感じだろうか。

特に成長をする馬ではなく、いかにハイクオリティのエンジンを安定して活用できるようにする、その準備が重要となる持続型の馬であろう。

だから、レコードウインとか相手がどうとか、少なくとも次の秋華賞では重要ではないことになる。

もっとスムーズに流れてくれれば、それはそれでやりやすくなるが、例えば、ウィクトーリアやビーチサンバは本番のストロングペースに向けた準備のようなものを、前哨戦で完遂できた雰囲気もある。

鋭い武器ではないシンザンのような安定的追撃を可能とする末脚は、クリスチャンが暮れの阪神で開発した追い込みの中に、川田騎手のチャンネル選択の重きが置かれる可能性はある。

スイープトウショウのように、の意である。

ウィクトーリアが前に行ったらどうなのか。紫苑S組のスピードは本当はどのレベルなのか。

クロノジェネシスは順調なのか。

ビーチサンバは今更怖くはないが、これを残す時に訪れる絶望の瞬間は、きっともう立ち直れない状況を示す勢力図の更新に他ならない。

ウィクトーリアが動けるかどうか。何が逃げそうか。

昨年は正攻法を選んだ伏兵の川田だったが、今年は違う。

川田騎手の考えを読み切ってこそ、秋華賞の展開予想が成立する、そんな流れがこのトライアルの結果の副産物なのではないだろうか。

 

レース回顧

クラヴァシュドール、フェアレストアイルほか新馬回顧<9/7・8>

読了までの目安時間:約 3分

 

平穏な中央場所開幕週の土曜日は、人気馬が強い新馬戦が続いた。

阪神では2鞍。共に芝の新馬戦。

1400の牝馬限定戦は、期待のミッキーアイル全妹・フェアレストアイルが好位から抜け出し、1:21.8で快勝。

続いて行われたマイル戦の方も、ディープ一族を差し切る格好で、ハーツクライの牝馬・クラヴァシュドールが人気に応えた。両方とも中内田厩舎であり、直線で使える脚なども考えて、見事な采配となった。

後者の方が、相手を選ばない自力走行型に見えるが、牝馬のキレを発揮していたのは、実は前者の可能性がある。

中山の2000Mの一戦も、人気馬同士の決着。

勝ったディープ産駒もブレッシングレインだが、イメージよりはキレない雰囲気で、母父アンブライドルズソングだから、マイル辺りが得意な馬に育つかもしれない。正攻法になればなるほど、そういう傾向は強まるだろう。

東は怪しい雲行きの中行われた日曜競馬。

ダート戦から強い馬が登場した。

阪神1400では、2番人気のゴールドアリュール牝駒・アルコレーヌが5馬身差&1:26.4という好内容で圧勝した。

母がキングマンボ×エルプラドということで、クリソプレーズの活躍馬と似た雰囲気。彼女もきっと走る馬だろう。

中山の1800は、父イントゥミスチーフの外国産馬・イモータルスモークが、爆スローからの逃げ切り。

上がりの39秒台は気に食わない面もあるが、遅すぎて押し切れるような配合でもない。

3馬身差快勝を素直に評価しておきたい。

芝に関しては、人気馬が勝ったものの、ちょっと方向性が怪しい雰囲気。

5頭立てで高馬が強そうということで、低調に見えた阪2000は、ラスティックベルとかモルゲンロートがいたから、言うほどはなかったが、当の負けるわけがない母父ティズワンダフルのアルジャンナが、血統の方向性が似ているアルアインやグランアレグリアと比べても、どうも柔軟性に乏しい雰囲気を見せ、妙に無難すぎた競馬は不満。

揉まれ弱いところはありそうだ。

中マイルのオルフェーヴル牝駒・シャインガーネットも、シングンオペラに一発を食らいそうになったこと以上に、比較的流れた展開で、後続を突き放せなかったのは残念。

時計に限界があるようだと、出世は望めない。

期待馬だけに、ここは辛口で行きたい。低評価を裏切ってもらいたい。

 

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レース回顧

京成杯オータムハンデキャップ回顧 – レースを握ったトロワゼトワルのレコ勝ち

読了までの目安時間:約 4分

 

直前のタワーオブロンドンもびっくりだったが、横山典弘の意地を見た東の一戦も見応え十分。

レオアクティブのレコードを破ったのはダミアン・レーンだったが、ペースを握ったのは横山である。

一時期の中山の馬場に戻ったようなところがある今年は、全ての騎手がまずは内を、ペースを握ることはないにしても、ポジショニングだけは遅れないようにしないといけないという感じで、前日の紫苑Sも前のいい位置につけたグループの叩き合いになったという伏線もある。

日本の高速競馬を牽引してきた武豊騎手や横山騎手というのは、たとえルメール、デムーロ、ちょっと前のペリエ、デットーリなどがベストライドで引き出した衝撃的な高速タイムを、何度となく塗り替える仕事を大一番でやってきた。

世界レコードを塗り替えるなど、普通はできないことだが、このベテランたちが築き上げてきた、サイレンススズカ・セイウンスカイ時代から紡がれた新レコード史は、今年また衝撃的な展開により、再び更新されることになった。

誰が行くかはっきりしないレース。

筆者は何となく、中京記念とその前の厳しい相手との競馬のないように明らかな変化が見られたと踏んで、ジャンダルムの藤井騎手が、今度こそ強気に動くと思った。

しかし、レースが近づくにつれて、筆者も彼女がもっと若い時に危うい気性に振り回されたことを思い出したあのトロワゼトワルの気性が、天才的すぎて理解に苦しむ異次元の仕事を何度となく体現し、勝利を射止めてきた横山典弘騎手ならば、むしろ、プラスの化学変化を及ぼすような気がしてきた。

本当にレース直前。

出馬表の脚質の欄を見返してみて、確信した。

ノリちゃん、行くな。

何かを人馬ともに掴んだジャンダルム&藤井の化学反応は痛快だったが、元よりスピード自慢のトロワゼトワルである。

レースを壊したその向こう側に広がる、普通の騎手には見えないヴィクトリーゾーンを見極めた横山騎手は、

33.3-44.2-55.4→<34.9>→1:30.3

という、ほぼほぼレースを破壊しつくした暴走ラップで、マイルのハイラップマッチを制した。

1200と1400の通過ラップは、優にナショナルレコード級のタイムだ。

傍から見ただけでは、正確にはそのラップは掴めない。

ただ4角の手応えで、筆者はいい線までいっていたのに…、と苦笑するのであった。

これでは、中京で泥にまみれた3歳勢には出番はない。

関屋記念もそうだった。総合力の勝負ではなく、突出した何かを問われた時に、特異性のある武器がない馬には、どうにもならないレースだった。

第一、内枠というだけの理由で粘ったようなところのあるカルヴァリオの3番が、電光掲示板に挙がっている時点で、その特殊性は目に見えている。

この後のレースは、当然難しくなるトロワゼトワル。

中山の高速マイルに新潟以上の可能性を示したディメンシオンも、北村宏司騎手と素晴らしいファイトを見せたが、追い上げるような脚を使わせてくれない名手の作った流れで、レコード更新はおろか、コースレコードにも届かない完敗の2着。

牝馬がまだ元気な季節ながら、前の2頭以外が全て内枠の馬。

それだけ、横山・北村宏両ベテラン騎手が、最高のアシストをしたことになる。

同時に、大きな代償を背負わされるのがハイスピードマッチの好走馬。

タワーオブロンドン共々、4歳世代の底力があまりにも満ち溢れているがために発生するレコードによって、自らが落とし穴に呑み込まれないように、今は祈るのみである。

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◎に推したジャンダルム(10番人気)は3着。

 

レース回顧

紫苑S 回顧

読了までの目安時間:約 3分

 

上がり馬の出来がカレンブーケドールとの兼ね合いで重要なポイントなっていたが、朝からしっかりと時計も出る開幕週らしい馬場状態で、人気馬はしっかりと枠の不利をカバーして好位付け。

カレンブーケドールがその中で一番前にいて、そんなに速い流れではなかったから、フローラSではそれなりの評価を受けていたフェアリーポルカの好位抜け出し、一気に大幅体重増の成長度合いもしっかりと期待できる雰囲気で、直線は3頭の叩き合いに。

いや、忘れてはならない。

勝ったのはパッシングスルーであり、前走の勝ちっぷりは、筆者がシンザン記念の時に期待した、ルーラーシップらしくない機敏さであり、粘り強さをようやく体現できたという内容だったから、これはカレン潰しのポジショニングを戸崎騎手が連続騎乗で完遂したため、見た目以上に理想的な快勝だったように思う。

こちらはプラスの8kg。

まだ1勝馬でフローラSでも完敗だったレオンドーロは結果は出せなかったが、これがプラスの14kgであり、4着馬が勝って、5着馬が2着。

決め脚比べで見劣った2頭は、その時も首の上げ下げの勝負。

同じ順番にはなったが、ルーラーシップ同士の決着というのがミソだろう。

今年は昨年に引き続き高速の決着になり、アメリカンなタミーズターンの系統ながら、芝向きが非常に多いパッシングスルーと、母がトゥザヴィクトリーのかなり年下の半妹にあたるというバックボーンを持つフェアリーポルカということで、ハービンジャー連勝だとか、ディープだけど重厚な配合の馬がワンツーといった重賞昇格後の紫苑Sらしさは、今年も継続されたことになる。

ハービンジャーに順手の後追いで恥さらしとなった筆者だが、パドックのフィリアプーラを見た瞬間、これはスピード型にシフトしてしまったという印象を持った。

上位勢は本番ではもっと、積極策で有力勢の末脚を鈍らせたい。例年よりは軽い組み合わせなので。

 

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レース回顧

ミッキーメテオ、ヴェルトライゼンデほか新馬回顧<8/31・9/1>

読了までの目安時間:約 3分

 

雨の影響がやはり残った土曜競馬は、荒れ気味の芝の状態を含めて、稍重化した良発表という感じで進行していった。

午後1番手の芝の新馬は、そういう影響が出ている雰囲気だった。

最終週は例によって、2歳Sなどが開催される影響で新馬戦は多く組まれない。

質もやや低下する。

その中で、新潟の1800戦は国枝ディープ×中内田ルーラーの対決ということで、ちょっと盛り上がったのだが、ディープというかヘリファルテの全妹が出負け気味のスタートから巻き返すも、直線で反応せずの案外の内容で、ルーラーの方が圧勝という結果に。

勝ったミッキーメテオは、ヌレイエフ、ノーザンテースト、リファール、ニジンスキーら、芝のノーザンダンサー系根幹種牡馬がクロスせず、バランス良く配置され、品のある配合が魅力。

あとは、新馬あるあるのゲート入りのグダグダで人気2頭が消え、3番人気のクロフネ牝駒・ラブオナヴィータが楽勝の新潟ダ1200や、ヌレイエフクロスを秘めるルーラーシップ産駒のアイスシェルフが稍重の札1500で、実質重馬場の適性で快勝するといった展開。

小1200も断然人気馬は不発で、何だか時計が出るようになった感じも、エピファネイアの女馬・パドゥヴァルスが勝って、そういうことかと思ったりと…。

昔の晩夏のローカル競馬が戻ってきた感じは嬉しくもあるが。

夏最後の新馬戦と今年最後の新馬戦となった新潟、小倉のレース。

小倉1800は期待馬登場も、道悪であまりアテにならない大型のヨーロピアンが人気だからと思って見えていると、ドリームジャーニーだし、池江厩舎だし、川田君だし…、みたいな感じで、ヴェルトライゼンデで快勝。

見方によっては、全然本気を出していないように見えたし、格が違ったようだ。

一方、新潟1400では断然人気が飛んだのだが、勝ったロードエクスプレスの評価が間違っていたのでは、という結果に思えた。

キンシャサとウォーニングが混ざって、インリアリティのクロスを持つ馬は、実に渋とく活躍するはず。

負けたエストロより、芝の底力勝負は歓迎だろう。

 

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レース回顧

新潟記念 回顧 – ここでは役者が違ったユーキャンスマイル

読了までの目安時間:約 4分

 

まさか、ブラックスピネルがクラウンディバイダを交わしていったところで、ハイペースになるという図は想定できなかったが、それ以上に驚いたのが、上がりがしっかりと速くて、トータルも1:57.5で決着したということ。

淀みない流れになって、先行型がダメかというと、ブラックスピネルはしっかりと残っている。

筆者が推したサトノキングダムが、センス良く正攻法で抜け出しにかかったところで、その後ろを通ったユーキャンスマイルは、そのまままっすぐ伸びてきた。

その前の方にいたジナンボーも、丁寧に乗った分だけ差し届かずの展開は残念だったが、力をつけた4歳馬。

共に、父だけでなく母も金子オーナーの持ち馬だった。

父は勝ったユーキャンスマイルがキングカメハメハで、ジナンボーはその代表産駒のアパパネにディープインパクトをつけられた馬。

加えて、ユーキャンスマイルの母ムードインディゴは、乱戦模様の高速決着の重賞で何度も好走した馬。

何から何まで、ユーキャンスマイルには向いていたのだろう。

親戚一同、この勝利を喜んでいるはずだ。

筆者は春の天皇賞で大いに期待して、大分ショボンとさせられたものだが、これには納得である。

筆者の推挙理由が、新潟でのハイレベル決着におけるパフォーマンスとその後の菊花賞の反応、更には、ダイヤモンドSを楽々内の苦しいところから抜け出してきた適性。

よく考えると、間隔もそれほど詰めて使えない馬で、それがGⅠではなく、このような平坦の混戦模様の底力勝負で、力を発揮できないはずがない。

昨秋は、みんなを驚かせた現4歳世代の重賞馬である。

かつ、左回り適性ではこの中でも群を抜いており、よく見えなかった平坦の瞬発力勝負に、菊花賞以上に反応して見せたから、当たったファンからすると痛快そのものだろう。

前走以上に増えた体重は、これから長い距離に結果を求めるような性質ではないことを示す、この点は筆者の見立てと大きく違う、血統の印象通りの馬に育ってきたことを、2度目の重賞制覇で証明。

57にも耐え、同世代の血統馬をまとめて負かしたのだから、ここでは役者が違ったか。

個人的には、秋の天皇賞ではさすがにスピード能力優先の傾向なので、JCに絞ったいいローテを考案してもらいたいところだが、そのJCも昨年のような馬場だと…。

ジナンボーはミルコの積極的なアシストもあっての好走で納得も、カデナが新潟で57を背負って、若い武藤騎手と健闘の3着は、ちょっと見直さないといけない感じはある。

サトノキングダムやレイエンダが、恐らくは、時計が速すぎたところで自滅した感じだったのとは違い、時計の掛かる差し馬競馬で台頭の馬が、ここで一変という感じの好内容。

もっと相手が楽だったら…。

幻の2000王者とはなったが、この路線のベストバウトだったことは事実だ。

レイエンダもダイワキャグニーも、良馬場の左回り重賞で完敗では、カンカン負けというほど背負わされたわけじゃないので、ハンディキャップホースとして、今後もまだまだ厳しい。

ツボがこの路線にあるだけに、その好機を見つけることが、ファンにとっても難しくなった。

やはり、気難しさが若い時からあった馬が、結果で見返すことができなければ、成長も遂げられないということだろう。

 

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レース回顧

札幌2歳S 回顧

読了までの目安時間:約 3分

 

スタートを決めたダーリントンホールは勝負所までは、上手に流れに乗れているなと感じたのだが、やや前がタフな流れを作ってしまって、ちょっと自滅。

おかげで理想のポジションからの抜け出しは敵わず、かなり厳しい、勝負が決まってからの内抜け出しで、3着争いに加わってきた。

下げておいた方が、ここはいいだろうという読みもあったのだろうルメール騎手のゴルコンダは、時計面の死角はなくても、かなりタフな札幌の渋馬場も堪えたようなところがある。

ゆっくりスパートは理想的でも、直線で速い脚を使うタイプではないだろうから、後ろの馬にこの直線の長さで捉えられる展開は、最も望ましくない展開。

負ける要素だらけということは、ちょっとでも流れが向けば、また違う結果もありえたということ。

それにしても、キズナといい、ゴールドシップといい、名前負けしない馬が多い世代である。

直線半ばで手応えの違いを見せつける内容で、有力各馬を子供扱いしたブラックホールは、旬な名前であると同時に、父に足りていなさそうな完成度の高さも、一定レベルで示した。

晩成型ではさすがに歯が立たない夏の2歳S。

勝った方のゴールドシップはスカーレット一族で、母父がキングカメハメハ。

一方で、人気になった方のゴールドシップは、一見適性で上回りそうな母フサイチペガサス×ホーリーブルながら、同じダート臭のする配合でも、前者の方が意識的なサンデーの3×4とノーザンテーストクロスでもわかるように、ちゃんとクラシックを狙った組み合わせだった分だけの、結果の違いをもたらす根拠があったように感じる。

より成長力を秘めていそうな2着のサトノゴールドも含めて、この父超えを目指すジュニア世代の底力に、今後とも要注意だろう。

上位3頭に関しては、3歳までの底力勝負であれば、ある程度の瞬発力は父と同じように、繰り出せるように思う。

今後も気になる札幌組となって行くはずだ。

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当ブログの予想は
○→△→◎で3連単89,460円的中。

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レース回顧

ワンスカイ、ヴォルストほか新馬回顧<8/24・25>

読了までの目安時間:約 3分

 

早くも季節が変わろうという雰囲気になってきたのも影響してか、週中辺りの予報は週末は崩れると出ていたが、金曜辺りになると上方修正がなされた天候によって、馬場状態のイメージそのものが外れてしまった。

困ったチャンの登場で本命党を大いに泣かせたのは、気づいたら晴れていた新潟の芝1200戦。

勝ち馬は断然の支持を集めたスウェプトオーヴァーボード産駒のワンスカイ。

正攻法で前の馬を競り落とし、そちらのプライドをズタズタにして自己崩壊へと導いた底力は、案外、古馬になってから発揮されそう。

小倉は大接戦のスプリント戦を、人気薄のスクリーンヒーロー産駒・マイネルヘルトが制した。

やや血統的に怪しい馬が多かったところに、例の上がりの掛かる特殊な馬場質がこの接戦を生んだ印象。

2歳Sは大荒れの予感である。

札幌は見た目にはわからないくらいの渋馬場で、発表は不良のダート1700戦。

やや強引な感じでキズナの追って味のある感丸出しのヴォルストが人気に応えたが、この馬以外はローカル級で…、というのもあっただろう。結果を素直に評価したい。

日曜日は不安定な天気もあって、どこもひと雨があった。

とりわけ難しかったのが、馬も騎手も低調な雰囲気の札幌1200戦。

稍重ながら、12-12ラップの展開でキングH×マックイーンのコスモカルナックが押し切り勝ち。

菜七子騎手のRインパクトも惜しかったが、皆消極的すぎた。

評価が難しいのはあとの中距離戦も同じ。

展開に恵まれず辛勝だったルーラーシップ・メイショウラツワンも、小倉の2000で時計を作れないようでは少し厳しいし、新1800で決め手を発揮したブラックタイド産駒のリグージェも、競り落とした人気のハーツクライと同じ4代目にトニービンの共通点が好走要因ながら、案外早熟のラテルネの一族だから、完成度で負かしてしまった雰囲気もあり、評価する材料に乏しい。

ここで触れた新潟のアドマイヤミモザを含めた3頭は、来年以降にどう活躍するかが肝要だろう。

 

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レース回顧

キーンランドC レース回顧

読了までの目安時間:約 2分

 

1:09.2が稍重馬場で計時されたということは、パワー勝負でかつ、底力も最大限求められたことになる。

乱戦になり、もっと渋い馬場になると見ていたから、函館より今は重くなる札幌だと、差す形に拘るのも、前回みたいに勝ちに行くことも、やや不利なような気がしていたダノンスマッシュだったが、函館で本来は断然の支持を集め、そこでも人気に応えてくれたのだろう、という満ち溢れた人馬の自信がよく表れた完勝となった。

2着もしっかりと今度は馬込みを突き破るようにして進撃したタワーオブロンドン。

リナーテや逃げたナックビーナスは、もう少し展開的にも馬場状態にしてもライトな方が良かっただろうが、これも洋芝巧者。

ついぞなかったキーンランドCの人気上位勢独占という結果に、かすかな望みに誇大妄想を膨らませて期待をしたアスターペガサスの4角失墜が象徴的であったように、伏兵陣はなるようにしかならない競馬に止まった。

UHB賞など、最近は時計さが大きくてまるで着順があてにならなかったが、今年は2着だったライトオンキューも見せ場を作っていた。

しかし、敢えての安全策でことのほか信頼される安田隆行厩舎の馬での重賞戦で、結果を残した川田騎手は、もはや、夏だけの活躍に止まることはないだろう。

さて、一見するとこれが最大のGⅠ前哨戦という雰囲気になっているわけだが、ここは一息入れて冷静になりたい。

1分7秒台で、正攻法での墓穴を掘る敗戦があったダノンスマッシュが、それ以上にタフな中山で、簡単に勝ち負けできるか。

昨年のファインニードルには、前年夏の速い競馬への挑戦という蓄財があった。

その中で勝ち負けした馬と、現状同格には扱えない。

父より早熟のこの仔の運命は、時計を作り出す能力の装備で、初めて開けるのである。

 

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新潟2歳S レース回顧

読了までの目安時間:約 4分

 

前走のキレキレの内容を、危険性だけ再現するかと思ってウーマンズハートの評価を下げた筆者だが、発走の約50分ほど前の馬体重の発表で前走比増減なし。

パドックでもムチムチするはずのない456kgの馬体は、この時期にトニービンが入った馬とは思えないハイレベルの作りで、完成度というよりは、落ち着きから見てとれる、競馬の順応力がここでは抜けていることを、しっかりと結果で示した。

それと併せて、中団からの競馬で反応の勝負でいいところまで粘った2着のペールエールも、2戦目でこちらも馬体を大きく減らすことなく新潟に臨んだだけでも、完成度で勝負したいダイワメジャーの大型馬でも、評価できる。

東京のマイルで2戦逃げていたビッグクインバイオも、流れが向いたと言うほど、新潟の瞬発力勝負で先行馬が有利ではないことを踏まえると、血統の印象よりずっと仕上がりの早いキングズベスト×アニメイトバイオの特性が、いい方向で出ている印象の3着。

さすがに決め手比べでは敵わないという感じのクリアサウンドも、道悪の中京では経験できない競馬を2戦目で体感したことで、今後の成長や選択肢の増加に、プラスの影響を及ぼすこと間違いなし。

キズナの産駒はもう2歳Sの覇者を出しているが、本当はこういう平坦馬場で活躍する配合の種牡馬のはず。

体型からして明らかに、距離延長が望ましいとは思えないが、パワーの一端を見せてくれた。

ウーマンズハートには、爆発的な瞬発力を発揮する根拠となるトニービンの血が入っているが、本当はもっと単純なところで、母父シャマーダルに感化され過ぎない叔父ティーハーフ譲りの爆発的な決め手が、潜在的というより標準装備されているのだろう。

持続力のある末脚が持ち味だった父ハーツクライが、その決め手を殺してディープ討ちを成した有馬記念に象徴されるように、ウーマンズハートに課される課題は、その他の舞台におけるパフォーマンスダウンのアンダーコントロールであろう。

キレすぎるが故に、一瞬でギャロップに入る能力が、新潟のような外に逃げる道のある舞台では、フルに出せる一方で、フォームはいとも簡単に崩れてしまう。

本当は、一本道で疾風の如くかまいたちのような一刀両断、瞬間移動がしたい馬。

クラシックを目指す以上は、創意工夫を求めることになるが、そこは晩成型に縁のある西浦調教師である。

我が道を進ませるべく、不発の覚悟をしながら、常にイン狙いの狂気の差し馬として育ててほしい。

桜花賞狙いだと、ハープスターを夢見すぎて、壊してしまうことも考えられる。

JFは彼女と同じように、インから攻めたい。秋華賞狙いの後、広いマイルコースを求める道を進めば、相当な結果を残せるかもしれない。

ノースフライトやブルーメンブラットを目指せばいい。

馬券も馬場読みも、才能の計測までも大いに見誤ったことは、恥辱のオンパレードではあるが、その点、後方でぐちゃぐちゃになって泣いていそうな感じのモーベットに、父オルフェーヴルや偉大なる母として血を残してきたダイナカールを構成するうえで欠かせないノーザンテーストの血が、沢山入っていることは、せめてもの救い。

大敗後もあっけらかんとした姿を見せ続けていたオルフェーヴルだが、ついに健康を害することはなかった。

ある意味、期待感を持たせる落鉄に泣いたワグネリアンにも感じたのだが、故障さえしなければ、多少の危うい部分は使って解消できる。

使わないという選択肢が、そこでよりプラスになる。

春を楽しみに待ちたい。

 

レース回顧