血統予想・コラム

JUST競馬予想ブログ

フェブラリーS -予想-

読了までの目安時間:約 6分

 


28年前にナリタハヤブサが1:34.9で快走したハンデGⅢ時代の記録を引っ張り出さないといけないほど、今年の14頭立てというのは少頭数の争い。

これは藤田菜七子とコパノキッキングにもチャンス大か?

否、みんな楽である。

地方の交流重賞や力関係がよりはっきりしているGⅠなどでは、実質的に5頭立てくらいの競馬になったりするから、よく判らない馬がうようよいる中央の2大タイトルは、それよりずっと荒れることが知られる。

芝ほどは、根本部分から破綻するような競馬になる確率は低いダート戦において、今年は例年以上に平穏に収まる確率が高いだろう。

とはいえ、6歳になった今、自在性が増す一方で、元より怪しかったスタートの甘さが解消された分だけ、スピードでフォローができなくなっているゴールドドリームは大丈夫なのか。

3歳馬に蹂躙された秋の2戦は、明らかに、春まで輝いていた頃のアグレッシブさが欠けている印象を受けた。

4歳馬はそれを負かしたオメガパフュームと前出のコパノキッキング。

共に有力であり、鞍上の実力に左右されるようなレベルの馬でもない部分はある。

ここ数戦で古馬に相手に繰り出した彼らの末脚は圧倒的であり、東京であれば、実力を発揮することでマイナス面含め、全てが結果に反映されるようなことになるだろう。

インティは何だかんだで、左回りは負けていない。

課題は芝スタート。スタートがびっくりするほど速い馬ではないから、騎手のフォローだけで何とかするのは難しい。

逃げるであろうサクセスエナジーの加速力に対する、馬自身の適応力が本質的に問われる。

と、あれこれ考えてみたわけだが…。

◎ユラノト

○インティ

▲コパノキッキング

☆ゴールドドリーム

注オメガパフューム

△サンライズソア、サンライズノヴァ、モーニン

重賞未勝利馬が苦しいことも、キングカメハメハ産駒が不振であることも、松田国英厩舎にとって因縁のレースであることも承知で、ユラノトから。

血統というのは不思議なもので、キングマンボの血はエルコンドルパサー産駒のヴァーミリアンが初マイルで勝っているから大丈夫なはずで、王者になっていたキングカメハメハ産駒ツートップが人気になった年に限って、あのコパノリッキーに力負けするようなことが起きる。

ユラノトはベルシャザールと血統背景は似ていて、母が東京の主要競走で好時計勝ちしているという共通点がある。

無論、フジキセキとサンデーサイレンスの牝馬だから、それは芝での実績となるわけだが、父は同じ。厩舎もだ。

松田国英調教師は、キングカメハメハの活躍期に前後して、クロフネとダイワスカーレットでここに挑もうとした経緯がある。

奇しくも、彼らは全て3、4歳時の激戦が影響して、ここには挑めていない。

ヴァーミリアンはキングマンボの傑作・エルコンドルパサーの産駒。母系はダイワスカーレットと極めて近い関係にあたる。

ああ、クロフネは昨年は人気を裏切ったが、ゴールドドリームはデピュティミニスターが母父のラインに入っていて、コパノキッキングはその直系。

キングカメハメハがダメなら、クロフネもきっとダメなのだろうが、直系未勝利のデピュティミニスターは母父で奇跡を起こす前のカネヒキリを送り出している。その父は、ユラノトの母父と同じフジキセキである。

それと逆配合のようなコパノキッキングが、ダメな理由もない。

キングカメハメハが来ない理由は簡単なはず。

ユラノトは前々走、1:21.5で1400Mを乗り切っているが、前出のGⅠ馬にそういう軽やかなスピードはなかった。

東京でも崩れていないし、きっと、窮屈な内枠からの抜け出しばかりが目立っていた彼が、外に出すと弾けるような、ダート転戦間もない頃のベルシャザールとそっくりな面を、下級戦ながら見せていたこともあり、思われているよりも、上位人気の組と差がない可能性がある。

インティもゴールドドリームも強いと思う。

ただ、諸々小さな死角が重なった時、勝てないまでも堅実で、実は、底力勝負を渇望していたユラノトの血のパワーが、ここで爆発するような気がする。

母母父のドクターデヴィアスは、GⅠ昇格2年目に快勝のグルメフロンティアと同じクラリオン系の種牡馬。

一見芝の方がいいようで、スピード勝負で頭打ちになった今、血統的な特性からもダートのチャンピオン戦に向いているのではないだろうか。

芝スタートに慣れているから、先行馬の目標を間違えなければ、好勝負になるだろう。

近年には珍しい、未勝利戦デビューの2頭に、今回は肩入れしたい。

 

レース予想

京都牝馬S -予想-

読了までの目安時間:約 3分

 


フルゲート割れの他3重賞と比べると、陣営の熱量が競馬界独特のルールのせいか、やけに高く感じるこの京都牝馬S。

休み明けのエイシンティンクルの逃げっぷりが、展開に大きく影響する。

中山の時のように、カワキタエンカを潰しにかかるマーフィーというような構図にはならないだろうし、メンバーは似通ったようなものだが、本質的、京都の牝馬戦が外回りでハイペースになることは稀である。

繁殖に上がろうという寸前の馬も多い。

荒れ馬場は例年のことなので、外差し三昧の展開も今年はしっかりと継承されるはず。

京都記念の上位入線馬は、五分所より外を通った馬だった。

昨年もその前も同じような展開の京都牝馬S。勝ち馬も同じかもしれない。

56は前走でこなし、陣営の願いが届いたように、徐々に戦法の幅を広げつつあるミスパンテールが大いに怪しい面を抱えつつも、有力なのは昨年と同じ。

ターコイズSより連続好走は簡単なはずだ。

ダイワメジャーはマイルCS3年連続連対。

シンボリクリスエスが秋天と有馬を連覇し、JC2年連続3着。

近親のウインラディウスは東京マイル重賞を2勝。

ウメノファイバーも東京の重賞を3勝してオークス馬になった。

何かにつけて、立て続けが多い血筋。

陣営、鞍上とも、土日にかけて勝ち負けに加われる馬を重賞レースに抱えていたが、肝心のGⅠはパスせざるを得なくなった。まずはここを。

昨年の臨戦過程に対し、今年は使った数は同じでもレースに全てグレート格がついていた分の消耗はあっても、着順の振れ幅は大きい。

決していいことではないが、まだ体つきに余裕がある中での3戦で、昨年のように微減で挑むよりはずっと具合がいいはず。

休み休みの小柄な関東馬・アルーシャが、グランアレグリアと少々似た配合で怪しいが、こちらは接戦で連勝中。

配合のイメージより、1400適性がありそうだ。

◎ミスパンテール

○アルーシャ

▲リバティハイツ

注カイザーバル

△エイシンティンクル、デアレガーロ、リナーテ

 

レース予想

平成の出世レース・ハンデGⅢをなめるなよ!

読了までの目安時間:約 3分

 


共同通信杯

17①スワーヴリチャード

16①ディーマジェスティ

15①リアルスティール②ドゥラメンテ

14①イスラボニータ③サトノアラジン

12①ゴールドシップ②ディープブリランテ③スピルバーグ

10②ダノンシャンティ

09②トーセンジョーダン

01①ジャングルポケット

 
京都記念

<17③レイデオロ>

16④17⑦ミッキーロケット

16、17①サトノクラウン

15①ラブリーデイ

13①14②トーセンラー

11③ヒルノダムール

10<①ブエナビスタ>②ジャガーメイル

 
☆ダイヤモンドS

13①アドマイヤラクティ

11④12⑥ビートブラック

03(中山)①イングランディーレ

 
京都牝馬S

16①クイーンズリング

13①ハナズゴール

08④ブルーメンブラット

94①ノースフライト

 
☆小倉大賞典

16③ネオリアリズム

98(中京)①サイレンススズカ
 
 
 
【フェブラリーS】
 
根岸S組

18①→①ノンコノユメ

17②→②ベストウォーリア①→③カフジテイク

16①→①モーニン

12③→①テスタマッタ

 
平安S・東海S組

15①→①コパノリッキー③→②インカンテーション

13①→①グレープブランデー

 
その他の勝ち馬

JCダート・チャンピオンズC組

17⑫→①ゴールドドリーム

11①→①トランセンド

10①→①エスポワールシチー

14フェアウェルS⑨→①コパノリッキー

09川崎記念③→①サクセスブロッケン

 
フェブラリーSに関しては、前走左回りでの結果と合わせて、スピード傾向が顕著な特性として見られる。

その裏でハンデGⅢが同週に多く組まれるようになったわけだが、似たカテゴリーの別の舞台でで大激走する馬が、ときたま登場する。

ビートブラックがダイヤモンドSに挑むと、決まって立ち遅れた上に、決め手比べになってしまい、出番なしだった。

アドマイヤラクティは豪快な競馬でダイヤモンドSを制した時は、すでにGⅠ馬となっていたジャガーメイル相手の完勝。

ネオリアリズムは消耗戦の小倉大賞典で、出負けをカバーする早仕掛けも最後は競り合いで3着まで。

ただ、オープン2戦目で初の小倉なら、上々の結果。

イングランディーレになぞられるように、ここはあくまでステップだった。

 

コラム

フェブラリーS・レースレコード史<レコードクロニクル>

読了までの目安時間:約 3分

 


芝とダートの狭間で

達成年 達成馬 レコードタイム(馬場)<備考>

父・ダート重賞勝利数<芝は全戦での勝利数>

91 ナリタハヤブサ 1:34.9(重)<日本競馬史上初の1分34秒台での決着・ハンディキャップ競走>

ナグルスキー・4勝

05 メイショウボーラー 1:34.6(不)

タイキシャトル・3勝<芝は3勝>

09 サクセスブロッケン 1:34.6(稍)

シンボリクリスエス・3勝

16 モーニン 1:34.0(重)

ヘニーヒューズ・3勝

 
 
良馬場ベストタイム

92 ラシアンゴールド 1:35.4<ハンデGⅢ時代ベストタイム>

ラシアンルーブル・3勝

00 ウイングアロー 1:35.6<GⅠ昇格後初の1分35秒での決着>

アサティス・8勝

02 アグネスデジタル 1:35.1

クラフティプロスペクター・6勝<芝は4勝・GⅠのみで全4勝>

06 カネヒキリ 1:34.9

フジキセキ・9勝

10 エスポワールシチー<タイレコード>

ゴールドアリュール・12勝

 
 
近5年の勝ちタイム

18 1:36.0(良)<45.8-50.2>

17 1:35.1(良)<46.2-48.9>

16  上記参照  (重)<46.1-47.9>

15 1:36.3(良)<34.3-12.6-13.1-36.3>

14 1:36.0(良)<48.0-48.0>

マイルという距離もあり、一定以上の流れにならないとハイレベルの時計にならないのは、芝のレコードの発生理由とほとんど同じ。

ただ、総じて上がりは12-12ラップ以上にならないので、平均ペースでは速い時計は出ない。

が、近年何故だか、流れているのに時計が出なかったり、やけに速かったりとまちまち。

旧コース時代からノーザンダンサー系が幅を利かせていたことに、大きな変化はないが、芝馬の仔がダートで走っていた頃よりは、元からダートのスピード自慢であることが明白なヴァイスリージェント、ストームバードの血を持っていた面々のレコードには、納得できる面もある。

そうなると、今度はスペシャリスト化しすぎて、他のレースで輝けないことも多くなる。

悩ましいが、はっきりと日本のダート馬の進化が見て取れる一覧にはなっているか。

 

コラム

第三の男が快勝<佐賀記念>

読了までの目安時間:約 2分

 


本来ならば、建国記念の日の重賞は佐賀記念だけだったはずだが、東京開催が順調に消化されず、月曜日の開催が急遽発生。

クイーンCには使命を課されたビーチサンバがいたため、福永騎手は佐賀に行くことはできず、そこに乗る馬がいなかった松岡騎手は、東京での騎乗をパスした。

テーオーエナジー断然人気の構図となった第46回佐賀記念は、11日佐賀競馬場で行われ、注目を集めた元中央馬・グレイトパールも人気になる中、3番人気の4歳馬・ヒラボクラターシュが、粘り込みを図るリーゼントロックを競り落とし、初重賞制覇を果たした。

重馬場の2000M戦は、2:05.7で決着。

馬場を意識して、テーオーエナジーにけしかけたところのあるリーゼントロックの頑張りはあったとはいえ、ホッコータルマエらと並び、歴史に名を残すレベルの高速レースを制したヒラボクラターシュ。

そして何より、岩手競馬の冬季休業により、山本聡哉騎手が佐賀競馬に参戦していたことで、縁ある交流重賞初制覇となったのは、何とも印象的。

やや太りすぎの感も否めないグレイトパールや、佐賀でジャパンDDより速い決着に対応しきれなかったテーオーエナジーなど、福永騎手以外にも、今回のチャンスをモノにできなかった面々は多数いる。

例年は、勝ち抜き戦の雰囲気漂う佐賀記念だが、そういったことも考え合わせると、今年はちょっと違う気がする。

この日の佐賀には、グレイトパールの雄姿を見ようと川田騎手も来場していた。

ただ4歳の期待馬が、人気馬を封じただけではない。

ダート路線は今後とも、充実の時代をより極めていくことになる。

 

ニュース

クイーンC -回顧-

読了までの目安時間:約 3分

 


勝負をするには逃げるしかなかったアークヴィグラスが、最後に入ろうというマジックリアリズムのゲートインを待てずに、大きく立ち上がるアクシデント。

いい迷惑だったのは隣のビーチサンバ。

あんた、何なのよ…。

彼女だけが結局、スタートのタイミング合わずに置かれてしまった。

この時点で、スタートもまとも、強烈に差しこむ武器が最大の持ち味であるクロノジェネシスが、奇跡の先行力を見せる馬の出現でもない限り、負ける公算はまずなくなった。

よって、直線も大事に追い出しを我慢したジェネシスと、何が何でも賞金加算が必要な立場で、リスキーな手は打てないビーチとが、直線で叩き合いを演じる結果になり、楽逃げで可能性を見出そうとしたジョディーにも、抵抗する術はなくなってしまった。

好事魔多しなのか、新境地開拓なのか。

好仕上がりのビーチサンバと陣営とすれば、一応は、クラシック全戦参戦可能の賞金は得たので、その中で決め手比べにおける自分の立ち位置が、それほど後ろではないということは、それなりの収穫だったろう。

同時に、バゴか否かしか血統的違いがない親戚同士の人気両頭だから、クロノジェネシスが再びビーチサンバに先着したということで、総合力での優位性は、意外と距離延長での可能性を引き出されやすい桜花賞でも、十分に結果の通りのランクであると、今のところは断言できる。

阪神JFの好走馬がしっかりと結果を残した。

ある意味、この結末が平凡であったからこそ、本番は盛り上がるのだと、これまた断言できよう。

ただ、主要レースにおける実に分かりやすい結果というのは、思われているよりも、勝者の死角を映しているケースはまま見られる。

いきなりのちゃぶ台返しだが、ワンターンの得意そうなジェネシスが、内枠でどうなるか。

オークスで外枠ではどうなるか。

穴党の解法も見えてきた。

 

レース回顧

新馬回顧<2/9~11>

読了までの目安時間:約 3分

 


土曜東京は、降雪の影響を考慮して、早朝の中止決定。

月曜振替が同時に決まったわけだが、その他、西日本地域の2場のレースも、大いに怪しい決着が多かった。

ディープの直系と母父ディープが快走?の京都ダ1400戦は、渋馬場の乱戦を、伏兵のペガサスが制した。

父キモンノカシワは前述のディープ直系にしてその直仔。未出走で種牡馬入りした背景は、大枠で見て、一族にゼンノロブロイがいるという以外、客観的に推し量る要素が見当たらないものの、お馴染みの小林オーナーが庭先取引で手に入れたということが、こういう展開を呼び込んだと考えた方が理に適っている気もしないではない。

母父アジュディケーティングで、ペガサスはダート馬としてこの世に生まれてきたのも、必然のことである。

日曜は準備に手間取った東京も含め、しっかりと3場で3つの新馬戦が行われた。

小倉1200は、世代最後の短距離の新馬戦。

ロードカナロア×カレンチャンのカレンモエが、勝ってくださいという条件の初陣をしっかり勝ち上がった。

京都2000の伏兵・メイショウハナグシも、ブラックタイド×キングヘイロー×グラスワンダー×メイショウアヤメで、メイショウマンボの姪。荒れ馬場での正攻法抜け出しなど、待ってましたの舞台設定である。

その分、東ダ1600快勝のミッキーセオリーは、ダノンシャンティ×ロージズインメイで、人気になったルメールのエポスワールシチーに、力の差を見せつけるような競り落とし方だったことに、やや驚いた。

月曜延期になった東京芝の1600戦のテイクザヘルムも、ノヴェリスト×クロフネで母母父サンデーとはいえ、素晴らしい決め手を発揮。

やや短距離志向の馬が人気になっていたから、この中では異質の存在と言える。

これまた牝馬である。

その他に目立ったところでは、人気のボマイェもそれなりに見せ場を作ったけれども、苦しいところが伸びてきた僅差3着のロードカナロア・レッドサイオンが気になる存在だろう。

 

タグ :   

レース回顧

共同通信杯 -回顧-

読了までの目安時間:約 4分

 


マイル無敗の2頭の競馬。

やはりそこは、超絶の上がり勝負になったとはいえ、東京の1800M。

距離延長に目途を立てると同時に、それぞれの希望が叶いそうな直線の争いになった。

大幅なプラス体重のクラージュゲルリエは、幼馴染みでもある武豊騎手と池江調教師との関係もあって、某かのテーマを持って、このレースに挑んできた可能性を感じていた。

行くならはっきりと前に行って平均ペースを作り、後方待機なら、より鋭さを求める戦略を立てて、極めて爆発的なものを求めるような追い込み策をとるだろうと思われた。

しかし、パドックから休み明けというわけでもない、2歳王者のアドマイヤマーズの気配がやけにうるさい。

戦略を立てると策士が策に溺れる、一番だらしない結果に終わる可能性を、一瞬でも頭に浮かべた瞬間に、フォッサマグナの大物感と、かなりやる気を高めてきたルメール騎手の勝負気配に、隙を見せることもあり得ないわけではないと思うだろう。

外枠でも桃色帽の馬がいない組み合わせ。

究極の上がり勝負になる理由はただ一つ。

逃げることが九分九厘見えていたアドマイヤマーズを、抜群の手応えで追いかけていく人馬がいれば、それが不利になる唯一の可能性であった。

ナイママがいい感じで上がって行った。

向こう流しの後半部分。3角までで好位にまで押し上げたが、一応、クラシック出走の賞金は十分ではないにしても、競争相手が少なければ何も起きないし、多くても不利なことはない順番だから、余計なことをするガヤとはならなかった。

フォッサマグナはアドマイヤ潰しに挑む。

ただ、体形は明らかに1400仕様。

スピード型がスムーズに先行して1800くらいを勝てることはあっても、1600のGⅠ馬相手でキャリアの差もあった。

スローの時点で目はなかった。

クラージュゲリエは小回りの一瞬の決め手で分があった面は、総合力のスピード傾倒の瞬発力勝負の1800では、明らかに死角となって表れた。

フォッサマグナは交わせたが、キレという概念は必ずしも、スピードの凝縮とは言えない。

その逆だったのが、内から素晴らしい反応で坂を駆け上がり、200Mを残した段階で勝負を決めたダノンキングリーだった。

戦前はサトノアラジンタイプになるような気がするとほざいた筆者だが、決して大きくないのに、のびやかなストライドでスムーズなレースが可能な彼なら、きれいな競馬が得意な戸崎騎手が、この先乗り続けても、2000Mくらいまでを主戦場とする中距離型としての未来像が、もう皐月賞でも完成形を示せる可能性を、共同通信杯という縁起のいい舞台で示せた意味は大きい。

レースの展開上、アドマイヤマーズが切れ味勝負でディープの人気馬を封じることは、ほぼ不可能。

その時に、勝者は斤量差1kgのアドヴァンテージ分ほどはリードをし、2歳王者も負けないぞという底力をしっかりとゴール前では示した。

乱戦ではクラージュゲリエにもまだまだ可能性を残した一戦と見ることができる一方、実質、この世代の牡馬路線は完全に一強であるという前提で見た場合、スピードの2歳王者と決め手のダノンキングリー<共同通信杯覇者>2頭が、最大の伏兵であり、ライバルになるだろうと考えられる、穴党最後の砦なのだと、このレースではっきりしたような気がする。

ダノンにはスピードの凝縮を溜めての爆発力で勝負できる強みがある。

持続力勝負で一日の長があるアドマイヤマーズは、日々、スピードアップの成長と遂げるために、もう少しだけでもパワーの補充が必要だろう。

 

レース回顧

共同通信杯 -予想-

読了までの目安時間:約 5分

 


登録時点から枠連発売はないという状況から、更に1頭回避で7頭立て。

GⅠ級に育ちそうな馬が何頭も出ている時でも、雪で順延などがあっても、共同通信杯が一桁頭数で行われることはまずなかった。

少頭数の競馬になりやすい状況になってきたとはいえ、90年代までは9頭立ての競馬が何度か見られたものの、21世紀になって18度行われたこのレースで、9頭立てが2度あるのみ。

7頭以下となると、グレード制導入以前の70年代に、一桁頭数が当たり前だった時代にまで遡らないと、見つけられなかった。

貴重な少頭数の競馬。

最低10頭集まるのは、先週のきさらぎ賞ではなく、こちらの共同通信杯だったが、今年は両方とも少なくなってしまった。

◎ダノンキングリー

○クラージュゲリエ

▲アドマイヤマーズ

注フォッサマグナ

4頭を挙げるなど、普通はソラでも簡単な作業となるわけだが、慎重に選考する必要に駆られるこの頭数の競馬では、人気馬に重い印が集中するのは仕方のないこと。

例年より伏兵の質が疑問符がつくことと、久しく、2歳王者が参戦してこなかった歴史<06年出走のフサイチリシャールは2着、現ホープフルSの前身である旧ラジオNIKKEI杯勝者は11年ダノンバラードが9着が前例>を振り返るまでもなく、マイルしか経験のない馬が今年の本命候補であり、妙に勝ち運があることも含めて、アドマイヤマーズには案外、死角が多いことはある。

ただ、この頭数だけに。

双璧の評価までは与えづらいが、中距離経験と洋芝も京都の馬場も知っていることがアドヴァンテージであるクラージュゲリエもまた、京都2歳S覇者がずっと縁がないこと、同じ武豊騎手のグレイルが飛んだのがついこの間の出来事である以上、絶対視もしづらい。

この頭数だけに…。

言い訳できる要素は多い一方、マイルだけの経験馬がずっと勝てていないどころか、92年に勝ったエアジョーダンが1200Mの経験しかなかったのに、ラジオたんぱ杯勝ちのノーザンコンダクトを負かした時以来、マイル以上で前走負けた馬ばかりが勝ってきたような傾向がはっきり出ているのは、マイル2戦2勝のダノンキングリーや1400新馬快勝のフォッサマグナには、明らかなマイナス材料。

ところが、無敗馬のもう一頭は良血でもマイル新馬勝ちのみのゲバラであり、前走穴で注目の不発地方馬・ナイママの元気さにも疑問。

あとはマイル未勝利勝ちのみで、キャリアだけしか見どころのないマードレヴォイスを買えるか、という組み合わせであるから、例年の基準で見ていくと、お呼びないと言って片付けられてしまう面々の競馬に、データは当てはめられないのだ。

色々考えると、これまでの戦歴を単純比較して、ペースも相手関係も違えど、持ち時計そのものが2歳王者より上がり目を感じさせるアドヴァンテージがあり、父がディープインパクトならば…、と短絡的でも希望は持てるダノンキングリー推しに結論は落ち着いたのである。

余裕の手応えからの直線の伸びと、根幹距離での圧勝の実績。

中山だと見た目が派手で、それが東京などで同じパフォーマンスを求めてひどい目に遭うなど日常茶飯事ということは百も承知で、正直、アドマイヤ、クラージュが現状の世代トップクラスでも、クラシック級とまでは物足りなさを感じる以上、ダノンキングリーの爆発的なパフォーマンスに、ここでは期待したい。

父×母父の配合だけを取ればリアルスティールと同じ。

ただし、母系はかなり薄味の配合だから、サトノアラジンに近いか。

ドカンと一発タイプには、この手頃な頭数での底力勝負で、それなりの答えが求められる。

 

レース予想

クイーンC -予想-

読了までの目安時間:約 3分

 


アークヴィグラスも気になるし、2頭出しをやめて、賞金加算を優先させるべく、厩舎期待のミリオンドリームズを送り込んだ藤沢ブランドの底力にも注目したい。

それでも、軸はブレない組み合わせと考えた。

◎ビーチサンバ

○クロノジェネシス

▲アークヴィグラス

注マジックリアリズム

△ミリオンドリームズ

母ソーマジックのマジックリアリズムは、父はディープでも、母のイメージ通りにキレるという感じではない。

3着候補はある意味、絞り込むことが困難なデータ不足の面々ばかりで、決め手に欠ける。

それならばと、東京マイル・赤松賞の好走馬を推してもいいのだが、遥かにレベルの高かったアルテミスS組の主力級と本番でそれに先着のアイビーS勝ち馬がいる以上、未知なる才能を見つけ出す方が的中に近いかもしれない。

選択肢は2つだった。

それが軸として相応しいと考えたビーチサンバ推しに決まった経緯は、雪中決行か月曜延期か、判然としないからである。

JFで34秒台前半で走っている以上、先週見られたような好時計決着は、両者とも死角にはならない。

ただ、血統のイメージよりずっとスパっとキレるクロノジェネシスには、マイラーとしての資質に配合的根拠を持つ2歳王者の全妹であるビーチに、僅かに見劣る。

ハイレベルな選択だが、消極的な判断を迫られるのは、ハイペースの正攻法からの抜け出しの経験値が、馬場差でパフォーマンスに違いを及ぼす可能性を留意すべき条件になるから。

まあ、お互い勝たなくてもいいから、結果が重要ではない部分はある。

恐らく、行ければ好走の光が見えてくるアークヴィグラスに、諸条件が不利に働くとは思えない。

才能はピカイチ。適性のみの問題しかない。

京都記念はダンビュライトから。

怪しいメンバーである。

だからこそ、中山金杯2着、アル共杯勝ちより、あのオールカマー3着の方が、重みがあると思う。

その時と57→56の斤量減は、ここでは勝因に直結するはずだ。

 

レース予想