日本ダービー

JUST競馬予想ブログ

親仔制覇<ダービークロニクル>

読了までの目安時間:約 3分

 

先述のキングカメハメハ - ドゥラメンテ以外にも、この30年は親仔制覇を目撃することが多かった。
一応、これも除外対象か。
<72回>ディープインパクト - <79回>ディープブリランテ、<80回>キズナ、<83回>マカヒキ

父を超えたかどうか。そのワンイシューで語りたい彼らと彼女1頭がいる。
・(<51回>シンボリルドルフ)- <58回>トウカイテイオー

・<69回>タニノギムレット - <74回>ウオッカ

・<70回>ネオユニヴァース - <76回>ロジユニヴァース

ドラマチックな血と名手の固い絆が生まれるきっかけが、このダービーであったりもするようで、ネオーロジのコネは少し弱い気もしないではないが、両者とも道悪のダービー馬である。
父が果たせなかった夢を叶えたカツラノハイセイコ、サクラチヨノオーのようなパターンがある一方で、サクラショウリの代表産駒が辿った悲運の導線はダービーという特別なレースへの参戦の有無によって、何かが狂ってしまったようなところもある。
ロジユニヴァースが勝った時の1番人気は同父のアンライバルド。
鞍上、調教師は後にダービーを制したが、馬にリベンジの舞台は訪れない。サクラスターオーと少しダブる。

顕彰馬から出た顕彰馬と、幻の春三冠馬から登場した歴史的タフネスフィリー。
名手のひと仕事があった一方で、ブラッドストーリーの終着点たるダービーには、必ずと言っていいほど、配合を巡るストーリーがついて回る。
トウカイローマンではなく、その妹のナチュラルにルドルフの種付け権を譲ったからこそのテイオーの誕生がある。
ギムレットが故障しなければ、ウオッカは桜花賞を勝てたのだろうけれども、では、ダービーに参戦していたかはわからない。

つくづくこう思う。
「コピーを作っていては、血は残せない」
血統の教科書に載せておかねばならない金言を、彼らは生み出した。
父より仔の方がレース内容はずっとスマートで、強さも際立っていた。
故に、親仔制覇の価値は、他のGⅠとは格段に上なのである。

 

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初制覇の瞬間<ダービークロニクル>

読了までの目安時間:約 3分

 

これは毎年、誰かが初制覇しているので、3パターンについて考えてみた。

クラシック初制覇がダービーというパターン<敬称略>
騎手:<54回>根本康広、<57回>中野栄治、<63回>藤田伸二
調教師:<54、57、66、69、75、76、77、79、80回>8名

GⅠ初制覇がダービーというオーナー
<56、60、62、63、65、76回>6名

新ダービージョッキー誕生
<54、56~61、63~65、67、68、70、71、73、74、76~79、83回>

3パターンで共通は、
09年<76回>ロジユニヴァース(横山典弘)、萩原清、久米田正明
数十年に一度というレベルの極悪馬場に唯一対応したと思われるロジユニヴァースを、体調不安が拭えぬと信頼しきれなかったことへの後悔でほろ苦い初戴冠のインタビューとなった横山騎手は、その5年後、橋口弘次郎調教師をダービートレーナーにしてあげられたことを、終始嬉しそうに語るのであった。

オーナーのGⅠ初制覇と悲願成就のダービートレーナー襲名とが重複した年はないが、ダービージョッキーと言えるようになった年となると、
<56回>ウイナーズサークル(郷原洋行)
<60回>ウイニングチケット(柴田政人)
<63回>フサイチコンコルド(藤田伸二)
<65回>スペシャルウィーク(武豊)

もう20年近くない。
血統の向上と金子真人オーナー<現金子真人ホールディングス>が3勝している(笑)といった影響もあるのだろうが、あの頃はいい時代だったという人がいれば、若いファンはちょっとうらやましく思うかもしれない。
ちなみに2着に入った騎手は皆、ダービージョッキーとして今後も記憶される4人。
フサイチコンコルドに敗れた武豊騎手は、98年から1番人気で4勝するなどして5度の勝利を記録。
正攻法で戦って敗れたことを、この天才は糧にして見せた。

武騎手も、過去3度初制覇の場面で2着した経験を持つ。
勝ったあとの2度は、ようこそという感じで勝者を馬上から讃えていたシーンは、ダービーならではの光景である。

 

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ダービーレコード<ダービークロニクル>

読了までの目安時間:約 3分

 

87年以降に行われた過去30年のダービーを振り返り、この間に起こった様々な名シーンを回顧いていきたい。
まずは、期間中4度更新された「ダービーレコード」について、その思い出の記憶を辿っていくとする。

・88年<55回>サクラチヨノオー(小島太) 2:26.3<83年バンブーアトラス比-0.2>

・90年<57回>アイネスフウジン(中野栄治) 2:25.3<-1.0>

・04年<71回>キングカメハメハ(安藤勝己) 2:23.3<-2.0>

・15年<82回>ドゥラメンテ(ミルコ・デムーロ) 2:23.2<-0.1>

哀しいかな、ダービー後順調に使えたのは、ドゥラメンテの3戦が最高で、ここで燃え尽きてしまった馬がほとんど。
バンブーアトラスもメイズイもトキノミノルも…、である。
そして、各馬ともこれが2度目のGⅠ制覇となった。

即ち、これよりも短い距離でのビッグタイトルがあったということになるわけだ。
2歳王者の2頭は、臨戦過程もそっくりで二枚腰と快速を武器に栄冠を射止めた。
奇しくも、この2頭に続いた騎手が、それぞれに前後するが、ダービージョッキーなのである。

カメハメハ親仔の時もそう。
チヨノオーの時は、ライバル関係とされた岡部騎手との2度目の戴冠を懸けた、非常に見応えのあるマッチアップで、昭和最後のダービーは大いに盛り上がった。

その後、地方、外国出身騎手がレコードウインを決めている。
前2者が非1番人気馬だったのに対し、こちらは堂々、前走の圧倒的なパフォーマンスを買われた中心馬という支持を受けていた。
そういう支持に対し、いかにも飄々と受け流す余裕も持っていそうな2人に対し、横山、岩田騎手らは目一杯の勝負を挑んで、あまり惜しくはない2着に敗れている。

しかし、まだ当時は勝てていなかった横山騎手が乗ったメジロライアン、ハーツクライらは、GⅠ制覇はおろか、クラシックホースをも送り出した種牡馬になった。
運を使い果たさなかったことが、後々の成功に繋がっていったのだろう。
ちなみに、フウジンもカメハメハもGⅠ馬を出している。

 

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新種牡馬考察

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今年の新種牡馬はかなりの大物揃い。
ロジユニヴァース
エイシンフラッシュ
オルフェーヴル
ロードカナロア
3世代のダービー馬に加え、世界のロードカナロア!もいる。

08年生まれの2頭が注目。
オルフェーヴルは言わずと知れた黄金配合馬。母父メジロマックイーンを第一条件に、ステイゴールドに入ったノーザンテーストかその父ノーザンダンサーのどちらかにクロスを掛けることで、持ちうる底力は極限にまで引き出されるという成功パターンを作った一頭である。
兄のドリームジャーニーもまずまずの成績を残しているが、ノーザンダンサーのクロスが濃くなることもなく、POG候補生の良血馬に目をやっても、かなり目立ったオーラを放っているから、ディープとは違う意味で、強烈な個性派を父以上にコンスタントに生み出す可能性がある。
シンハライトの弟とサトノダイヤモンドの妹には大いに注目だ。

同様に、血統ではオルフェーヴルを超えるところのあるキンカメ×ストームキャットというスピード配合のロードカナロアは、ノーザンダンサーのクロスこそあれど、日本では貴重なアウトサンデー配合なので、サクラバクシンオー級の活躍とミスプロ系独特の万能性で、父をも上回る影響力を示す可能性を秘める。
キングマンボに入ったノーザンダンサー系とリボー系の組み合わせが、母レディブロッサムと同じ。
意図した配合ながらクロスは薄いので、また同じ配合を持つ繁殖牝馬でも成功する素地を持つ。
ヌレイエフクロスを持つフサイチパンドラの牝駒などは、成功例も多いので気になる存在だ。

ノヴェリスト
モンテロッソ
前者はドイツの馬らしく、2400タイトルが複数あるモンズーン産駒。
後者は、スマートファルコンが出遅れてレースにならなかった12年のオールウェザー・ドバイWCの覇者である。ドバイミレニアム直系の孫にあたる。
上記の活躍馬の血と重複している牝馬がこれらと交配されている。
安定感を期待してはいけない。

他にも、
エスポワールシチー
ストロングリターン
ローズキングダム
らが控え、意外な早熟性や凄まじいまでの底力でダート界を牽引しそうな馬を出しそうで、こちらは長い目で見たい新種牡馬だ。

 

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華と鼻

読了までの目安時間:約 3分

 

10 アパパネ=サンテミリオン
稍重 2:29.9

09 ブエナビスタ-レッドディザイア
2:26.1

07 ローブデコルテ-ベッラレイア
2:25.3

99 ウメノファイバー-トゥザヴィクトリー
2:26.9

91 イソノルーブル-シスタートウショウ
2:27.8

この前が5頭一団でゴール前の大接戦を演じた83年、伝説のダイナカールのオークスだ。
平成に入ってから、やたらと鼻差の決着が多いオークスは、そのほとんどがハイレベル決着となり、名勝負の数え歌を紡いできた。

鼻どころか、その先をピタリと合わせてゴールした雨中決戦の同着オークスは、その昔の帝王賞でも同着優勝を経験していた蛯名&横山典両ベテランが、まさかのデジャヴで再び仲良く優勝セレモニーに参加するという、有り得ないシーンが展開されていた。
以後の馬の活躍は、びっくりするほど差がついてしまったが、名手二人はこの後、数々の名勝負を演出していった。

蛯名騎手と言えば、直線勝負でトゥザヴィクトリーをねじ伏せたウメノファイバーもそう。
オークス男だと胸を張って言い切った、ローブデコルテの福永騎手もいる。
牝馬タイトルで2、3着の多い四位騎手は、念願の桜花賞制覇から怒涛の勢いで勝ちまくった安藤騎手相手に、曰く、うまく行き過ぎたレッドディザイアで苦杯を舐めている。

それを管理した松永調教師は、桜のお返しを勝ち馬を鼻差封じたオークスで果たすのだった。
ナリタトップロード&ベッラレイアの悲運の1番人気2着コネクションには、ベガ、スティルインラブといった勝者の血筋に敵わないという、あまりにも残酷なブラッドストーリーの因縁をレース史に刻み込んだ。

大レースだけに、その年ごとに必ずドラマが誕生するわけだが、人気のあった方がその後も活躍するというのが、いつの時代にも共通する大きな流れとなっている。
5歳秋にようやくGⅠを勝てたトゥザヴィクトリーを除き、この厳しい戦いを人気を背負って勝ち切ったブエナビスタだけが、コンスタントにGⅠを勝てたように、エアグルーヴやメジロドーベル、ジェンティルドンナのような勝ち方をしないと、やはり消耗してしまうのも、華のあるレースならではの傾向と言えよう。

 

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東京ひと回りとディープ

読了までの目安時間:約 3分

 

元より、偏りが出やすい時とそうではない時がある牝馬クラシックの血統傾向だが、ディープインパクトが桜花賞を勝てなくなってから、今度は2年続けてオークスを勝っている。
ノーザンダンサー系の母父を持ち、マイルに特筆すべき持ち時計のある2頭が勝っているオークスでの結果は、接戦に強かったジェンティルドンナが唯一大勝したこのレースの内容とは、一線を画すところがある。

実は、自身がダービー圧勝の記録を残しながら、産駒の3勝は全て小差でのものという点とリンクしているのだ。
それぞれがリヴァーマン直仔のルーソヴァージュ、ストームキャット、フレンチデピュティといった、マイルから2000M辺りに向く中距離血統で、2400Mはむしろ適性外という傾向の肌を持つ産駒だから、ディープ産駒で本当にこの条件に合っている馬がいなかったという可能性がある。

その後、現役を続けた2頭は、フランスのニエル賞を勝っているが、本番はおろか、以降はどこにいっても不発続き。

今はダービーの余韻を味わえなくなったと、誰も言わなくなった目黒記念では、ディープ産駒の1番人気馬は3頭とも馬券に絡んでいる。
ダンスパートナー一族でリファールが母父のスマートロビンに、エリシオやエルコンドルパサーを持つ2頭がここ2年で好走。

坂の上り下りでいうと、京都の6つのコーナーを回る長距離GⅠのそれと似たようなところのあるタフな争いで、しかも時計も求められる条件。

ただ、2400Mと本質的な部分で問われる適性に差はないから、ダービー、オークスに出走権のあるディープ産駒には、もしかすると苦手な条件なのかもしれない。
決め手比べになったところで、その過程には我慢比べのスローの道中がある。
スピード能力で勝負したいディープ産駒には、その展開はあまり歓迎ではないのだろう。
マカヒキだって、ほぼ正攻法の中団内目からの抜け出しであった。
キレで制したキズナとて、エイシンフラッシュの一瞬のキレには到底及ばない上がりの数字だったから、ディープらしくないところもある。
今後はもう、皐月賞の方が庭になるはずだ。

 

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最低限の仕事

読了までの目安時間:約 3分

 

昨年の宝塚記念の3着の内容に、自信というか、まだ伸びていく可能性を実感できたキタサンブラックに乗る武豊騎手は、北村、横山ら実績のある騎手が紡いできた上手な競馬で勝負する型を、少しずつアレンジしていった。
スローペースを作って押し切る形は、必ずしも自分の形ではない。

大阪杯は、マルターズアポジーが形だけは大逃げをとったが、中身は有馬記念に少し毛が生えた程度の平均ペース。
実績からいって、あっさりの直線序盤先頭からの押し切り勝ちとなったが、春天は流れ無視のロングスパートであった。

が、ジャパンCを逃げ切れるような馬で、上がり勝負にもならない展開。
総マークの宝塚で59秒を切る前傾ラップでの逃げから、大いに見せ場を作った経験は、以後の不沈艦伝説開演の序章となった気もする。
あれがあったから、この勝ちがある。
自信の根拠は、4歳秋以降の勝ち星ではなく、まだ完全体になる前のブラックの伸びしろにあったのではないだろうか。

今までと違う何かを教える仕事を得意とするのが、アエロリットの手綱を任される横山典弘騎手である。
この方、意外と東京マイルは得意で、GⅠ戦も数多く制している。
クロフネ産駒ではクラリティスカイだとか、ヴィクトリアマイルのホエールキャプチャなど、正攻法で抜け出すことが多かったが、この2頭もそうで、今年のアエロリットでも、ややハードな競馬を直前のレースで課して、この舞台に合わせるような準備をしているケースがまま見られる。
競馬が上手なアエロリットの場合、近走出負けが続いていたことで、桜花賞は追い込みをあえて選択したようなところもある。

前記の成功例に倣って、前掛かりに東京マイルを押し切る競馬で制したのは、彼自身、上手な競馬をして勝てるのであれば、それの方がずっと馬にも楽であるということを、長年の経験や本質的な騎乗スタンスの部分でも、確信をもっていたはずだ。
この二人に共通する「流れに対する戦略」の的確さは、同年代はもちろんのこと、諸先輩方の狡猾な戦いぶりを間近に見てきた蓄財の副産物である。
強かで、実に理に適った騎乗には、中堅、若手の生きた教材としての価値が凝縮されている。

 

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時計の価値<京王杯SC考>

読了までの目安時間:約 3分

 

1:19.6 16・サトノアラジン
1:19.7 14・レッドスパーダ
1:19.8 10・サンクスノート

1分20秒台までならば、本番でも際どい争いは可能で、レコード級の勝ち時計でも、勝っていなければ、翌年は本番で来るという不思議な傾向がある。
ただ、馬場改修後に決定的に変わったのが、レコードの持つ価値が明らかに変化したこと。
1分21秒の壁を突破した藤沢厩舎のアメ車は、直後の安田記念でも人気に応え、レース史の名場面に数えらえるような印象深い仕事をしている。

が、前記した3レースは、勝ち馬はおろか、上位3頭でさえ、本番では用なしという惨状。
中2週の影響もあるが、前半がゆったりの割に、この時期から急に始まる馬場の超高速化の影響で、極限の末脚が引き出される形で、勝ち時計も速くなるというパターンが定番化している。
本番の時計が遅かった年は、連続連対する馬もいるが、ここで脚を使ってしまった感じのある高速決着勝利の3頭は、ご多分に漏れずという感じで本番ではパフォーマンスが大きくダウンしてしまった。
サンクスノートに至っては、このレースが最後といった始末。

勝ち馬の質が下がっているのではなく、スワンSがそうであるように、より細分化された短距離カテゴリーにおける棲み分けは、直線勝負のレースになればなるほど、より鮮明な形で違いを浮き彫りにする傾向が顕著なものとなる。
このレースと本番を連勝したのは、03年の改修後最初の開催年からたったの1例のみ。
スワンSとマイルCSに至っては、20年前の3歳時に連勝したタイキシャトルが最後。
短距離カテゴリーながら、平均の勝ち時計がかなり速くなったここ10数年で、前哨戦はその体をなくしている。

マイルから1ハロン欠けたレースではなく、1200の半マイルの次にもう1ハロン挟まったというイメージだから、差し脚比べのスプリント戦というのが、日本の1400M戦の本質なのだろう。
そういう意味では、スプリントGⅠにも必ずしも繋がらないのである。
中途半端な距離であるがために、トップマイラーが参戦しなくなって久しいこの路線は、今過渡期を迎えている。

 

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薄味のトライアル組<クラシック展望④>

読了までの目安時間:約 3分

 

単勝10倍以上の馬が2、3歳GⅠで大いに活躍するというのも、実は意外と珍しいところがある。
牡牝とも第一冠が荒れるというのは、10年に一度クラスの事件だし、朝日杯-皐月賞が両方とも波乱というのも、あまり見かけないケース。
牝馬路線は最近、レースの質が上がっている影響で、連続勝利が難しいことが波乱の要因になっているだけで、これは旧阪神マイルの走りにくさが生む波乱と根本こそ違えど、攻略の難しさでは、意外なほど平行移動している部分もある。

時計が遅かった朝日杯に、異常な速さで決着した皐月賞。
その両レースの勝ち馬を送り込んだディープインパクトは、青葉賞でアドミラブルという素晴らしい血統の才能を開花させた。
これがレコードタイムを叩き出しての勝利であったから、きっと、祖父のシンボリクリスエスやゼンノロブロイ、ペルーサのように、チーム藤沢の数少ないクラシック候補のエース級と似たような評価を受けるはずだ。

当の藤沢軍団は、質・量とも充実の世代でありながら、桜花賞を獲り損ねているから、得意の東京戦でかなり万全を期した勝負の仕上げを施してくるだろう。

その意味では、モズカッチャンとヤマカツグレースで決まったフローラSは、騎手の腕ばかりがクローズアップされる結果で、桜花賞で池添騎手が称賛されたのとは違って、ちょっと味わいも乏しい薄味のトライアルに終始してしまった。
同じことができたからといって、即勝負になるという本流路線のレベルにはないだろうし、まさかの大混戦にでもならない限り、上位争いは厳しいだろう。

スイートピーSやプリンシパルSは、例年通り他流試合の雰囲気であったから、これも期待薄。
最後の最後にスペシャルワンを生み出す可能性を秘める京都新聞杯は、プラチナムバレットが抜けて強かった印象も、残念ながら故障で回避。
まあ、強烈な武器で勝負するわけじゃないから、プリンシパル勝ちのダイワキャグニーとも互角だったか。
彼は弥生賞で自滅したとはいえ、皐月賞に出られなかった。
今から皐月賞をやれるのなら…。両者とも、そんな勝ち方に映った。

 

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欠陥 GⅡをもう一つ

読了までの目安時間:約 3分

 

新潟大賞典をGⅡにしてはどうだろうか。
ハンデ重賞にしたのはいいが、あまりにも独特な展開の影響で、新潟記念とも繋がらないケースが多い。

関東ローカルでは変則開催でない限りは、GⅡ戦が行われることはない。
GⅠがある関西ローカルの中京と、大きなコンセプトの相違はないから、その考え方を踏襲する意味でも、馬場状況は各年まちまちであっても、意味のないレースではないだろう。

2000Mのチャンピオン路線を確立したいという意識と、時代の要請という側面まで加味すれば、一見すると、大阪杯の5週後にGⅡを作ることは頓珍漢な発想のようで、宝塚の前哨戦が目黒記念ではないのに、GⅡが設定されていないというのもちょっとおかしいのだ。
京都で金鯱賞をやっていた時期も少しあるが、勝ち馬の質は中京の時と変わらず、阪神の鳴尾記念よりもずっと質が高かった。

もっと、新潟を有効に活用すべきだろう。
宝塚記念の前に行われる2000M近辺の主要戦が異常に少ないことの対策だけではなく、安田記念の前哨戦の成績が全く本番とリンクしないことも含めて、春の天皇賞では補完しきれないものを、都大路Sの重賞格上げも並行的に検討しながら、機能的な性質をもつ重要戦の建設を狙っていくべきではないだろうか。

今年はキタサンブラックが絶好調だから、あまり気にも留めない人も多いのは間違いないだろう。
ただ、備えというのはことが起きそうな場面で考えても、いい考えは浮かばないもの。
有事への今更の懸念の反省から学ぶならば、5、6月の古馬のステップレース不足は、北の暴発の危険性と似たようなものである。

春天の裏に長距離カテゴリーのハンデ戦を組むのであれば、中距離のレースにハンディをつける意味はあまりない。
レースはあるのだから、あとはマイナーチェンジをするだけである。
これによって、ドバイからの直行組と国内戦専念組のパワーバランスが均衡になるはずだ。
凱旋門賞→有馬記念よりも間隔は長いので、国内組の参戦に止まらないと思われる。

 

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