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瞬殺・サトノアラジンとシャイニングレイの矜持

読了までの目安時間:約 3分

 

ディープインパクトネタをもう一つ。
6歳と5歳の元クラシックホースが、晩年のサンデー産駒同様、短距離戦線に活路を見出し、成功を収めつつある。
それも、あの時持ち合わせていなかったディープ自慢のキレ味を誇示して…。

姉にエリザベス女王杯勝ちのあるラキシスを持つサトノアラジンは、下級条件では自慢の高性能エンジンを見せつけるがごとく、菊花賞後の準オープン戦こそ沈んだが、それを含めても【4201】と見事が成績を残していたのだが、殊オープンクラスでは、京王杯スプリングC優勝前まで【1224】と、姉以上に勝ち味の遅いところを出して、皆をがっくりさせていた。
5歳シーズンは、マイル路線で勝負するものの、前哨戦で頗るキレながら、本番ではアウチ…、という連続であった。

ところが、苦手とする中央場所の道悪で京王杯SCを負けた後、今度は本番の安田記念で、今までにない破壊力をもった末脚で、ロゴタイプ以下を一刀両断に切り捨てたのだ。

その1か月後、序盤モタモタしたのがウソのように、ゴール前ジェットエンジン全開で2歳時以来の重賞制覇を懸けた争いでセカンドテーブルを撫で斬ったのが、あの頃は…、いやずっと前の方で競馬していたシャイニングレイだった。
怪我でクラシックの挑戦権や普通にレースを走る権利さえ奪われた彼は、元よりシェルズレイ譲りの危険と隣り合わせの気性を考慮され、晩春辺りから目標をマイル以下の短距離戦に切り替えてきて、見事転身に成功した。

脚質に幅が出た理由。
それはほぼ間違いなく気性の問題とそのリスクを転換する作戦なので、より単純能力が求められる距離短縮の舞台では、良さはいかようにも引き出されるのである。
同時に、本質が変質したわけではないので、GⅠで同じことが毎度できるようなタイプでもない。
負けない策を持たない彼らにとって、今救いの手を借りずに自らの力で勝負手を探り当てた状況は、納得の結果を得ることがやっとできるようになっただけでも、陣営は自信をもって勝ちに拘る策を打てるから、気分が違うはずだ。

 

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ディープとサマー2000シリーズ

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大跳びの馬が多いディープ産駒だからなのか、得意とする阪神や京都の外回りとは求められる能力がかなり異なるローカル2000Mは、ちょっと鬼門である。

新潟や高速決着の多い小倉では、それ相応の結果を残してきたが、北海道の2場や福島では、あまりパッとしない。
まあ、A級馬があまり出てこないことも影響しているのだろう。
札幌記念はハープスターとディサイファで既に勝っている。
昨年の七夕賞で、アルバートドックが厳しい条件を覆す快走で初勝利を挙げたら、早速連勝である。

近年では、トニービンやサンデーサイレンスしか達成していない「夏の2000重賞完全制覇」は、同一馬ではハンディキャップ競走ばかりなので不可能に近いミッションとなるが、同じように、実質兄弟馬の同一産駒でもそれは難しいのである。
詰まる所、サマーシリーズの開始された12年間で、ようやくリーチを賭けた種牡馬が、満を持して登場のディープインパクトだった。

芝のGⅠで産駒がまだ制していないのは、一番長い春の天皇賞<2着1回、3着1回>と、出走頭数そのものが限られる1200Mの春秋タイトルの3つだけ。
あとはNHKマイルC以外全て、複数回勝利しているという記録がある。
真ん中も真ん中の2000M重賞に関しては、産駒デビュー8年で年5勝ペース。
取りこぼしがあるのは、中京2レースと中山、福島と函館記念なのだ。
ひと癖あるとされるコースばかりで、こちらも複数勝利の記録が目立つが、もしかすると、1800Mなんかより、適性のある馬が少ないのかとも思ったが、傾向は似たようなもの。

ただ、3着以内好走率が異常に低い函館記念は、9場2000M重賞制覇を達成している産駒成績に対して、2、3着1回ずつだけの脅威の逆噴射状態。
今年、洋芝実績のある2頭が登場し、期待もあったものの生憎の大雨で、5、6着に止まった。
斤量面にアドヴァンテージがあったことで、雨が降らなければ…、という言い訳はできそうなものだが、一方はGⅠ馬なのだから、何とかしなければいけなかった。
高速馬場で最大のチャンスを逃してしまったから、今後も…。

 

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本格化を阻んだベテラン(敗者たちの激闘)

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ベストウォーリア→カフジテイク
徹底追い込み型の死角は、大一番前の鞍上差し戻しにより、カフジテイク陣営にないGⅠ未勝利という弱点が、結果露呈してしまうのであった。
ベストウォーリアは上手に立ち回れる馬。久しく勝ち星から見放されていたが、ちょっと前よりは揉まれ強くなった分、随分と勝ち味の遅い馬になってしまった。
ハイペースは両者とも歓迎とは言えないスタンス。短い末脚を巧みに繰り出した戸崎騎手の手腕に対し、誰が乗っても芸風は変わらない馬に乗る津村騎手のミスライドのない中での3着は、陣営に新たな競馬観を与えることになった。

ステファノス→ヤマカツエース
結果的に、ダービージョッキーの上位独占となったわけだが、こちらも仕掛けのタイミングに課題のある馬に、一貫してではなくとも、よく乗っていた川田騎手のステファノスに対するアシストが素晴らしかった。
主戦だけに、ヤマカツの良さを知り尽くした池添騎手も誇れる仕事をしたのだが、心の中には一流の決め手ではないという経験値が、位置取りへのリスクのとり方で差がついた気もしないではない。

横山典弘→吉田隼人、松山弘平
勝ったアエロリットは、鞍上が理想とする自分で競馬を牛耳るという展開に持ち込めたから、文句なし。
同時に、リエノテソーロとボンセルヴィーソも持ちうる力は出し切れたが、こちらは展開に逆らうだけの自在性まではなかったから、騎手の手落ちのような評価になってしまいがちだが、勝ち馬が1強であると読めていない状況では、致し方ないか。

ゴールドアクター→シャケトラ、レインボーライン
乾坤一擲の逆転劇を目論んだ春天惨敗組。
みんな負けたから何とも言えないが、彼らの着順はこの2戦では入れ替わっていない。
勝負のポイントは、キャラの理解度だったか。何をすべきか分かっていても、テーマは本命馬の死角を探ること。
若い馬に初騎乗の組み合わせよりは、反省を経た2度目のベテランコンビの方が、違う一面が出る確率は格段に高い。
自分の型を変えてまで挑む以上、根拠がないとGⅠでの好走は難しいということだろう。

勝負手を打った組は納得の2着を奪い取った。

 

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七夕賞の解決法

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あの3着は拾えない。
実績のある馬が勝つケースが増えたのは、勝ち時計が速くなったこと、即ち、2週目の開催になる前からすでに、馬場の質が高いレベルで安定していたからである。
その代わりに、3着馬がどうにも拾えないという事態が増えている。
どう解決すべきか、経験則として、今年以降のこの難題を攻略するための手段を見出していきたい。

11アニメイトバイオ④
12ミキノバンジョー⑦<稍>
13タガノエルシコ⑭
15マデイラ⑯
16オリオンザジャパン⑪
前走勝っているミキノバンジョー、重賞を前年に制しているGⅠ連対馬のアニメイトバイオは、相手関係はあったにせよ、恵まれた条件だったということもある。

一方、日経新春杯と前の年の朝日チャレンジC<2000時代>で3着があるくらいの格下馬だったタガノエルシコ、京都内回りで3勝もオープン好走歴のなかったマデイラ、そして、芝未勝利も初めての好走が昨年の七夕賞だったオリオンザジャパンという面々は、買いたくても買う手段が見つからない面々で、超絶怒涛の超穴馬である。
評価を後々したいと思っても、その後は元通りという馬ばかりで、理屈を血統やそれまでの実績に求めるより他はない。

福島コースというのは、小回りでちょっと坂もあるレイアウトではあるが、極端に馬場が速くなることはないので、梅雨時に1分57秒台が記録されたことはない。
同時に、アスカクリチャンやドモナラズといったダート血統の芝馬がチャンスをものにするレースなので、クロフネ×サンデーのここの2年の3着馬には、伏線のようなものはあったと言える。

しかし、時計というファクターが、ローカル戦では波乱の要因にもなるから、上位に強い、時計に耐えうるだけの力がある馬が来れば、後は違うアプローチで勝負した馬が来るというのは当然のこと。
ダート血統で前には行けない馬を狙え。
そういう格言が、もうファンの間では当然の共通認識となったのであれば、今度はミヤビランベリのような本格派芝血統の先行馬が怖いかもしれない。
芝を走る芝血統の馬。今は結構貴重だったりする。

 

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雨との戦いの始まり

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函館開催はともかく、中京と福島の後半の開催は、雨が降るに決まっている7月後半に毎年行われる。
言わずもがな、人馬ともども荒れ馬場と雨との戦いになる。

雨が降った、その直後、または馬場が稍重より悪くなったケースは以下の4レース。
12
七夕賞<稍> ①アスカクリチャン(14)-②トーセンラー(1)-ミキノバンジョー(7)
中京記念 ①フラガラッハ(5)-②ショウリュウムーン(6)-③トライアンフマーチ(10)
14
中京記念<稍> ①サダムパテック(7)-②ミッキードリーム(11)-③マジェスティハーツ(5)
16
函館記念<稍> ①マイネルミラノ(3)-②ケイティープライド(13)-③ツクバアズマオー(9)

近5年の道悪、雨上がりの7月芝重賞は、必ず二桁人気の馬と既にタフな条件の重賞レースで好走している馬との組み合わせで決着している。
GⅠ馬が7番人気で、その後GⅠを勝つ馬が1番人気という何だかヘンテコな支持となっている点でも、一筋縄ではいかないことが伺える。

雨が当日降る降らないに拘わらず、中間の雨が外差し傾向を顕著にさせる中京記念は、基本的に良馬場という概念がないに等しいから、先行して粘れるような馬はいない。
つい先日、初めて自分から動いて重賞を勝ち切ったダッシングブレイズでさえ、昨年は中団から伸びあぐねていた。
マイルで決め打ちをできるキャラだと、ある程度認知されている馬ならば、外に出して伸びてきそうな馬を人気のない方から狙うということが、一つの攻略法か。

七夕賞と函館記念は、その他のローカル重賞と同じように、基本的には独立したレースという認識が当てはまる。
雨が降れば、途端にローカルは時計が掛かるようになるから、こちらも決め打ちをできる先行型と仕掛けを待つと持ち味が出てくる馬との組み合わせになりやすい。
時計が遅くなれば、ある程度は差しも決まるから、軸はあくまでも先行型でという、ローカルの基本的な狙い目を踏襲する形が望ましい。
2000重賞に関しては、その時乗れている騎手が、判断の難しい馬場状況を的確に捉えた騎乗をできる確率が高く、特に、固定メンバーになりにくい福島は、そういう狙いもありだろう。

 

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ダート戦線春総括

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川崎記念はオールブラッシュの逃げ切り勝ち。

春のルメール祭りの前祝いのような展開であったが、人気のサウンドトゥルーが左回りは得意でも、そうそう小回りコースでは頭までは来ないという死角も大きかった。

例によって自分のやりたいようにできる船橋マイルのコパノリッキーは、ゆっくり出して、完全に差す形に徹しても圧勝だった。

天皇賞で勝負のポイントを見誤らなかった武豊騎手の騎乗技術は言うまでもないが、これは馬の力もあったように思う。

出てくれば勝てる舞台を外さない強さ。

川崎記念三連覇のライバル・ホッコータルマエに学ぶことはあまりにも多かった。

パサパサ馬場で、馬群が固まってくれれば尚いい、安定タイプの徹底追い込み型・カフジテイクが、陣営悲願の初タイトルを目指して戦ったフェブラリーSは、やんちゃにして勝負師のゴールドドリーム&デムーロの底力が違った。

戸崎&ベストウォーリアといういかにもの安定勢力とは異なり、直線で真っすぐ走れなくても、自分が自信をもって戦える時には、誰にも負けないパワーを発揮する。

ゴールドアリュール産駒というのは、ダートを走る馬がほとんどなのだが、柔軟に相手に合わせて力を調節するような競馬は得意としない。

だから、当たりの時に芯を食らった走りをすると、恐ろしく勝負強いのである。

ドバイは大挙4頭出走も、アロゲートでさえまともなレースをできなかった異様な展開。

アウォーディー5着を素直に評価したい。

そのアウォーディー率いるドバイ組が、弟以外皆出てきた帝王賞は、例年通りの道悪競馬に。

実力馬が先行し、有力馬も好位につけたのだが、唯一説明不能の出遅れ巻き返しがまさかの成功に終わったケイティブレイブに凱歌が上がる、かなりの波乱の決着で皆びっくり。

今年のようにフルゲートになる年もあるが、これも珍しく、地方馬は中央馬に1頭も先着していないわけで…。

これで結果が読み通りだった人は、今競馬を見るのがこの上なく楽しいことだろう。

 

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1強の死角

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1番人気馬が2.5倍を切る単勝オッズで、かつ、2番人気以降が5.0倍以上の宝塚記念というのは、ここ10年程を振り返っても、意外と多い。
そして、とんでもないことが起きるのもまた、このレースらしいところでもある。

16 ②1人ドゥラメンテ ①8人マリアライト
15 ⑮1人ゴールドシップ ①6人ラブリーデイ
10 ②1人ブエナビスタ ①8人ナカヤマフェスタ
09 ③1人ディープスカイ ①2人ドリームジャーニー
08 ②1人メイショウサムソン ①5人エイシンデピュティ
06 ①1人ディープインパクト -

要するに、結構荒れているわけだ。
良馬場ではない宝塚記念は10年で4回、1番人気【0301】というのはそっくり08、10、16年に当てはまるから、良馬場で【2121】という不安定さよりも、実は気にした方がいい部分でもある。
勝ち切ったのがステイゴールドの2大巨頭である点からも、信用ならない馬が準備万端とまではいかなくても、走れる状況にあることが重要で、その人気が実績に見合っていれば、基本的には崩れないのだろう。

問題は、ここ1年全てのレースを卒なく走り続けてきたキタサンブラックの調子の方だろう。
過去10年で人気に応えられなかった8頭の敗者の内、当該年にGⅠを勝っていなかったのは、
08メイショウサムソン
09ディープスカイ
11ブエナビスタ
13ジェンティルドンナ
16ドゥラメンテ
という、明らかに実績を買われた馬なのだが、あとの3例は、
07ウオッカ
10ブエナビスタ
15ゴールドシップ
と、消耗し過ぎてしまったわけでもない馬が、その時に最悪の条件に巻き込まれて、力を出せなかったケースもある。

裏路線から順調に使われている馬は、フレッシュさだけで実績では遠く及ばない本命馬を何度となく食ってきた歴史がある以上、目ぼしい対抗馬が見
当たらない今年は、2番手以下の人気の根拠が重要になりそうだ。
少頭数になることが決まっている以上、上手に走れる馬の死角は少ないだろうから、小回り適性に問題がない限り、中距離型の馬を軽視する手はない。

 

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少頭数の宝塚

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主だった記憶に残る少頭数のマッチアップを書き連ねていくと、秋の大一番にはない面白みが凝縮されている。

74 11頭 ①ハイセイコー

90 10頭 ①オサイチジョージ ②オグリキャップ

91 10頭 ①メジロライアン ②メジロマックイーン

93 11頭 ①メジロマックイーン

00 11頭 ①テイエムオペラオー ②メイショウドトウ

13 11頭 ①ゴールドシップ ③ジェンティルドンナ

74年と91年は京都開催。

ハイセイコーの勝った頃というのは、その5年後の20回目のレースをサクラショウリ勝った時までに、わずか4回しか10頭以上のレースになっていないお寒い状況で、顕彰馬がごろごろいるから勝ち馬の質はともかく、盛り上がったというほどのレースにはなかったことが伺える。

21世紀の初め頃までは、10頭ちょいという出走頭数がほとんどで、03年の17頭立てのというのが8年ぶり3度目であまり代わり映えのしない状況だったのだが、以降は、ゴールドシップが勝った2年以外は13頭以上をずっとキープしている。

今年は、メイショウドトウというライバルというか番頭というか、同期の新星に出会っても負けを忘れていたテイエムオペラオーの勝った年以来の11頭以下のレースになる。

面白いもので、こういう時ほど基本に忠実な好位抜け出しが決まる。

京都が得意だったライアンが、自慢の末脚を封印して、マックイーンの勝負強さを自分が先に仕掛けることでかき消してみせたケースというのは、誰でも主役になれる可能性を示した、宝塚記念のスタンダードナンバーでもある。

位置取り争いに拘らず、自分のリズムで走り事のできたゴールドシップの庭のようであったこのレースは、ある意味、自分らしい形が作れない限りは、勝負にならない。

逆襲に燃えるライバルに対し、前途洋々の王者の走りはいかにしてかき乱されるのだろうか。

今のところ、その可能性を見出せないファン、関係者は、不参戦という切り札で以って、不戦勝させてしまおうという意図を感じてしまう。

それほどまでに、秋以降のキタサンブラックは無敵状態なのである。

 

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遠征は成功か

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エピカリスの今春の海外遠征の結果は、2着と出走取消。
万一ベルモントSに出られたとして、レースの中で急に怪我をして、ホクトベガやアドマイヤラクティのようなことがあってもならないわけで、不参戦の判断で評価保留という結論に、問題なしの声がほとんどだ。

視野はできるだけ広くと皆が思っている現在、行ける時は行かないといけないという風潮にある。
一瞬その時だけ結果が思わしくなくても、後に大成することを皆もう知っているからだ。

今回の場合、この跛行による回避というのは、どう出るのか。
軽度の骨折の可能性はあっても、現在までのところ、筋肉系や節々の故障など屈腱炎を匂わせる重度の症状は出ていないようなので、ちゃんとリフレッシュさせてあげれば、むしろ、レースを使わなかった分の伸びしろが生まれる。
おまけに、3月に使った時はかなり特殊な馬場状態であり、その雨による副作用が各レースの勝者にはプラスに働いたところもあったろうが、大半の敗戦した組に力を出し切ったというニュアンスのコメントはほとんど聞かれなかった。

接戦のダート重賞は、格が上がれば上がるほどその消耗度合いも大きいとされるが、そもそも晩成型の血統のエピカリスにとって、負け方としては内容もあったわけで、やれることは全てやったという手応えは馬にも陣営もあったのではないだろうか。

だから、遠征そのものの成果は、グレイトパールのような残念なことが起きない限り、すぐに国内復帰戦で出せるように思う。
ラニは国外4戦を3か月でこなし、この春もドバイに行って2度走った。
走らされているうちは勝負に全く前向きではないから、消耗はないはず。
一方、先行型で毎回結構走るわかりやすいところのあるエピカリスは、タフに戦う準備ができたから、いきなり古馬と当てても、やや手薄になりかけたトップ戦線でも即通用の可能性がある。
見せ場は作れるはずだ。

3歳馬は、そこで負けてもいくらでも巻き返す機会は与えられる。
スマートファルコンやヴァーミリアンも、4歳になるまではちょっと強いだけの重賞馬だった。
だから、この遠征は成功の裡に終わったとしか思えないのだ。

 

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遅い時は速い血統

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ヘイロークロスのダービー馬は、サンデーの孫世代が活躍するここ10年で、実に3頭登場している。
09 ロジユニヴァース<3×5>
14 ワンアンドオンリー<3×4>
16 マカヒキ<3×5>

昨年は3×5×4のサトノダイヤモンドがマカヒキに際どく迫り、その後は菊花賞と有馬記念をジャック。
距離延長に意外なほど適性を示すヘイロークロスを持つ馬は、高速決着となった阪神大賞典・天皇賞(春)でも、シュヴァルグラン<3×4×5>ともども、連続して好走するのであった。

一方、今年のダービーではミスプロクロスを持つレイデオロが、非サンデー系で唯一クラシックディスタンスでも通用するキングマンボ系のプライドを示し、意外な展開を自ら作って、押し切って見せた。
これが3×4のスピード配合。
サンデーサイレンスが入っている馬が6年連続で勝ってきたのだが、メイショウサムソン、ウオッカらフロリースカップ系の馬を除くと、ここ15年で13回はどちらかの系統の馬が勝っており、完全に数の多さが結果に直接的な影響を与えているという偏在の傾向が顕著となっている。

また、今年のように平凡な時計になった時に、直系にクロスの入った馬が出番をモノにしているのである。
ロジユニヴァース 2:33.7<レコード比プラス10.4秒>
ワンアンドオンリー 2:24.6< 〃 1.3秒>
マカヒキ 2:24.0< 〃 0.8秒>
レイデオロ 2:26.9< 〃 3.7秒>

時計がレコードと1秒以上は離れているケースは、フロリース2頭、キングマンボ系、ステイゴールドなど、特殊な傾向を示した特別な才能が多く勝利していて、この点からも、普通のダービーになったら、サンデー系じゃないとどうにもならないということがよく表れている。
遅いと全体のレベルが低下してしまうから、出走各馬に余力が残る一方で、上位組の停滞はハイレベル決着と同じ傾向が出ている。
今年は26秒台の決着はエイシンフラッシュと時と同じだが、02年と08年はレベルが雲泥の差で、古馬と当たった時の結果に、答えを求めるしかないだろう。
今のところ、苦戦必至とみるが。
まだ運だけで勝敗が決まっているようなところがある。

 

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