競馬予想ブログ

競馬予想ブログ JUST

競馬学<大レコードの本質>

読了までの目安時間:約 2分

 

僅か0.2秒の差で、まるで別次元の展開になるのが競馬の奥深さだ。中山の2000Mでは、つい先日歴史的レコードタイムが刻まれた。
A:15・中山金杯<革命> 1着ラブリーデイ
<59.4-(58.4)=1:57.8>
異常なラップのない力勝負<古馬重賞的>

B:14・皐月賞<極限値の再確認> 1着ロゴタイプ
<(58.0)-60.0=1:58.0>
典型的なレコードラップ<GⅠ的>

類例に古馬の主要2000重賞のレコードも併記しておく。
天皇賞(秋)
11・トーセンジョーダン(56.5)-59.6(現日本R)B
参カンパニー59.8-(57.4)<勝ち馬の上がり:32.9>(コースタイR)
11年産経大阪杯
ヒルノダムール59.3-(58.5)A
Aは馬場状態の影響が大きく、Bは総合力が求められる。

直線平坦だと、
13・秋華賞・ショウナンパンドラ(58.0)-59.0
08・札幌記念・タスカータソルテ(58.4)-60.2
旧中京では、
04・金鯱賞・タップダンスシチー(58.2)-59.3
その他もパターンは一定。全てB。

中山2000で2分を切るようになってから、今回初めて完全な後傾ラップによるレコード決着になった。長距離戦と似た傾向で、上がりの脚が極限値の場合が多い。ラブリーデイは34.2秒。超スローでも速いくらいの脚だから、このタイムを破るのは困難かもしれない。2着だったロゴタイプの皐月賞でのラップが前傾ラップレコードの限界であることを前提とした論理だが、少なくとも金杯でのレコード更新に関しては、空前絶後の大記録である。
コース形態からも、記録更新にはテンからラップを削るしかない。

 

コラム

名種牡馬の血筋 – サイヤーズファミリーの本質

読了までの目安時間:約 2分

 

秋のGⅠ7勝で、再度その価値を高めることとなった種牡馬・ディープインパクト。

ドイツでの熟成期間を経たハイクレア系は、ウインクリューガーや半姉のレディブロンドが、兄弟とともに代表産駒に数えられる。

底流には、別流でラウンドテーブルなどもおり、活躍馬を多く出す良質の種牡馬が多い。

ティルナノーグは、大まかな意味では同族配合ということになる。ただ、一族であることが、即活躍の基準になるとは限らない。

姪にあたるロカの出遅れ自滅に、単純ならざる血の宿命を見た気もする。あれは、恐らく一族に眠る狂気の一端だったのではないだろうか。

ハマるとディープのような馬が出て来る。これがサイヤーズファミリーの本質なのだ。

ロイヤルサッシュ系が秋口のスピード競馬で台頭。サッカーボーイを中心に、ファイントップ系の継承者・ディクタスの血を受けた子孫が、平成の競馬を盛り立て続けている。

今はその血を、ステイゴールドが大量生産体制で鋭意拡散中。個性派が続々登場している。

配合パターンを問わず大種牡馬同士の配合から互いのいいところを得たハーツクライは、根源的なバックボーンでは前記2頭に劣るが、母父トニービンがハイぺリオンのクロスを持っていることもあり、その血をかき集めるとよく走る。

晩春のGⅠを盛り上げた産駒がまさにそれ。

これらサンデー系の要素をちょっとずつ持ち合わせているのがキングカメハメハ。

ダートも配合次第ではチャンピオン級を出すし、有馬記念2着馬も送り込んだ。

芝GⅠでは、そのほとんどが限定戦であるとか、時計が両極端な時に台頭するので、軽い競馬向きのディープと共通点は多い。

 

コラム

2014年 古馬戦線 検証<短距離路線>

読了までの目安時間:約 2分

 

ジャスタウェイの秋競馬は、他流試合に終始した。ただ、ここに入れられない馬である。
不良馬場での春2戦、時計の掛かった新潟戦。でも、マイルCSはレースレコード。路線の混迷は例年通りだった。

主要前哨戦の連対馬が上位を占めた高松宮記念。
当時コパノリチャードは、名実ともにトップスプリンターであった。逃げなきゃダメなタイプでも、足下への注意力が必要な馬場状態だったので、逃げることへ馬が執着しなかった。いかにもミルコの得意そうな形。阪神Cはその再現に。
そんなリチャードが全く競馬にならなかった新潟・スプリンターズSは、その時芝での戦いに目途を立てたスノードラゴンのレースになった。
外差し傾向の馬場で、大外枠を引き当てた。中京でも17番枠。父も安田記念は18番枠。ああ、後藤騎手も傍にいたような…。
13番人気なら、絶対奮起するだろう条件の揃った出来レースであった。

結局、安田記念好走馬が勝ったマイルCS。地味な役回りに徹したダノンシャークの男気を見た。
富士Sは7着。前に行ったら止まる。
テン乗りの騎手には、その最小限の情報だけあればよかったという結果になった。直線でのダノンシャークに、在りし日のオグリを思い出した。

今年は香港組もまずまず良かった。
ミスブロンズメダル・ストレイトガールはGⅠで3回目の3着になった。
香港スプリントが一番スムーズに競馬できる舞台だったのだろうが、結局本格派の集う舞台でも、爪の甘さを露呈してしまった。きっかけにしないといけない。
グランプリボスの香港マイル3着に、ジャスタウェイを苦しめたGⅠ馬のプライドを見た。
サンカルロも去り、若い世代の活躍が待たれる。

 

コラム

有馬記念(2014)検証

読了までの目安時間:約 3分

 

3強がそれぞれの持ち味を活かして、その前には最近パッとしなかった春先の主役がいた。

「世界一を競う舞台に挑まなかった第四の女」
思えば、宝塚の道悪を苦にするところがあったから、4歳夏の時点でロンシャン行きを諦めていた。メイダンの2400Mでは崩れなかったのに、だ。

あり得ないローテーションをとってきたのは、やっぱりジャスタウェイの方だったのだと、1角を回った時に思った。枠の有利不利がはっきり出る競馬とはいえ、ゴールドシップをスローペースで前に見る位置に押し込められたのは痛かった。
何もさせてもらえず、最後は風船が萎んでしまうかのように、坂を上った時に馬は諦めてしまっていた。

そんな馬に、ジェンティルが2度負けたからと言って、自身がGⅠを勝てなくなったわけじゃなかった。
今年のジャパンカップで再戦するまでのGⅠ勝ち星の差はイーブン。それも2つずつだから、単純に下降線に入ったといわけではなかったのである。はあ…。

ジェンティルとは何度も戦ってきたが、中山で不覚をとったゴールドシップ。器用に見せて、全くそうじゃない競馬観を持つ不肖の男は、自ら上がって行く自分のスタイルを忘れてしまったかのように、この日はおとなしい競馬に終始した。
岩田騎手とは合うようだが、好スタートを決めた割に、普通に走っているのを見て、これでは勝てないと確信した。

個性こそ違えど、父の域に達する唯一の方法論は、GⅠの勝ち星で少なくとも同じにすることだった。多くのファンが7つ目のタイトル奪取に思う、感謝と有馬らしい出来レースへの幸福感。
何にも代えがたい時間を、殿堂入り確信の手応えと共に、皆で共有させてもらった。素晴らしい。

父の域に届かなかったとするならば、日本人騎手では制御できない気難しさの系譜なのだろうか。
結果だけを見れば、そう言われかねないクリスエス-エピファコネクションの怪。エピファネイアには、器用に戦うことはできなくても、スタミナがみんなよりあるはずだったのだが、それを活かすことはできず。
逃げられる器用さがない分、レース場のランドマークに成り下がってしまった。速さは父には及ばずが証明されてしまった。

直線、皆が外を見ている時、ジェンティルドンナと戸崎騎手だけが、外からの豪脚一閃のみを注意する余裕があった。有馬ではよく走る血を持つトゥザワールドを連れてきて、2分35秒と時計を要した競馬を、完全に自分だけのものにできたのも、有力馬で唯一消耗をしていなかったことが要因であったのだろう。
ただ、愛しき彼女の首を振る姿をもう見られないというのは、喪失感が大きい。さよならでは寂しい。
ごきげんよう。

有馬記念の予想に関する特集記事はこちら

 

レース回顧

有馬記念(2014)見解

読了までの目安時間:約 4分

 

話題の抽選会の映像を生で拝見することができたから、尚のことそう思うのかも知れないが、
「有馬らしいな」
というのが、正直な枠順発表後の感想だ。
一番最後に、16番と言うためだけに苦笑いしながら蛯名騎手が画面に映し出された時には、世の中帳尻が合うようにできているものだと、妙に感心してしまった。

抽選のやり方は色々あるだろうが、そもそも有利不利があるコースなのだから、多様な方法論を選択して出し尽くした時には、今回のやり方が固定化される可能性を感じた。
「だって、内枠をみんなとりたいと思っているに決まっているじゃないか」
有馬記念にまどろこしい方策は必要ない。どんな枠でも、展開次第の競馬なのだから、力の足らない馬にしか枠順は重要ではないのだ。

さて、普段よりは発走枠のことを熟考する場合が多いこのレースを、一応、3分の1くらいの馬が思惑通りの馬番を得られたときに起こり得る展開から読み解いていくと、やはり、力勝負になるのではないかと仮定することができる。
皐月賞2着、有馬記念優勝、中山記念圧勝。
13番枠から外に、ある意味ではくじ運悪く、やや不利な枠を頂戴してしまった今年のGⅠ勝利馬3頭は、少なくとも他馬よりは今の中山の馬場状態を味方につけられるはずだ。
皆道悪で複数回GⅠの好走歴を持っていて、かつ勝利時のインパクトは強烈な個性派ということにも共通項がある。
正直言って、内に先行馬や位置取りによって着順が変わりそうな馬が集中しているこのレースは、力を発揮しやすい競馬だと思う。
まあ、気性面からくるやや難儀な脚質の3頭なのだが、揃って上位に食い込むことは間違いないようにも思う。

人気馬が数多く上位を占めた時、この有馬記念にはマイル実績のある馬がよく来る。
最初にオグリが勝った時は、サッカーボーイが繰り上がって3着になった。ナリタブライアン圧勝時は、2着に同期の2歳女王ヒシアマゾンを連れてきて、歴史的2歳王者であるグラスワンダーがグランプリ3連覇を決めた時は、史上初の秋の古馬GⅠ3連勝を目論んだスペシャルウィークと、翌年自分だけの時間を作るテイエムオペラオーを同時に負かした。
ディープがラストランを圧勝した時の3着はダイワメジャー。ブエナビスタが有馬記念で中心視された時は、決まってその年にマイルGⅠを勝っていた。

歴史に学ぶ、ではないのだが、もし上位勢が人気馬ばかりなら、一番崩れないのがジャスタウェイだろう。
どの馬にもチャンスが生まれた競馬で、堅めに収まりそうな予測を立てた以上はこの傾向は無視できない。
もちろん、1枠にそのマイルGⅠでの実績馬が奇しくも共に入るという珍現象が発生しているから気にはなるが、ジャスタウェイとの比較となると…。トーセンラーは狙おうとは思っていたので、買い目には加えるが。

順番は、15-13-14。が、そもそもハイレベルの混戦で、不確定要素が展開次第で無限に想定できる舞台なので、完全敗北はないように立て目も漏れなく押さえたい。
ミーハーもいいところだが、現状府中では力が足らなかったと思われるジェンティルと出遅れるくせに内枠時に好走歴が集中しているダービー馬には重点配分する。何せ、その年の2400M重賞好走馬は6年連続で馬券になっているので侮れない。
良馬場限定では、15年以上この傾向が続いている。まあ、当たり前ではあるが。

各馬に対しては、様々な思い入れはあるのだが、それを語るのは陣営がノーサイドとなるレース後の方がいいだろう。
今はまだ、みんな戦闘モードでそれどころではない。
直前のホープフルSは、中山男・蛯名正義跨るフォワードカフェに穴をあけてもらいたい。今回は好位につける手もあるだろうし、父の名にも縁を感じる。

有馬記念の予想に関する特集記事はこちら

 

レース予想

解血策 – エクリプス系を3分割、その分配率がパフォーマンスにどのように影響するのか?

読了までの目安時間:約 2分

 

この秋は、総合力の問われるGⅠレースが多い。
その結果を精査するため、方向性を定めて掘り下げていく中で、血統的見地から解析するのが最も合理的なのではと感じた。
春より種牡馬の偏りはないから、個体差を明確化しやすい側面もある。

今、主要血脈を形成するエクリプス系を大まかに3分割し、その分配率がパフォーマンスにどのように影響するのかを研究している。
事のついでに、そのリトマス試験紙を使って、傾向分析をしてみようと思う。
3枚の用紙の概要は、
ハイぺリオンを送り出し、健康なままタフな競馬に連続参戦することを可能にしたハンプトン系と、
時代を席巻した血筋が最後に残した超ド級の底力を持つリボーの源泉たるセントサイモン系。
そして、ファロスーネアルコのラインを中心に様々な国でチャンピオンサイヤーを送り込むメジャー系統のファラリス系の3種類。

春の時点では、セントサイモンの絡みが少なくて、ハイぺリオンやファイントップの系統が5代以内に入っている馬が多く活躍した。
が、秋はセントサイモン系の入っていない馬が、スピルバーグとラキシスしか勝っていない。これ、時計が遅かった2戦。

コパノリッキー・ヌーヴォレコルト・ワンアンドオンリー・ジャスタウェイら5代以内にセントサイモン直系のない春の主役たちは、これらもやや時計を要する展開で底力を示している。
アウトセントサイモンの共通点である、時計が少し速いと負けてしまう性質がよく表れている。同時に、ファラリス系の融合性も比類なき者であることを実証している。

中山と阪神の急坂コースでのGⅠが2つ残る中、この傾向が変質する可能性は大いにある。

 

コラム

血視点 エピファネイア・再考 – ロベルト系の名馬は、GⅠで圧勝することが多い

読了までの目安時間:約 2分

 

衝撃のジャパンカップから10日ほどが経過した。快走の根拠を様々探ったのだが、詰まるところ、
「ロベルト系の名馬は、GⅠで圧勝することが多い」
ナリタブライアンの場合、菊花賞の7馬身差が最大で、兄の故障が判明した直後のレースだったから印象度も段違い。
グラスワンダーは、夢の直接対決となった宝塚記念で、スペシャルウィークに3馬身差つけた。
ウオッカが、ヴィクトリアマイルを勝った時にブラボーデイジーにつけた着差は7馬身。

奇しくも彼らは2歳王者で、その時点では世代の断然トップという位置づけになった名馬である。そして、最後まで強かった。

それらを差し置いて、極めつけと言える存在がエピファネイアの父であり、顕彰馬候補の投票で常に上位争いに加わるシンボリクリスエスである。
引退レースでリンカーンにつけた着差は9馬身。時計にすると、大差勝ちの基準値にわずかに及ばないだけの1.5秒差。みんながぶったまげた衝撃の有馬記念であった。
その代表産駒たるエピファネイアが、同じ性質を持っていないはずがない。ここぞの場面で圧倒的なパフォーマンスを見せるのが、この系統の特徴。

時計勝負ではやや分の悪い戦績が残っていた母シーザリオとその父スペシャルウィークが、しかしながら、レコード決着のレースで必ず顔を出していた点も、独走ー好時計勝ちの根拠になった。
エピファネイア自身、皐月賞では完敗ながら1:58.1で走破している。

また、3歳以降2400M以上でしか勝てていなかったことが、やや距離適性と上昇度に疑問のあったライバルとは決定的に違っていた。最後は前日の雨で勝負が決した。

 

コラム

有馬記念(2014)

読了までの目安時間:約 2分

 

ジャパンカップ回避組の有力馬では、ゴールドシップとウインバリアシオンが筆頭か。
前者は凱旋門賞を使ったこと、後者はコンディショニングに時間を割く必要があったため、適性面を考慮して有馬記念を狙い撃つローテーションをとってきた。
今のシップなら普通に位置をとれると思うし、バリアシオンは春の出来であれば、展開如何では悲願成就なるかという局面を迎えることだろう。
ただ、JC組は強力かつ余力十分。今年も面白いレースになる。

別路線からはトーセンラーやラキシスも参戦予定で、ディープ産駒ではあるが、例年よりは秋の開催をしていない分馬場の保全がなされているので、今年は大威張りで多数出走も考えられる。
その中で、出否微妙もジェンティルドンナ参戦の可能性が出てきた。
恐らく、ここ数年のステイゴールド天国だった馬場状態なら出て来るはずもないのだが、今の彼女には中山の高速馬場は味方するように思う。ブエナビスタより戦法の選択肢が多い。
週末の馬場確認で意思を決めるだろう。

さて、JCは掲示板全て日本のGⅠ馬がジャック。その中で、途方もない破壊力で真の古馬トップホースを粉砕したエピファネイアは、取捨選択における最大のキーホースとなる。
見方によっては、父のようにスイッチさえ入ってしまえば楽勝だろうという見解もあるだろうし、母の性質を考えたらやっぱり中山では割り引きが必要だろうし…。
一応、後の方の見解をとる方が整合性がとれている気もするが、馬券を買う時に考えればいいこともある。
あとは、ワンアンドオンリーとフェノーメノを押さえておけば、3つある馬券対象の2枠分は埋まるはずだ。

有馬記念の予想に関する特集記事はこちら

 

コラム

小さな馬の憂鬱な秋 – ディープインパクトとステイゴールド

読了までの目安時間:約 2分

 

今やチャンピオンサイヤーとして君臨するディープインパクトとステイゴールドは、小柄な体で怪我なく走ったスターホースだった。
真の実力の証明は、古馬になってからというのが定番。
レッドリヴェールとハープスターは、何となく父似のようで、意外と特殊な存在なのだ。

サッカーボーイとその甥ステイゴールドは、どちらも小柄なのに、競走生活があまりにも対照的。
最初に出たGⅠを勝った伯父と最後のGⅠで有終の美を飾った甥。3歳秋に怪我で引退したサッカーボーイと、明け4歳から重賞路線に出てきたステイゴールドと、何から何まで違う。
ただ、秋天2年連続2着や京都大賞典の失格処分など、惜しい星を落としたこともあって、ステイゴールドには秋今一つの印象が強い。
となると、あの香港での走りは、本当の奇跡だったのかもしれない。

ディープインパクトにとって、春は栄光の季節である。
一年を半割りにした戦績だと、上半期では7戦全勝。が、下半期も7戦ながら、凱旋門賞と有馬記念で負けているし、菊やJCは苦しみの中で勝利した。中山2戦以外楽勝の春とは大違い。

反動は誰にでもあるということ。毎年のように春のビッグレースで好走していたステイゴールドと上半期不敗のディープ。
72代ダービー馬の真実を知れば、失意の第81代ダービー馬とその陣営に勇気も出て来るだろう。

スプリンターズSこそ、普通の馬場状態ではなかったことで波乱となったが、その後の10月のハイレベルマッチを制したのは、春と同じサンデーの孫。うちディープ産駒は2勝している。
競馬はリズムが大切。この秋、両者の孝行娘の走りに血の争えぬ世界観を感じる。

 

コラム

ドリームジャーニー ~ 夏の証明

読了までの目安時間:約 2分

 

ドリームジャーニーという馬は、今年の札幌記念ツートップとよく似ている。

ゴールドシップとは同配合で、ハープスターとはGⅠ馬としてのプライドを賭けた夏の戦いを制した所がそっくりで、3頭とも真夏のデビューだ。

 

変わってるなあ。そう思ったのは、芙蓉Sで豪脚を披露して快勝後に出走したそこそこメンバーの揃った東京スポーツ杯で、道中消耗して何とか3着を確保した時と、その直後に中山に戻って、またすごい脚を使って2歳チャンピオンになった時とで、あまりに印象が違ったから。

今にしてして思えば、小倉記念楽勝の理由が、この時眼前に提示されていたわけだ。

 

非力な印象を受ける父似のボディラインが可能にしたディープ並みの強靭な末脚。勿論、条件は限定される。

それは、万能性を問われるクラシック戦線では足かせとなった。

3歳シーズンで神戸新聞杯1勝に止まったのも、我慢を強いられる窮屈な競馬が苦手なのではなく、早くから才能を爆発させてしまった反動もその一因だろう。

 

年が明け、コーナー2つの1マイル戦2連続惨敗。揉まれない競馬が合うわけでもない。

ここで陣営は方針転換する。末脚を直線の短いコースで活かしてみよう。そして、左回りはできるだけ使わないようにする。

見事復活を遂げた小倉記念。以降1年近く休まずに使い続けられ、翌年のグランプリ2戦を独り占めした。

 

最初に分かっていたものと本質との相違点を埋め合わせるための時間というのは、箔のある馬ほど得てして時間がかかるもの。今の姿を信じることの大切さ。

札幌発ロンシャン行きのチケットを持った2頭の場合、その点で自信と期待が陣営に満ち溢れている。

 

コラム