ヴィクトリアマイル2026【結果】|レース後コメント/動画/払い戻し/回顧
【レース結果速報】1着エンブロイダリー(1.9倍) 2着カムニャック(5.3倍) 3着クイーンズウォーク(8.8倍)
| レース名 | 第21回ヴィクトリアマイル |
| 日程 | 2026年5月17日 |
| 優勝馬 | エンブロイダリー |
| 優勝騎手 | C.ルメール |
| 勝ちタイム | 1:30.9 |
| 馬場 | 良 |
| 3連単配当 | 3,670円 |
ヴィクトリアマイル2026 - レース結果・配当・払い戻し・オッズ
| 着順 | 馬番 | 馬名 | タイム | 着差 |
|---|---|---|---|---|
| 1 | 12 | エンブロイダリー | 1:30.9 | - |
| 2 | 8 | カムニャック | 1:31.1 | 1.1/4 |
| 3 | 7 | クイーンズウォーク | 1:31.4 | 1.1/2 |
| 4 | 4 | エリカエクスプレス | 1:31.4 | ハナ |
| 5 | 9 | -ココナッツブラウン | 1:31.4 | アタマ |
| 単勝 | 12 | 190円 |
| 複勝 | 12 | 110円 |
| 複勝 | 8 | 160円 |
| 複勝 | 7 | 210円 |
| 枠連 | 4-6 | 330円 |
| ワイド | 8-12 | 280円 |
| ワイド | 7-12 | 350円 |
| ワイド | 7-8 | 870円 |
| 馬連 | 8-12 | 570円 |
| 馬単 | 12-8 | 810円 |
| 3連複 | 7-8-12 | 1,530円 |
| 3連単 | 12-8-7 | 3,670円 |
ヴィクトリアマイル2026 - レース後コメント(騎手/厩舎)
「スタートがとても良く、いいポジションを取れました。3、4番手で、チェルヴィニアの後ろで、とてもいいポジションでした。直線の坂を上って、手応えがとても良かったですので、これなら勝てると思いました。後ろの馬たちの気配はあまり感じませんでしたが、ゴールまで集中しました。最後まで頑張って、いい脚を使ってくれました。きょうはGIホースの走りでした。この馬は、スピードがありますし、2000mのGIも勝っています。長く脚を使いますが、とてもパワフルな走り方です。背中が強く、メンタルも強いです。レース前も大人しく、ゲートの中でも準備してくれます。とてもいい馬です」
※優勝したC.ルメール騎手のコメント(エンブロイダリー)
ヴィクトリアマイル2026 - レース結果動画(YouTube)
ヴィクトリアマイル2026 - 回顧
2010年に、ドバイ帰りで断然人気支持に応えたブエナビスタの近親。 言わずと知れた、ドイツのシュヴァルツゴルトの牝系であるからこそ、直線の瞬発力勝負には、この点から着想のできる、ある程度のアドヴァンテージがあるのだろう。 溜めれば切れるというよりも、ここぞの場面で、底力を発揮するというイメージが合う。
3歳春にNHKマイルCを制したアドマイヤマーズは、以降は、3歳で香港マイルを制するという偉業を成したものの、その後も含め、あまりパッとしなかった。 その前の、クロフネ、アグネスタキオンといった同期の面々も、どちらかというと、早期完成の走りたい気持ちをコントロールするのは、ある意味難しいという組み合わせ。
これが桜花賞を勝つ根拠にはなるが、急に万能脚質のきキャラになるなどとは、誰も思っていない穴党とすると、ダービー参戦から長期休養を経て、5歳秋に京都牝馬特別<京都1600M>を勝って、抜群の締めとした3代母のビワハイジのいいところも受け継いでいるのだろう。 4歳以降はパッとしなかったのは、本命馬の3代母・ニシノフラワーも同じだから、ここに着目すれば…。 本命党に慣れない理由が凝縮している、筆者をより意固地にされるような結果でもあった。
1:30.9の勝ちタイムは、同じ鞍上だったルメール騎手のグランアレグリアが独走した時の時計とほぼ同じ。 上がりは少し見劣るが、クイーンC快勝時のように、待って仕掛けても、エンジンの掛かりの良さが売りであることを示すように、あの時のような弾け方で、一頭、速さも総合力も違ったという結果。 エンブロイダリーの成長力と、高いスピード性能を維持するその持続性に、多くのファンが、関係者が圧倒された。
これで今年の芝G1を2番人気以下が勝てないというジンクスは、ルメール騎手のサトノレーヴから始まったものが、これで7まで伸びた。 来週はルメール騎手がもっとアグレッシブに乗れる馬だが、このエンブロイダリーと同じ、クイーンCを完勝したドリームコア。 本命党はルメール推しに殺到する上げ潮ムードであるが、強い馬が勝っているだけとは言っても、前日の新潟大賞典が色々と面白かったのに対し、何とも呆気ない結末には、ちょっとだけ物足りなさもあった。
だからこそ、エンブロイダリーは真の横綱を目指す戦いとしないといけないが、桜花賞馬にそこまでの重荷を背負わせていいものか…。 安田記念参戦は、筆者、アーモンドアイ、グランアレグリアのこともあるから、猛烈に反対である。 無駄に走らせるなら、もう一度、香港マイル獲りに挑むことに危害を見せてほしい。 タイムが速すぎる。
カムニャックはスローの展開に泣かされた面もある。 エンジン性能の違いは明らかだったエンブロイダリーに対し、総合力のスピードというよりも、安定した能力発揮が可能なダンシングキイ一族の強みが活かされるという支持もあって、当然の2番人気だったが、1:31.1で駆けているのである。 1分31秒台で連続好走はマイルへの適性を感じるのだが、エンブロイダリーに対し、圧をかけるほどのスペシャルな魅力まではなかった。 ただし、友道厩舎と川田騎手が期待した、秋華賞での幻の二冠シナリオの続きは、どうやら、うまいこと展開していきそうな気配もある。
カムニャックの方が後ろにいたのに、上がりが少しだけエンブロイダリーの方が速かったというのは、一見すると能力差なのだが、よく、荒れ放題になる時のこのレースは、1400以下の重賞に向くスピード能力が問われるくらいのスピードレースになるということで、それを前回は経験できている強みはあったが、他の距離の主要G1では、大体はカムニャックが強いのでは…、という評価を正当にすべきとも思える内容だった。 両者とも、ひどいレースをすることあるが、東京マイルの高速戦で結果を残したのだから、本物のクラシックホースである。 そんな恥ずかしい過去のことは、みんなで慰めてあげればいい。 もうしばらく、このライバル物語を見ていたいが、こうしたレース<異様な高速レース>をいくつも戦えないから、もしかすると、これが最後なのかもしれないと思った。
気性的な問題を抱えていたわけではないが、激しいマッチアップを経て、少しだけスランプに陥っていたクイーンズウォークが、老獪な先行の武豊・エリカエクスプレスを何とかゴール前捉え切った。 自信満々の西村淳也騎手は、前日に新潟で希望を述べていたと伝え聞くが、2歳チャンピオンのグレナディアガーズのように、高速の東京はお好きなようで、また勝てなかったが、どの馬も苦しむこの特殊な条件を、この牝馬がまたこなしたというか、自分の出番で納得に近い結果を残したとするべきだろう。 昨年よりも、大きな馬場が生じた関係で、1秒ほど決着タイムは速かったが、3着争いを制するのだから、この大型牝馬はまだやれる。
あと半年ほどしか、クラブの事情で走れないものの、左回りに注文がつくのなら、もっと柔軟に海外にでも…、というところまで戻ってきたと思わせる内容に、新潟の大事故から1年経たない中での好結果は、陣営の自信に繋がるものとなった。 西村淳也騎手も誇れる騎乗が、チャーチルダウンズに行く前から、ずっと続いている。
34.6-45.9-57.3
今、武豊騎手がこのラップを刻むと、スローという無機質なラップ分析が付記される。 アイサンサンは行きたいという意思が空回りしたかのように、見事にスタートに失敗。 逃げようと思うほど、外枠の騎手がこうした悲運に呑まれる。 昨年は岩田騎手<日曜京都でかなり危険な事故により、落馬負傷、長期休養のないように今は願うのみ>が高松宮記念で、今回は不滅の鉄人である幸騎手が…。 誰からも尊敬される騎手になった両者でも、武豊のように、うまいことやり抜けないというのは、若手のいい教訓にもなる。 まだまだ働いてもらわないと困る。
その武豊騎手の攻めていない逃げを徹底マークのニシノティアモは、伏兵評価ではない津村騎手とて、何一つ間違っていないが、走破タイムの1:31.5で示すように、それでもよくやっていると思える内容。 普段以上に積極的な姿勢を見せた津村騎手の、非常に攻めたと思える平場の戦い方にも進境が見られ、一時期の優しい乗り方をする馬乗りだけはうまいんだけど…、という評価から、明らかに一変である。 齢40にして、この変わり身。 若手にはいくらでも手本になる騎手がいる。 内枠で何かやってくれそうな期待感だけが増大していたカピリナの鞍上も、気配だけは抜群によかったチェルヴィニアの鞍上も、その他の短期免許の騎手たちも…。
伏兵として、最も立派な立ち回りをした津村騎手が間違っていたとは思わないが、それ以上に、馬の本質が問われたレースで、こうした評価が低い馬に乗った騎手たちの振る舞いに対し、新潟や京都で乗った若手らが、そこにもいるだろうベテランらの解説を聞きながら、大いに勉強するべきものがある。 前回逃げる危険を冒したルメール騎手は、定石通り、今回は差しに振る舞った。
そして、結果を出した。 これもまたすごいことなのだが、そこに至る過程は、あまりにも高い資質と経験値の多さが求められる。 当たり前のことを出来る騎手が、沢山出ているのがG1である。 来週以降は、もう少し格式の高いレースが続く。 欠場者がちらほら出ている状況で、大抜擢を期待するには、こうしたことから学ぶことが第一歩。 重い価値を持つガチガチ決着であったことに、大きな意義を感じる筆者は、面白くないといった文中の一言を取り消すべきととも逡巡したが、やめておくことにする。 そういうルメさんは、やっぱり、好きじゃありません。 悪口を言われるのも花と、下品を貫くことを決めた筆者なのである。


