2020年日本ダービー(東京優駿) 展望

コントレイルのライバル探しになると思っていたところ、デアリングタクトが思わせぶりの怪気炎を上げ、変な風が吹いた。

ライバル物語とはここまで無縁の孤高のサラブレッドであったコントレイルが、次に手にすべきタイトルとして、皐月賞を叩き台にしたとはいえ、本当にダービーを狙っていたのだろうか。

我々がこの特殊なローテに感じた次にこそ本当の狙いが…、というのと、陣営の特に、福永騎手が考える筋道とは若干異なっているものを、何か感じた。

勝とうとせずにどこまで理想の結果を出せるものなのか。

荒れ馬場の不可抗力がそれを現実のものにさせたが、結果は思った通りだったのではないだろうか。

欲張らずにダービーへ挑む姿勢は、何だか律儀だ。

そもそも、皐月賞制覇に重きを置かないからこそのぶっつけであるという狙いは、共同通信杯から直行の組のそれとあまり大差ないわけだが、そういう余裕のローテで皐月賞を勝った馬はこれまで、

  • 19年 ①サートゥルナーリア→④<鞍上乗り替わり等、前走から3カ月半ぶり>
  • 16年 ①ディーマジェスティ→③<前走共同通信杯は道悪>
  • 15年 ①ドゥラメンテ→二冠達成<共同通信杯はリアルスティールの2着>
  • 14年 ①イスラボニータ→②<共同通信杯は1週繰り下げ>
  • 12年 ①ゴールドシップ→⑤<皐月賞道悪>
  • 90年 ①ハクタイセイ→⑤<きさらぎ賞道悪>

運も味方につけないといけないコントレイルにとって、休み明けで道悪の皐月賞を制したという結果が、ダービーやそれ以降の戦績にどう影響していくか。

その点を読み解くだけでも、データ上は絶対視禁物と言える。

4戦消化してしまったものは、もうリセットできない。

しかし、サートゥルナーリアは全部余裕ローテからの中5週のダービーでほとんど自滅だったのに対し、すでに中5週の前哨戦→本番のローテを経験しているコントレイルは、この点の死角がない。

関西馬でも再三の関東遠征で結果を出し続け、絶体絶命の1角トラフィックから3角手前からゆったり進出で、同キャリアのライバルをねじ伏せた。

併せたサリオスはダービー回避が既定路線。

過剰なスピードで勝負できる別路線が登場しない限り、ジエンドであろう。