ホープフルステークス2025の予想 過去10年のデータ傾向と有利な枠/出走予定馬の最終追い切り
目次
ホープフルステークス2025の予想 過去10年のデータ傾向と有利な枠/出走予定馬の最終追い切りの予想と出走予定馬の最終追い切り評価を行っていきます。
過去結果を見ても荒れる傾向のある中、有力な登録馬の中から鉄板軸馬とされる外厩仕上げの本命馬や消去法で消すべき馬、本命をも超える可能性のある穴馬をデータ分析!
歴代勝ち馬のサインを見逃さず、予想オッズを見ながら過去配当を超える払い戻しを狙っていきましょう。
| レース名 | 第42回ホープフルステークス(G1) |
| グレード | 重賞(G1) |
| 日程 | 2025年12月27日(土) |
| 発走時間 | 15時40分 |
| 開催場所 | 中山競馬場 |
| 距離 | 芝2,000m |
| コース | 右回り |
| 賞金 | 7,000万円 |
| レコードタイム | 1:58.2 |
ホープフルステークス2025予想-予想オッズ/出馬表(馬柱)/出走予定馬の馬体診断/想定騎手/最終追い切り評価(枠順確定)
ホープフルステークス2025の予想オッズと登録馬
| 枠順 | 馬番 | 出走予定馬 | 騎手 | 性齢 | 斤量 | 予想オッズ | 人気 | 1週前追い切り | 最終追い切り |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 1 | 1 | ノチェセラーダ | A.プーシャン | 牡2 | 56.0 | 52.2 | 13 | 栗東・CW・良(長岡禎) 5F 70.1-54.7-38.2-11.4(一杯) | 栗東・坂路・重(助手) 800m 55.4-40.3-26.0-12.9(末強め) |
| 1 | 2 | アーレムアレス | 菱田裕二 | 牡2 | 56.0 | 37.2 | 11 | 栗東・CW・良(菱田裕) 7F 97.2-65.4-51.1-36.8-11.5(一杯) | 栗東・坂路・重(助手) 800m 55.4-39.5-25.2-12.6(馬なり) |
| 2 | 3 | ジャスティンビスタ | 北村友一 | 牡2 | 56.0 | 9.7 | 5 | 栗東・坂路・良(助手) 800m 58.0-42.8-28.4-14.0(馬なり) | 栗東・坂路・重(北村友) 800m 58.8-43.0-28.1-13.7(馬なり) |
| 2 | 4 | ロブチェン | ○○ | 牡2 | 56.0 | 62.9 | 15 | 栗東・CW・良(松山弘) 6F 82.5-66.4-52.1-36.8-11.0(稍一杯) | 栗東・CW・重(助手) 4F 51.5-36.8-11.3(一杯) |
| 3 | 5 | ノーウェアマン | 木幡巧也 | 牡2 | 56.0 | 278.1 | 19 | 美浦・ウッド・良(木幡巧) 6F 81.1-66.0-51.5-37.0-11.7(一杯) | 美浦・ウッド・良(助手) 6F 82.7-66.8-52.1-37.1-11.7(馬なり) |
| 3 | 6 | バドリナート | 坂井瑠星 | 牡2 | 56.0 | 8.7 | 4 | 栗東・CW・良(坂井瑠) 7F 98.1-67.4-52.4-37.2-11.6(一杯) | 栗東・坂路・重(助手) 800m 54.9-39.8-25.9-12.8(強め) |
| 4 | 7 | テーオーアルアイン | 松山弘平 | 牡2 | 56.0 | 45.8 | 12 | - | 栗東・坂路・重(助手) 800m 55.6-39.5-25.1-12.3(馬なり) |
| 5 | 9 | メイショウハチコウ | 三浦皇成 | 牡2 | 56.0 | 58.0 | 14 | 栗東・CW・良(鮫島良) 5F 68.3-53.0-38.0-11.7(馬なり) | 栗東・坂路・重(助手) 800m 54.4-39.9-25.8-12.7(馬なり) |
| 5 | 10 | ウイナーズナイン | 西村淳也 | 牡2 | 56.0 | 33.7 | 10 | 栗東・CW・良(西村淳) 6F 82.5-67.2-52.1-37.1-11.3(馬なり) | 栗東・坂路・重(助手) 800m 55.9-40.0-25.5-12.8(強め) |
| 6 | 11 | フォルテアンジェロ | T.マーカンド | 牡2 | 56.0 | 19.8 | 6 | 美浦・ウッド・良(助手) 5F 66.4-51.6-36.8-11.1(一杯) | 美浦・ウッド・良(助手) 5F 68.2-53.3-39.0-12.2(馬なり) |
| 6 | 12 | アンドゥーリル | 川田将雅 | 牡2 | 56.0 | 3.5 | 1 | 栗東・CW・良(西谷誠) 6F 82.0-66.3-51.1-36.2-11.4(一杯) | 栗東・坂路・重(西谷誠) 800m 54.8-38.9-24.9-12.3(馬なり) |
| 7 | 13 | ショウナンガルフ | 池添謙一 | 牡2 | 56.0 | 6.5 | 3 | 栗東・CW・良(池添謙) 6F 83.1-66.7-51.3-36.6-11.4(強め) | 栗東・坂路・重(池添謙) 800m 54.9-39.0-25.6-13.1(強め) |
| 7 | 14 | ジーネキング | 斎藤新 | 牡2 | 56.0 | 69.5 | 17 | 美浦・ウッド・良(斎藤新) 5F 65.8-50.8-36.8-11.3(強め) | 美浦・ウッド・良(助手) 6F 82.5-66.3-52.0-37.4-11.4(馬なり) |
| 8 | 15 | アスクエジンバラ | 岩田康誠 | 牡2 | 56.0 | 29.7 | 9 | 栗東・CW・良(岩田康) 6F 85.3-69.8-54.4-38.5-11.0(一杯) | 栗東・CW・重(岩田康) 6F 83.7-67.6-52.1-36.6-11.1(強め) |
| 8 | 16 | オルフセン | 岩田望来 | 牡2 | 56.0 | 24.3 | 7 | 美浦・ウッド・良(岩田望) 5F 66.8-52.3-38.0-11.5(馬なり) | 美浦・坂路・良(助手) 800m 54.1-39.3-25.9-12.8(馬なり) |
| 枠順 | 1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 1枠 | 2回 | 2回 | 1回 | 20回 | 8.0% | 16.0% | 20.0% |
| 2枠 | 4回 | 2回 | 4回 | 21回 | 12.9% | 19.4% | 32.3% |
| 3枠 | 3回 | 3回 | 3回 | 23回 | 9.4% | 18.8% | 28.1% |
| 4枠 | 2回 | 3回 | 3回 | 29回 | 5.4% | 13.5% | 21.6% |
| 5枠 | 4回 | 1回 | 1回 | 30回 | 11.1% | 13.9% | 16.7% |
| 6枠 | 3回 | 4回 | 5回 | 27回 | 7.7% | 17.9% | 30.8% |
| 7枠 | 2回 | 2回 | 3回 | 35回 | 4.8% | 9.5% | 16.7% |
| 8枠 | 0回 | 3回 | 0回 | 39回 | 0.0% | 7.1% | 7.1% |
| 種牡馬 | 1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| ハーツクライ | 17回 | 11回 | 11回 | 102回 | 12.1% | 19.9% | 27.7% |
| エピファネイア | 16回 | 13回 | 20回 | 113回 | 9.9% | 17.9% | 30.2% |
| キタサンブラック | 13回 | 7回 | 2回 | 58回 | 16.3% | 25.0% | 27.5% |
| ハービンジャー | 13回 | 6回 | 10回 | 103回 | 9.8% | 14.4% | 22.0% |
| ドゥラメンテ | 12回 | 15回 | 20回 | 100回 | 8.2% | 18.4% | 32.0% |
| キズナ | 12回 | 7回 | 8回 | 89回 | 10.3% | 16.4% | 23.3% |
| ゴールドシップ | 9回 | 21回 | 8回 | 198回 | 3.8% | 12.7% | 16.1% |
| ディープインパクト | 9回 | 15回 | 13回 | 79回 | 7.8% | 20.7% | 31.9% |
| モーリス | 9回 | 8回 | 8回 | 63回 | 10.2% | 19.3% | 28.4% |
| ルーラーシップ | 9回 | 5回 | 13回 | 104回 | 6.9% | 10.7% | 20.6% |
ホープフルステークス2025 - 過去10年のデータ傾向
不幸の手紙が三冠馬でJCを制した翌年、名門に届くというジンクス
国枝厩舎に所属していた頃のコマンドラインと、似たように2戦無敗で同じくクラシック候補に上ったミッキーカプチーノ<矢作厩舎>が、人気を裏切る結果に終わった。
どういう組み合わせだったどうかは置いておくして、相対的に縦の比較をすると、少し混戦模様にあった年に、この2頭がふるい落とされて消えたという見立ても間違いはない。 いずれも、クラシックにいって、好勝負になった馬がいなかった年の人気馬だったので、あっさりと壁に跳ね返されたということもできる。 厩舎実績などを含め、人気になりやすい素地が、結果的に、モンスターで制したジャパンCとの対比により、上乗せ分があったら<=厩舎の名前がまた売れて、次のスターが出てきたという雰囲気の影響>、こういうこともある。
イクイノックスが勝った翌年のレガレイラは勝っている<=木村厩舎>から、クラシックホースということも、レースの性質上は、重要なファクターになっていた気がする。 その他の年も、怪しいオッズになったこともあったが、クラシックに直結したから、問題はなかった部分はある。 やってみてわかることもあるから、その辺りは、穴党にはありがたい傾向にも思える。
言うほどは使ってこない、京都2歳S連対のいずれかは連続好走する
G1昇格初年度のタイムフライヤーだけが勝ち切って、トップナイフ以降の2着馬であるシンエンペラー、ジョバンニらが目立つ。 どういうわけだが、割合的には2着馬が強い。 勝ち馬も一定数出てくるが、3歳時点で国外のタフ馬場でG1好走を決めるシンエンペラーだけが、内面に危うい面を抱えながらも、11月デビューから3戦目の強みを活かし、ここでその証明していたという風に感じる。 2000Mを連勝した馬は、G1昇格後は皆無。 東京スポーツ杯や萩S、アイビーS組が人気に応えるのには、はっきりとした理由があるともできる。
今年は波乱の京都2歳Sで、ある意味、楽しみは多いともできるが、当然のことながら、半信半疑にもなる。 人気にはならないことを逆手にも取りたいが、トップナイフの場合<3番人気→7番人気>であったということ以上に、他の騎手の倍以上中山の重賞レースを制してきた名手の継続騎乗だったことも、推し材料の要素。 現状、強いジャスティンビスタとキャリアホースのアスクエジンバラのランク付けを、レース前に行う必要性を感じないから、同列扱いの買い方が賢明であろう。
ファウストラーゼンの二番煎じは無理筋であるから…
いい線まで行った伏兵はかなりの数存在しているが、矢作厩舎で中1週半のステイフーリッシュと、昨年のファウストラーゼンらが、未勝利クラス勝ちから馬券になった馬。 関東圏のその手の馬は、一定数挑戦してくるが、東京のみのキャリアであったりするとダメな場合はほとんど。 何しろ、G1昇格後は関西馬が、レガレイラ以外の7勝なのである。 そうした伏兵も、いくらかは関西経由のキャリアで優位性があるのかもしれない。 右回り、コーナー4ついずれかの勝ち星が鍵でもある。
ただ、このタイプは選別が難しく、何も、1勝クラス勝ちとか、オープン好走などの条件以外に、サンライズジパングやそれこそ先日引退が決まったドゥラエレーデ<東京スポーツ杯4着馬ながら、勝ち星は札幌のダート戦のみ>などのようなジョーカーも、存在していないことはない。 レベルの高い年かどうかは兎も角、力勝負にはなる傾向だから、距離耐性があるならば、牝馬でも勝てるのだから、中距離ダートで結果を残してる両者も、一応の候補にはなる。 1勝クラス負けの馬は来たことはないが、変なレース展開となった百日草特別のフォルテアンジェロが気になるフィエールマン産駒なので、これはこの枠でぜひ押さえたい。
結局、大方2勝同士の競馬になる
今年も京都2歳Sウイナーをはじめ、人気になりそうなアイビーS勝ち馬、札幌チャンプなど、華のある勝ち方をしてきたダービージョッキーの乗り込む人気勢が参加する予定になっているから、その点は楽しみ。 同じように、京都の特別を勝って3戦2勝とした組も面白いから、かなりのキャパにもなるし、プレ皐月賞となりそうな雰囲気だ。
ただ、マイルの重賞勝ち馬のうち、1頭くらいはここに出てくる傾向もあったが、コマンドラインの失態から、この手の馬はまず出てこなくなって、結果的に、レガレイラの年にエントリーしていたゴンバデカーブースも、輸送熱で取消しがあったりと、ここは少し怪しいところもあるから、ジャンダルムの何故<武豊に花を持たせようとする前田オーナーはさすがではあるが、結局、母が勝てなかった中山のスプリンターズSを勝った>についての謎は解けないにしても、ここはもう穴なら狙えということで、今後も距離をとりながら押さえる他はないだろう。
ちなみに、2勝馬がこれまで5勝。 1勝馬が一昨年まで3連勝だったが、昨年は正統派王者の誕生で4頭目のデビュー3連勝馬にもなった。 元々、やや破天荒なところのあったダノンザキッドだけは怪しくなっていったが、その他はまずクラシックホースになっている無敗王者は、キャリア2戦が理想。 その成功例となったコントレイルとサートゥルナーリア産駒を送り込んでくるが、無敗馬のジャスティンビスタよりも、一回負けているバドリナートやアンドゥーリルの方が人気になりそうなところに来て、無敗制覇はいずれも1番人気で…。 該当馬はないが、評価基準は実は曖昧という見立てもあるから、そこに引っ張られるものおかしな話。
ただし、ショウナンガルフやジャスティンビスタ、新馬の内容が図抜けていた戸崎騎乗・ラヴェニュー<ロードカナロア産駒と友道厩舎のミスマッチはありそうだが…>が人気になりすぎるようだと、先行抜け出しをして上で1800Mのリステッドを勝ってきた馬は強いはずだ。 休み明けもあまりよくない傾向ではあるから、そうなると、好みやスタンスという個々の感覚が絡んできて、サートゥルナーリアよりはコントレイルではないか…、という好みの部分が、最終決定に影響してきた。 両者、2頭ずつがエントリーしている。
ホープフルステークス2025- 出走予定馬の血統/成績/タイム
後発G1ホープフルSの親仔制覇を早速期待させる、サンデーレーシングのコントレイル産駒
バドリナートの血統
このレースで好走しながら、あまり煮え切らないままキャリアを終えそうなファントムシーフと似た血統構成だが、いくらかこれに、シャープなスピードを足したようなアップデート型の配合に思う。
3代母のクードジェニーは、種牡馬しても存在感を示すマキャヴェリアンの全妹。 近親の活躍馬を挙げだしていくと、枚挙にいとまがないほどの、ノーザンダンサーを代表産駒として送り出した偉大なるナタルマの直系でもある。 ストームキャットのクロスにセンスを感じさせない5×3を抱えるバドリナートであるが、このファミリーの血がナタルマのクロスを多数抱える中で、ノーザンダンサーが5代以内に存在しない、わずかこの流れが2本に限られるコントレイルを父に迎えることで、ヘイロー<ノーザンダンサーとは従兄弟同士>の強くないクロスは、効果を増す印象。
この手の配合は、マキャヴェリアンの血を持つジャパンC勝ちの大魔神・佐々木オーナーでお馴染みというシュヴァルグランに近いものがあるが、ナタルマとノーザンダンサーが複雑に絡むので、ノーザンダンサーと距離をとれる配合というのはミソ。 ちょうどいいヘイローのクロスは、かなりセンスを感じさせるから、ストームキャットの変な入り方、重なり方は帳消し。
シュヴァルグランは完全に晩成だったが、重賞昇格初年度の京都2歳S<=中山で行われていたホープフルSの名を消さず、朝日杯FSとラジオNIKKEI杯の開催場をトレードして、こちらは現名称で、G2として有馬記念直前に組み込まれたのも2014年>で、人気薄3着であった。 京都のレースを使っていると、好相性のローテになるという2歳王道に限りなく近い戦略は、何となく、ハイレベルを予感させる世代であるだけに、そういう時ほど、この血統馬がきっちりハメ込んでくる可能性にここは賭ける。 他の血統馬に見劣らない構成に加え、ホープフルS勝ち馬で脈ありの後継はこれが初めてという流れなので、ジーネキング<あまり評価をされていないのに、シレっと産駒の重賞初出走で2着>にも興味を持っておきたい。 忘れると今後も痛い目を見る気がする…。
ホープフルステークス2025 - レース展開と最終予想
ダノンヒストリーが登録してくるとは思わなかったが、本気を出したらというか、ポテンシャルを丸のまま引き出されたなら、他の馬はひとたまりもない部分がある一方、エピファネイア牡駒は特に、やる気を出させるようにする方向性が強制的に支配的なアプローチであると、ものの見事に失敗する傾向もあるから、ドゥラメンテでもあまりハマらなかったという堀厩舎出身の名馬の産駒に関してもそうなのだが、どの程度、自由に走らせるかが重要であったりもする。 動けなかったというか、体力が足らなかっただけの小柄なブローザホーンは、良馬場でも弾けるようになってから、G1にもすぐに手が届いたが、ほぼワンシーズンだけのような気配で、今どこかに行ってしまった。
翌日は、エフフォーリア超えの本当の勝負にもなってくる、4歳有馬リベンジマッチにダービー馬が挑むが、戸崎の決断というか、迷いなくダノンデサイルを選択したような惚れ込みようが、どう出るのか見ものでもある。 厩舎と騎手とのバランスが大事で、社台系のシステマティックな体調管理システムだと、すぐに嫌気がさすというのは、自分たちで育てたエピファネイアなのだから<大調教師である角居勝彦という男の偉大さも、今更ながら際立たせる結果になっている>、どうにかしろよ思うのだが、個別に違うリクエストをかけるような弾力性が、まだ組織的にも、未成熟な部分があるのだろう。 所詮は、エイダンだとか、ボブ・バファートにでもなろうと思っているのだろうが、彼らだって、いくらでも失敗を繰り返してきている。
難しい種牡馬・エピファネイアに、グッドルッキングによる副作用でもある、高額取引を誘発するような展開に盛り込んで、才気あふれる若きトレーナーの安田翔伍と、もはや、御大クラスの化け物オヤジになってしまった自由すぎる馬乗りのテクニシャン・横山典弘の手を借りて、大物に育てるなど、あまり、意味がないことのように思うのだが。 筆者は、日本競馬の宝物であるイクイノックス産駒も、そういう雰囲気を感じるから、こうして、関係ないところで、熱くなっているのである。
それにして、そろそろ本題であるが、フラフラ走る坊やである。 丸山元気騎手を初戦で配したのが、何となくわかるような気がしている。 2戦目は、その後の展望も含めて、距離を伸ばして、坂井瑠星騎手で確勝級の未勝利戦を使ったが、楽勝の副産物として、ドゥラメンテ的外側逃避の化け物感を添えたのだから、安心してみていられない。 これが本当にコントレイル産駒なのか。 安田翔伍調教師が、新馬では動かなかったスカイストライプスという馬を、東京に連れて行ったら、今度はびっくりするほどかかって<あの男が意図して好位付けを狙ったら想定以上に行きたがった>、次は阪神のダート使って、妙な手応えでありながら、砂を被るシーンはあったのに、クリスチャンにやるじゃないかお前という感じで褒められていたのも、変な感じがした。
謎の多い馬・コントレイルには、実は、見た目ではわからない狂気が宿っている。 JCで引退の花道を飾る勝利を挙げた翌日、ご機嫌だったはずのコントレイルが、友情で結ばれたはずのパートナー・福永に嚙みつきにかかったというのが、実は本性であったのかもしれない。 オープン級であることは明白な今回本命のバドリナートや、その、よくわからないやつになっていきそうなスカイストライプス<素直な優等生タイプを好むタイプ調教師ではない、きっと、ダノンデサイルは依頼の形で管理することになったのだろうが、その時もう一目惚れだったのではないのか、そんな経緯を戸崎騎手が知っているから、決して離さないのだろうと推察するが、無論、大先輩への敬意を示す意味でその手綱の重みを理解した上でのレガレイラ不選択という解釈も正解であろう>もそう、新馬の動きが妙な具合に、コントレイルの本質にも近い、基本的に勝負に関心がないという前進気勢の希薄さを見せながら、突然、大いに変貌を遂げたような俊敏な動きを見せた時、ひとつの成功パターンがあるのだろうと思う。
どこもかしこも、三冠馬の初年度産駒をぞんざいには扱いたくないという面があって、しかし、父の本質をよく理解する矢作厩舎の面々と福永祐一調教師は、使えそうだったらどんどん使うというスタンスで、いい塩梅に賞金稼ぎに成功。
その中で、矢作厩舎では乗り運動に携わるのであれば、コントレイルの背の上に何度も乗ったはずの坂井瑠星騎手が、早速の当たりを引いたという感じもある。 矢作厩舎のコントレイル産駒では数頭勝ちの結果を残したが、まだ、オープンクラス<=G1>で除外にならない賞金は稼いでいない。 代わってというわけではないが、松永幹夫厩舎のノーザンファーム産、件の超の付く血統馬であるこのバドリナートは、札幌であわやの重賞初挑戦逃げ粘り2着のジーネキング共に、やってくれそうな気がする。
走る気があるというより、やや乱暴な走り方というか、やんちゃな部分があるという感じで、どう見ても、コントロールは難しいタイプ。 ただ、それでどこまでも前に行くという感じではないから、追って魅力のある坂井瑠星騎手にはぴったりなのであろう。 積極策もフィットするし、安田厩舎に縁がないわけではないから、どうも何を画策していそうな翔伍先生のことだから、積極的な挑戦をする時、これも瑠星騎手をスカイストライプスに起用する可能性はある。
バドリナートという馬は、きっと、そこまで速くはないから、スマートな立ち回りをしているようで、常に、集中力を欠く走りを続ける傾向もあるからこそ、いくらか前向きな部分を利用して、これまでは前につけていたが、見た目の数字は大したことないが、前走萩Sの4段階加速の後半半分は、ほぼ自身で押し上げた数字であり、遊んでいる雰囲気からも、本番のタイトな展開は、むしろ好都合のように思う。
完成度は少しばかり足らないし、ここまでうまいこと運んでいる馬でも、 突然、苦しくなったりするとふらつくようなこともある若駒だけに、危険な部分を秘めるパワー満点のバドリナートは、豪快に飛ぶとか、とんでもない逃げをするなんてことも否定できないが、世界のリュウセイ・サカイの騎乗。 攻めの手に出られる馬で、妙味に引くことはしないから、ハイペースは想定されないホープフルS<捲りを警戒するなら、強気に先行してペースを握った方は押し合いへし合いにならない>で、前に行くことは決して、悪手ではないだろう。
思えば、時の流れは早いもので、不良馬場の未勝利戦で圧勝して、一息入れられたパンサラッサが、このレースで逃げたのはもう6年前のこと。 坂井瑠星騎手は彼に騎乗したのだが、後ろから、あの東京スポーツ杯の激走はなかったことにしたように、まるでへっちゃらと言わんばかりに、馬なりで追い詰めてきたが、後の三冠馬だったのだ。 初の4つのコーナーを走らされたことで、手前の替え方もよくわからないまま、内にもたれながら、福永祐一は最後まで、ゴーサインのような仕草を見せることなく、ヴェルトライゼンデや後に少しは成長した姿を見せる木村厩舎のオーソリティなどを相手にしなかった場面で、パンサラッサの主戦でもなくなった瑠星騎手の想いは、いくばかりモノだったか、察するに余りある。
1番人気ではないだろうが、ある程度の支持を受けて、自厩舎のコントレイル産駒がエントリーしてこなかったところで、暫定産駒でトップランクのパートナーを得て<東京の新馬で不利をものともしなかった京都2歳S3着のゴーイントゥスカイがいれば、もう少し立場も楽だったろうが、彼も馬格がある、コントレイル産駒には珍しいタイプ>、一番になれるチャンス、牡馬タイトル両獲りへの有力な挑戦者になっただけでも、少し前とはまるで違う。
一つ下の横山武史騎手が、競馬学校にいる頃からの付き合いで、今も深い親交があると聞くが、そんなライバルでもある彼があのブリーダーズCを見て、見事な立ち回りをした先輩、というよりも戦友の完璧なエスコートに対し、嫉妬を禁じえなかったと、お父さんの知り合いのおじさんが話していたという。 もっと高みへ。 矢作厩舎が誇るスターホースの血を引く有望株は、いずれ、世界中の主要タイトルを総なめにしてしまうのかもしれない。 すると、師匠が究極とする、矢作以外の世界のトップステーブルから勝たせてほしいという有力馬への騎乗が、きっと叶う日がやってくるのかもしれない。 もっと、武史を嫉妬にまみれたコバンザメにしてやろうではないか。 互いの健闘のためにも、今は、坂井瑠星が輝き続ける必要はある気がする。 最高の年末にしたい。


