オークス(優駿牝馬)2016 展望

桜花賞組は今年も強いだろう。

そこでの主役、超高速決着のチューリップ賞1、2着馬でもあるジュエラー、シンハライトは、マイル戦における牝馬のハイグレード競走で、全く底を見せることなく、連対記録を伸ばしてオークスへと向かう。

1:33.4の勝ち時計は、事前にそれを遥かに上回る時計で駆けてしまった馬が大半なので、全く目立たない記録となってしまったが、アパパネのレースレコードとわずかに劣るだけの高水準の結果。

この1分33秒台の決着で最先着した馬のオークスの成績は【3203】で、今年のように、桜花賞で5倍以内の高い支持を受けていたばかりなのだが、負けた5頭のうち、括り方からすれば当たり前ではあるが、桜花賞馬が4頭いるから、注意が必要。

後々に、すごいことをやってのけるブエナビスタ、ジェンティルドンナあたりが該当していないのは、時計が速くなかったから。

ただ、1:34.0とギリギリのところで駆けたブエナは、オークスではレッドディザイアとハナ差になったことは強調しておきたい。

接戦を落とすパターンが予想の軸になるだろう。

一方、メンバーの質が高かったフローラSは、桜花賞とは真逆のチェッキーノのワンサイドゲーム。

キングカメハメハ×ハッピーパス<父サンデーサイレンス>は、ここ数年、否、今後もよく見かける走る馬の血統。

性質上、2400Mに向く馬は多く出さない分、2000Mでこういう強い勝ち方をできる馬は、間違いなく大成できる。

2、3、4着馬も、例年の優勝圏内の時計で駆けている。過剰に人気を落とすようなら、妙味は大きい。

皆、自分から仕掛けられるタイプだ。

フラワーC楽勝のエンジェルフェイスは、時計勝負歓迎の中距離の快速型。

忘れな草賞で骨っぽい相手を破ったロッテンマイヤーは、クイーンC3着馬。叔母はブエナビスタのオプション込みで、例年なら人気になるのだが。

つまり、今年のオークスは相当面白いレースが期待できるのである。