スプリンターズステークス2017 展望

自由に出走馬を選択できるのであれば、毎度毎度カードはチェンジである。

混沌に拍車がかかったスプリント路線は、この夏もまともな決着は殆んどない。

救世主求む。

昨年はそれがハマった形になったわけだが、今年はどうもそれはなさそう。

ビッグアーサー回避でやや拍子抜けのセントウルSだが、ポイントが散り散りになってスプリントシリーズがノーコンテストになることを防ぐ意味合いのあるレースとして、ここの勝者が夏の王者になるのであろう。

即ち、狙いがセントウルSという馬に有利。

つまりは例年通りに、その結果を鵜呑みにしてはいけないということになる。

セイウンコウセイに時計を求めると脆く、ビッグアーサーにタフさを求めても怪しいというのは結果として現れてしまっている。

エアレーションを実施するなどの極度の高速化を防ぐ造園課の努力は実を結びつつあるが、天候の読みが難しい時季での開催である以上、あまりアテにならない推定タイムというやつに、昨年の覇者・レッドファルクスはレースレベルの低下を味方につけての勝利であったと仮定した場合、今年も大分左右されてしまう可能性がある。

上がり馬に期待ができない以上、最近の流行りであるちょっと前の実績に頼ることが最後の一手になるどころか、大きな推挙理由となり得る状況にある。

ギリギリ夏競馬とのボーダー上にある函館スプリントSとCBC賞の覇者は、前哨戦というステップを踏んだら好走しないとダメ。

基本的に暑さに歯向かわなければ、調整そのものは難しくないから、函館スプリント組の方が有力だとは思う。

武器があるシャイニングレイは、正直どういう競馬になるのかまだ不明な点が多く、ディープ産駒なんてまず理由でもない限り馬券にならないから、セントウルS快勝で堂々のサマーチャンピオンになれたら考えたのだが、体質も考慮した直行ローテに。

3歳馬でも勝負になるレースだけに、キャリアの浅さも揉まれ弱さも、それそのものは死角にならない。

ジューヌエコール自身に才能があるかが焦点となる。