スプリンターズステークス2018 展望

日本馬がどこまでやれるかという言い方は、香港などに行ったときに放たれる言葉となるが、明らかに下降線でも、香港のタイトルホルダーであるラッキーバブルズが登録している以上は、ちょっとは意識しないといけない。

南半球のオーストラリア産とはいえ、ヘイロー直系のセブリング産駒。

ヘイルトゥリーズンも薄っすらクロスされているくらいだから、良馬場で似たような配合のストレイトガールが勝ち切った年のような展開の利があれば、激走する可能性はある。

さて、そのラッキーバブルズに香港で先着していた春のチャンピオン・ファインニードルが、いよいよ登場する。

春の王者がセントウルSを勝つと、その後ろくでもないことが起きる現象が続いているから、昨年のような鮮やかな勝ち方をする必要があるとは思わない。

差し損ねでいい前哨戦から、どのように上がり目を見せられるか。

焦点は絞られ、また、きっと英国帰りの川田騎手が乗るだろうから、ほぼほぼ軸は決まりだろうか。

近年の傾向は、夏に押せ押せになっているような馬が、まず馬券に絡まないこと。

ちょっと前に、不良馬場の中牝馬がワンツーした07年の2着馬・サンアディユだとか、7月、8月に軽めのレースを連勝のワンスインナムーンなど、牝馬は来るけれども、レッドファルクスも完全に休み明けだったように、牡馬はここだけを目指している馬しか狙えない。

即ち、ファインニードルに準ずる程度の実績が必要となる。

無論、レッドファルクスであり、セイウンコウセイが伍して評価できる存在になるわけだが、敢えて、サマースプリント王者候補筆頭のアレスバローズを推したい。

ディープ×TBで、ヨーロピアン牝系という芝向き配合は、あたかも場違いのような気配も漂わせるものがあるが、そういう背景がある中で、後方から豪快に追い込んでくる辺り、さすがに上がり目はないレッドファルクスとの末脚比べで、ちゃんと流れた際の破壊力では、見劣ることはないはず。

酷暑の本州で2戦したら…、の不安を、どうにかして払拭してもらいたいが、無理する必要はない。