高松宮記念2019 展望

阪急杯のメンバーをちと覗いてみたところ、全く本番に繋がってきそうな雰囲気がない。

桜花賞馬が7歳馬であり、天才と称されたロードクエストも6歳馬である。

エイトシャイデン1着以外に、未来予想図は望むべきものとならない一方、その彼とて、短距離で勝ち切れずにマイルで本物になったディープ産駒である。

さて、ファインニードルがいない以上は…。

シルクロードSを見て感じたのは、ロードカナロアとその仔ダノンスマッシュとでは、成長曲線が全く違うということだろうか。

2歳時から期待馬であり、距離や展開に左右されつつ、京阪杯とシルクロードS連勝ならロードカナロアと同格以上とみなされる可能性のあるダノンスマッシュは、成長は認めるものの、強かさを身につけた北村友一騎手とのコラボに好機を見出す形で、キャリア相応の結果がついてきた面が大きいと、ここでは断言したい。

言わんとすることは、未熟さがあったロードカナロアの4歳春時点と、その後のあり得ないレベルのパフォーマンスを、そっくりそのままなぞられるようだと、ダノンスマッシュは過度に期待される存在になってしまう可能性があるのだ。

言い換えると、4歳で勝てなかった高松宮記念を、仔は4歳で勝つチャンスを得た一方で、すでに上がり目は目いっぱいのところまで来てしまっているのではないかということ。

妙に展開が向き、味なインからの抜け出しは鮮やかであったが、一方で強引に自分の型にハメようとする粗削りな面は、実は最初からなかった。

相手探しに徹するのもいいが、同父のアンヴァルやアレスバローズといった、同じく裏路線で活躍した面々や、名を知られても地味にステップアップしようと堅実に走り続ける同期のミスターメロディなどは、決して見劣らない存在だろう。

となると、前記のベテランでも、昨年強い3着で穴をあけたナックビーナスにもチャンスありと思えてくる。

パッと見た感じは週末の阪急杯のメンバーと大差ないような…。

影ながら応援したいのは、久々休み明けでハイペースに呑まれたラブカンプーだろうか。

また勝てないまでも…、否、今年はチャンスはある。