ヴィクトリアマイル2026の予想 過去10年のデータ傾向と有利な枠/出走予定馬の最終追い切り

ヴィクトリアマイル2026の予想と最終追い切りの予想を行っていきます。過去結果を見ても荒れる傾向のある中、有力な登録馬の中から鉄板軸馬とされる外厩仕上げの本命馬や消去法で消すべき馬、本命をも超える可能性のある穴馬をデータ分析!
歴代勝ち馬のサインを見逃さず、予想オッズを見ながら過去配当を超える払い戻しを狙っていきましょう。

レース名第21回 ヴィクトリアマイル (G1)
グレード重賞(G1)
日程2026年5月17日(日)
発走時間15時40分
開催場所東京競馬場
距離芝1600m
コース左回り
賞金1億5000万円
レコードタイム1:30.5

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ヴィクトリアマイル2026予想-予想オッズ/出馬表(馬柱)/出走予定馬の馬体診断/想定騎手/最終追い切り評価(枠順確定)

ヴィクトリアマイル2026の予想オッズと登録馬

枠順馬番出走予定馬騎手性齢斤量予想オッズ人気1週前追い切り最終追い切り
11カピリナ横山典弘牝55643.413美浦・ウッド・良(助手)
6F 82.2-66.4-51.3-37.0-11.4(強め)
ジャスリー(強め)の内1.5秒追走・0.2秒遅れ
美浦・ウッド・良(助手)
6F 78.9-62.8-48.9-35.6-11.3(強め)
12ワイドラトゥール横山武史牝55667.616-栗東・坂路・良(助手)
800m 53.7-38.5-25.4-12.7(馬なり)
24エリカエクスプレス武豊牝45617.36栗東・CW・良(泉谷楓)
6F 80.9-65.0-50.6-36.1-11.1(強め)
栗東・坂路・良(武豊)
800m 53.7-38.4-24.7-12.1(馬なり)
23マピュースF.ゴンサルベス牝45649.114美浦・ウッド・良(ゴンサルベス)
6F 78.6-62.9-49.4-36.3-11.5(強め)
美浦・ウッド・良(助手)
5F 67.2-52.0-37.1-11.8(馬なり)
36ラヴァンダ岩田望来牝55619.78栗東・CW・良(岩田望)
6F 83.5-68.1-53.0-37.2-11.3(馬なり)
栗東・坂路・良(助手)
800m 53.3-37.8-24.3-12.0(馬なり)
35ケリフレッドアスクM.ディー牝45682.218栗東・坂路・良(助手)
800m 54.3-39.1-25.4-12.5(末強め)
栗東・坂路・良(助手)
800m 53.6-38.4-24.9-12.5(強め)
48カムニャック川田将雅牝4565.72栗東・CW・良(西塚洸)
7F 97.4-65.8-51.4-36.9-11.3(馬なり)
メリオーレム(馬なり)の内0.8秒追走・同入
栗東・坂路・良(助手)
800m 56.0-40.5-25.4-12.1(馬なり)
47クイーンズウォーク西村淳也牝5566.83栗東・CW・良(西村淳)
6F 82.5-67.3-51.9-36.7-10.8(G前一杯追)
ページターナー(一杯)の内1.6秒追走・0.1秒先着
栗東・坂路・良(西村淳)
800m 56.9-40.8-26.0-12.7(馬なり)
59ココナッツブラウン北村友一牝65625.611栗東・CW・良(助手)
6F 82.4-66.8-51.9-37.0-11.3(馬なり)
アクセス(馬なり)の内0.3秒追走・クビ遅れ
栗東・坂路・良(助手)
800m 54.9-40.0-25.9-12.8(馬なり)
510ドロップオブライト松若風馬牝75680.417栗東・CW・良(松若風)
6F 83.8-67.5-52.2-36.9-11.0(G前仕掛け)
コーラルクラウン(強め)の内0.6秒追走・クビ先着
栗東・坂路・良(助手)
800m 53.1-39.2-24.8-12.2(馬なり)
612エンブロイダリーC.ルメール牝4562.31美浦・ウッド・稍重(助手)
5F 65.9-50.4-35.3-11.1(強め)
ダノンクラウディア(強め)の内0.5秒追走・0.8秒先着
美浦・坂路・良(助手)
800m 53.6-38.7-24.7-12.0(馬なり)
トリエンナーレ(末強め)を0.3秒追走・0.1秒遅れ
611ボンドガール丹内祐次牝55662.215美浦・ウッド・稍重(丹内祐)
4F 49.4-35.9-11.5(G前仕掛け)
美浦・ポリ・良(助手)
5F 67.2-52.6-38.6-11.5(強め)
714ジョスラン戸崎圭太牝45614.35美浦・ウッド・良(助手)
6F 83.8-67.6-53.1-37.8-11.4(馬なり)
ウインファイネスト(馬なり)の内1.0秒追走・同入
美浦・ウッド・良(戸崎圭)
6F 83.4-68.3-53.6-38.7-11.6(馬なり)
コックピットサイト(馬なり)の内0.9秒追走・同入
713カナテープ松山弘平牝75620.610美浦・ウッド・稍重(助手)
5F 66.4-51.5-36.6-11.3(馬なり)
美浦・ウッド・良(助手)
6F 81.7-65.4-50.4-36.1-11.6(馬なり)
エンジョイドアスク(強め)の外0.5秒先行・0.3秒遅れ
715アイサンサン幸英明牝45629.412栗東・坂路・良(助手)
800m 52.2-37.0-23.7-12.0(強め)
栗東・坂路・良(助手)
800m 53.8-38.3-24.5-12.2(馬なり)
818チェルヴィニアD.レーン牝55613.64美浦・ウッド・良(助手)
7F 93.0-63.4-49.5-36.3-11.6(強め)
マジックパレス(直強め)の外0.2秒先行・同入
美浦・ウッド・良(レーン)
5F 66.9-52.1-37.6-11.3(馬なり)
ヴァロアーク(馬なり)の外0.3秒先行・同入
816ニシノティアモ津村明秀牝55618.17美浦・ウッド・稍重(津村明)
6F 82.3-66.2-51.2-36.6-11.0(直一杯)
カシオペア(一杯)の内0.6秒追走・同入
-
817パラディレーヌ坂井瑠星牝45620.29栗東・坂路・良(坂井瑠)
800m 55.8-40.5-26.3-13.0(馬なり)
栗東・坂路・良(助手)
800m 57.3-39.6-25.1-12.3(馬なり)
脚質1着2着3着4着以下勝率連対率複勝率
逃げ馬1回1回2回16回5.0%10.0%20.0%
先行馬5回7回6回57回6.7%16.0%24.0%
差し馬13回10回8回124回8.4%14.8%20.0%
追い込み馬1回2回4回93回1.0%3.0%7.0%
枠順1着2着3着4着以下勝率連対率複勝率
1枠1回2回7回29回2.6%7.7%25.6%
2枠3回3回3回31回7.5%15.0%22.5%
3枠7回0回1回31回17.9%17.9%20.5%
4枠0回3回2回34回0.0%7.7%12.8%
5枠1回4回1回33回2.6%12.8%15.4%
6枠4回1回1回34回10.0%12.5%15.0%
7枠2回1回2回51回3.6%5.4%8.9%
8枠2回6回3回47回3.4%13.8%19.0%
種牡馬1着2着3着4着以下勝率連対率複勝率
ロードカナロア27回33回25回164回10.8%24.1%34.1%
エピファネイア27回20回28回137回12.7%22.2%35.4%
モーリス22回24回27回143回10.2%21.3%33.8%
ディープインパクト21回11回8回101回14.9%22.7%28.4%
キズナ18回18回9回101回12.3%24.7%30.8%
ドゥラメンテ17回12回13回95回12.4%21.2%30.7%
キタサンブラック14回8回7回58回16.1%25.3%33.3%
リアルスティール13回9回7回36回20.0%33.8%44.6%
イスラボニータ11回11回8回85回9.6%19.1%26.1%
ハービンジャー10回15回5回78回9.3%23.1%27.8%

ヴィクトリアマイル2026 - 過去10年のデータ傾向

ルメールしか人気に応えていない問題の本質

ルメール騎手が6年連続馬券圏内に入っている。 ほぼ、恒例となっている夏のバカンスのために稼いでいるような印象さえある。 2019年は内規による厳しいペナルティを課されたことによる欠場であり、2015年の通年免許取得から、基本的にはフル参戦で、そこでも掲示板外は一度しかないというほど、有馬記念ばりに好相性である。 意外と、多くの人が気づいていない傾向かもしれないが、もうそろそろ、皆が気づくことだろう。
ここ6年の騎乗馬の人気は古い順で、1、1、3、1、4、1番人気。 うち3勝という内訳だが、これにアドマイヤリードの1勝<6番人気>が加わって、計4勝。 過剰人気になる騎手が二冠馬に乗るというだけで、プレップレース快勝の印象以上に、少し売れすぎるきらいはある。 クイーンC快勝馬がこのレースで強い説を、昨年のクイーンズウォーク<川田騎手は今年はカムニャックで参戦>が証明しているので、鉄板の風潮が醸成されるのに十分な環境は整っている。 さあ、これをどう打ち破っていくか。 簡単ではないが、微妙な季節であるから、天下人も翻弄されるに違いないと、ここからは期待値が先行するばかりの、穴狙いの道筋づくりに 注力したい。

阪神牝馬Sを経た桜花賞連対馬は鉄板であったが…

ソダシとその前のグランアレグリア、アーモンドアイが桜花賞馬による勝利となったが、後二者に関しては、4歳時はここに縁がなくて未出走。 連対馬に拡大すると、昨年のアスコリピチェーノが勝ち馬に加わる。
クラブの所有であると、社台系生産馬が6歳時に参戦することはないので、絞り込むことはかなりの確度で、狙いも狭まるという見解が妥当。 3着はスターズオンアース、2着には、翌年に本格化することになるリスグラシューの名もある。 いずれも5歳いっぱい、最後は大レースでラストランを迎えている。
4歳縛りの定義は、単純に、ローテの絞り込みが可能ということ。 ブエナビスタやウオッカなどは、ドバイを経て、ここに挑んできて、力で連を確保してきたが、いずれも僅差での勝利か、惜敗となっている。 その他の国内組で、阪神牝馬S組の好走馬は、実は、リスグラシューだけというのも意外。 矢作厩舎であるが、正直、まだまだという姿がこのレースでも見られた、惜敗の2着であった。
香港ではあまりにも大きな敗戦となってしまったので、立て直しが必要だったということもあるから、似たような前走のカムニャックと一緒に、力で見せ場を作ったあの姿は、実は、クイーンCの時の桜花賞の関わりとよく似ていて、2、3着は負けていた馬だったことからも、速いタイムだったことも影響して、総合力を買うなら、エンブロイダリーとやはりいい勝負になったカムニャックの方…、という論理を展開し、軸馬を挿げ替えることに成功したと思い込む筆者なのである。 スプリント適性も求められやすいレース特性から、函館でビックリ箱をひっくり返したカピリナさんも、シレっと付け加えておこう。 どこかに、ギャラボーグに引っ張られている部分はある…

男勝りなんて言葉は、このレースでも死語となりつつあるものの…

グランアレグリアとアーモンドアイはただもらいのようなところもあったが、昨年アスコリピチェーノに差されただけだったクイーンズウォークは、時計が少しかかる渋残りのコンディションを活かして、ビッグボディである彼女自身のパワーで2着に差し込んできた。 これが金鯱賞僅差勝利の後の一戦。
新潟で色々大変なこともあって、連覇を目指した金鯱賞も散々な内容だったが、一応、ローテは昨年とよく似ている。 展開が向かなければ、大敗もあるという、芝を走る牝馬とすれば大きすぎるというキャラには、ある程度の余白のようなものを我々も準備して、来た時の驚きは最小限としておきたい。
他には、ショウナンパンドラやスターズオンアースなどの、王道路線を経てきたG1タイトル持ちの馬ばかり。 単純に距離適性と斤量の問題で、ここはあくまでも叩き台か、場合によっては秋の準備をするためのレースにしている部分もある。 今年は昨年からずっと、牡馬が世代のエースとなっている、通常の展開にも影響されて、変に目立つソダシ的存在はあまり多くない。 そうした転戦組もさることながら、牡馬混合重賞で連対している馬も、ニシノティアモ、ボンドガール、カピリナなどに限られ、いずれも伏兵評価が見込まれる。
埋め合わせるべき、穴への期待で選ぶべきタイプは古馬になってくるという感じ。 自然な形で、5歳馬が中心になるが、中距離実績で、クイーンズウォークにも劣らない内容であるこの馬に関しては…。 こんな脳トレの結果、穴狙いの一頭を今年もG3組の中から選定することになるというのは、いくらかワンイシューの嫌いもあるのだけれども、ここは突っ走っていきたい。

最後のひと絞りを可能にする、前走凡走馬の巻き返し

アーモンドアイ、グランアレグリアらは別格としても、本格化前に参戦したリスグラシューやレシステンシアなども、前走連外しの組で巻き返してきた組。 G1実績が乏しくても、一昨年のフィアスプライドや勝ち切ったノームコアなどは、コース設定がまるで違う中山牝馬Sの1番人気・大裏切り敗走後の巻き返してで、こうしたい馬は馬券になりやすい面もあるから要注意。
3番人気だった馬にまで拡大すると、7歳で完勝のストレイトガール<前年も高松宮記念1番人気惨敗を経て、東京で覚醒V>が、阪神牝馬Sを完全にひと叩きの形にして、狙い撃った連覇を達成している。 重賞で人気になる馬が人気落ちでこそ怖い。 これが短距離型同様、中距離実績に目が行って、人気落ちの要素が加速度的にマシマシで50倍確実になる非連対馬の福島牝馬S人気勢の巻き返しが怖い一方、両方人気薄でもミナレットやデンコウアンジュらが、爆穴をあけているから、中山牝馬Sでまともに掲示板に載ってきたニシノティアモが来ても、何も不思議はないと妄想。 東京の方が合う印象もあって、ニシノフラワーの血筋でもある彼女が、ここでその能力を爆発的に開花させてもフロックではないはず。

ヴィクトリアマイル2026- 出走予定馬の血統/成績/タイム

若き指揮官を送り込む、爆発力を秘めた福島牝馬Sで掲示板の下の方にいた伏兵候補

ニシノティアモの血統

父のドゥラメンテがあまりにも華やかなファミリーだから、そちらに目が行くのは仕方ないところもあるのだが、この3代母ニシノフラワーに関わる北米系のファミリーもかなりのインパクトがある。
6代母にあたるザブライドは、伝説を未だに時計に残す三冠馬・セクレタリアトの全姉にあたる。 半兄にはサーアイヴァー<英二冠>を含む、ターントゥ直系の重要系を成したサーゲイロードもいる。 血統表に彼らの母であるサムシングロイヤルを見たら、一度手を止めて、周囲をよく眺めておくといい。 その時代の生産者が、いい血を必ず集めているはずだ。
ザブライドからルファビュルー、ダンチヒ、マジェスティックライトをつけられて生まれたのが、桜花賞馬のニシノフラワー。 スプリンターズSを勝つ前に、旧エリザベス女王杯<3歳限定の2400M戦>でも踏ん張って3着に入ったという、イケない領域を進んだ名牝だが、直仔の代では活躍馬を多く出せず、古馬になって、輝きを失ったスピードスターは、その再興を待ち望まれた平成初期の遺産と化していた。
ところが、アグネスタキオンとジャパンCで4着のコンデュイット<キングジョージ、BCターフ連覇>を配された後、件のダブルクラウンのモンスターが入った途端、ニシノティアモは重賞制覇にまで至ったわけだが、父が持つトニービンの血を加えることにより、元々は芝向きのグレイソヴリンが入る事にもなり、セクレタリアトの血筋である上に、ボールドルーラーの血もダイレクトに据え置かれた母系には、母の段階で、欧州系でもタフな日本のダートもこなすネヴァーベンド系の傑作であるミルリーフの直系も挿入の形になって、見事に、ナスルーラ系の主要ラインが大きく交わる構成になった。
グラスワンダーを安田記念で倒したエアジハードは、父がプリンスリーギフト系×ネヴァーセイダイ直系の配合で、母はボールドルーラー系にオークス馬のシャダイアイバーをかけた良血。 この血統にトニービンとネヴァーベンドを加えられたショウワモダンは、6歳時に突如覚醒し、安田記念の親仔制覇を果たしている。 同じ安田記念ならば、ヤマニンゼファーやウオッカは、ナスルーラの血を重要ポジションに抱える。 ウオッカはニシノティアモと同じで、クリスタルパレス、ルション、トウショウボーイが入る上に、ナシュア<米二冠>の血も両親が抱える、いわば偏った配合。 代重ねがノーザンダンサー系より早くできるスピード型の特性から、意外な戦績の後継から、大種牡馬が出てくるという部分が、ニシノティアモにまつわる種牡馬やファミリーの歴史から明確にくみ取ることができる。
東京でしかG1を駆けられないタイプではないが、スプリント適性も時に問われるレースだけに、それに津村騎手が乗るのだから…。 ヒントありの穴では来ないタイプではあるだろうが、人気はないわけで、皆があの時感じたようなことを、おととしと同じ様に、再びお願いしてみる側に立たせてもらえれば、それこそ、僥倖であろう。

意外と東京向きの末脚を持つ牝馬だという印象は、東京で勝った3つの内容というよりも、前走の中山牝馬S<中山では3戦して5、2、5着>の差し損ねに本質が凝縮されているように感じられた。
休み明けであると、少し気性的に危うさのある配合上の懸念事項もあって、本格化と同時に手綱を託された津村騎手が、丁寧に引っかからないようにゆったり進行でリズムを重んじたアシストをするのだが、これに加え、連続の重賞参戦に加え、春の中山特有の渋馬場と外枠という要素もあって、一応のポジション取りを狙ったものの、津村騎手とすれば、前走でレーゼドラマが単騎先行で快勝していることに加え、変なスイッチが入ると危ないタイプのエリカエクスプレスも出てくるなどしている状況で、G1でもないのに、勝ちに出て行っても…、という思惑が少し透けて見えた。
おまけに自己最高の448kgでの出走。 晩成型特有の、また牝馬ならではの、使われてもなお、体が大きくなるというモードに入っているようなところもあるニシノティアモの成長は感じつつ、あくまでも本番に向けたステップという認識も作用したのか、外に振られらわけでもないが、結果として、武藤騎手のエセルフリーダがいかにもハンディキャップ競走らしい、展開上の裏面を味方につけるような番手からの抜け出しで勝ったように、直線で大外に振った時点で、勝ち負けはないという状況。
それでも、非力な過剰支持の哀れな牝馬の敗戦とは正反対の、自分の存在感をゴールシーンでは最もファンに印象付けるような末脚で、5着まで押し上げた。 もちろん、メンバー中の上がりではトップ。 おまけに、前にいた4頭すべてが自身よりも目方だけなら30kg以上大きい馬ばかりだったことも踏まえると、レース適性の点でも、見劣った部分はあったのだが、明らかに、この馬だけははっきりと福島記念制覇の先入観では、本質を見誤るタイプだと思わせるものがあった。
何しろ、遠めから撮影されているレース映像だけでも、その成長の度合いは手に取るようにわかった。 2年前の秋に、恐らく、不具合が出た3歳シーズンの最後のレースを見ていると、いつも通りの好位付けをしつつ、頼りなさげな馬体が切なく見えるほど、非力さを漂わせていたのだが、復帰後の4連勝はいずれも一方的。
それに加え、もうこの頃から冴えわたった勝負勘を誇る名手であったかのように思わせる、ラップから分析できるポジショニングも絶妙であったという津村騎手の手腕も見事。 スローが見えているなら、そもそも、出がひどく悪いタイプではないので、流れを読んで好位付けを選択した福島記念は、逃げるバビットの2番手から、レースの中心であることを意識づけるような盤石の態勢から、思惑通りの直線の反応で完勝であった。 すぐ後ろには、そこを取りたかったのだという、アラタ&横山典弘の大ベテランコンビが追走している。 見えている景色は、まるで武豊のようであった、というレースにも映っていた。
驚くべきことに、前走の甲斐路Sは中団からの差し込み完勝の末脚爆発のパターン。 競馬というのは、確かに、展開上に有利に立つことを重要視する戦略重視の騎乗も勝利を呼び込む要素として、最もG1で、その精緻さが求められるという側面があるが、ある意味、それ以外のレースでは、ここがある程度アバウトでもいいという面はある。
いざ、G1で乗り手に求められるスキルは、より勝ち負けに影響する部分ばかりとなるから、そうした舞台で駆け引きばっかりやっている短期免許の外国人騎手であるとか、気合いの入り方が違う、地方所属のトップジョッキーなども、この20年ほど目立っているが、その点で評価は変わる部分はあるにしても、普段のレースでの扱いが、ファンからも厳しい視点での審査を受けないところならば、むしろ、生え抜きの乗れている鞍上を選択した方が的確であると思うのだ。
簡単に言えば、勝ちへのこだわりを求められるのは、レベルの高い馬ほど、実は、G1出走に関わる成績が求められる舞台というよりも、G1そのものであり、それは人馬共にハイレベルなものを表現できなければ、出てきた意味はないという話だが、それ以外のところで無理に、これなら勝てるからと言って、目の前の1勝に飛びつくことは、案外、騎手が困った状況に追い込まれた時に、依頼が舞い込まなくなる理由にも繋がる。 フィーリングが悪くなると、騎乗馬の質にも文句をつけ、関係者に言わなくてもいいことを言ってしまうことで、信用そのものを失う結果になるというのは、よく聞く話。 所詮は、その程度の騎手なのである。

ヴィクトリアマイル2026 - レース展開と最終予想

若い頃から散々干されてきた、4000勝と3000勝の二者は、未だにその威光を眩いばかりに放ち続ける恒星となった。 実力を身に着けると同時、人間関係ももちろん大切だが、実績を積み上げたところで、困った事態に巻き込まれるというのは、主役である馬が動物であるから、そんなものは日常茶飯事。 ほつれた糸を元通りにしようと、鋏を使った作業をするのは、濃密になりやすい狭くて小さな勝負に関わる業界では、よほどの小者が相手でなければ、まず失敗の原因となる。 ほったらかして、別のオファーを待ったが懸命だ。
何を言いたいのかというと、どんなに全盛期が偉大であっても、あまり多く勝っていない時に評価されてきた乗り手の方が、本当に信頼されるピースとなるのである。 ルメール騎手も少しずつうまくいかないことが多くなって、悪目立ちするのだろうか、やけに、メディアに顔を出すかと思えば、現役の終焉の場面について語ることが増えた。 ひと回り上のオジサンたちの方が、自分がギラついていた200勝していた頃のように、勝ちに飢えているが、一方で、一歩引いた目線から、妙手を繰り出すことにより、全盛期を過ごすリーディング上位組だとか、外国人トップグループに一泡吹かせる快感を得て、それもまた、小さなエネルギーに変えている姿が目に付く。
欧米系のフィジカルやアスリート向き体型の乗り手には、体重管理と共に、やはり、肉体的な負担がかかるが、たとえば、津村明秀騎手なんかは、センスの人というところにクローズアップされることが多いタイプなのだが、前とほとんど肉体的変化を見せずに、いくらかどん欲さを同期の川田騎手から少しだけ譲り受けることで、欧州の勝てる騎手のようなスタイルの良さを活かして、繊細にテクニカルなアプローチをする乗り手として、自身の全盛期を今迎えようとしている。 小柄でフィジカル強化も継続的な課題であると同時に、馬乗りについても学び、最後は福永元騎手に下手なりの生き残り術を教授される中で、いくらか、肉体的な限界を感じながら、経験をレースに還元することに重きを置くようになってきた川田騎手とは、ある意味正反対。
恐らく、今の川田騎手であるなら、ニシノティアモに乗る機会があって、伸びしろがまだある段階であったなら、真っ先に適任の鞍上に同期の天才の名を挙げているはずだ。 フィジカルの部分にアスリート的進化を、自然成長の中で得たニシノティアモという馬が、今の充実の春シーズンを迎え、G1で結果を残せずに正しい論理的思考からも口惜しいと思える状況の津村明秀と、最も相性がいいというのは間違いないだろう。 一昨年の吃驚仰天だったテンハッピーローズ同様、自分でどうにかしていきたい馬で勝ち切ることで、今後もまだ充実の時代を迎えることだろう津村明秀が、名手であると再認識される舞台と再びしたいとろろだ。
中距離型の印象もあるが、明らかに、展開不利の状況で追い込んだ前走で完全修正。 ときめく春をこちらも迎えた上原佑紀調教師が、早晩、適任を選択したのはちょうど1年ほど前であったのだが、ニシノティアモに関しては、左回りのマイル戦からキャリアがスタートしていることからも、適性模索の過程で、距離をこなせる準備をしているというよりも、いずれ、体が出来れば、福島記念のような結果は想定していたきらいもある一方、新馬で敗れたのは、芝1400重賞で複数回快速タイムで乗り切っているワイドラトゥールということは、センスを磨きつつ、真の狙いはこのヴィクトリアマイルという展望であったようにも思えてきたから、末恐ろしいものがある。
青葉賞で武豊を配し、きさらぎ賞では水牛ボディ<二日休んで完全にオフモードだった模様>だったものの、キレ味も武器になる大型の差し馬らしい見事な仕上げで勝ち切ったゴーイントゥスカイの作り上げ方に、筆者は、大変に関心している。 これで最大4頭出しを狙えるダービー…。 まだG1を勝っていないのに、いきなりの戴冠がダービーになる可能性もなくはないが、目立ち過ぎる3歳の坊やたちの活躍の遥か前に、その師の才覚に確かなものがあったことにもしっかり触れ、語っておきたかった。 これはまるで藤沢和雄のようではないか。 2002年のダービーで、そんな元師が成した偉業は開業15年ほどした後の全盛期の快記録であるが、上原ジュニアに関しては…。 40代になったばかり騎手と、そこにまだ至らない36歳の調教師が目指す未来は、同じように明るいものであろう。
何だか、そのことがより分かりやすい形で結果として現れるG1となりそうな雰囲気がある。 自信を持って、そのタクトをスタンドから馬上から振る姿が、思い浮かんでしまったから、筆者も推挙理由として、勝てる馬という言葉を選択しておくことにした。 他の不安に対し、このチームは自信に満ち溢れている。