間違いのない走破時計(持ち時計)についての考え方

予想のファクターにはいろいろありますが、第1回目の今回は最も基本なる走破時計の判断法について説明します。

これは、いわゆる持ち時計というものですが、競馬を始めたばかりの人は専門紙などの持ち時計欄で単純に各馬の能力を判断しがちです。比較の仕方を誤ると、それは大きな落とし穴となってしまいます。

ペースについて

どのような場合においても単純にペースが速いから走破時計も速くなるというものではありません。特にダートの中距離戦などでは、前半が早過ぎると終いがかかり、全体の走破時計が遅くなることもあります。

また、距離が長くなればなるほど、その走破時計は道中の流れに左右されやすく、能力比較の参考になりにくくなるという点も覚えておきましょう。

ある2頭の馬が同じレースで同じ走破時計で走っても、それぞれがどのようなペース(ラップ)で走ったかにより評価は分かれます。東京のダート1600m戦・500万条件に出走したA、B2頭の馬を例に取り上げて、一緒に考えてみましょう。

  • Aは果敢に先行し、前後半の半マイルを47秒5-51秒0で走破時計 1分38秒5、勝ち馬に0秒3差の2着。
  • Bは中団後方から徐々に進出、48秒5-50秒0(上り3F37秒5)で1分38秒5、2着のAとは同タイムのハナ差3着。

さて、あなたはどちらの馬を高く評価しますか? どちらが優秀である、ということはあえて言いませんが、私なら、前半と後半で3秒5も差のあるハイペースで後半よく粘ったAを高く評価します。

普通であれば直線でバテて失速するケース。その急流の中で上位に入線できたということは心肺機能が優れている証拠です。

Bも前後半のタイム差から見れば、ハイペースぎみのラップを踏んだといえそうですが、東京のダート1600m戦はどちらかというとハイペースになりやすいコース、500万条件では平均的なペースで走ったことになります。

ハイペースを先行した各馬が失速する中を後方から伸びてきたので、展開利があったといえますが、これが、馬群の中を上手く抜け出してきたというのであれば、レースセンスが良いという評価もできます。

以上は、ハイペースを先行して粘った馬の競走能力が評価できるという一つの例であって、これを逆に後半ものすごい脚で追い込み、上り3F36秒台をマークするようであれば、これはこれで高く評価することもできるのです。

このようにテンが速過ぎたり、上りが速過ぎたりして上位に入線するというのは、基本的には競走能力の高い証拠です。

しかし、気性に問題があり馬群に入れられないとか、折り合いがつかない等の理由で極端なレースをせざるを得ない場合などは、それらの馬がなかなか馬券にならないというケースもありますので注意してください。

各馬のラップは、週刊競馬ブックなどの成績欄にあるレースラップと通過順または専門紙の馬柱にある前後半3Fの時計で推定できます。

走破時計(持ち時計)の馬場差について

前回はレース全体の流れ(レースラップ)でそれぞれの走破時計を評価する方法について書きましたが、今回は馬場差についてを、芝とダートに分けて説明します。

競走馬の能力を計るための最も基本的で重要なファクターである走破時計の比較が正確にできるか否かで、馬券収支は大きく変わります。そのためには馬場差というものをしっかり把握する必要があります。

念のため申し上げますが、馬場差とは、 ― 同じ距離でもコースの形状・起伏、芝や砂の質がそれぞれ違うので、別の競馬場のものと比較するのは論外である。また、同じ日の同じコースでも途中から雨が降ってくれば、同じ良馬場でも比較の対象にならない。 ― というような事です。

馬場差について [ 芝 ]

芝については、馬場状態が良という前提に立って話を進めます。レースを行うごとに傷み、時計のかかる馬場になります。ですから同じ週に行われた同距離のレースとの比較が最も正確な判断となります。

例えばAという馬が芝1200Mを1分9秒6で500万条件を勝ち上がったとします。そして翌日1000万条件の芝1200M戦の勝ち時計が1分9秒7であったとすれば、Aは昇級しても勝てるだけの時計は持っているということができます。

馬場は使われるごとに時計がかかるようになりますが、コースの内側から傷んできますので、次第に公正なレースに支障をきたすようになります。そこで主催者は内側に仮柵をつけて、馬場の傷んでない外側を使うような処置がとられます。

そうなるとその週からは逆に時計が速くなります。この仮柵の処置については競馬番組表に明記されていますので、必ず確認しましょう。

馬場差について [ ダート ]

ダートについては、競馬場ごとに砂厚がほぼ一定にたもたれています。ちなみに現在開幕中の4回東京は砂厚7cm、2回中京は7.5cmです。しかし開催替わりに砂厚を変更するようなことが過去にはありましたので、一応チェックしたほうがいいでしょう。

砂厚が同じでも、開催替わりなどに砂を大量に入れ替えたりする場合があります。砂が新しいと前の開催に比べ時計はかかるようになりますが、使われるごとに少しずつ速くなります。また、同じ週の同じ良馬場でも水分の含有量で時計は変わってくることがあります。

例えば、午前中やや重で午後から良に回復したような場合、他の日の良馬場よりはかなり速くなってしまいますので、比較の対象とはなりません。 雨が降らなくても、湿度による影響で時計は変わります。同じ砂厚で同じ良馬場発表でも、特に12月から2月にかけての乾燥する時期は、時計が掛かります。

例えば、秋の東京ダート1600mを1分39秒0で走ったCと、冬の同コースを1分40秒0で走ったDが同じに未勝利戦に出走したと仮定します。あなたはどちらの馬を選びますか? たぶん多くの競馬ファンがCと答えるでしょう。

しかし、仮に古馬500クラスの勝ち時計を分析して、秋開催の平均が1分38秒0、冬開催が平均1分39秒5だったとすると、馬場差は1秒5ということになります。そして、Cは500万で勝った馬と1秒差、Dは500万で勝った馬と0秒5差の時計で走っていることが解ります。もう答えは言うまでもありませんね。

レース検討の際、比べる馬の近走が、すべて同じレースまたは同じ週に行われたレースに出走していたのであれば、比較は簡単です。しかし、そうでない以上、このように馬場差といものを常に意識して検討しなければならないのです。


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