桜花賞2025の予想 過去10年のデータ傾向と有利な枠/出走予定馬の最終追い切り
目次
桜花賞2025の予想と最終追い切りの予想を行っていきます。
過去結果を見ても荒れる傾向のある中、有力な登録馬の中から鉄板軸馬とされる外厩仕上げの本命馬や消去法で消すべき馬、本命をも超える可能性のある穴馬をデータ分析!
歴代勝ち馬のサインを見逃さず、予想オッズを見ながら過去配当を超える払い戻しを狙っていきましょう。
| レース名 | 第85回桜花賞 (G1) |
| グレード | 重賞(G1) |
| 日程 | 2025年4月13日(日) |
| 発走時間 | 15時40分 |
| 開催場所 | 阪神競馬場 |
| 距離 | 芝1,600m |
| コース | 右回り |
| 賞金 | 1億4,000万円 |
| レコードタイム | 1:31.1 |
桜花賞2025予想-予想オッズ/出馬表(馬柱)/出走予定馬の馬体診断/想定騎手/最終追い切り評価(枠順確定)
桜花賞2025の予想オッズと登録馬
| 枠順 | 馬番 | 出走予定馬 | 騎手 | 性齢 | 斤量 | 予想オッズ | 人気 | 1週前追い切り | 最終追い切り |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 1 | 1 | ヴーレヴー | 浜中俊 | 牝3 | 55.0 | 24.9 | 8 | 栗東・CW・良(浜中俊) 6F 82.2-66.4-51.6-36.8-11.2(末強め) | 栗東・CW・良(浜中俊) 6F 83.6-66.9-51.8-37.0-11.4(馬なり) |
| 1 | 2 | エリカエクスプレス | 戸崎圭太 | 牝3 | 55.0 | 4.1 | 2 | 栗東・CW・良(助手) 6F 78.3-62.6-48.5-34.8-11.2(一杯) | 栗東・坂路・良(助手) 800m 54.6-38.6-24.0-11.7(馬なり) |
| 2 | 3 | マピュース | 田辺裕信 | 牝3 | 55.0 | 42.3 | 12 | 美浦・ウッド・不良(田辺裕) 6F 82.7-66.4-51.4-36.7-11.5(馬なり) | 美浦・坂路・良(助手) 800m 53.0-38.2-24.6-12.2(馬なり) |
| 2 | 4 | ショウナンザナドゥ | 池添謙一 | 牝3 | 55.0 | 18.4 | 6 | 栗東・坂路・良(助手) 800m 51.7-37.9-24.7-12.3(末一杯) | 栗東・坂路・良(助手) 800m 54.1-39.3-25.3-12.4(馬なり) |
| 3 | 5 | ボンヌソワレ | 川田将雅 | 牝3 | 55.0 | 45.2 | 13 | 美浦・坂路・重(助手) 800m 54.3-40.3-26.3-13.1(馬なり) | 美浦・坂路・良(助手) 800m 54.5-39.7-25.2-12.2(馬なり) |
| 3 | 6 | ビップデイジー | 幸英明 | 牝3 | 55.0 | 12.8 | 4 | 栗東・坂路・良(幸英明) 800m 51.6-36.9-23.7-11.8(末強め) | 栗東・坂路・良(助手) 800m 55.7-40.6-25.9-12.3(馬なり) |
| 4 | 7 | エンブロイダリー | J.モレイラ | 牝3 | 55.0 | 3.8 | 1 | 栗東・CW・良(助手) 7F 98.4-65.9-51.0-35.5-11.1(一杯) | 栗東・坂路・良(モレイラ) 800m 53.5-39.0-24.9-12.4(馬なり) |
| 4 | 8 | ウォーターガーベラ | 武豊 | 牝3 | 55.0 | 29.7 | 9 | 栗東・坂路・良(調教師) 800m 50.8-36.9-24.0-12.0(末強め) | 栗東・坂路・良(助手) 800m 55.4-40.5-26.2-12.4(馬なり) |
| 5 | 9 | アルマヴェローチェ | 岩田望来 | 牝3 | 55.0 | 7.1 | 3 | 栗東・CW・良(岩田望) 7F 96.8-66.0-51.3-36.4-11.4(一杯) | 栗東・CW・良(助手) 6F 81.2-66.6-52.1-36.7-11.4(馬なり) |
| 5 | 10 | トワイライトシティ | 松山弘平 | 牝3 | 55.0 | 80.1 | 17 | 栗東・坂路・良(松山弘) 800m 51.6-37.4-24.4-12.3(末強め) | 栗東・坂路・良(助手) 800m 55.9-40.7-26.2-13.0(馬なり) |
| 6 | 11 | ミストレス | 坂井瑠星 | 牝3 | 55.0 | 205.6 | 18 | 栗東・CW・良(助手) 6F 81.3-65.9-51.6-36.9-11.4(一杯) | 栗東・CW・良(助手) 6F 83.5-68.2-53.2-37.9-11.8(馬なり) |
| 6 | 12 | リンクスティップ | M.デムーロ | 牝3 | 55.0 | 14.1 | 5 | 栗東・CW・良(M.デムーロ) 7F 98.4-66.1-51.3-36.0-10.9(一杯) | 栗東・坂路・良(助手) 800m 57.3-41.4-26.1-12.5(馬なり) |
| 7 | 13 | チェルビアット | 北村友一 | 牝3 | 55.0 | 68.7 | 14 | 栗東・坂路・良(北村友) 800m 53.0-38.1-24.3-11.8(末強め) | 栗東・坂路・良(北村友) 800m 55.5-40.0-25.4-12.3(馬なり) |
| 7 | 14 | ダンツエラン | 団野大成 | 牝3 | 55.0 | 79.8 | 16 | 栗東・CW・良(助手) 6F 85.2-68.2-52.8-37.8-11.1(直強め) | 栗東・坂路・良(団野大) 6F 81.7-66.4-52.0-36.9-11.3(馬なり) |
| 7 | 15 | クリノメイ | 酒井学 | 牝3 | 55.0 | 23.5 | 7 | 栗東・坂路・良(酒井学) 800m 51.5-37.6-24.2-12.0(一杯) | 栗東・坂路・良(助手) 800m 53.7-38.0-24.2-11.9(馬なり) |
| 8 | 16 | ナムラクララ | 西村淳也 | 牝3 | 55.0 | 42.1 | 11 | 栗東・坂路・良(西村淳) 800m 52.1-37.1-24.1-12.0(一杯) | 栗東・坂路・良(西村淳) 800m 54.4-38.9-25.2-12.4(馬なり) |
| 8 | 17 | プリムツァール | 津村明秀 | 牝3 | 55.0 | 69.3 | 15 | 美浦・ウッド・不良(津村明) 6F 84.6-68.7-53.1-38.5-11.9(馬なり) | 美浦・坂路・良(津村明) 800m 55.7-40.7-26.2-12.6(馬なり) |
| 8 | 18 | ブラウンラチェット | 横山武史 | 牝3 | 55.0 | 31.6 | 10 | 栗東・CW・良(助手) 6F 84.2-68.7-53.1-37.9-11.9(馬なり) | 栗東・坂路・良(助手) 800m 54.5-40.0-26.0-12.6(馬なり) |
| 脚質 | 1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 逃げ馬 | 1回 | 1回 | 1回 | 17回 | 5.0% | 10.0% | 15.0% |
| 先行馬 | 6回 | 5回 | 5回 | 59回 | 8.0% | 14.7% | 21.3% |
| 差し馬 | 6回 | 9回 | 10回 | 140回 | 3.6% | 9.1% | 15.2% |
| 追い込み馬 | 7回 | 5回 | 4回 | 81回 | 7.2% | 12.4% | 16.5% |
| 枠順 | 1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 1枠 | 0回 | 1回 | 3回 | 35回 | 0.0% | 2.6% | 10.3% |
| 2枠 | 2回 | 0回 | 3回 | 34回 | 5.1% | 5.1% | 12.8% |
| 3枠 | 1回 | 2回 | 0回 | 37回 | 2.5% | 7.5% | 7.5% |
| 4枠 | 4回 | 4回 | 0回 | 31回 | 10.3% | 20.5% | 20.5% |
| 5枠 | 5回 | 2回 | 5回 | 28回 | 12.5% | 17.5% | 30.0% |
| 6枠 | 1回 | 2回 | 4回 | 33回 | 2.5% | 7.5% | 17.5% |
| 7枠 | 4回 | 3回 | 4回 | 49回 | 6.7% | 11.7% | 18.3% |
| 8枠 | 3回 | 6回 | 1回 | 50回 | 5.0% | 15.0% | 16.7% |
| 種牡馬 | 1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| ディープインパクト | 21回 | 25回 | 24回 | 156回 | 9.3% | 20.4% | 31.0% |
| ロードカナロア | 18回 | 24回 | 21回 | 166回 | 7.9% | 18.3% | 27.5% |
| エピファネイア | 18回 | 9回 | 9回 | 97回 | 13.5% | 20.3% | 27.1% |
| ハーツクライ | 15回 | 17回 | 19回 | 134回 | 8.1% | 17.3% | 27.6% |
| ルーラーシップ | 15回 | 14回 | 13回 | 119回 | 9.3% | 18.0% | 26.1% |
| キズナ | 15回 | 12回 | 19回 | 115回 | 9.3% | 16.8% | 28.6% |
| モーリス | 15回 | 9回 | 13回 | 104回 | 10.6% | 17.0% | 26.2% |
| キングカメハメハ | 12回 | 7回 | 2回 | 44回 | 18.5% | 29.2% | 32.3% |
| ダイワメジャー | 12回 | 5回 | 3回 | 96回 | 10.3% | 14.7% | 17.2% |
| ドゥラメンテ | 9回 | 15回 | 5回 | 76回 | 8.6% | 22.9% | 27.6% |
桜花賞2025 - 過去10年のデータ傾向
10分の1というのは偶然の値ではない
過去10年でリバティアイランドの危なっかしい直線のみの競馬で制した、ひやひやものの1勝のみ。 要するに、これこそが桜花賞における1番人気の危険性を象徴するワンシーンとなっているというわけだ。
その他、ラッキーライラック、レシステンシア、サトノレイナス、アスコリピチェーノら、高濃度のジュベナイルフィリーズ好走組がこぞって好走し、人気の上では完敗の雨馬場に泣いた無敗のソウルスターリングも、そのジュベナイルの好走馬に逆転されたのみの3着。
アルマヴェローチェに人気が集中するわけではないから、人気がないその他の路線のグループを買うのが筋というところで、この流れであるなら、むしろ、強い2歳女王の方は買いという見方もできなくはない。
強いのは強いが、そもそも力が違っただけ、という見立てが正解
連対していた組の連続好走のみが、継続した成功パターン。 簡単に言えば、もう暮れの時点に出走の目途を立てて、じっくりと仕上げていって…。
準備を十分にできるという強みを活かせるということでは、今年は例年以上に、ジュベナイルフィリーズ出走馬<最大で9頭>が多く出てくる可能性があるから、敢えて言うならば、アルマヴェローチェとそれ以外とでは、扱いは異なるとできる。
直行する以上、求められるのは間違いのない才能の証明。 ひと叩きできるというメリットを活かせる、彼女に敗れた組には、人気でなら負けていても良かったという括りで、救済もできる面はあるのだが、総じて不振。 ビップデイジー以外は、勝ったり負けたりを繰り返す力関係だから、直行であるなしを問うこと以前に、軸馬になりそうなのはアルマヴェローチェだけという前段で、以降の組みたてを考える材料としていきたいところだろう。
問題だらけのクイーンC組
滅多に来ないどころか、連勝が一度もないのが、この組。 昔は間延びした、中途半端な間隔の影響であったわけだが、今は、クイーンCのレース水準のアップで、本番並みの時計が求められることが影響して、とても中7週ではリカバリーが難しいということがあったり、そもそも、オークス狙いの馬も多く出てきて、その手のタイプがクイーンCで好走しているケースもあるから、適性も微妙に影響する。
エンブロイダリー圧勝で、その他を狙うのは気が引けるが、本質論では、そんな速い勝ち馬よりも、以下のグループを買いたいとなってくるものの、話の流れは、クラシック本流で、あくまでもオークスへと繋がる路線という捉え方をすると、今年は適性の面で不安な材料が多いという雰囲気もある。 モレイラ効果で人気は集まるが、混戦予測の中、過剰人気ほど厄介なことはない。 ルメール騎手が乗っていたところで、それは関係ないが、1年後の大阪杯で1番人気に推されたスターズオンアース・川田騎手は、ここでは混戦の中で7番人気の伏兵。 この馬しか勝っていないというのは、どういうことなのかを一旦考えた方がいいだろう。 2、3着で狙うという切り替え方の方が本筋。
多様なローテを象徴する他の反主流路線に活路を見出す時代
アーモンドアイは1月のシンザン記念、デアリングタクトは2月のエルフィンS、最大の例外であるグランアレグリアなどは、朝日杯フューチュリティSで断然の支持を受けて敗れて以来の実戦。
言わずと知れた名牝たちに、前走の内容こそ重要なようで、結果として、休養期間そのものに価値があるという、2歳女王と同じ成長の期間に充てたという成功のパターンが共通。 でも、そういうことは簡単には成功しないから、いくつかのパターンを当てはめたいところだが、牝馬主要路線で三冠かそれ以上の古馬G1実績を積み上げる名牝たちに、肩を並べるとすると、相応の前走成績が最低限求められ、前走の人気の根拠に対する、一定の実績もなければならないとできる。
そうなると、この中ではかなり変わり種のハイペースとなったきさらぎ賞で先行粘り込みのリンクスティップが面白く、その次は、やはりあの普段以上に流れた中山のフェアリーS圧勝のエリカエクスプレスが…、それ以外を買うのは、流す対象でいいとなってくれば、もう軸はこの3頭でいいとなってくる。 十分な距離耐性とクラシック級の証明がされたところで、人気の妙味を重視すると、この中では一択という感じになった。
桜花賞2025- 出走予定馬の血統/成績/タイム
当世代の2歳女王と同じく、牡馬の有力馬との激しい競馬を経験した伏兵が有利と見る
リンクスティップの血統
キタサンブラック×キトゥンズジョイという配合のイメージよりも、この配合は重たい。 父はリファールのクロスを抱え、母がサドラーズウェルズの3×4を配されている。 トムフールでバランスを取っている継続の意味がある、母系で効果を発揮しそうなインブリードで、一応の柔軟な対応もできるアピールポイントを除くと、クラシックを目指しているようで、使いどころが難しい、本当は重たいダートで走っても不思議はないという組み合わせ。
アルマームードの牝系で、その娘のコスマー<=ヘイローの母>から連なる広範な規模感ともとれる一大勢力は、ナタルマ<=ノーザンダンサーの母>から続く、大種牡馬のラインとは異なり、地道に縦に伸びる牝系の拡大が得意な特性があるから、超の付く大物はあまり多くない。
一方で、牝祖にハイクレアを持つブラックタイドとナシュワンという組み合わせに代表される、このアルマームードの重なりに見合った、他の主要な名牝系から出てきた種牡馬が絶妙に組み合わさり、3代遡っても、各直系はいずれもファラリスの主流しか入っていないにもかかわらず、この代で掛かる新たなクロスは5代目の奥、ヘイローの直系でも、コスマーは5代内でクロスしていないなど、繁殖牝馬としての使い道にも有利な点が多いこのリンクスティップは、有能な中距離適性を示す中で、芝の根幹距離であるマイルのクラシックレースで好走することにより、その立場をより強化できる。
アルマヴェローチェもノーザンダンサーはたくさん入っているが、母がノーザンテーストのクロスを持っているということでも、本命馬との特徴でかなり似ている面を持つ。 芝の競馬で大物が出てくる欧米の様々な血統が混ざり合っていることで、大種牡馬からの距離が取れているケースでは、牝馬の大物は結構出てくる。 昨年優勝のステレンボッシュも、サンデーサイレンスは流行の3×4ではなく、4×4であった。 強いクロスを持つ馬が人気になるくらいなら、その逆を狙うのも面白い。 本来ならば、こうした配合の方が、良血的な要素に富んでいるいい組み合わせとされるはずである。
まるで勇壮な男の中の男のような競馬をしてきたというか、デムーロ兄弟にそうさせられてきたような面も窺えるリンクスティップに、案外、死角があまり見当たらないという点が、人気の面でも大いに惹かれる要素にもなっているから、ここは自信の本命と行きたい。 ペアポルックスでひどい目に遭ったばかりだが、(笑) 粗品大先生に負けないほど、前のめりでだいぶ引っかかった予想で、今度こそ、悦に浸りたいところだ。
秋の2戦は、クリスチャン騎手が跨り、初戦は見事にスタートでミソをつけて、おまけに、とんでもないレベルのスローというほど遅かったわけでもなかったのに、まだ遊び遊びであるという判断もあったのだろう、かなり強引な捲りを敢行し、結果、一旦は途中で交わした浜中騎手のミッキーゴールドに、かえってマークされる形になり、見事に立ち回られた末に、大接戦を落としたという2着。 3着のフォーキャンドルズも含め、上位は全て次走で好走。 連勝した後に、肝心のリステッド連敗が痛かったミッキーゴールドも、2、3着なのだから、世代間の負け組では決してない。
ただ、新馬戦の時点での評価がより高かったリンクスティップの方はというと、物凄いメンタリティーというか、新馬と同じ、京都の2000Mで再び未勝利戦を使われ、今度は同じくクリスチャンが最初から位置を取らせることに念頭を置いた、まるでトライアルでの権利獲得狙いのような攻めの競馬で、あっさりの好位抜け出し完勝。
この際に記録された勝ちタイムの2:00.8というのは、クロワデュノールに唯一対抗できそうな真っ向勝負期待の無敗馬・エリキングが勝った京都2歳Sの決着時計より少しだけ速いというだけでなく、開催時期がこの未勝利の方が1か月近く遅かったことを踏まえても優秀であり、何よりも、半分の通過タイムから残りの1000Mまでのラップ構成が酷似し、理想のクラシック狙いに自身を持てるような、荒れ馬場でも後半の方が1秒速い、総合力勝負のバランスのとれた展開を、リンクスティップの場合は、自分で選んだという感じではないにせよ、強気のスパートにより、その水準に相応しいことを2戦目の時点で証明したような走りであったから、ある意味、この中でのきさらぎ賞参戦は、当然と言えば、当然。
桜花賞2025 - レース展開と最終予想
クロワデュノール以外は…、というところで、結果的に、お互いが課題山積の状態でありながらも、力を示した同士となったサトノシャイニングにこそ敗れたが、これもまた、異例づくめの一戦。
内枠で最内のジェットマグナムのすぐ外。 強気で鳴らすこともよくあるデムーロ兄弟の、今度は兄・ミルコ騎手で、攻めの手には出ようしたものの、隣のジェットマグナムがやけにマイペースを作ることに必死になっているうちに、坂の上り辺りでは46.1秒と、ほとんど、阪神外回りができた後の桜花賞のようなラップ構成で、自身が最初にこれをつついたことも影響し、その後も、ウォーターガーベラや人気のショウヘイなどまでもが絡んだ影響で、明らかに乱ペースの様相。
ところが、芸は身を助くというか、これまでやけに先手の位置取りに固執してきた効果があったのだろうか、外回りでの加速、とりわけ、京都の峠の作りをした上り下りでのスムーズな加速で、中距離戦としたら、明らかなオーバーペース、翌週行われたクイーンCでは結果的にそれ以上のラップにはなったものの<半マイル通過が45.7秒、安田記念ならば、確実に1分31秒中盤以上の時計になる>、滅多なことは起きないだろうと、ジェットマグナムを推した筆者を嘲笑うかのような結果を、今更ながら、薄ら笑いで振り返る筆者なのである。
マーク対象を間違えず、しっかりとスパートすることに成功した実力者に敗れたのみであるリンクスティップのこのような実績が、アルマヴェローチェの札幌2歳Sで経験した、過酷な道悪での消耗戦を戦い抜いたことによる、確かな進展に、結果がついてきたと言える暮れのジュベナイルフィリーズのシンデレラストーリーと、実に、よく似た経緯にも思える。
爆発的なスパート力を、後半に集約して伸びてくるにしても、アーモンドアイやグランアレグリア、エルフィンSのデアリングタクトなどもそうであったが、どこかでそうしたパフォーマンスが見られていたならば、とっくの昔に話題になっているはずなのだが、今年はむしろ、正攻法でスピードの絶対値の違いを示した馬たちが、女王に食らいつくという構図。 案外、こういうパターンに成功の流れを見ようとすると、前掛かりを懸念するあまり、下手に小細工をしたりだとか、反対に、動き出しがやけに速すぎたりするなど、色々なパターンが予測されるから、過剰な支持を集める可能性がある鞍上とその前走のパフォーマンスがあまりにも目立ちすぎたエリカエクスプレスとエンブロイダリーには気を付けたい。
そうやって、メジャーエンブレムからずっと、まあ、きさらぎ賞完勝のルージュバックから、この見え見えのズッコケパターンにハマり続けてきた筆者からすれば、面目躍如としたい一戦。 見せ場は本番でこそ…。 1番人気がリバティアイランドの前もまた川田将雅のハープスターであったという、負の敗戦のリズムに倣えば、世界のユウガ・カワダでないなら買いません、と高をくくってもいいはずだ。 シランケド。
デムーロ騎手は、しばらく重賞勝ちからも見放されていたが、モノの見事に一年ぶりの重賞制覇が、前述のあの珍名馬で制した中山牝馬Sだった。 適当に言いたいことを書いていったら、たまたまこうなったのである。(笑)
その1年前の重賞勝ちは、あのコスモキュランダ。 大阪杯の結果も気になるところだが、首を長くして待った上に、きりんになってしまったら、もう乗る側ではなく、乗られる側になってしまう丹内騎手の快挙にも期待しつつ、再びのいい流れを掴んだ名手に、ここは期待である。
実は、デムーロ兄弟はこのレースに縁が深く、短期免許の時代は兄ミルコもあまり縁はなかったものの、牝馬のクラシックを最初に制したのが、この桜花賞だった。 これが2016年。チューリップ賞とのリターンマッチで、シンハライトを絶妙な仕掛けで捉え切ったあの一戦。 この3年前に、クリスチャンが乗った<=負傷の丸山元気騎手のピンチヒッター>アユサンに迫ったのが、ミルコのレッドオーヴァルだった。
馬券内ではなかったが、前年と騎乗機会のなかった前々年を除くと、その前の3回はいずれも掲示板内に、人気には関係なく、持ち味を引き出して持ってきているミルコは、人気になってはよく飛んできたルメール騎手の断然人気馬よりも、桜花賞ではずっと狙える騎手なのである。 強い2歳女王に対し、大体の傾向で、おおまかなG1の基準である、ひとハロン分余計に距離適性が求められるというのが、平均以下からの直線スパートが定番化している今の桜花賞では、昔よりもずっと、短距離型には難しいレースになっている。 速さは武器になるが、成長力の阻害などの要素も含み、ここは前走圧勝の組は少し評価を下げて、様子を見ておきたい。
距離実績以上に、前走とそこに繋がるレースの中で、激しいマイルG1への適応力を示しているリンクスティップのパートナーが、ミルコジョッキーであったということが、レース回顧で重要なファクターであったと、分別ある、正しい評価のできる評論家諸氏に語ってもらえるような、総合力勝負での底力全開にここは期待するのみである。
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