フェブラリーステークス2018 展望

フェブラリーSは、一連の地方のGⅠ戦線とは、基本的にはリンクしない。

直前行われる川崎記念など、今やドバイ前哨戦の使い分けされる舞台であるから、関連性はなかったに等しいものが、今では完全に古豪のためのレースとフレッシュなスピード型の晴れ舞台というわかりやすい棲み分けが図られることになった。

格は高いが、事前の結果に質の高いレース内容は必要でも、主な実績のようなものはあまり重要とはならない。

同時に、コパノリッキーが平凡な時計で連覇しているのが唯一の記録であるように、地方では頻発する連覇、時に3連覇といった記録がまるで出現しないこのフェブラリーSは、ダート路線の中で非常に新陳代謝が促進されやすいレースであることも、しっかりと押さえておかねばらない。

筆者は、やや平凡な展開ながら、このレースを連覇していたコパノリッキーの先導で、それを楽に走らせつつも、中央の舞台だからという理由ではなく、力でねじ伏せた印象のゴールドドリームとテイエムジンソクが、順調であれば、ほぼ間違いなく順当に上位争いを展開するだろうと想定している。

そもそも、ゴールドドリームは血統のイメージ以上にやたらとテレンコな戦績だから、全くもって信用ならないキャラクターなのだが、殊、東京マイルの実績は群を抜いて安定している。

一番強い相手に、自分の走りをして力で抑え込む。

地方の小回りは大井でさえも手こずるタイプ。ちょっと絞って出てくれば、たちまち本命馬である。

テイエムジンソクは、あの展開で負けてしまったのは心残りだろう。

元より、大変に2、3着が多い馬。本格化したからといって、本質的なよいしょ精神が一変するわけではない。

ただ、自分より強い馬、実績が上の馬に負けたこと、競り勝ったことを踏まえれば、この6歳馬の躍進は、実に頼もしいものがある。

下級条件ながら、中京で背負った57は何度も経験していたことが、即通用の結果に繋がったのだろう。

クロフネの大記録に挑めるのは、彼だけなのかもしれない。

中京で不発、ここ2年フェブラリー1番人気の追い込み2頭は、調子は悪くなさそうだから、一発を秘める。