2020年阪神ジュベナイルフィリーズ【予想】|有利な枠順の傾向/過去10年のデータと最終追い切りの評価
阪神JFの予想と最終追い切り後の登録馬を評価していきたいと思います。
外厩仕上げなどの情報も調べましたので厳しい前哨戦やトライアルから勝ち上がってきた有力馬の中から
絶対に買っておきたい鉄板軸馬や穴馬を選定していきます。
過去のデータ分析を始め、歴代優勝馬の参考レースを観ながら荒れる傾向のあるレース展開をシュミレーションしていきます。
予想オッズをチェックしながら勝ち馬のサインを見逃さず、過去配当を超える払い戻しを狙っていきましょう!
レース名 | 第72回 農林水産省賞典 阪神ジュベナイルフィリーズ (阪神jf) |
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グレード | 重賞(gi) |
日程 | 2020年12月13日(日) |
発走時間 | 15時40分出走 |
開催場所 | 阪神競馬場 |
距離 | 芝1600m |
コース | 外回り |
賞金 | 6500万円 |
レコード | 1:32.7 |
阪神ジュベナイルフィリーズ2020の出馬表(馬柱)- 出走予定馬の馬体診断と想定騎手(枠順確定)
枠順 | 出走予定馬 | 騎手 | 斤量(負担重量) | 馬体重(前走) |
---|---|---|---|---|
1 | ウインアグライア | 横山 武史 | 54.0kg | 450kg |
1 | ルクシオン | 西村 淳也 | 54.0kg | 420kg |
2 | ジェラルディーナ | 岩田 康誠 | 54.0kg | 432kg |
2 | リンゴアメ | 丹内 祐次 | 54.0kg | 436kg |
3 | サルビア | 松山 弘平 | 54.0kg | 456kg |
3 | ソダシ | 吉田 隼人 | 54.0kg | 476kg |
4 | サトノレイナス | C.ルメール | 54.0kg | 476kg |
4 | ヨカヨカ | 福永 祐一 | 54.0kg | 450kg |
5 | ナムラメーテル | 和田 竜二 | 54.0kg | 434kg |
5 | シゲルピンクルビー | 幸 英明 | 54.0kg | 480kg |
6 | ユーバーレーベン | M.デムーロ | 54.0kg | 484kg |
6 | オパールムーン | 横山 典弘 | 54.0kg | 436kg |
7 | アオイゴールド | 団野 大成 | 54.0kg | 464kg |
7 | ポールネイロン | 藤岡 佑介 | 54.0kg | 438kg |
7 | エイシンヒテン | 松若 風馬 | 54.0kg | 448kg |
8 | インフィナイト | 北村 友一 | 54.0kg | 488kg |
8 | フラリオナ | 浜中 俊 | 54.0kg | 414kg |
8 | メイケイエール | 武 豊 | 54.0kg | 458kg |
阪神ジュベナイルフィリーズ2020 - 過去10年のデータベースから想定
1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | |
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1番人気 | 4回 | 1回 | 1回 | 4回 | 40% | 50% | 60% |
後に大成するような馬が、いちいち消えるということはないにせよ、派手なレースをしてしまうことで人気を過剰に集めることは、往々にして、若駒同士の争いでは死角を浮き彫りにする側面があるとすれば、ロカやロックディスタウンが、距離を短縮することで持ち味が見事に消されて、成長力も同時に失ったように、ここでちょうど仕上がりそうな馬からチョイスしていく方が合理的に思える。難しい作業ではあるが。
1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|
ロベルト系×SS系<逆配合も> | 0回 | 0回 | 0回 | 12回 | 0% | 0% | 0% |
1勝馬/3戦以上、全て3着以内 | 0回 | 1回 | 0回 | 5回 | 0% | 17% | 17% |
数もそれなりに存在するロベルト系とサンデー系の配合だけでなく、ここに出てくる馬としては珍しいキャリアとなる、1勝のみの着外がない馬というものを重ねても、勝ち馬はいないのだから、血統で買うしかないという状況。
殆んどの好走馬は、上記した8つの分類の組み合わせでかなり傾向を絞り込めて、パターンも決まってくるので、異例であることの証明をこの後記すとする。
1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|
アルテミスS勝ち馬 | 1回 | 1回 | 1回 | 5回 | 13% | 25% | 38% |
ファンタジーS勝ち馬 | 2回 | 2回 | 0回 | 4回 | 25% | 50% | 50% |
こんな例があるはずもなく、きれいにキャリアも揃って3戦と、揃いも揃ったりである上に、近親同士で血統構成も大きく違うというほどの差があるわけでもない。
傾向分類などしていくときに、そういうパターンではどうすべきかというスタンスを決めねばならなくなった場合、ジャパンCのような奇遇がどこまで、かなり格の違うG1レースで反映されていくのか、様々な視点をもってレースを読み解いていくべきと定義したら、逆らうという狙い方があって、この場合だと奇天烈な手段とはならないとしていいはずだ。
きっと、こういう構図の対決は今後もまず起こりえないことであろう。
阪神ジュベナイルフィリーズ2020 - 出走予定馬の系統分析と血統予想
普通ではない組み合わせとした時に、モーリス×ジェンティルドンナにも、特殊な感慨が生じて不思議はない。
特殊とはこの場合、その他大勢登場のサンデーサイレンス4×3配合に求めるものが、両親の破壊力溢れるパンチ力の継承をよりスムーズに行うために効果を強めるクロスとなっているか否か、という部分に収束するから、それはエピファネイアをつけるよりも血の濃さをいくらかは薄めているその他の血の入り具合で読み切るまでは至る一方、母が持っているリファールのクロスが継続され、母母父に当たるダンチヒ系の存在で、まだ地味なクロスを生じさせたことにより、2400マイスターの母よりも、マイル適性をワールドクラスのものとした父モーリスの性質の方が強く出ている可能性を感じさせる点を指す。
根拠となるのが、ダンチヒが余計にプラスされたこと。
ジェンティルドンナの代では、それはクロスされず、リファール系の配合が重複することで生まれるノーザンダンサーのクロスが二段構えになって、結果的に継続されたことが大一番での破壊力に繋がったとするなら、次代の継続クロスに同じ種のラインをまた重ねた配合と見たなら、長距離適性を強化させるために存在しているわけではない両者だけに、グラスワンダーやディープインパクトといったグランプリウイナーの血の存在意義は、長距離型というよりは、底力を支える重しとなるので、その他は全てスピード強化の方向に働くと推理できる。
サドラーズウェルズもロベルトも入っているとはいえ、それはモーリスに偏っているだけで、ジェンティルドンナの方に強く影響するほど、そもそも、重要な位置づけにない。
サドラーズウェルズは4代目で、ロベルトは5代目。
芝の重厚な血が生き残って来たのであれば、本質的な性質にせよ、血の組み合わせの妙によるものであるにせよ、軽さを受け入れて、自身の血の継承に常に新しいテーストのものを要求する系統に変化してきたからこその成功と見るのが自然だろう。
ディープインパクト系とも捉えることもできるし、リファールとダンチヒの組み合わせでアグネスワールドというトップスプリンターが登場していると考えた時、ジェンティルドンナの距離適性がそのまま、産駒に伝わるとするのは早計だろうと結論付けることもできる。
阪神ジュベナイルフィリーズ2020 - レースの展開予想
嫌な走り方をする怒れる天才の娘が、白毛系の独壇場に闖入者として登場するという妄想
ジェンティルドンナは、言わずと知れた牝馬三冠の達成者。
同時に、アーモンドアイがそうなったように、3歳の内にジャパンCを制し、以降も古馬になって大きなレースを3つ制し、七つのタイトルを持って、繁殖に上がった。
たかが7、8年前の話ながら、時代は次の次くらいまで進んできて、アーモンドアイですら、もう過去の馬である。
そんな顕彰馬の娘は、どういうわけだか2頭とも小さい。
姉のキングカメハメハ産駒・モアナアネラも、このジェラルディーナも400kg台中盤に足らないくらいの馬。
母のジェンティルドンナは大きくはなかったが、このサイズはその全姉であるドナウブルーそのものの型であるから、ドナブリーニの子孫はそういう馬の方が走るのだろう。
現に、ドナウブルーが最も活躍した4歳シーズンで、重賞で何度も好走していた時、その全てが430kg台の馬体重に統一されていた。
デビューの時は440kg。
ジェラルディーナはモーリスの初年度産駒の中でも、飛び切りの血統馬だったから、新馬戦からそれなりの人気に推されてきた。
ここまで3戦は、3、2、2番人気。
2戦目以降は432kgで、前走で初勝利。
奇しくも、母が初勝利を挙げた阪神の外回りの未勝利戦であったが、こちらは1800M戦。
マイルに拘って、桜花賞を勝つまで5戦全てが同じ関西圏の外回りコースというのは、形態がよく似た中京2戦のジェラルディーナも同じようで、そのパフォーマンスは大きく異なる。
何しろ、とても騎手のアクションに敏感なのである。
よりによって、というのはいい表現ではないが、岩田父が例によって、大きなアクションで追い出しにかかると、母のようにしっかり最後まで走ろうと頑張るものの、まだまだ体ができていないからなのだろうが、いざ加速しようとした時、騎手の体の使い方、鞭の入れ方などにもちゃんと反応するから、その度にバランスを崩しながら右往左往。
2戦目に至っては、あまりにフラフラするので、ゴール前に前に届かないと諦めて、岩田騎手にしては珍しく、2着を早々に受け入れる競馬になっていた。
それは3戦目、初めての右回り、阪神、北村友一騎手の3点チェンジとなった未勝利戦でも同じで、いざ前を追いかけていこうとした時、牝馬にしては軽快に走る馬ではないから、しっかりと加速させるための段取りをしていく中で、馬のアクションが大きくなるとまた、バランスを崩して、これは内にモタれていた。
この際は、スローもハイペースも色々経験して、彼女なりの競馬の解釈があるから、結果は出せたものの、課題は依然として多い。
阪神ジュベナイルフィリーズ2020 - 傾向と対策
問題は、調教師にリミットが迫っていること。
そう、管理する石坂正調教師は、1950年のクリスマスイヴに生を受け、来年の2月の更新に関わる規定で、見事に満70歳となっているから、強制退場となってしまうわけだ。
よく言えば勇退だが、20年を超える名伯楽の店仕舞いは、尾形藤吉調教師が大記録を作ったと同時に、新陳代謝がいつまでも進まないという懸念事項を生んだことで、主催者に規定となるガイドラインを拵える契機を与えた事により、仕方なしの引退を迫られる立場になってしまっただけのこと。
藤沢和雄調教師も再来年に勇退であり、国枝調教師も安田隆行調教師も、それに続く格好となる。
何も、馬券検討に関係ない話だが、クロフネとキングカメハメハを管理した松田国英調教師が、石坂師と同時にタクトを置くわけで、それはそのまま、ソダシの配合なのだから、彼女の存在意義とも関わってくるという話にもなってしまう。
競走馬に大きな影響を及ぼすのは、国枝師や矢作師がそうであるように、ありのままの姿にいかに近づけつつも、メリハリのある作りをどんな馬にも施すことができる技能を備えているかどうかが、馬には選べないということ。
猛獣化著しいジェラルディーナは、モーリスの若き日のパワーを自分が引き出し、自分を消耗させる自損事故の繰り返しですっかり大人しい馬に作り変えられて、3歳までは普通の馬であったその姿を出しつつ、常に接戦を求めて、牡牝に関係なく、激しいファイトを繰り返してきた母ジェンティルドンナの本質もまた出ているということが肝要。
モーリスに早い段階からの活躍を期待するのは、馬力がありすぎたから、体ができるまでは全くダメだったのとは違い、怒りをエネルギーに変えるジェンティルドンナの底力は、燃える条件でこそ爆発的に発揮されたことは、まだ誰の記憶にも残っている。
阪神ジュベナイルフィリーズ2020 - 最終予想まとめ
ちょうどその間のようなキャラクターに思えるジェラルディーナだけに、石坂調教師が今後、誰に管理してもらうかを占う意味でも、自身の格と同時に、その本質的な成長の曲線や今の出来、どんな騎手が合うのかという、それぞれの難解な正答を求める戦いがこのレースであると勝手ながら定義したら、ありのままのジェラルディーナが見られるような気がしたのである。
決して、この中に入って目立つ馬ではない。
古馬になるまでは、美しいフォルムではあっても、威圧感のある迫力までは醸し出せななかったジェンティルドンナに比べて、ふた回りくらいは小さいのに、モーリスの血が入っているからボリューム感のある体にも見える。
大型ではないからこそ、若い頃の母に似たフォルムと捉える人は多いかもしれないが、目方がかなり違うのだから、見た目以上に筋肉質なマイラー的性質を持っているように感じる。
見た目だけの話であり、当日の仕上がり度合いや気配も含めたその他の要素で、パフォーマンスは大きく変化する可能性はあるとしても、血統で全く見劣ることのないジェラルディーナは、母のような反発力を要求される舞台でこそ、本領を発揮しそうだ。
奇しくも、ブエナビスタの妹を負かして最初のクラシックタイトルを獲得したという母の歴史がある。
白毛ブームの一族最初のビッグタイトルに、ジェンティルドンナやその娘が絡んできて、大きな番狂わせがあってもそれは自然なことであって不思議はない。
大崩れのなさなそうなソダシに、崩れて不思議はないのに連勝を続けるメイケイエールは当然押さえるとしても、狙いの方向性はそこがメインではないので、地味に強くなってきた地味に初年度世代のエイシンヒカリ産駒であるヒテンや、ヴィクトワールピサ自身とは違って、牝馬が出ると長い距離に適性が出ないオパールムーンなど、ちょっと引っ掛かるけど、何だか強力な武器を持っていそうな面々は丹念に拾っておきたい。
ポールネイロンというのもよくわからないタイプだが、中京の1400で連勝してきた馬。
例年の阪神組なら軽視してもいいが、こちらも連続開催で、計13日目の日曜メイン競走。
大昔はヤマカツスズランもききょうSを勝って、ここでも逃げ切り楽勝だったから、今の矢作厩舎ならこういう馬で勝ってしまっても不思議はない。
ききょうSの序盤のラップは、ポールネイロンとあまり大きく差はなく、ローテーションも同じだ。