2022年オークス(優駿牝馬)の予想 過去10年のデータ傾向と有利な枠/出走予定馬の最終追い切り

オークス(優駿牝馬)の予想と出走予定馬の最終追い切り評価を行っていきます。
過去結果を見ても荒れる傾向のある中、有力な登録馬の中から鉄板軸馬とされる外厩仕上げの本命馬や消去法で消すべき馬、本命をも超える可能性のある穴馬をデータ分析!

歴代勝ち馬のサインを見逃さず、予想オッズを見ながら過去配当を超える払い戻しを狙っていきましょう。

レース名第83回 優駿牝馬(オークス)(G1)
グレード重賞(G1)
日程2022年5月22日(日)
発走時間15時40分
開催場所東京競馬場
距離芝2,400m
コース左回り
賞金1億4,000万円
レコードタイム2:20.6

2022年オークス(優駿牝馬)予想 - 予想オッズ/出馬表(馬柱)/出走予定馬の馬体診断/想定騎手/最終追い切り評価(枠順確定)

優駿牝馬(オークス)2022の予想オッズと登録馬

馬番出走予定馬騎手性齢斤量予想オッズ人気1週前追い切り最終追い切り
11ウォーターナビレラ武 豊牝355.07.23栗東・CW・良(武豊)
6F 82.2-66.2-51.5-36.9-11.4(強め)
栗東・CW・良(吉田隼)
6F 87.4-70.6-55.1-38.8-11.3(馬なり)
12スタニングローズダミアン・レーン牝355.037.210栗東・坂路・良(助手)
800m 53.3-39.3-25.1-12.1(一杯)
栗東・坂路・良(レーン)
800m 54.6-39.6-25.7-12.2(末強め)
23アートハウス川田 将雅牝355.07.03栗東・CW・良(川田)
7F 98.9-66.7-52.1-36.9-10.9(稍一杯)
栗東・坂路・良(川田)
800m 54.6-39.6-25.4-12.4(馬なり)
24ルージュエヴァイユ池添 謙一牝355.013.77美浦・南W・良(助手)
6F 83.4-67.6-53.0-38.3-11.6(馬なり)
美浦・南W・良(池添)
6F 83.0-67.6-52.7-37.9-11.6(馬なり)
35サウンドビバーチェ石橋 脩牝355.0168.3 16栗東・CW・良(鮫島良)
7F 99.8-68.2-52.9-37.1-11.1(馬なり)
栗東・坂路・良(助手)
800m 52.5-37.8-23.9-11.7(馬なり)
36サークルオブライフミルコ・デムーロ牝355.02.51美浦・南W・良(助手)
5F 64.0-49.3-35.7-11.5(馬なり)
美浦・南W・良(助手)
5F 67.5-52.2-37.4-11.1(馬なり)
47ホウオウバニラ横山 典弘牝355.0248.417--
48ナミュール横山 武史牝355.09.15栗東・坂路・良(助手)
800m 54.3-39.1-25.2-12.0(一杯)
栗東・坂路・良(助手)
800m 54.6-40.1-25.5-12.2(末一杯)
59エリカヴィータ福永 祐一牝355.011.06美浦・南W・良(助手)
5F 68.1-53.3-38.4-11.9(馬なり)
美浦・南W・良(福永)
5F 68.6-53.1-38.1-11.7(馬なり)
510ラブパイロー野中 悠太郎牝355.0271.6 18美浦・南W・良(野中)
6F 84.4-67.4-52.7-38.4-12.2(馬なり)
美浦・南W・良(野中)
5F 68.9-54.1-39.3-12.4(G前仕掛け)
611ベルクレスタ吉田 隼人牝355.025.99栗東・CW・良(吉田隼)
6F 80.9-66.3-52.2-37.3-11.4(強め)
栗東・坂路・良(吉田隼)
800m 53.2-38.9-24.6-12.3(馬なり)
612ライラック横山 和生牝355.047.213美浦・南W・良(横山和)
6F 82.6-65.6-50.6-36.6-11.7(一杯)
美浦・南W・良(横山和)
6F 83.2-66.6-51.9-37.8-11.9(馬なり)
713パーソナルハイ吉田 豊牝355.043.612栗東・坂路・良(助手)
800m 51.9-37.8-24.9-12.9(一杯)
栗東・坂路・良(助手)
800m 53.6-39.4-25.4-12.4(馬なり)
714シーグラス松岡 正海牝355.0127.314美浦・坂路・良(松岡)
800m 55.0-39.5-25.2-12.5(馬なり)
美浦・坂路・良(松岡)
800m 53.8-39.2-25.2-12.2(馬なり)
715ピンハイ高倉 稜牝355.039.311栗東・CW・良(高倉)
6F 86.3-70.2-53.8-38.2-11.8(馬なり)
栗東・坂路・良(高倉)
800m 59.4-43.9-28.3-13.9(馬なり)
816プレサージュリフト戸崎 圭太牝355.019.28美浦・南W・良(助手)
6F 83.9-68.2-53.5-38.9-11.4(馬なり)
美浦・南W・良(戸崎)
5F 67.8-52.9-38.6-11.8(馬なり)
817ニシノラブウインク三浦 皇成牝355.0143.515美浦・南W・良(高野和)
5F 72.2-55.7-39.7-11.3(馬なり)
美浦・南W・良(高野和)
5F 67.6-51.6-36.7-11.3(G前仕掛け)
818スターズオンアースクリストフ・ルメール牝355.05.62美浦・南W・良(杉原)
6F 83.2-67.1-51.7-36.8-11.3(馬なり)
美浦・南W・良(ルメール)
6F 83.4-66.8-52.3-37.6-11.9(馬なり)
人気1着2着3着4着以下勝率連対率複勝率
1番人気8回3回1回8回40%55%60%
2番人気2回5回5回8回10%35%60%
3番人気4回0回2回14回20%20%30%
4番人気2回2回1回15回10%20%25%
5番人気2回2回2回14回10%20%30%
6~9番人気3回3回7回67回3.8%7.5%16.3%
10番人気以下0回4回2回170回0%2.3%3.4%
脚質1着2着3着4着以下勝率連対率複勝率
逃げ馬1回1回0回19回4.8%9.5%9.5%
先行馬1回4回4回61回1.4%7.1%12.9%
差し馬14回12回14回128回8.3%15.5%23.8%
追い込み馬5回2回2回88回5.2%7.2%9.3%
枠順1着2着3着4着以下勝率連対率複勝率
1枠2回4回3回31回5%15%22.5%
2枠6回2回1回29回15.8%21.1%23.7%
3枠0回2回4回34回0%5%15%
4枠1回2回2回35回2.5%7.5%12.5%
5枠5回3回3回29回12.5%20%27.5%
6枠0回0回2回38回0%0%5%
7枠5回3回3回49回8.3%13.3%18.3%
8枠2回3回2回51回3.4%8.6%12.1%
種牡馬1着2着3着4着以下勝率連対率複勝率
ディープインパクト37回26回28回177回13.8%23.5%34%
ルーラーシップ17回13回4回71回16.2%28.6%32.4%
ハーツクライ17回12回10回112回11.3%19.2%25.8%
ステイゴールド12回14回7回109回8.5%18.3%23.2%
ハービンジャー8回9回5回68回8.9%18.9%24.4%
オルフェーヴル7回6回8回40回11.5%21.3%34.4%
ロードカナロア5回0回1回12回27.8%27.8%33.3%
ゴールドシップ4回6回8回35回7.5%18.9%34%
ジャングルポケット4回3回2回32回9.8%17.1%22%
キングカメハメハ3回6回1回45回5.5%16.4%18.2%

2022年オークス(優駿牝馬)予想 - 過去10年のデータ傾向

桜花賞で馬券内だった面々が、ここ数年はあまり揮わない。

自分の力でどうにかしてしまうというクラスの馬が、とりわけ牝馬のクラシック戦線で活躍しているせいで、より各々の力関係の差が顕在化しているということを実は裏付けている傾向が、この近10年で7勝の桜花賞組としつつ、その最先着馬がここ3年では1勝のみ、その2敗の中身が、12、8着という結果からも見えてくる。

なぜ、そのシゲルピンクダイヤ<2019年>、ソダシ<2021年>が粉砕されるオークスになったかと言われれば、2000Mを使われた馬が勝ったということと同時に、桜花賞が比較的格の高い馬が好走した結果だったにもかかわらず、連対馬の片方が次走に牡馬も出てくるレースに転じたという副要因が挙げられる。

いずれもルメール騎手の馬で、いずれもが5着だった。

挑戦したくなる馬であり、もっと上の称号を望んだ結果であったのだが、結果、オークスのバランスが少々崩れたのだ。

しかし、桜花賞上位組が強いとはいえ、2019、2021両年は、トライアルホースや主要前哨戦などの勝ち馬が軒並み完敗の年だったのに対し、ボロ負けのはずのナミュール・1番人気が勝ち馬と3馬身程度の差で入線の今年は、どのレースにどのようなテーマがあったにせよ、いくらでもレースごとに変容する可能性を示したシーズンを、オッズのみならず、結果で証明した形となっている。

より、上位入線2頭の勝機が失われつつある中、同時に、桜花賞好走馬の連続馬券内好走の確率にも目を転じれば、消す必要もないとなる。

波乱とされた年ほど、再び相手が狂うことはあっても、いずれか一頭はまた3着には入るというのが自然な流れ。

勝負強さで魅せたスターズオンアースを切る理由はこれでなくなった。

桜花賞で人気上位だった馬に、その際の着順はあまり関係ない。

負けている、と言える桜花賞馬券外、下位入線の組は、当然、上位組が力があるとオークスでも更に苦しくなるわけだから、滅多に巻き返すことはない。

一方で、人気になっていた二桁着順の組は、実に3頭中2頭までもが馬券内に巻き返したのである。

負けるならば、4着以下に着順の意味はないとできる。

内容よりも展開が問題だったとなる。

2017年のアドマイヤミモザ、2015年のルージュバック、勝ち馬になっただけにとどまらず、以降も含めて出走G1を3連勝するメイショウマンボらは、いずれも桜花賞の前に、表記順で、クイーンC、きさらぎ賞、フィリーズレビューを制している。

人気になりすぎるとか、馬場が悪くなるだとか、メイショウマンボだとローテがタイトすぎただとか、負けた理由はあるわけで、いずれも桜花賞は大波乱であったから、そもそも、好走しそうな理由に溢れていたと、今となれば言い切れる。

期待できる大負け組では、ナミュールとプレサージュリフトらハービンジャー同盟の主軸が、当然裏切ったものを取り返しにかかる。

前者はジュベナイルフィリーズに続く人気を裏切り、もう負けてはいられない。

プレサージュリフトはいつも通り、クイーンC優勝馬だから勝手に評価が修正される。

これだけでなく、下々の者たちに成り下がるわけがない2歳女王のサークルオブライフが最先着という構成。

少なくとも、これら全て振り払って、トライアル組から狙えるというほどの関連競走のレベルではない以上、少なくともこの3頭が総崩れにならないと見立てるのが、平均的な思考を持った、我々市井のファンたちの見解であろうから、それを裏切るほどの勇気を出す必要もない。

フローラSは接戦の時ほど、本番での妙味が生じる

2着が3度あるフローラS勝ち馬。

近年で唯一の連勝馬である2010年のサンテミリオンは、後に三冠達成のアパパネと歴史的接戦の末、同着優勝。

要するに負けるか負けるかもしれないというところにハマってくるから、確率論的に言えば、エリカヴィータを消す理由もなくなったと言える。

ポイントとしては、フローラSでの2着馬との着差。

  • 2016年 チェッキーノ<3馬身差快勝→ オークスは単勝4倍>
  • 2017年 モズカッチャン<首差で勝利→ オークスは単勝15倍>
  • 2020年 ウインマリリン<首差で勝利→ オークスは単勝28.5倍>

人気で勝ったデニムアンドルビーは、オークスも1番人気で3着。

好走止まりの権利取り成功の2者については、昨年3→1着だったユーバーレーベンが、単勝9倍ちょい切り。

伏兵快走のアイスフォーリスは、30倍弱の支持ながら、トライアルホース・ミッドサマーフェアの人気凡走を尻目に、2→3着としぶとく好走を続けた。

一時期よりも、桜花賞上位入線組の連続好走が増えた時期から、この表ローテの裏路線組筆頭であるフローラSの上位入線馬の連続好走が見られるようになってきた。

同時に、桜花賞の上位組がそのまま崩れない年も多いから、今年は連対した2頭が両方出てくる本流組と上昇度での争いになる。

データ上は一つも苦しくないが、取り立ててハイレベルではないフローラSだから、素直に一番強いとできる1敗馬のエリカヴィータを中心視することは厳しくとも、消す必要はないことは明らかだろう。

1番人気にはならないのだから、いい結果を期待できる。

この組が上位人気となる時ほど、桜花賞組の穴馬が激走してきた。

あのジェンティルドンナも、乗り代わりがあったから、オークスは3番人気であった。

忘れな草賞は当然勝ち馬しか絡まないという狙いでいいわけだが、スイートピーSとの関連性に差を求めると、基本的には裏目に出る

オークストライアルのフローラSは優良レースで、スイートピーSはさすがに距離が短すぎて怪しいという見解は正しいが、毎年勝ち馬が出てくるこの忘れな草賞の組は、意外な伏兵と穴人気になる時ほど、結局消える。

10年で2勝はいつものリズムであり、7頭が掲示板外というのも通常の流れ。

ずっと一定なのだから、たまにしか買えない。

昨年はステラリアが消え、その前のウインマイティー、無敗継続のラヴズオンリーユーが連続で好走。

2015年にまた勝ち馬になったミッキークイーンが登場であり、頻度は多めとなっている一方、馬券外が当たり前のスイートピーS組より、何かで上回るとできるのかと問うた場合、レース間隔くらいしか強調点はないような気もする。

桜花賞トライアルや2月の主要オープンとの絡みがいい忘れな草賞組とフラワーCを使っていないフレッシュグループに活路を見出したいスイートピーS組とで、今は、距離が長くなった1勝クラス・矢車賞<通常は京都2200M>の勝ち馬がついに昨年、3着に入線したことは大きな意味がある。

距離へのアドヴァンテージで、桜花賞組に対し、スケール感やキャリア不足の補完をできる舞台が増えた、もっと言えば、桜花賞組有利でもその好走馬に距離が長いと忌避された恩恵で、昨年激走したハギノピリナは、アーリントンCの日に未勝利脱出からの連勝で好走となると、前提条件が色々おかしな感じになってくる。

昔はもう少し本流が強かった印象だが、平成に入る前後までは、こうしたいかにもオークス向きとされたリーサルウェポンが度々激走している。

近年では、トライアル人気裏切りの巻き返しを決めた2016年3着のビッシュが、2勝馬の身で好走した例もあるから、馬鹿にできない。

これも年明けデビューの組。

かつては無敗でスイートピーSから登場のカワカミプリンセスの圧倒的パフォーマンスも見られたわけで、この手のキタサンブラックと似たような遅れてきた長距離砲タイプは、古めかしい狙いのようで、今風のトレンドになってきているのかもしれない。

今年はアートハウスのような人気になる忘れな草賞組しか狙えない感じでも、雨が降るようだと…。

ゴールドシップもパイロも雨が降れば、動きが変わる馬を多く出す。

2022年オークス(優駿牝馬)予想 - 出走予定馬の血統/成績/タイム

ルメールに隠れて、ちゃっかり牝馬タイトルを総なめしそうな勢いであるミルコの3勝目が、ほぼ目前という今年のオークス。

サークルオブライフの血統

エピファネイアの初年度産駒は、いきなり無敗の牝馬三冠を達成したあのデアリングタクト。

不死鳥のごとくターフに戻ってきた女王のオークスは、あまりにも厳しいマークの末に勝ち取った二冠目の一戦でもあったが、本当は自身の中に眠る狂気との戦いに終始していたようなところがある。

松山弘平騎手の我慢の判断は、今でも間違いではなかったと筆者は思っている。

ブライアンズタイムという大種牡馬がいた。

1993年に2歳馬がデビューし、その代表馬にクラシック三冠のナリタブライアンがいた。

戦うごとに強くなり、また他が恐怖を覚えるほどの気迫には、見る者を圧倒する衝撃的なまでのハイパフォーマンスを可能にする危険な何かが潜んでいて、翌年の阪神大賞典独走後に、その体は限界へと到達し、ナリタブライアンはナリタブライアンたりえなくなってしまった。

ブライアンズタイムはサンデーサイレンスの一つ年長。

クラシック戦線でもしっかりと走った北米圏では有望な繁殖要員候補の競走馬であった。

ブライアンズタイムの代表馬の一頭で、後にウオッカという稀有な才能をターフに送り出したダービー馬・タニノギムレットは、エピファネイアの父であるシンボリクリスエスの最初のライバル。

戦うごとに強くなるロベルト系のそれを体現したタニノギムレットは、年明けなんと6戦目にダービーを使われ、結果として、それが最後のレースとなった。

通算で8戦5勝。

だが、ほとんどが条件戦とはいえ、ダービーでそれに敗れたシンボリクリスエスは、その大一番がキャリア7戦目。

ナリタブライアンはダービーが11戦目ながら、クラシックに向けた重要戦は総なめ。

エピファネイア自身がダービーは6戦目というのだから、ちょっと後の世代では、それでも少なくはないという評価になるも、大体どこでもいい勝負だったことが一番重要であり、ロベルト系にクラシック向きの性質があれば、デアリングタクトの5戦無敗で2、3歳戦完全踏破の偉業とも通ずる、特異な何かがある気もしないではない。

ダービーには縁のないシンボリクリスエスの直系が、オークスですでに二度目の戴冠を目前として、そのサイクルは20年弱とかなりいいペース。

それら全てが、12F以上の大レースに無類の強さを発揮した傾向から、牝馬限定のオークス・優駿牝馬において、ステイゴールド系の不穏な性質を感じさせない安定感がどことなく、不安な部分をかき消してくれている。

ブライアンズタイム産駒は初年度のチョウカイキャロルと2000年のシルクプリマドンナらが勝ち馬になった。

リアルシャダイ<ライスシャワー、イブキマイカグラなど>だと、シャダイカグラの2着が最高で、デアリングタクトの年にウインマリリンが2着になったスクリーンヒーローと似た雰囲気がある。

来るなら一定周期か、流れがあるうちに。

牡馬が初年度は外れ、2年目は炸裂のエフフォーリアが出たから、何となく、主要な生産グループのサイクルから、牝馬が当たりの年になって不思議はない。

同父ではフラワーCで2着だったニシノラブウインク、スクリーンヒーロー産駒では人気のアートハウスらも、大いにライバルとなるだろう。

前走の桜花賞は残念の連続。

まず、くじ運悪く…、とはならないはずの大箱桜花賞になってから、ただの一度、4枠・3枠・1枠で決まったレッツゴードンキの鈍足逃避行<1000M通過が衝撃の62.5秒>が炸裂した年の再現であるかのように、枠番の内半分だけで決着するところで、8枠16番を引いてしまったこと。

下げることはいつも通りとしても、初勝利が中山で捲り勝ちというミルコスタイルにフィットするサークルオブライフは、自在に動ける馬というよりは、前半を捨てられるタイプで、それを望んだようなところもあった桜花賞だったが、勝負所でポジションを下げて、4コーナー15番手。

直接の敗因はこの位置取りであり、枠順ではなかったともできるが、自身が勝ったジュベナイルフィリーズより、この前走に使ったチューリップ賞の方がいくらか流れが速くなった時に、好位差しに近い普通の策が見事にハマらなかったことも影響していたのは間違いない。

デムーロ騎手は差し遅れるのを嫌うから、強気のスパートが多いタイプなのはよく知られるところだが、それは速いとわかっているパートナーに限られる面がある。

いくらスローでも、桜花賞はスロー判定の基準となる半マイル通過が、わずかに47秒を切った展開。

59秒をわずかに切ったジュベナイルとの差異こそ極小であったわけだが、だからって差し馬が自在に動くべき超スローでもない。

ワンターンの競馬ほど、ミルコマジックは炸裂しないのである。

牝馬でG1をたくさん勝ってきた国枝栄調教師が、2018年にアパパネ改訂版ローテで、地鳴りのするような追い込みを武器とした若き日のアーモンドアイを送り込み、驚異のG1・9勝への第一歩とした時が、桜花賞初勝利にもなったルメール騎手。

アパパネは蛯名騎手・現調教師であり、関東馬にとっては縁遠いエリザベス女王杯を除くと、この2頭でその他多数を複数回獲ったことになるが、一度勝つと外さないと同時に、シングルタイトルに終わった管理馬もまた少ないことが特徴。

最初のタイトルホルダーであるブラックホークも、G1は2勝だった。

半妹のピンクカメオが最近死んでしまったが、これも衝撃のNHKマイルC優勝馬。

二度と見ることはないだろう、ワンターンマイルG1で3段階くらいギアチェンジした道悪の制覇者となった。

その年は、あの有馬記念のマツリダゴッホがいる。

すぐ後には、マイネルキッツ。

彼が期せずして春の天皇賞を制した年の夏に、福島でアパパネがデビューする。

アーモンドアイとも共通する新馬負け出世の法則は、時代の潮流に最も抗う古典の策であるが、ピンクカメオとブラックホークだけは新馬もG1も勝った。

このあたり、仕事人タイプの国枝調教師&ミルコ・デムーロ騎手のコンビと手が合う何かがある。

本番優先で、トライアルはほどほどに。

アパパネの時は、使ったトライアルはともに惜敗。

アーモンドアイに至っては、前哨戦なる概念を破壊しつつ、最も勝つべき舞台と狙い撃ったジャパンC前は、仕上げすぎずに得意な部類の2000MG1を見事にプレップ競走にして、その関連だけで4つのタイトルを得た。

牝馬ほど仕上げに手が掛からないと考えるか、狙いを絞っていった方がいいか、その辺りを適当にはしないで、本気の仕上げをするべき舞台を決めるという手法は、昨年のサトノレイナスではハマらなかったが<桜花賞2着のウオッカの再現とはいかなかったダービー>、短い距離を狙うには、菊花賞馬と菊花賞2着馬の配合である以上、組み合わされた種牡馬のイメージほど鈍重ではないとしても、トライアルで膨らませなかった<大幅体重増が多い厩舎>チューリップ賞と気持ち増やした桜花賞との組み合わせから、こちらの点では、かなりの上積みを見越した3戦目の作りにしてくる可能性が大いにある。

2022年オークス(優駿牝馬)予想 - レース展開と最終予想

5月の怪しげな天候から、未経験の道悪に不安はあるものの、不良三部作<菊花賞・エピファネイア×京成杯・アドマイヤジャパン×安田記念・タイキシャトルと、不良馬場での主要レース優勝経験がある三者が重なる特異な配合>による恩恵で、偉大なる10勝スプリンター・ビリーヴの近親であるという弱点もいくらか和らぐ。

今年はもう一頭、同じ一族からマテンロウレオという謎めいた超伏兵がいるが、これも適性距離不明のマイスタイルの近親であり、彼が4着のダービーという実績は、今年のクラシック候補には大いに味方につけたい要素になっている。

生産した千代田牧場とすると、大昔となってしまったビクトリアクラウンやニッポーテイオー・タレンティドガール兄妹、これは極めて近い世代のスマイルトゥモロー、ピースオブワールドらに続くスター誕生。

久々の大物がクラシック制覇となると、今にして思えば最強タッグの偉大なる牝馬三冠トレーナー&三冠阻止牧場<マックスビューティーをエリザベス女王杯で負かしたのがタレンティドガール>に、隠れオークス男・通算2勝のデムーロ騎手<毎年のように人気馬に騎乗>という並びは、オークスでは無双にも思える。

シーザリオの仔にはダービーに縁がなかったことを福永、デムーロ、レーンらが証明してしまったのとは逆に、牝馬ほど良血が活躍するのがG1の鉄則。

恐ろしいほどの血統馬や血縁に当該条件への大きなアドヴァンテージを持たせるような実績がある時、侮りがたい注目馬として鉄板となる事も多い。

シーザリオの血を引き、その産駒は牝馬三冠のニュートレンドを生む種牡馬となり、その産駒がこのサークルオブライフ。

人気にも強いこのコネクションが、もしも1番人気でなかった時、途端に展開は前回とは一転して、全て自分のための流れに変わってしまいそうなほどに勝てる条件が整った。

壊れた展開にフィットするほどの強烈さはないので、彼女が勝つなら、相手も決して伏兵ではない可能性がある。

相手を絞った方がいい。

何しろ、序盤の流れに関係なく、このオークスというレースでは、ことのほか追い込みが決まるから、動く必要がないことも推し材料になる。