スプリンターズステークス2018 予想

ちょっと思い返してみたのだが、今年の古牡馬出走可能の1400M以下の重賞馬を挙げていくと、

シルクロードS ファインニードル

阪急杯 ダイアナヘイロー

オーシャンS キングハート

高松宮記念 ファインニードル

京王杯SC ムーンクエイク

函館SS セイウンコウセイ

CBC賞 アレスバローズ

アイビスSD ダイメイプリンセス

北九州記念 アレスバローズ

キーンランドC ナックビーナス

セントウルS ファインニードル

何も、複数の重賞馬が路線の主要路線を独占する形になったわけでない。

にもかかわらず、ほぼほぼレースの上位人気馬がレースを制し、大舞台であるスプリンターズSに主力の欠員がない中、見事なまでのメンバー揃ったわけだ。

これに香港の刺客・ラッキーバブルズも参戦する。

スプリント戦は特に、常にスピードと底力を高い水準でキープした者が生き残れる構図になっている。

素晴らしい能力を秘めていても、距離を変更して戦う中長距離戦のような駆け引きは、結局、ハイレベルになるほど意味をなさないケースが多い。

同時に、ハイレベルであるが故に、コーナーのあるレースになると、位置取りや通ったコースが、結果に明暗を分けることがあるくらいなもので、1、2、3番人気の馬がコンスタントに勝ち星を挙げていることが、レース史を再確認しても明らかな以上、力のある馬が今回はチャンスをモノにする一戦になると考える。

かなり直前で迷ったが、

夏に1分7秒フラット以上の時計で重賞2勝をした唯一の馬

GⅠ未経験馬は、GⅠ連続敗戦中の馬より上がり目あり

という、客観的事実も含め、異彩を放つハイレベルの才能がそのレベルにあると判断し、夏のスプリントチャンピオン・アレスバローズの戴冠を期待したい。

迷ったというのは、単純に、すでに今年重賞3勝のファインニードルがいるから。

重馬場のセントウルSは、実質、史上初であるから、そのデータの扱いは実に難しいものがあったものの、香港でも大崩れしなかったことと、今年は差して安定した結果を残している点で、現状は、三連覇挑戦のレッドファルクスよりランクは上。

それに伍して戦うというより、何を勝敗の分かれ目と推理するか、と考えた。

台風の動きは不確定のままで、まだ正確な予想雨量は見極めきれないが、断続的に雨は降っても、中間の雨量を遥かに上回るようなことは、レースの時間帯まではないという雰囲気。

稍重の先週土曜のような馬場状態を想定することができる。

時計勝負歓迎で、位置取りでも見劣らなくなったアレスバローズには、好走条件が整った印象もある。

ナックビーナスのモレイラ騎手の動きは、レース展開に大きな影響を及ぼすだろう。

ラブカンプーやワンスインナムーン、つつくだけならセイウンコウセイもタフな流れは歓迎であり、前回のような自分のリズムで相手の脚を奪うほどの快走までは期待しがたい。

間違いなく、潰しに来る馬が出る。

キャンベルジュニアも、京王杯SCの内容から、田辺騎手なら出たなりで果敢に攻めてくる可能性もある。

その次に位置にいるだろうアレスバローズやファインニードルのテーマは、自身の選択すべきコースの確保。

サンデー、ミスプロ、ナスルーラ直系、母系に入ったノーザンダンサー直系…。

共通する血は多い両者だが、この路線でディープインパクト×トニービンは異質。

だが、よく考えてみたら、3年連続で連対のデュランダルなど、ダービー馬を出した者同士のサンデー×NTの配合。

ベストトゥベストでありながら、母父がやや時代が進んだ中で過去の大種牡馬である場合、持て余した底力を単純能力の勝負になる短距離戦で発揮することはままある。

ここ10年では、サンデー、トニービン、ヌレイエフという古株の大種牡馬がダイレクトに入った血統の馬が勝っている。

6歳牡馬がいきなりGⅠで来るという構図は珍しいことかもしれない。

ただ、アダムスブリッジやサトノラーゼンの勝った阪神、京都のクラシックギリギリ路線の登場した新馬、未勝利戦からスタートして、晩成型を多く出したリファールを産んだグーフドのクロスを持つアレスバローズが、今更…、というマイナスイメージで捉えられるのは、きっと心外である。

実力馬同士の争いを、最近身につけたキレイに差す形で勝ち切ってもらいたい。

◎アレスバローズ

○ファインニードル

▲レッドファルクス

注セイウンコウセイ

△ムーンクエイク、キャンベルジュニア、ラッキーバブルズ、レッツゴードンキ

雨が多く降ったら、セイウンコウセイとレッツゴードンキが激走すると思う。