高松宮記念2015 予想
逃げそうな馬は、
アンバルブライベン
ハクサンムーン
いつでも逃げられそうなのは、
エアロヴェロシティ
コパノリチャード
ミッキーアイル
基本的に差すタイプというのは、
ストレイトガール
ダイワマッジョーレ
近3年の高松宮記念の勝ち馬の3、4角の位置取りを見てみると、
14年 コパノリチャード
2-2
13年 ロードカナロア
9-7
12年 カレンチャン
2-2
冷静に判断すれば、阪急杯の勝ち馬と昨年の1番人気馬が展開有利の立場にあるから軸に据えるのがいいと考えるのが、極めて妥当なように思うが、かつてのジャパンCでもそうだったが、ペースが上がったからといって、差すことがベストになるわけではないというのが、当たり前のように証明されてきた以上、絶対的な有利不利は考えない方がいいと思う。
ただし、このレースの半日前に行われるドバイのダート戦とは違い、芝での戦いである以上、決め手比べも要求される側面は否定できないから、上がり調子のダイワマッジョーレを少なくも連下に落とす狙いはない。
休み明けでなければ本命も考えていたストレイトガールについても、まあ、レースと関係ないところで勝負する非常識な手段をとるタイプではないから、それ以下の評価とて、軽視まではできない。
組み合わせ方の難しいレース。これが、今回の高松宮記念の本質のであろう。
行っ�た行ったなんて、あの坂を考えたらあり得ないし、それでも、簡単に外差しが決まるほどヤワな先行馬じゃないから、誰かは必ず残るだろうな…。
前回断然人気を裏切り、不可解な敗戦を喫したとされるコパノリチャードだが、敗因ははっきりしているように思う。
「雨、前哨戦、逃げられず」
昨年のこのレースで、何故かガンガン逃げたエーシントップの後ろで足元を気にしながら、うまくリズムを守り通したことで、直線は圧倒的なパフォーマンスで鞍上の方までもが注目される姿は皆の脳裏に焼き付けられたが、要するにこの馬に大切なのはリズムなのである。
ロケットスタートを決めた二ホンピロアンバーをマジンプロスパーが突つく展開で、ミッキーアイルはテーマを持って好位から抜け出しを図る競馬。
それらを見る位置にいたコパノリチャードには、ベストの流れにも思えるが、そもそも上手な馬ならば、もっと後ろから直線勝負にかける方が望ましい展開である。
良馬場なら細工はできるが、あの不良馬場で上手に差し脚を伸ばすとか、力でねじ伏せるには、前半の他流試合の時間が長すぎた。
早めスパートというより、自分が速いと感じた時に抑えて、誰にも影響されず自分のタイミングで動いていく。
そんなスプリンターの本質を地で行くような不器用さは、GⅠでこそ活きてくるように思う。
それが、エアロヴェロシティとの勝負に挑むべき戦法の在り方にも思うし、唯一正攻法で太刀打ちできるのもこの馬だけだろうと考える。
前年は全てうまくいって、この馬の持ち味が最大限結果に反映された競馬だった。成長した今は、多少融通の利く競馬はできるし、力勝負は歓迎だろう。
リズムを崩されてまで押し切れるとは思えないアンバルブライベンは、オッズ面との折り合いを含め、買うけど本線にはできない性質が窺える。
ミッキーアイルのスピード能力の転換は期待感の持てるものだが、決め手まではない。ならば、昨年追い込んで5着のハクサンムーンの方が、前での粘り込みはあり得そうだ。
日本と香港のスプリントチャンピオンを軸に、自分の形を持っている順に評価したい。