高松宮記念2016 展望

スプリンターズSが終わって、今日この日まで、まずビッグアーサーが重賞未勝利だと思っていた人が何人いるだろうか。

そして、そのレースを制したストレイトガールが昨年1番人気だったにもかかわらず、いや、そもそもGⅠを6歳で2勝したのだけれど、阪神牝馬Sに向け、ヴィクトリアマイル連覇の方向で調整が進められているという話。

その他から当たるのが定石であろう。

ローレルベローチェが、年明けの淀短距離Sを快勝後、阪神Cで休み明けながら2着と好走したダンスディレクターにこそ敗れたが、重要前哨戦の一つであるシルクロードSでもきっちり残して連対を確保。

加えて、レース&コースレコードのタイ記録でミッキーアイルが逃げ切って、底力を示した点では、昨年以上のレースレベルになることが想定される。

香港旅行を最後に身を引いていれば、どうとも言われず後腐れなのない競走生活を全うしていたはずなのに、それでもまだ2匹目のどじょうを狙おうとするには、リスクがあまりにも多すぎる状況。

GⅠ馬がそう扱われることを、ひとつもプラスはないと考えるのは普通である。

本筋ではこちらに回るべきなのだが、2年前の3着がどうも心残りらしい。

まあ、それはいいとして、ビッグアーサーが重賞2着2回にオープン特別1勝の身ながら、オーシャンSへの登�録を見送った。

理屈は正しいし、相手関係が判然としてきたから、修正する時間を作ることを優先したのだろう。

スプリンターズSのような除外のされ方はないだろうが、返って、余計なレースを使ったことが減点材料になっている。

能力は認めても、結果がついてきていないのは辛い。

速さでは、ハクサンムーンというジョーカーがいる。

テンのスピード以外は普通の馬なのだが、これが前に行くと周りの動きが変わる。

2度ここで好走しているから、オーシャンSの内容は重要ではない。

が、昨年くらい走っても、掲示板の下が関の山だろう。

基準が見えてきて、かつ、展開も読みやすい一戦。

中京には坂ができた。

3月開催になってから、差し馬は高確率で連対し、傾向は一変していない。

自然と、阪神Cで掲示板に載った馬から狙いたくなる。