宝塚記念2026の予想 過去10年のデータ傾向と有利な枠/出走予定馬の最終追い切り

宝塚記念2026の予想と過去10年のデータ傾向と有利な枠/出走予定馬の最終追い切りの予想と出走予定馬の最終追い切り評価を行っていきます。
過去結果を見ても荒れる傾向のある中、有力な登録馬の中から鉄板軸馬とされる外厩仕上げの本命馬や消去法で消すべき馬、本命をも超える可能性のある穴馬をデータ分析!

歴代勝ち馬のサインを見逃さず、予想オッズを見ながら過去配当を超える払い戻しを狙っていきましょう。

レース名第67回宝塚記念(G1)
グレード重賞(G1)
日程2026年6月14日(日)
発走時間15時40分
開催場所阪神競馬場
距離芝2200m
コース左回り
賞金3億円
レコードタイム2:09.7

宝塚記念2026予想-予想オッズ/出馬表(馬柱)/出走予定馬の馬体診断/想定騎手/最終追い切り評価(枠順確定)

宝塚記念2026の予想オッズと登録馬

枠順馬番出走予定馬騎手性齢斤量予想オッズ人気1週前追い切り最終追い切り
11ダノンデサイル戸崎圭太牡558.09.95栗東・CW・稍重(戸崎圭)
6F 82.6-67.4-52.1-36.6-11.2(馬なり)
シェーネエルデ(馬なり)の外1.2秒追走・0.3秒先着
栗東・CW・良(調教師)
6F 84.6-69.6-54.5-38.6-11.7(馬なり)
12ミュージアムマイルD.レーン牡458.05.72栗東・CW・稍重(レーン)
6F 81.9-65.9-50.8-36.2-11.5(一杯)
モカラマーズ(一杯)の内0.5秒追走・同入
栗東・坂路・良(助手)
800m 53.8-38.6-25.0-12.4(強め)
スピリットライズ(末強め)を0.4秒追走・アタマ先着
23シュガークン吉村誠之助牡558.073.317栗東・坂路・良(吉村誠)
800m 51.2-36.5-24.0-12.3(強め)
栗東・坂路・良(吉村誠)
800m 53.2-38.6-25.0-12.4(馬なり)
ルーフ(馬なり)を0.5秒追走・アタマ遅れ
24ミクニインスパイア丹内祐次牡458.019.97美浦・ウッド・重(丹内祐)
6F 81.6-65.7-51.3-37.1-11.3(強め)
オストラヴァ(馬なり)の外0.5秒先行・同入
美浦・ウッド・稍重(助手)
6F 83.2-66.3-51.3-36.7-11.2(強め)
オストラヴァ(末強め)の外0.5秒先行・0.1秒先着
35クロワデュノール北村友一牡458.02.41栗東・CW・不良(団野大)
6F 84.1-68.7-52.9-36.9-11.6(G前一杯追)
メアグローリア(一杯)の外0.4秒追走・0.2秒先着
栗東・CW・良(団野大)
6F 82.6-67.4-52.4-37.4-11.2(馬なり)
グロリアラウス(馬なり)の内1.1秒追走・同入
36ビザンチンドリーム西村淳也牡558.022.98栗東・CW・稍重(国分優)
6F 82.5-67.0-51.8-37.0-11.6(一杯)
栗東・CW・良(国分優)
6F 85.0-68.1-52.8-37.8-12.0(馬なり)
47ファミリータイム幸英明牡558.068.016栗東・坂路・稍重(助手)
800m 53.1-39.1-25.5-12.6(強め)
ヴェロクオーレ(強め)に0.9秒先行・同入
栗東・坂路・良(幸英明)
800m 56.0-41.3-26.6-12.9(馬なり)
48タガノデュード高杉吏麒牡558.046.813栗東・CW・稍重(助手)
6F 82.6-67.1-52.1-36.6-11.3(一杯)
ユウェンタース(一杯)の内1.1秒追走・0.2秒先着
栗東・坂路・良(助手)
800m 52.4-38.2-24.8-12.1(末一杯)
ユウェンタース(一杯)を1.3秒追走・0.4秒先着
59コスモキュランダ横山武史牡558.033.910美浦・ウッド・重(助手)
6F 81.0-64.6-49.8-36.4-11.3(直一杯)
ミリオンヴォイス(一杯)の内1.1秒追走・0.2秒先着
美浦・坂路・良(助手)
800m 52.3-37.4-24.4-12.0(馬なり)
ミリオンヴォイス(強め)を0.5秒追走・同入
510ジューンテイク松山弘平牡558.039.912栗東・CW・不良(松山弘)
6F 85.6-68.8-54.2-39.3-12.3(強め)
栗東・坂路・良(高倉稜)
800m 56.3-40.3-25.5-12.4(馬なり)
611シンエンペラー坂井瑠星牡558.054.915栗東・CW・稍重(助手)
7F 96.3-65.0-51.3-37.4-12.2(強め)
レヴォントゥレット(一杯)の外0.4秒追走・0.1秒遅れ
栗東・CW・良(坂井瑠)
6F 83.9-67.3-51.9-37.1-11.1(稍一杯)
612マイネルエンペラー川田将雅牡658.049.914栗東・CW・稍重(吉村誠)
6F 81.0-65.1-50.8-36.3-11.1(馬なり)
栗東・CW・良(助手)
6F 82.5-67.2 51.6-37.0-11.5(馬なり)
エンデュミオン(馬なり)の内1.5秒追走・0.6秒先着
713シェイクユアハート古川吉洋牡658.036.811栗東・CW・稍重(古川吉)
6F 84.4-68.4-52.7-37.0-11.1(一杯)
ウインデイジー(一杯)の外0.8秒追走・0.5秒先着
栗東・坂路・良(助手)
800m 52.7-38.5-25.2-12.4(馬なり)
714スティンガーグラス岩田望来牡558.031.39栗東・CW・稍重(岩田望)
7F 98.8-66.8-52.1-37.4-11.7(一杯)
ベトルス(馬なり)の外1.4秒先行・同入
栗東・坂路・良(助手)
800m 53.9-39.5-26.4-13.3(馬なり)
715マイユニバース横山典弘牡458.014.06栗東・CW・稍重(調教師)
6F 79.3-63.4-49.5-35.9-11.2(馬なり)
栗東・CW・良(調教師)
6F 78.6-63.1-49.3-35.6-11.4(馬なり)
816メイショウタバル武豊牡558.05.93栗東・CW・稍重(太宰啓)
6F 80.8-64.8-50.3-35.7-11.1(一杯)
栗東・CW・良(助手)
6F 83.3-66.3-51.7-36.8-10.9(馬なり)
817レガレイラC.ルメール牡556.09.54美浦・ウッド・不良(助手)
5F 67.7-52.6-37.9-11.4(馬なり)
フィリオソラーレ(馬なり)の内0.2秒追走・0.1秒先着
美浦・ウッド・稍重(助手)
6F 85.3-68.5-52.7-38.1-11.2(馬なり)
アルセナール(馬なり)の外0.5秒先行・同入
818ミステリーウェイ松本大輝セ858.0151.318栗東・CW・稍重(松本大)
6F 86.4-70.4-54.4-38.7-11.5(馬なり)
ゴールデンクラウド(馬なり)の内1.9秒先行・同入
栗東・CW・良(川端海)
6F 81.8-66.1-51.4-36.6-11.7(馬なり)
サンライズナスカ(一杯)の外1.0秒追走・0.1秒先着
脚質1着2着3着4着以下勝率連対率複勝率
逃げ2回2回3回13回10.0%20.0%35.0%
先行9回9回6回57回11.1%22.2%29.6%
差し7回3回8回84回6.9%9.8%17.6%
追込2回6回3回84回2.1%8.4%11.6%
枠順1着2着3着4着以下勝率連対率複勝率
1枠1回3回5回21回3.3%13.3%30.0%
2枠1回2回3回25回3.2%9.7%19.4%
3枠3回2回3回25回9.1%15.2%24.2%
4枠0回4回2回30回0.0%11.1%16.7%
5枠1回5回1回31回2.6%15.8%18.4%
6枠5回1回1回33回12.5%15.0%17.5%
7枠0回2回2回39回0.0%4.7%9.3%
8枠9回1回3回34回19.1%21.3%27.7%
種牡馬1着2着3着4着以下勝率連対率複勝率
キズナ5回7回3回34回10.2%24.5%30.6%
ドゥラメンテ5回2回3回16回19.2%26.9%38.5%
ハービンジャー5回1回2回20回17.9%21.4%28.6%
ゴールドシップ4回2回2回13回19.0%28.6%38.1%
ハーツクライ3回2回1回23回10.3%17.2%20.7%
キタサンブラック3回0回1回10回21.4%21.4%28.6%
エピファネイア2回3回7回27回5.1%12.8%30.8%
オルフェーヴル2回3回0回15回10.0%25.0%25.0%
ロードカナロア2回1回0回10回15.4%23.1%23.1%
ノヴェリスト1回3回0回4回12.5%50.0%50.0%

宝塚記念2026 - 過去10年のデータ傾向

半分消える1番人気、有馬だと、10年で5勝

連覇達成時のクロノジェネシスと、無双状態に入ったイクイノックスで計2勝。 少頭数の年が、昔より減ったせいもあるのか、特異な1コーナーまでの距離が新潟外回りの直線くらいに長い、特殊なローカル中距離<小回りコース2000M戦は、最後の直線走路よりも発走地点からゴール板までの方が長いのが普通>に近い設定もあって、昔から、逆転が起きるレースがほとんど。 この前の10年をとっても、ディープインパクト、オルフェーヴル、連覇時のゴールドシップしか勝っていない。
要するに、タイトルホルダーだとか、リスグラシューなどといった、分かりやすい表現をするなら、怪物クラスのワンダーホースでないと、この伏兵にもフラットな状況を作れるコース設定<=多少の出負けもゴールドシップを見てれば分かるが、容易に位置を取り直せる、先行勢は厳しくなるから捲りもハマりやすい>というある種の死角をなくすのは難しいということ。 簡単な話、実力者の優位性が担保されないような設定なのだ。
開催時期を早めたとはいえ、京都代替のここ2回はかなりの雨馬場で、阪神でもそろそろ厳しい状況になる年も出てきそう。 牝馬のチャンピオンが誕生した年は、最初のエイトクラウンも含め、稍重でG1を勝っていたマリアライト、クロノジェネシスでの道悪勝利を除き、あと3勝は全て良馬場。 稍重馬場のようなタフな良になりづらい、短期開催の2週目の影響も考えられ、雨が降ると、想像以上にタフさが問われる阪神であるから、今まで以上に気を付けていきたい面ではある。 良馬場以外で、通常阪神開催の年に人気に応えたのは、シンザンはいるのだが、まだ2000Mの時代。 荒れることを前提にする組み立ての方が正しいことの方が多いだろう。

大阪杯ウイナーは基本的には買えない

G1昇格直前のアンビシャスであるとか、G1昇格最初の年の勝ち馬となったキタサンブラックなどからカウントをしていくと、人気を大きく下回る内容に終始。 昨年のベラジオオペラも、当日かなり暑かったというのもあるが<典型的な冬馬だったとのこと>、メイショウタバルを潰しに行こうとファイトしたら、むしろ、相手の方がやる気に満ちていて、むしろ、突き放されてしまった。 宝塚記念の表も裏も知る武豊騎手の思惑通り、和生騎手が誘い出されたようなところもあるが、タイトルホルダーはその真逆の立場で勝った馬。 この攻防だけとっても、大いなるファンサービスになったシーンだった。
ラッキーライラックにレイパパレ、2度同じローテで出てきたベラジオオペラらの実績からも、相手は強かったとはいえ、負ける理由を探すとするならば、大阪杯を勝ち切ったということが影響してくるように思う。 ディフェンディングチャンピオンはうまいこと2着にのがれ、父と同じ道を進んだ勝ち馬は、父よりさらに厳しいローテで春3タテに臨む。 間が2400ではなく、3200Mになる。 これが秋天→JCと同じ中3週ローテ。 かつてのテイエムオペラオーでも、これは無理なローテーションと言わざるを得ない。 3着だったダノンデサイルにも、これならチャンスがあるだろう。 いくらか、成長をすることで我を強く出すようになった半面、彼なりに右回りでの懸念をフィジカル的な部分の進化で、少しカバーできるようになった印象もあった大阪杯だった。

鉄板ではないが、格という意味で天皇賞組のピックアップは重要

ここ4年、2400短縮案を提案する吉田一族の意見に反抗するように? 春の天皇賞組の台頭が目立つ宝塚記念。 ジャスティンパレスの3着強襲は2年連続ではないものの、雨の京都で沈んだ年の前後は、まさに、王道ローテの中で、実力を示したという結果になった。
その他も、キセキが2度来た時の6歳参戦の年に、このローテで好走している。 タイトルホルダーはスタミナモンスターなので、距離も設定も展開も全部無視した結果だったが、これも前に行けるスタミナ型で、自分のスタイルというよりは、相手にプレッシャーを前にいてもかけられる特殊なステイヤーだったので、自分の状態の良さを示したとも言い換えられる。 適正な距離を抜きにすると、サイレンススズカと似たタイプ。 逃げ切りやハイペースの2番手追走抜け出しは、あと、タップダンスシチーを除くと、似たような中距離型のエイシンデピュティやアーネストリーなどはいても、激しい消耗戦になりすい近年の傾向からも、天皇賞で足りなかった馬か、その逆で、力で盾を奪取した名馬級の参戦馬に期待。
馬場悪化の割に、時計は速くなることが増えて、タフさに拍車がかかっている印象は、昨年のレースを見ても理解可能。 ジャスティンパレスより前にいたのは、中距離重賞でのハイペース逃げ切りが複数回あったメイショウタバルと、有馬記念4着もある組み立ても巧みなベラジオオペラ。 器用でもないが、総合力で今季2連勝のクロワデュノール以外、あまり目ぼしい候補が出てこないが、消そうと思っていた後輩ダービー馬の方も、豪華メンバーだからこそ、消せないとなって、では、大阪杯のローテ有利組も面白いとなって、ベタベタの阪神実績組を拾うパターンに終始してしまう結果になって…。 これではいけないと思う筆者は、乾坤一擲の勝負に打って出たのである。

本当のジョーカーを見つけるなら、このカードの中から

2018年のミッキーロケット、2025年のメイショウタバルらに共通するのは、2000Mを超えるG2を勝っていた、格下の印象のある伏兵の渋残りドカン。 2020年の3着馬だったモズベッロも、ミッキーロケットと同じ天皇賞参戦組の日経新春杯勝ち馬であるが、モズは斤量利を活かした勝利で、馬場適性だけで来た印象もあった。 鞍上の池添謙一騎手のグランプリ適性も、狙いに加えたファンとすると、思惑通りのファインプレーであった。
共通するのは、前走負けている馬たちであったということ。 マーク対象ではなかったというのもあるが、モズベッロでも、前走はペースを読んで好位付け。 京都の方が適性があると思われたが、G1で来たのは道悪阪神の内回りのレア条件で、2度ともというのが面白い。
メイショウタバルも道悪の神戸新聞杯逃げ切り実績があって、大阪杯と重馬場も高速の毎日杯の内容を思うに、本質は少し長い可能性を感じる。 猛ペースの皐月賞はこの馬いてこその、当時のレコード決着である。
ローテに関係なく、様々な道悪適性を示している馬を狙う手段とすると、この手の特殊枠に加えたい目黒記念組などの非根幹距離向きのタレントは、こんな程度の理由づけで、好調だったら面白いように走るという仕組み。 中山2500向きの印象ばかりが先行するマイユニバースや、左回り向きのシェイクユアハートらが今年のジョーカー候補だが、キャラが正反対<脚質の印象が先行するということも大いにある>であるため、昨年も前の2頭と後ろから来た2200巧者という組み合わせからも、穴に期待するなら、この中から軸を選んだ方が面白いとなる。
実力も含め、大体互角のような感じであるが、G1で全く足りていなかったという面に着目すると、本流路線の香港・QEⅡで力及ばずの結果だったことを考えると、レース数をかなり消化しているのに、初めてのG1でズッコケスタートでややレジェンドを拍子抜けさせたあの馬の方が、上がり目があるような気もする。
中山では何でもできる鞍上が好き放題にやっていたとはいえ、半年で3勝はなかなかの充実ぶりを示している。 これだけで、番組の関係からオープン馬になれる計算だが、同じ中山2500でこれだけ勝ったのは、シンボリルドルフでも1年かけて3勝だったから、ネヴァブションだけになる。 アメリカジョッキークラブC最多勝記録はきっと不滅であろうが、それに貢献したグランプリホース・マーベラスサンデーの仔は、その内2勝に貢献。 ネヴァブションの感覚では足りないが、あの日経賞のブルドーザーのような押し上げ方は、いかにも宝塚で…、と思わせるものだった。 ちなみに、ネヴァブションの初勝利の際に騎乗したのは、このマイユニバースを管理する現調教師の武幸四郎元騎手である。
2人にしかわからない感覚があるとすれば、ノーザンファームにもないこのノウハウ、天国の後藤騎手もよく乗っていた師匠・伊藤正徳元師の管理馬であるから、これもちょうどいいお中元というか、少し早い、両者へのお盆参りのお供物になるのではと、全く関係ない師弟に、マイユニバースでより堅い絆に結ばれたこの二人を重ね合わせる筆者の妄想は、そう易々とは、修正がきかないほどに深みにはまり、これで負けると、より沈み込んでいきそうな予感もある…。

宝塚記念2026- 出走予定馬の血統/成績/タイム

面白いレースを見せてくれ、と穴党が思い描いたようなレースになりそう

マイユニバースの血統

ミュージアルマイルは同期生であるというだけでなく、ロレットチャペル<父フレンチデピュティ>が祖母という点でも共通している。 マイユニバースのお母さんであるチャーチクワイアの方がお姉さんで、これがネオユニヴァースの産駒。 ミュージアルマイルの母であるミュージアムヒルはハーツクライの娘であり、父がキングカメハメハ産駒であるということもあって、当たりが両方であっても不思議ではないと思う一方、中山2500重賞を勝っているという以外に、共通項を探すことは案外難しい。
レイデオロの産駒であるマイユニバースだから、父は高速の天皇賞を総合力で制しているものの、総じて、晩生のステイヤーが成長力を利して、他との比較で有利に立てるという傾向があり、キングマンボの万能性というところで、枠から外れた、気性的な部分がもう少し短いところに向く馬であるとか、ミスプロ系らしいダート馬も一定数出すということは、予測の範囲内であろう。
ハーツクライは晩成でも、リオンディーズは故障もあったとはいえ、シーザリオ産駒らしいやる気満々のスタイルがクラシック向きの傾向から、リオンディーズ自身のスピード能力が色濃く伝われば、皐月賞快時計勝ちのミュージアルマイルの実績作りの根拠にもなるだろうが、血族のトップランナーであるシンコウラブリイも、2歳G1好走馬でありながら、最後の4歳で挑んだマイルチャンピオンシップの方が一番強かったくらいで、マイユニバースの方が、理解しやすい成長曲線を描いた重賞勝ち馬のようにも映る。
いずれにせよ、意外な感じで、今夏初対戦になるわけだが、2度出走レースを変更する羽目になり、苦しい面も抱えるミュージアルマイルの成長力が見えないところで、血統の特性からも、今年もう3戦し、中身の濃いレースを重ねてきたマイユニバースの方が先着するというミッションが、それほど難しい状況ではない気配はプンプンする。 怪しい気性だったロレットチャペルの半兄であるキングストレイルもミュージアルマイルと同じセントライト記念のウイナー。 それともよく似た性質のマイユニバースの初勝利も同じ2200M。 根幹距離のG1が中心に編成される日本で、この手のスペシャリストが、意外な逆転劇を演じてきた歴史は、今年も繰り返されると信じるには十分なバックボーンを持つ伏兵なのだ。

宝塚記念2026 - レース展開と最終予想

マイユニバースという馬は、興味深いキャリアの持ち主である。 中京2200で未勝利戦を制したのは、キャリア6戦目のこと。 直前の2戦は、左回りと右回りのダートを使って、着順そのものは悪くなかったが、内容はあまりパッとしなかった。 紆余曲折というほど、どん底を味わったわけではないその後についても、中山2500で計3勝、不良馬場の京都内回りで行われる2000Mの特別をその前に勝っているという辺り、鞍上も含めて、癖がありすぎる存在なのである。
しかし、このフィルターを一枚挿し込んでみると、実にクリアになって、この馬の適正とすべき距離の解析ほぼ全てが完了するのである。

<芝2200~2500での戦績> 【3・2・0・0】
内訳 ・1着 未勝利<中京2200>、九十九里特別、湾岸S、日経賞<以上中山2500>
・2着 ゆきやなぎ賞<阪神2400>、迎春S<中山2200>

走っていない同タイプの設定距離は、阪神の2200だけ。 中山の2200とよく似ているが、外回りをだらだら走るレイアウトの名物競走の一つ・アメリカジョッキークラブCを最多勝、オールカマーにしても強い馬で勝っただけとは言っても複数回勝利している男をして、2:10.7で逃げ切る馬が出現しては、太刀打ちできなかったというのが、3走前の結果。 でも、2200で最初は2分16秒以上のタイムで駆けることで精一杯だったマイユニバースは、この迎春Sは2:10.9で走り抜けている。 宝塚記念の阪神であれば、タイトルホルダーの化け物じみたコースレコードには遠く及ばないものの、この走破タイムは、5歳時の良馬場で駆けた時に楽々連覇達成のクロノジェネシスに匹敵する=同タイムだから、日経賞くらい勝っても不思議はなかった。
懸念事項はあるのだが、武豊騎手の菊花賞のアシストが、ここにきて、今季の充実に繋がっているようにも思う。 その前の九十九里特別は、まさに、ノリちゃんならではのレースとユタカ騎手が言い得て妙のコンパクトな表現で、そのレースを評したという、狙った中での安全策優先の競馬。 相手はかなり楽だったうえに、斤量面の恩恵が少しあったことで、菊花賞出走を念頭に置く中で、確実な手を選んだというのもあるが、そこに至るまでに、外から被されることへの不安が少しあって、スパートを待つか、逃げ切る事を後続に迫られない中で敢行するなど、選択肢を狭めた中での対応が必要もあったのだが、いくらか態勢不十分の発走から、前の流れと立ち位置を確認して引いた武豊騎手は、捲りを選択。 ただ、うまくいっている様子もあった中で、コーナー出口の辺りで、内にいたレクスノヴァスとの接触を、主な敗因に挙げたくらい、直線での馬のやる気、走りのバランスそのものを崩したかのような失速ぶりで、しかし、気配は悪くはなかったから、その中から、立て直しを図られた年明けのレースから、流れもあるが、急かすシーンはなくなった。
馬のバランスが良くなっているというよりは、大変な馬体重の増減がある中でも、1戦ごとに洗練されるレース内容の方が目立ち、得意条件というのは、馬というより鞍上のキャラもあると結論付けることができる反面、幾度か、立て直しを迫られる消耗戦の日経賞で、ついに、期待値以上のロングスパートをベストタイミングで開始した結果、直線で伸びきって、前の呑み込んだことから、菊花賞の敗因も、この距離フィルターで解釈可能が理由が見つかると言い切れるし、何より、ペースアップになかなか対応できないスロー専用の典型的なステイヤー型から、武豊メソッドの10%強配合の効果で、様変わりしつつあるのだ。
管理調教師である弟君も大喜びであろうが、数少ないユタカ騎手の先輩であるスープカレーおじさんの方が、実は、ナイスアシストと思っているように感じるのである。 3000勝を決めたのもこの馬、最年長重賞勝利記録を7か月ほど更新したのもマイユニバース。 変な具合に好循環を生んだ、結果惨敗のレースから、明らかに馬が変わり、お手馬であるメイショウタバルの好敵手になっている状況で、失敗した…、と思うレジェンドの苦虫を嚙み潰したような表情が少し見てみたい。
メイショウタバルの父は、要注意人物たる自己プロデュースの手法が完全独自路線のダブルクラウン・ゴールドシップ。 少しやる気が失せ始めた頃の、まさに、メイショウタバルの今くらいの時期に、直談判したかははっきりしないが、騎手学校の一期先輩でもある須貝調教師へ、騎乗志願の旨、それとなく伝えた結果、宝塚記念連覇を決める大復活の末、凱旋門賞挑戦へとつなげた1勝を挙げるためのファーストコンタクトが図られたのである。
もう、12年前のこと。 坂井瑠星騎手などがいる、今勢いがある世代が一斉にデビューする直前くらいの時期の話だ。 どういうわけだか、ドバイ遠征を進言したという石橋守-武豊の昔なじみのコネクションが、昨年の宝塚記念独走ゴールを決めたきっかけというのは、案外、そうした人間関係や客観視ができる立場の同業であるとか、ちょっとしたことが関わってくることが多い。 武豊騎手でも、デビュー時からしばらくは乗っていたヤマニンブークリエとの二択を、菊花賞という重要なレースを前にして、お手馬が重なった横山典弘騎手の心の内を理解しながらも、より手が合わない方を残されたということが、いい塩梅に展開していくなどとは、さすがに予測できなかったはずである。
思えば、北村宏司騎手の落馬負傷で、有馬記念では横山典弘騎手が乗り、年明け初戦から、皆が馴染みのある武豊騎手へと正式にスイッチしたレースで、アンビシャスを驚きのキタサンブラックマークの徹底マークポジションにつかせたのが、前走で後の顕彰馬に乗った横山典弘騎手だった。 このレースにはラブリーデイをはじめ、ショウナンパンドラ、イスラボニータ、ヌーヴォレコルトなどがいる組み合わせで、G1未連対のアンビシャスが渾身のノリスペシャルでクビ差だけ、キタサンブラックを差し切った会心の勝利となった。
人気になったというほどではないが、楽逃げ可能なメンバーを予測した組み立てで、勝てるだろうという算段で、様々な準備をしていたはずの武豊騎手が、こんなところにいるとは思わないから…、と、お手上げになったのは10年前。 36年前の京都開催の宝塚記念で、半年前の有馬の借りを返した時から、圧倒的な存在感で、騎手課程を経ていない先輩たちの領地を侵食していき、その時、かなりの範囲を奪い取った後、長い時間を経た今も、不可侵領域を広範囲に持つ東西の名手に対し、いくらか、ローテに不安のある面々が有力馬ほど多い組み合わせの中で、唯一対抗しうる存在は、ユタカリスペクトを抱きつつ、父への敬意を失うことのない騎手になった二人の息子からも、少し年の離れた4男たるベリベリホースであろう。
両レジェンドには、様々な思いがあるスペシャルウィークの血が入ったダービー馬が、ここまで唯一という存在=ダノンデサイルだけということからも、それがまた武豊鞍上ではなく、横山家の関わりの中で生まれてきたということが、何だか、昨年のアメリカジョッキークラブCと似た雰囲気を漂わせる。 ゴールドシップを不可解な面を持つモンスターとして傍観者らしい見解を示すのみだった武豊が、牡馬の代表産駒を駆るのだから、長くやっていくと、こういうこともあるという、その裏返しの結果が、今年出ても面白いというか、不思議ではないものと、我々は捉えられるはずである。 もちろん、4、5歳世代のスターたちの活躍は大事だが、ここは個性派の出番と見る。
華やかな実績を持つ馬の中で、独特の個性を放つダノンデサイルだけは、少し毛色が違うという点で、ここも買い目と考える。 吉田照哉×勝己兄弟の生産牧場別の優劣は、相変わらず弟優勢だが、この春の皐月賞から、G1だけでもう3度もある。 少し変わった馬の代表であるマイユニバース<ノーザンファーム>と、ダノンデサイル<社台ファーム>が、妙な具合で並び立つのも、非根幹距離決戦の面白味であり、まさに、興味深い結果となる可能性に加え、馬券的な妙味も感じる筆者の楽しみが消え失せることはないように思う。