ヴィクトリアマイル2017 展望

今年もミッキークイーンが阪神牝馬Sをステップに、順調な仕上げでヴィクトリアマイルに向かう。

オークス馬だし、他と比べても走る気が萎えるようなことはないはずだが、3月頃の山場を通り過ぎているので、この点も心配ない。

問題はむしろ、他の有力馬の動向である。

4歳のGⅠ馬はことごとく引退に追い込まれ、現在ひとり横綱状態のヴィブロスも、春期営業は既に終了。

強い4歳は短距離型ではそれなりに駒は揃っているが、早々東京マイルにツボのあるストレイトガールタイプは居ないものだ。

細かいところまで見ていないし、また出走馬が確定しているわけでもないから何とも言えないが、5歳以上の馬を軸に選んでいくのが、この東京マイルのGⅠでは一般的でもあるし、その線で攻めていくとする。

ルージュバックの弱みは、もう確定的にインからは伸びてこられないところにある。

きさらぎ賞の結果から、何でもできそうに思われていたのだが、揉まれ弱さは現役オープン馬の中でもトップであろう。

前に行くか、馬群から抜け出してくるかしか、このレースを勝つ方法はない。

有馬記念で好位抜け出し抜け出しを敢行し、人気に応える競馬をしていた4歳のブエナビスタだけは差し切りだが、基本的な勝ちパターンに背くように走った人気馬は、大体消えている。

だから、ミッキークイーン軸でも対抗株探しは念入りにしたい。

となると、脚質で死角の多いアドマイヤリードより、いくらかは競馬に自在性のあるジューヌポレールが4歳の注目馬で、ミッキーのライバルはやはりクイーンズリングとなるわけだ。

特に、道悪が血統や実績の印象より合わない可能性のあったクイーンズリングは、落鉄の不利も重なり、前走は見るも無残な内容に終始していたが、昨年の走破タイムが1:32.5なので、良ならミッキーとまたいい勝負になるはずだ。

レッツゴードンキは脚質転換がどう出るかわからないし、本来はもう少し前で競馬できるはずのトーセンビクトリー辺りが、穴の軸では面白いか。

中距離型が多い場合、ブランボヌールのようなスプリンターは侮れない。

今の東京は、必ずしも短縮組有利の傾向ではない。4歳はこのタイプが狙い。