阪神ジュベナイルフィリーズを予想!

日本競馬界で初めて、外国調教馬に対する出走制限を限定解除し、国際招待競走としてスタートした1981年から、世界の競馬とは一体どういうものかということを最初は直に体感し、
中盤以降は日本調教馬のスケール感を見定める位置づけとして、時間を経る内に、いつの間にか普通のGⅠレースになってしまったこのジャパンC。
日本の高速馬場に対する敬遠も加味され、国際水準のカデゴリーとしては、世界最高賞金レースでもなければ目ぼしい付加価値のようなものも得られないとなって、数も質も、遠征馬の質がまるで向上する気配がないことは、残念でなりません。
日本馬がこのレースを勝つことが、必ずしも国際基準に照らしても重要ではなくなっているので、何故か、最近は有馬記念の方が好メンバー、好レースが展開される昨今、レベルが安定しない面もあります。

日本調教馬の勝者三傑
シンボリルドルフ 
1985年
エルコンドルパサー 
1998年
ディープインパクト 
2006年
外国調教馬の勝者三傑
メアジードーツ 1981年
ホーリックス 
1989年
シングスピール 
1996年

ジャパンカップの特徴

日本競馬の根幹を成す競走という位置づけにすべく、牡馬も牝馬も一流であればほぼ必ず経験するダービー、オークスと同じ東京芝2400Mに設定することで、いい訳の出来ない条件であるのは事実でしょう。
ただ、時代によってこの距離に合わない血統が流行することもあって、一流半血統の馬に有利な長距離戦の顔も見せているため、馬場質や雨の降り方で、全く違うレースになってしまうという面が、ダービーなどとは違うところでもあります。

ジャパンカップの歴代優勝馬

年度1着馬馬齢斤量騎手人気前走父名 2着馬馬齢斤量騎手人気前走父名 3着馬
馬齢斤量騎手人気前走父名
2010
ローズキングダム<2位繰上>
牡3
55
武豊
4菊花賞②
キングカメハメハ
ブエナビスタ<1位降着>
牝4
55
C.スミヨン
1天皇賞(秋)<1>
スペシャルウィーク
ヴィクトワールピサ
牡3
55
M.ギュイヨン
8凱旋門賞「7」
ネオユニヴァース
2011
ブエナビスタ
牝5
55
岩田康誠
2天皇賞(秋)④
スペシャルウィーク
トーセンジョーダン
牡5
57
C.ウィリアムズ
6天皇賞(秋)①
ジャングルポケット
ジャガーメイル
牡7
57
四位洋文
14天皇賞(秋)⑨
ジャングルポケット
2012
ジェンティルドンナ
牝3
55
岩田康誠
3秋華賞①
ディープインパクト
オルフェーヴル
牡4
57
池添謙一
1凱旋門賞「2」
ステイゴールド
ルーラーシップ
牡5
57
C.ウィリアムズ
2天皇賞(秋)③
キングカメハメハ
2013ジェンティルドンナ
牝4
55
R.ムーア
1天皇賞(秋)②
ディープインパクト
デニムアンドルビー
牝3
53
浜中俊
7エリザベス女王杯「5」
ディープインパクト
トーセンジョーダン
牡7
57
W.ビュイック
11天皇賞(秋)⑪
ジャングルポケット
2014
エピファネイア
牝4
57
C.スミヨン
4天皇賞(秋)⑥
シンボリクリスエス
ジャスタウェイ
牡5
57
福永祐一
3凱旋門賞⑧
ハーツクライ
スピルバーグ
牡5
57
北村宏司
6天皇賞(秋)①
ディープインパクト
2015
ショウナンパンドラ
牝4
55
池添謙一
4天皇賞(秋)④
ディープインパクト
ラストインパクト
牡5
57
R.ムーア
7天皇賞(秋)⑫
ディープインパクト
ラブリーデイ
牡5
57
川田将雅
1天皇賞(秋)①
キングカメハメハ
2016
キタサンブラック
牝4
57
武豊
1京都大賞典①
ブラックタイド
サウンズオブアース
牡5
57
M.デムーロ
5京都大賞典④
ネオユニヴァース
シュヴァルグラン
牡4
57
福永祐一
6アルゼンチン共和国杯①
ハーツクライ
2017
シュヴァルグラン
牡5
57
H.ボウマン
5京都大賞典③
ハーツクライ
レイデオロ
牡3
55
C.ルメール
2神戸新聞杯①
キングカメハメハ
キタサンブラック
牡5
57
武豊
1天皇賞(秋)【1】
ブラックタイド
2018
アーモンドアイ
牝3
53
C.ルメール
1秋華賞①
ロードカナロア
キセキ
牡4
57
川田将雅
4天皇賞(秋)③
ルーラーシップ
スワーヴリチャード
牡4
57
M.デムーロ
2天皇賞(秋)⑩
ハーツクライ
「2019」
スワーヴリチャード
牡5
57
O.マーフィー
3天皇賞(秋)⑦
ハーツクライ
カレンブーケドール
牝3
53
津村明秀
5秋華賞<2>
ディープインパクト
ワグネリアン
牡4
57
川田将雅
2天皇賞(秋)⑤
ディープインパクト
2020アーモンドアイ
牝5
55
C.ルメール
1
天皇賞(秋)①
ロードカナロア
コントレイル
牡3
55
福永祐一
2
菊花賞①
ディープインパクト
デアリングタクト
牝3
55
松山弘平
3
秋華賞<1>
エピファネイア
2021コントレイル牡4
57
福永祐一
1
天皇賞(秋)②
ディープインパクト
オーソリティ
牡4
57
C.ルメール
3
アルゼンチン共和国杯①
オルフェーヴル
シャフリヤール
牡3
55
川田将雅
2
神戸新聞杯【4】
ディープインパクト
2022ヴェラアズール牡557
R.ムーア3京都大賞典<1>・阪神エイシンフラッシュシャフリヤール牡457C.デムーロ1天皇賞(秋)⑤ディープインパクトヴェルトライゼンデ牡557D.レーン4オールカマー⑦ドリームジャーニー
2023イクイノックス牡458C.ルメール1天皇賞(秋)①
キタサンブラックリバティアイランド牝354川田将雅2天皇賞(秋)①ドゥラメンテスターズオンアース牝456W.ビュイック5ヴィクトリアマイル③ドゥラメンテ
2024ドウデュース牡558武豊1天皇賞(秋)①ハーツクライシンエンペラー牡356坂井瑠星8凱旋門賞⑫Siyouniドゥレッツァ(同着2位)牡458W.ビュイック7英インターナショナル⑤ドゥラメンテ
2025カランダガンセ458M.バルザローナ4ブリティッシュチャンピオンS①グレンイーグルスマスカレードボール牡356C.ルメール1天皇賞(秋)①ドゥラメンテダノンデサイル牡458戸崎圭太3インターナショナルS⑤エピファネイア

ジャパンカップ 過去10年のデータベース

 1着2着3着4着以下勝率連対率複勝率
1番人気5回1回2回2回50%60%80%
前走天皇賞(秋)で古馬G1ウイナー3回0回4回5回25%25%58%
前走天皇賞(秋)でクラシックウイナー *古馬G1優先2回2回1回9回14%29%36%
前走G1未勝利馬で2、3着0回0回0回2回0%0%0%
前走G1未勝利馬で9着以下0回1回0回9回0%10%10%
前走秋華賞で・G1勝ち馬
1回1回1回2回20%40%60%
前走秋華賞でその他0回1回0回1回0%50%50%
前走京都大賞典でG1勝ち馬1回0回0回6回14%14%14%
前走京都大賞典でその他2回1回0回13回13%19%19%
前走アルゼンチン共和国杯で古馬G1で3着以内の実績あり0回0回1回3回0%0%25%
前走アルゼンチン共和国杯でその他0回1回0回10回0%9%9%
菊花賞0回1回0回4回0%20%20%
凱旋門賞0回1回0回5回0%17%17%
オールカマー0回0回1回7回0%0%13%
神戸新聞杯0回0回1回0回0%50%100%

昔から続く1番人気馬への不安はデータを見ればわかるかと思います。

日本競馬の中心に位置づけるべきレースながら、チャンピオン級も平気で負けてきたというのは、馬の出身地に関係なく、ずっと続いてきた一貫するポイント。
それでも、高水準の競馬にはなるので、有馬記念以降へと別の展開を見せる可能性もあるため、人気の「若いクラシックホース」の充実度合いをよく見極めていきたいところです。

何故か、春の大阪杯をちょい負けするといいというデータも出てきています。

ほとんど謎の傾向ではありますが、勝った2頭は、それなりのレベルであった菊花賞を制した名馬で、3着のワグネリアンは前年のダービー馬であるという点だけは、しっかりと踏まえねばなりません。
データでも示した日本調教馬でGⅠを制している馬の好走率、とりわけ馬券内率を考えると、実績不足の馬のための救済的意味合いではないとすべきでしょう。
ただ、条件付きながらも抜け目なく押さえたい戦績の持ち主と言えます。

ジャパンカップの攻略ポイント

まずはGⅠを勝っていること。加えて、連続して好走したことがあるということ。
人気の圧にもめげなかったことが勝因となる一方、ちょっとしたことで人気を落とした実力者たちの巻き返しもまたあるので、まずは前走の1番人気馬を押さえるということが肝要です。
加えて、サンデーサイレンスの血が入った馬がほとんど勝っているので、血筋も確かな馬で人気がないという以外は、GⅠを勝っているかどうかだけで篩いにかけることも大切でしょう。
腐っても鯛。低調になったところで、勝つのは結局強い馬なのです。

ジャパンカップ2025の予想 過去10年のデータ傾向と有利な枠/出走予定馬の最終追い切り

ジャパンカップ2025の予想 過去10年のデータ傾向と有利な枠/出走予定馬の最終追い切りの予想と出走予定馬の最終追い切り評価を行っていきます。
過去結果を見ても荒れる傾向のある中、有力な登録馬の中から鉄板軸馬とされる外厩仕上げの本命馬や消去法で消すべき馬、本命をも超える可能性のある穴馬をデータ分析!

歴代勝ち馬のサインを見逃さず、予想オッズを見ながら過去配当を超える払い戻しを狙っていきましょう。

レース名第45回ジャパンカップ(G1)
グレード重賞(G1)
日程2025年11月30日(日)
発走時間15時40分
開催場所東京競馬場
距離芝2,400m
コース左回り
賞金5億円
レコードタイム2:20.6

ジャパンカップ2025予想-予想オッズ/出馬表(馬柱)/出走予定馬の馬体診断/想定騎手/最終追い切り評価(枠順確定)

ジャパンカップ2025の予想オッズと登録馬

枠順馬番出走予定馬騎手性齢斤量予想オッズ人気1週前追い切り最終追い切り
11ジャスティンパレスC.デムーロ牡658.015.07栗東・CW・良(C.デムーロ)
6F 84.0-68.3-53.0-37.5-11.5(強め)
栗東・CW・良(泉谷楓)
4F 52.0-37.3-11.5(馬なり)
12クロワデュノール北村友一牡356.05.82栗東・CW・良(北村友)
6F 83.4-66.6-51.0-36.2-11.1(一杯)
栗東・CW・良(C.デムーロ)
6F 82.4-65.8-50.6-35.8-11.1(馬なり)
23コスモキュランダ丹内祐次牡458.0111.517美浦・ウッド・良(丹内祐)
6F 83.7-67.5-51.9-37.4-11.6(強め)
美浦・坂路・稍重(丹内祐)
800m 52.3-38.7-25.5-12.2(末一杯)
24ディープモンスター松山弘平牡758.028.710栗東・CW・良(松山弘)
7F 95.7-64.6-50.9-36.2-11.1(一杯)
栗東・CW・良(助手)
6F 83.3-66.4-51.0-36.2-11.2(馬なり)
35サンライズアース池添謙一牡458.021.79栗東・CW・良(池添謙)
7F 98.2-67.5-53.0-37.9-11.4(一杯)
栗東・CW・良(池添謙)
6F 84.0-68.5-53.4-38.0-11.4(一杯)
36ホウオウビスケッツ岩田康誠牡558.052.113美浦・ウッド・良(岩田康)
6F 82.3-65.3-51.1-37.4-11.4(強め)
-
47ダノンベルーガ佐々木大輔牡658.0157.918美浦・ウッド・良(佐々木大)
6F 81.2-65.2-50.7-36.6-11.6(一杯)
美浦・ウッド・稍重(助手)
6F 83.0-66.8-51.7-36.6-11.2(一杯)
48カランダガンM.バルザローナセ458.08.14軽めの調整-
59セイウンハーデス津村明秀牡658.058.815栗東・坂路・良(幸英明)
800m 52.4-37.8-24.4-12.0(末強め)
-
510シュトルーヴェ菅原明良セ658.062.716-美浦・ウッド・稍重(助手)
6F 82.4-66.3-51.3-37.0-11.9(馬なり)
611アドマイヤテラ川田将雅牡458.014.56栗東・CW・良(川田将)
7F 99.3-67.6-52.8-37.7-11.4(一杯)
栗東・坂路・良(助手)
800m 52.8-38.4-25.0-12.7(強め)
612ヨーホーレイク岩田望来牡758.052.614栗東・CW・良(岩田望)
7F 96.6-64.7-50.6-36.5-11.3(一杯)
栗東・坂路・良(助手)
800m 52.1-37.8-24.7-12.6(馬なり)
713ブレイディヴェーグT.マーカンド牝556.029.811美浦・ウッド・良(マーカンド)
6F 82.2-65.9-51.1-36.5-11.4(馬なり)
美浦・ウッド・稍重(助手)
6F 83.6-66.7-51.5-37.6-11.4(馬なり)
714ダノンデサイル戸崎圭太牡458.05.93栗東・CW・良(戸崎圭)
6F 78.2-63.9-49.6-35.4-11.8(末一杯)
栗東・CW・良(調教師)
6F 81.3-65.0-49.7-35.3-11.4(馬なり)
715マスカレードボールC.ルメール牡356.02.51美浦・ウッド・良(嶋田純)
7F 96.9-67.4-52.1-37.3-11.3(G前仕掛け)
美浦・坂路・稍重(嶋田純)
800m 53.0-38.1-25.0-12.4(キリ不明)
816シンエンペラー坂井瑠星牡458.021.68栗東・CW・良(坂井瑠)
6F 78.9-63.9-49.7-35.9-11.4(一杯)
栗東・坂路・良(坂井瑠)
800m 54.7-39.0-25.4-12.4(馬なり)
817ドゥレッツァA.プーシャン牡558.035.512美浦・ウッド・良(プーシャン)
5F 65.1-50.4-36.5-11.4(G前仕掛け)
美浦・ウッド・稍重(助手)
6F 80.8-64.7-50.5-36.7-11.6(強め)
818タスティエーラD.レーン牡558.014.55美浦・ウッド・良(助手)
5F 65.4-50.8-36.5-11.5(馬なり)
美浦・ウッド・稍重(レーン)
6F 81.4-65.3-50.5-36.2-11.4(馬なり)
脚質1着2着3着4着以下勝率連対率複勝率
逃げ馬1回3回1回18回4.3%17.4%21.7%
先行馬7回7回7回58回8.9%17.7%26.6%
差し馬12回8回8回110回8.7%14.5%20.3%
追い込み馬0回3回3回86回0.0%3.3%6.5%
枠順1着2着3着4着以下勝率連対率複勝率
1枠6回5回3回21回17.1%31.4%40.0%
2枠3回0回5回29回8.1%8.1%21.6%
3枠5回1回4回29回12.8%15.4%25.6%
4枠1回2回1回35回2.6%7.7%10.3%
5枠0回5回1回33回0.0%12.8%15.4%
6枠1回3回0回35回2.6%10.3%10.3%
7枠2回1回3回44回4.0%6.0%12.0%
8枠2回4回2回46回3.7%11.1%14.8%
種牡馬1着2着3着4着以下勝率連対率複勝率
ディープインパクト15回17回16回98回10.3%21.9%32.9%
ドゥラメンテ15回14回14回55回15.3%29.6%43.9%
ハーツクライ11回6回7回109回8.3%12.8%18.0%
ハービンジャー10回12回3回59回11.9%26.2%29.8%
キングカメハメハ8回6回2回37回15.1%26.4%30.2%
ルーラーシップ7回16回8回68回7.1%23.2%31.3%
キタサンブラック7回4回2回26回17.9%28.2%33.3%
エピファネイア6回4回6回48回9.4%15.6%25.0%
ゴールドシップ5回6回6回95回4.5%9.8%15.2%
オルフェーヴル4回1回4回27回11.1%13.9%25.0%

ジャパンカップ2025 - 過去10年のデータ傾向

過去10年6勝の見立ては、色々あってもきっと構わない

消えたのは、重馬場だった2019年にレイデオロが、ビュイックで売れすぎたがためのファンのチョイスミス。 皮肉にも、ダービーで先着して見せたスワーヴリチャードに持っていかれるのは、何とも残念なシーンとなった。 しばらくたった今年、この時勝ったマーフィーが、本国でエラく活躍をしているという。
他は来ているから、問題はないとできるが、いつもいつも、ルメールさんがアーモンドアイやイクイノックスクラスに跨っているというわけではない。 メンバー構成上、負けるはずがないと思えたのは、3歳のアーモンドアイ、4歳のコントレイル、昨年のドウデュースという見立てが大半で、イクイノックスに関しても、万が一にでも負ける候補に、一応は、リバティアイランドの名が挙がっていたのだから、盤石のレースでも、ルメール騎手はちゃんと意識をした上で、対処をしていた部分もある。 オッズには見えない部分は、継続3戦以上の共通項がある、騎乗者の問題も関わるから、ここの点に、安心度を求めるのがいいのかもしれない。 負けた3頭は、近走のどこかで騎乗者が意図して変更になっていたりしていた。

強いとは限らないが、確実に秋の中心に前走天皇賞勝ち馬

アーモンドアイ、イクイノックス、ドウデュースでは参考にならない面もあるが、その次のクラスにランキングされるだろう、ラブリーデイも食い込んできている。 陣営は堂々と、この距離はチャレンジであると繰り返していたが、もうダービージョッキーになる直前だった川田騎手は、パーフェクトな立ち回りで、混戦であるからこそ、価値ある好走を見せていた。 キタサンブラックに関しては、春の走りもさることながら、前走の秋の天皇賞が未曽有の多雨による世紀の不良馬場であったため、そこで駆けていた2頭以外が食い込んでくるレースで、ペースメイク完璧の武豊騎手でも3着が精いっぱいの内容。 有馬記念のラストランの逃げ切りが、本来の彼の姿であろう。
だから、バブルガムフェローがカッカして失墜の1996年以降、余程のことがない限り、このレースで完敗はないという天皇賞馬は、春の方の勝ち馬も一定数は馬券に絡んでくる傾向からも、まず、当該年勝ち馬に関して、軽視は禁物。 ただ、バブルと同じ勝負服、それ以来となる、東京で連戦する3歳の天皇賞馬<シンボリクリスエスの時は、いずれも中山代替>ということが、数少ない、マスカレードボールの死角となるが、2歳王者になり損ねた代わりに、ダービー出走の上に好走という実績で穴埋めは出来るだろう。

結局、突き抜けることはできなかったが、昨年の2位同着は意義深いものがある

海外に挑んだJRA所属の本国調教馬の記録もあるが、凱旋門賞に限った、クロワデュノールが出るのか出ないのかわからない段階から、推理の大半を進めた手前、こちらの方を重視してみることとした。
簡単に言えば、勝てていないのだから、あまり本命視する理由はない。 前走凱旋門賞という馬も、長く、馬券に絡んでいない。 ヴィクトワールピサ3着の以降だと、出走頭数そのものが少ない。 意味はないが、その中から、昨年の参戦馬・シンエンペラーが好走。 3歳馬のデータで、同じくダービーの好走馬、プレップを使っていたということも同じなのだから、クロワデュノールの視点からは、無視できないデータになってくる。
重視しようと、それは別に構わないのだが、G1馬であるということを未だに確定できていないシンエンペラーが、勝てそうなところまで行ったスロー逃げであるから、同じような気概を見せる必要性は出てくるわけだが、故に、また手控える可能性があるのも、またタイトルのあるなしに関わる。 ダノンデサイルの横山典弘騎手のような、一見、とても奇をてらっているようで、ほとんどの馬にとって苦しい展開に持ち込んだ有馬記念は、自身のシェイプアップとスキル向上に対する意欲の不足分だけハマらなかったが、ほぼ、風の強さを無視して、あれは本来なら完勝の流れであった。
そこまで強い馬であるのかどうか、ここで問われてくるのがこの苦しい立場のクロワデュノール。 人気の縛りから解放される今回、思い切った策に出るチャンスもある。 やってくれるね、友一。という形になるだろうか。 筆者は、相手の絞り込みは難しい今回は、案外、無難に勝ちに出ることで、決め手の死角を再び見せることになると思うが、これは距離的体の問題と捉える。 大きな体いっぱい、マスカレードボールのように、東京の2000で輝きを放つタイプの馬に思う。

クラシックタイトルホルダーの中で断トツの成績を残してきた4歳ダービー馬

近年では、ドウデュースが残念な負け方をしたというか、2着に封じた方の成長力が異様であったがために、乗り替わりから継続騎乗も敵わなかったというだけのこと。
ただ、個体の扱いはむしろ、より掛かるようになった昨年の方がより怪しくなってきていて、それを何とか堪えたあのお方は、やはり、異常なレベルのテクニックを駆使していたということになる。 今に始まった話ではないが、メジロマックイーンに乗っていた頃、いかにナメた態度をとっていたかが窺い知れる。 今ではレジェンドとされる面々、皆かつてはそうだったという話は、どこかしこに必ず言い伝えとして残されているから、各自で掘り返してみてほしい。 結構、ヤバいです。
すっかりおじさんになって、でも、まだ現役の3人に、地方出身の50代ジョッキー3人ばかりいるわけだが、そのランクになろうという段階にして、戸崎圭太のタレント性が、あらぬ方向で発揮されていることを、ここで再び修正しないといけない。 その中のデータが、シンボリルドルフ・トウカイテイオー父仔、スペシャルウィーク、ディープインパクト、ドウデュースのユタカコネクション、ジャングルポケット・ウオッカ・コントレイルはいずれも口惜しい敗戦を経ていた名手の初戴冠の一頭となった、このダービー馬列伝が、分かり切っているところで一番熱い。
ダービー馬は歴代で8勝、三冠馬含め、皐月賞はわずかオペラオーを含めた4勝にとどまり、同じ括りで菊花賞馬としても、同じく4頭。 菊花賞馬で唯一、三冠馬以外で圧勝のエピファネイア産駒であるダービー馬のダノンデサイルは、自身が出られなかった皐月賞の産駒制覇に向け、負けられない一戦となる。 クロワデュノールの3歳は1勝、タスティエーラの5歳も昨年とウオッカの2勝。 残りは全て4歳の記録。 連対率もシャフリヤールやオルフェーヴルもいるから、かなりの確率。 3歳の場合は、来年のために…、という参戦も多い。 負けたがメイショウサムソンもスペシャルウィークも人気以上ではないが、結果を残した。 ここには、シンエンペラーやドゥレッツァを加える手段しか講じたくない気持ちもある。

ジャパンカップ2025- 出走予定馬の血統/成績/タイム

放っておけば成長する手筈だった昨年のダービー馬の変化は、吉兆なのかどうか

ダノンデサイルの血統

ロベルト系のJC勝利はわずか3例。 2008年のグラスワンダー産駒スクリーンヒーロー<父グラスワンダー未出走、母母ダイナアクトレスは1987年日本馬最先着の3着>が初。 同年3着に終わり、前年は一頓挫明けの4着で、負けられない戦いとなった2009年に今度はウオッカ<父娘ダービー制覇>が制した。 父は古馬戦未出走のタニノギムレット、母父クリスタルパレスの代表産駒は同期にして同じ芦毛のスター・メジロマックイーンが降着になって繰り上げ優勝となったプレクラスニー。 断然支持で汚名返上のジャパンCに出走したメジロマックイーンは4着…、これは脱線。 今でも、この秋の武豊騎手の天皇賞における振る舞いが、おかしなものに感じるのは筆者だけではないはずだ。
その上で、2014年に豪華メンバーとなった一戦を制したのが、菊花賞馬のエピファネイア。 ダノンデサイルの父である。 産駒成績は初年度の2020クラシック世代のデアリングタクトが、普通の年なら勝っていたというパフォーマンスの3着が、事実上のベストパフォーマンスであり、翌年はコントレイル<JC1勝、2着1回>に遊びながら負かされた母ロザリンドがエピファネイアの全妹というオルフェーヴル<同2着1回>の仔・オーソリティの2着が最高。
デアリングタクトは2023年も故障から復活を果たし、何とか4着にまで押し上げてきたが、実力通りなら勝っていた可能性は十分にあった大物でもある。 この2年は、2022クラシック世代のモンスターにジャックされていたが、ブローザホーンも状態が思わしくなかったから、どうにもならなかった。 満を持して、ダービー馬のダノンデサイルが登場し、親仔制覇を狙う。
東京の重賞に縁のある父が、数少ないその実績<=どちらというと、グランプリコースの中山、阪神が合うイメージ>に反し、広いコースの左回りがジャストフィットの傾向を、デビュー当初から見出されていたこの馬が、気性面で走る全体の傾向から脱し、実力を示した時、種牡馬エピファネイアと同時に、種牡馬としてのダノンデサイルの道も、大いに確かな足跡を残した上でのスタッドインが可能になるから、大いに負けられない一戦となる。 父が勝った時も、若いスターフィリーのハープスターがいた。 年下に翻弄されている同期が散見されるが、芝の真打ちは果たしてどう見せ場を作っていくのであろうか。

ジャパンカップ2025 - レース展開と最終予想

フォーエバーヤングがドバイで敗れて、ひと休みしている間、同日のドバイで快走を見せて、謎めいたコメントを興奮のあまり発してしまったのに、名言となりつつある<京都での締めのコメントでベリベリホースはいけません!!>シーマクラシックを勝った戸崎騎手とダノンデサイルのお笑いコンビは、また海を渡って、英国・ヨーク競馬場に赴いていた。
かつて、ゼンノロブロイが5歳時に武豊騎手を背に挑んだレースとして知られ、シュヴァルグランや昨年ではドゥレッツァが出走したが、どうもこのレース=インターナショナルSとは、相性が悪い。 ワンターンに近いと言っても、新潟外回りの直線よりずっと長く、仕掛けのタイミングがより遅くなる当地の馬の方が、実は有利にも思えた。 ここでとんでもなくイレ込んでいたベリベリさん=デサイルは、妙にラビットが飛ばしているようで、横山典弘とイングランディーレみたいな、最初だけかましたというブラフのハイペース<=実際はただのスロー逃げ>に、変に行かせるわけにはいかないところで、当然の先行ポジションにつけざるを得ず、仕掛けのタイミングもまた難しいところで、有力馬のオンブズマン=ビュイック、ドラクロワ=ムーアらの格好のターゲットになり、スムーズさを欠いたまま、最後は戦意喪失に近い内容で完敗に終わった。
楽にいけるなら、そのまま行くしかないのだが、海外だと少し勝手が違う…。 ディープインパクトが逃げてしまうかもしれないと予測しつつ、シロッコの激しい鬼マーク<若かりし頃のスミヨン騎乗、彼は未だにやんちゃなままだが、日本にもそんな名手がいたりする…>に遭うのは想定外としても、準備はしっかりしていたと、武豊騎手が語った凱旋門賞の敗戦後記<記録は規制薬物使用による3位入線失格だが、1番人気馬に相応しい振る舞いであった>から、後輩たちは大いに学ぶべきである。
日本に来る欧州の芝競馬を熟知する名手たちは、まず、然るべきペースメイカーを見つける。 その次に信用できるポジションにつけられる名手のマークから、レース特性を学習し、終いには、ルメール騎手の様に日本人騎手になる。 キャラ的に陰気な部分を持っていた彼が、かつてのオリビエ・ペリエ<彼の師匠はルメール騎手の父>のように、まるで勝手が違う国の競馬を、まず謎の砂競馬から、馬と一緒に真っ白になるところから始まって、今があるのである。 自由に戦えることを学んだオリビエは、凱旋門賞をエリシオとも逃げ切り、ある種の凱旋を果たすジャパンCで3着<同着>になるが、同年代のフランキー<=シングスピール騎乗、ファビラスラフィンとの伝説の一騎打ち>に敗れたのが、唯一の悔いだろうか。 ペリエはJCをジャングルポケット、ゼンノロブロイで2勝、外国調教馬での勝利オンリーのデットーリは、他にも、ファルブラヴ、アルカセットでの勝利を決め、1勝上回った。 北半球での騎乗を終え、南半球でもう少しやるみたいだが、1度引退を撤回しているこの典型的なイタリア人は、日本でもよく飛んで見せる誰かさんみたく、よくわからないところがある。
詰まるところ、戸崎らしさというものが、ダノンデサイルに変なスイッチが入ったことで、セーブの方にシフトした騎乗を、我々はあまり非難すべきではないのだ。 元より、爪に不安があるという話も聞く。 伝説になりつつ、皐月賞除外秘話には、実は、根拠があったというのは知る人ぞ知る内容であるが、そんなことを知らなくても、ドバイ帰り、場所こそ違えど、因縁のある騎手久々に苦手の飛行機に乗り、変なテンションになる人ばかりの悲しい出来事の直後、超高難易度の○×クイズに正解したとて、神様が見ている<星になったあの名牝という意>とするならば、合点がいくというもの。 あのダービーは、そのご褒美であるが、この陣営はそこで力を出し切らせなかったことが、今のここに至るまでの全てと言っていい。
アップセットのダービーなど、まず最近は、あのロジャーバローズのことを思い浮かべるが、角居厩舎のジェンティルドンナの従弟…。 浜中俊というジョーカーも効いていたが、スタミマ自慢が少なかった世代の中、唯一、ダービー馬らしい振る舞いを見せられた一頭である。 早世しながらも、まずまずの産駒を何頭か出しているか偉い。
ドバイで早熟論もフロック説を吹っ飛ばした上に、年明け初戦として、その時点で世界最強レベルと称されていたカランダガン<陣営は勝つ気満々だったようである>を、ほぼ相手にしなかった、伸び負け一切なしのシーマクラシックの内容と、その後の1戦と4戦という臨戦過程がダメ押し。 時計の遅い競馬でも、タフ馬場でのキャリア最盛期の走りは厳しいものがある。
日本馬も3歳は少し怪しい面を抱え、いつのまにか、あのダービー好走2頭は同格扱いだが、悪いけれども、ダノンデサイルやシンエンペラー、タスティエーラなども含め、ただ海外に赴いたわけではなく、本当に強い馬と当地でも、日本でも当たってきたキャリアも含め、好走の内容があまりに差があって、それこそ、コントレイルとシャフリヤールの一瞬で勝負が決まった坂上の決め手の違いようなものが、カランダガンら含め、圧倒的なものの差として現れた時、予想以上の着差となる可能性もある。
スローで切れるなら、カランダガンとマスカレードボールを推す向きは主流だが、案外、2000でキレるなら、前に届かない方がいいパターンもある。 前に行けるシンエンペラーがまた強気に運べば、ダービーと昨年のアイリッシュチャンピオンSの内容からも、カランダガンより格下はあり得ないだけに、こちらを上位に取る。
しかし、問題は自滅の方。 メイショウタバルも威勢のいい調教で、終いバタバタが気がかりだったが、一応、スロー逃げでレジェンドが格好をつけてくれていた。 また、あのフォーエバーヤングである。 ただの連勝ではなく、船橋とデルマーで連勝なのだ。 一つは、今や凋落の一途をたどる凱旋門賞<欧州競馬自体が血統表からも窺い知れるレベルで難しい状況に追い込まれ、動物愛護団体の声を政治が拾っていく時代に変化して、このまま一気に…、という状況になりつつある>や、英クラシックを米三冠のジャスティファイ<これも北米には珍しいノーザンダンサー同系配合馬だが、スピード血統に一気に呑まれて行く様は哀れでしかない>産駒がもう2年で全部勝ち取ってしまったりと、カランダガンの日本挑戦は苦戦の構図しか読み取れない状況。
これ、意外にも日本勢は絶対に負けてはいけない状況で、彼に敗れるようなことがあると、スピード負けしている欧州の中長距離型のスターの後塵を拝することにより、日本の芝部門を大威張りできず、どちらも地盤沈下となりかねない状況で、強いのはフォーエバーヤングしかいないのではないとなってしまう。 だから、ドバイであれだけ精神的なダメージを負っても、荒ぶるほどの動きで指揮官を唸らせた調教を、ダノンデサイルにも見せてほしいと思うのだ。
全てが上々の攻め馬ができた時、責任をもって、英国でも稽古をつけた安田翔伍調教師の使命が、一つ形となって、歴史に残される。 皐月賞回避の騎手の英断から、痛みをとりながらも、皐月賞を使ったつもりで、その状態を調教の中で再現させ、危ない状態の大事な追い切りの場面で、敢えて、精神的に辛い状態にして、横山典弘にダメ出しをしてもらいに行ったというほどに、強かな仕事をするこの若手トレーナーが、野望に燃えるだろうフォーエバーヤング潰し<当初の予定の一つが芝ではなく、ダートのワールドC目標であったというのは登録の意思でも明らか>を敢行するためにも、有馬やドバイで覗かせた、寂しがりな面と牝馬が近づくとテンションが上がるという特徴から、敗因に大体見当がついているだろうし、ある意味、イレ込み気味で仕上げてきた時は、今度は、おとうさんのようにとんでもない勝ち方をする可能性がある。
やや騎手のアシストに飽きかけていたところがあるともされるダノンデサイルが、鞍上が変わって固定化もされて、今度は戸崎圭太を男にするのだと発奮した時、イクイノックスやコントレイルのような弾け方を見せる可能性がある。 日本ではキレ味が鈍りそうなカランダガン<序盤のペースが中途半端になると、仕掛けのタイミングが難しくなる>は、時計を同じく持っていないダノンデサイルに対し、どこまで力を見せられるのか。 その格が本物であることを、日本で改めて示すことで、多少なりとも、欧州の芝路線の本質的な部分での新陳代謝の遅さからくる行き詰まり感を天下に知らしめる意味でも、タイトルを持っているだとか、果敢に、欧州競馬に挑み続けるシンエンペラーのようなキャリアを持っている馬が走らないと、いよいよ、お仲間にされてしまう。 ここはダノンデサイルは力を見せないといけない場面と捉える。
今年のアメリカジョッキークラブCでの、2:12.1という勝ちタイムは、歴代最高でもないし、自身の上がりも36.0秒と平凡だが、レース史上、G1勝利に縁のあった馬の中では、歴代最高タイムで走破している。 敗れた中には、あのビザンチンドリームもいて、異例過ぎる、サウジ→京都→休んでロンシャン2戦というローテで、次は香港らしい。 中山が一番着順が悪かったほど。 一つ上にはライラックがいて、その下にも、人気で自滅のレーベンスティールやディープモンスターも混ざっていた、今季を占う上での重要戦であった。 メンバーがただ揃っただけでなく、実力を問われ、敗れた者が叩き直して、実力を取り戻しているのだから、ダノンデサイル自身が弱いはずはない。
やはり、昨年のダービーで終いを56.8秒で上がったのだから、推定タイムが2分22秒台でも問題ないスピード能力を持ち、スローなら絶対に負けないはず…。 大人しくすることはないが、嫌気がさして、道中の我慢を拒否した時、今度は、前向きさを取り戻させるために先行するならば、自ずと結果はついてくるように思う。 こうしないとダメなんだと教えるだけでは、馬は育たないが、そうするということも悪いことではないと騎手が柔軟に対応すると、面白いように馬は勝手に走ってくれる。 レガレイラを蘇らせたその確かな技術は、同じくらい乗り難しいこの馬にも、十分に適応可能なはずである。 自分の馬が一番強いと思うことが、ここまで重要なレースもないだろう。

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