予想会社の社員になるまで(3)

あんちょこ予想屋との出会い(その3)

過去の的中例を書き込んだワラ半紙をバサっとめくり、予想屋は「今日の1レースはなんだった?」と客に聞くと、もじもじした客が「1-4」と答える。そして今日は3日目だから1-4の3日目に該当するページを予想屋が開きますが、そこの後半部分(7レース以降)に紙を貼って見えないようにしている。

予想屋はその小冊子を見ながら、紙で隠していない2レースから6レースまでの買目をワラ半紙に書き込むと、レース結果が書き込んである専門紙を見せながら「2レースは3-4でハズレ、3レースは2-3ハズレ、4レースは4-8 2300円的中…」とワラ半紙に書き込まれた予想買い目の横に的中買い目を書き込んでいきました。

ちなみに予想屋がそこで店を開いたのは午前中のレースのが終わったあたり。2レースから6レースまでの5鞍で2レース当たっていた。

予想屋の説明によると(この説明は過去の的中例を語っている時に行われた)、基本的な買い方は午前中のレースには1レース1000円ずつ買って、1つも当たらなかったら後半は買わないで帰る。そして儲かった場合は前半の払い戻し金を6で割って、後半の6鞍に賭けていくという、ある意味一種のコロガシなのです。

そして、前半で当たった時は、後半でも当たる確率が高い。つまり前半で2鞍当たっている今日は、後半で大儲けできる確率が高い!という結論に達したのであります。

もうこれは買うっきゃないな、と思いつつも躊躇している私の前で、あのもじもじしていた客がさっと2万円出して買ったのです。すると他にも2人の客が万札を2枚ずつ出して購入。ワラ半紙の文鎮の下には6枚の万札が置かれています。

「はい、あと2冊で終わりだよ。」の声で決心した私は、思い切ってポケットから2万円を出して、買ってしまったのです。

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