出目研究にハマる日々

当時の私は時計やラップ、距離、コース適正、血統、厩舎作戦などによる一般的なレース検討をするタイプではなく、あんちょこ(出目本)や競馬予想会社(予想屋)などを上手く利用することによって利益を得ることができるはずだと考えていました。

そして最初に熱中したのが「出目研究」だったというワケです。私が最初に取った統計は、第1レースの結果(枠連の的中連番)による、第2レース目以降の出目傾向を開催日(初日~8日目)ごとに集計するというものでした。

場外の予想屋が売っていた出目本と同様の統計を取ったワケですが、出目本と私の統計結果には大きなズレがありました。そして私の統計は長期間のデータを集計したものなので、あまり偏りが出ていないのです。

しかしいくつかのケースでは大きな偏りが出ており、これだけを買っていたら儲かるのではないかと思い、ワクワクしながら自身だけの出目本を作りました。そして週末、その威力を試すことになりました。

週刊競馬報知に掲載されていた、いくつかの競馬予想会社のことも気になっていましたが、この出目本によって近い将来、成功を手に入れることができると思い込んでいました。

しかし、思いつきで短期間で作り上げられた出目本がそう簡単に当たるものではありませんでした。毎週毎週、統計の取り方にアレンジを加え、毎週末、実践で試すということを繰り返したのです。

時には当たって儲かることもありましたが、ハズれてしまうと、その日曜日の夜からまた新たな方法で統計を取り直すという競馬一色の私生活。このような、夢と現実の間で引くに引けない状況が何ヶ月か続いたある日、あることに気付きました。

「出やすい連番」があるのではなく、「出やすい枠番」があるのだと。

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