予想会社の社員になるまで(17)

魔の金曜日

通常、競馬予想会社の業務は、総務・経理などを別にすると大雑把に「予想部門」と「事務部門」に分かれると思います。予想部門が外部委託であるとか、広告営業的な部門がある場合もあるでしょう。

私が配属されたところは事務受付が中心で、週末に予想を聞くために入会してくる新規入会者の受付と、有効期限が切れた会員の継続手続きがメインの仕事でした。

一番忙しかったのは手続きの電話が集中する金曜日でしたが、ダイレクトメールが打たれたり広告が掲載された週の金曜日は、昼食もろくに食べることができない「魔の金曜日」でした。 (別な「魔の日」もありましたが、それはまた…)

ただし瞬間的に一番忙しいのは、競馬開催日の予想伝達時、つまり土・日の朝でした。早朝に出勤してまずは馬場状態と出走取り消しの有無を確認します。今ならJRAのウェブサイトで簡単に確認できますが、当時、馬場状態は競馬場の馬場造園課に、出走取り消しの有無は競馬場の代表電話にかけてて聞いておりました。

そして予想家T先生と連絡を取り馬場状態等を伝え、場合によっては予想買目の変更なども行いつつ、最終結論としての予想内容をテープデッキに録音します。

朝なので上手く口が回らないこともありましたし、買い目の数字が間違っていたりしたら、録音のやり直し。電話がじゃんじゃん鳴り出すまであとわずか!時間が迫ってきたときの焦りはハンパではありませんでした。無事に録音が終了すると、その音源を会員に伝達するための機械に録音して会員さんからの電話を待ちます。

予想公開の開始時刻になると一斉に電話がかかってきて、会員番号と名前を確認した上で予想テープに切り替えます。やる気満々の会員さんたち。予想伝達の受付は朝の8時半から昼の12時まで行っていたのですが、電話は開始からの30分間に集中してしまいます。

さらに土曜日などは入会や継続の手続きがまだ終わっていない会員さん、先週の結果に対する苦情を言ってくる会員さんなどもいて、すんなりとははかどりません。なので私たちは「何回電話しても話中じゃないか!」という苦情にも対応しなければなりませんでした。

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